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2001年宇宙の旅 2001: A Space Odyssey (1968)


4.98/5 (47)

■ 作品情報へ ■
スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
 5star

イギリスのSF作家アーサー・C・クラークと、スタンリー・キューブリックの共同原案を基に製作された作品。
映画製作と同時進行で同名小説も執筆され、公開当時は賛否両論あったものの、その後に高い評価を受け、映画史上に残るSF映画の傑作となった。


SF


スタッフ キャスト ■
監督:スタンリー・キューブリック

製作:スタンリー・キューブリック
原作:アーサー・C・クラーク
脚本
スタンリー・キューブリック
アーサー・C・クラーク
撮影:ジェフリー・アンスワース
編集:レイ・ラヴジョイ
美術・装置
アンソニー・マスターズ
ハリー・レンジ
音楽
リヒャルト・シュトラウス
ヨハン・シュトラウス2世
アラム・ハチャトゥリアン
リゲティ・ジェルジュ

出演
デビッド・ボーマン:キア・デュリア
フランク・プール:ゲイリー・ロックウッド
ヘイウッド・フロイド博士:ウィリアム・シルベスター
HAL 9000/声:ダグラス・レイン
アンドレイ・スミスロフ:レナード・ロシター
猿の首領/月の監視者:ダニエル・リクター
エレーナ:マーガレット・タイザック
ラルフ・ハルヴォーセン:ロバート・ビーティ
ビル・マイケルズ:ショーン・サリヴァン
プールの父:アラン・ギフォード
プールの母:アン・ギリス
エイマー:ケネス・ケンドール
月シャトル船長:エドワード・ビショップ
ミラー:ケビン・スコット

アメリカ 映画
配給 MGM
1968年製作 141分
公開
北米:1968年4月6日
日本:1968年4月11日
製作費 $10,500,000
北米興行収入 $56,954,992


アカデミー賞 ■
第41回アカデミー賞
・受賞
視覚効果賞
・ノミネート
監督・脚色・美術賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

● 人類の夜明け

太古の昔。
類人猿と草食動物が共存して暮らし、肉食動物から襲われることもある類人猿は、他の部族との縄張り争いも絶えなかった。

ある時、類人猿の部族の前に,垂直に立つ黒い石碑(モノリス)が現れる。

怯えと好奇心が入り乱れる中、類人猿達はその物体からある影響をうける。

その後、石碑に接触した一匹の類人猿が、動物の骨を武器として使うことを覚え、狩をして動物の肉を食べ始める。

そして、部族間の争いにもその骨を武器として使い、相手を倒す。
__________

時は過ぎ、人類は進化し宇宙及びに進出する。

アメリカの宇宙評議会のヘイウッド・フロイド博士(ウィリアム・シルベスター)は、月面のクレーターで発見された謎の石碑(モノリス)を極秘調査するためにに向かう。

パンアメリカン航空”の宇宙便で、宇宙ステーションに向かったフロイドは、保安部のミラー(ケビン・スコット)と対面する。

ミラーと別れ地球の家族と連絡をとったフロイドは、その後、ソ連の科学者アンドレイ・スミスロフ博士(レナード・ロシター)を、知人の科学者エレーナ(マーガレット・タイザック)から紹介される。

スミスロフは、フロイドが向かおうとしているクラヴィウス月面基地で起きている不穏な動きや、伝染病発生の噂に探りを入れる。

フロイドは、論評できる立場にないことをスミスロフに告げ、何も語らずその場を立ち去る。

その後、フロイドはシャトルでに向かい、船長(エドワード・ビショップ)に挨拶し旅行を楽しむ。

やがてシャトルはの軌道に乗り、その後、クラヴィウス基地に着陸する。

フロイドは会議を前に、今回の発見の事実や意見を収集し、いずれ発表される際やその方法についての提言などが、自分の責務であることを述べる。

その後、400万年前に埋められたと思われる石碑(モノリス)が発見されたクレーターに向かうフロイドは、それが強力な磁力を発していることを知らされる。

そして、発掘現場に到着したフロイドらの調査中、モノリスから強力な信号音が発信される。

● 木星探査計画

18ヵ月後。
宇宙船ディスカバリーは、5名の乗組員を乗せ目的地の”木星”に向かう。

デビッド・ボーマン船長(キア・デュリア)と副官フランク・プール(ゲイリー・ロックウッド)以外の乗組員の科学者は人工冬眠中だった。

宇宙船は、HAL9000(ダグラス・レイン:声)という、史上最高のコンピューター人工知能に完全制御されていた。

ボーマンとプールは食事を取りながら、地球から送られてくる今回の計画に関するBBCの報道を見入る。

キャスターのエイマー(ケネス・ケンドール)は、二人に加えHALへのインタビューを試みる。

エイマーは会話の中で、HALには感情があるのではないかと感じ取る。

木星への飛行は順調に進むが、ある日、HALはボーマンに今回の任務に疑問を抱いていることを伝える。

HALは、で発掘された”物質”や、 特殊訓練を受け乗船した、冬眠中の乗組員についてなどをボーマンに語る。

その直後、HALがあるユニットの不調を訴え、72時間後に故障することを予測する。

早速、ボーマンはプールと共に調査を始め、管制センターの指示を仰ぐ。

船外活動でユニットを交換することになり、ボーマンがポッドに乗り作業を開始する。

ポッドから宇宙空間に出たボーマンは、アンテナの裏に装着されているユニットを交換する。

ボーマンは、船内に戻りプールと共に交換したユニットの検証を始めるが異常はなかった。

HALは、自分の判断が初めて誤ったことに疑問を抱きながら、ユニットを元に戻し故障するのを待つ提案をする。

地球の管制センターもそれを了承するが、HALが故障の予知を誤るミスを犯した可能性も指摘する。

同型コンピューターが、違った答えを出したという管制センターの報告に対し、HALは扱った人間のミスだと断定する。

更にHALは、今までに9000型が、どんな些細なミスでも犯したことがないことをボーマンとプールに伝える。

ボーマンはプールと共に、不調を確かめると言ってポッドに乗り込む。

二人は、自分達の会話を聞かれぬよう、HALに対する疑問を話し合う。

更に二人は、HALのミスが明らかになった場合、回路を遮断することも含めて検討する。

しかし、読唇術も習得していたHALは、二人の会話を理解していた。

ユニットを元に戻すため、船外活動を始めたプールだったが、HALがポッドを操作して彼を宇宙空間へと放出してしまう。

ボーマンは別のポッドでプールの救出に向かい、アームで彼を掴んだまま宇宙船に戻る。

それを監視していたHALは、船内の人工冬眠中の3人の生命維持装置を停止してしまう。

HALは、戻ってきたボーマンの指示を聞かず、ポッドの出入り口のハッチを開けようとしない。

ボーマンとプールが、ポッド内で自分を抹殺することを企んだことを指摘したHALは会話を止める。

非常用ドアロック解除を試みるため、仕方なくプールを離したボーマンは、アームでハッチを開けようとする。

ヘルメット無しのまま、緊急脱出装置で船内に入ったボーマンはハッチを閉める。

ボーマンは、彼の動向を知ろうとするHALの言葉を無視して、HALの機能を停止させる。

そしてボーマンは、HALだけに与えられていた極秘任務を知ることになる。

冬眠から目覚めた科学者3人のために用意された、フロイド博士のビデオ再生が始まる。
__________

18ヶ月前、人類は月面上で地球外知的生物の存在を知り、その証拠として発見された石碑”モノリス”が、木星に強力な電波を発した。

モノリスは、400万年を経ても完璧な形状と無傷な状態を保ち、その正体と目的は不明だった。
__________

● 木星 そして無限の彼方へ

木星に到達したディスカバリーは、宇宙空間に浮かぶ巨大なモノリスに遭遇する。

ポッドで船外に出たボーマンは、モノリスの影響を受けて、幻想的な光の空間へと突入する。

その後、ルイ16世風に装飾された寝室に到着したボーマンは、隣のバスルームで、宇宙服の中の自分が年齢を重ねているのに気づく。

やがてボーマンは、年老いた自分が寝室で食事をするのを目の当たりにする。

年老いたボーマンは、ベッドに横たわる更に年老いた自分に気づく。

ベッドのボーマンは、部屋に現れたモノリスに気づき、胎児へと姿を変える。

そしてボーマンは、宇宙空間に浮かぶ”スター・チャイルド”となり、次世代の地球を見つめる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
太古の昔に出現した謎の石碑”モノリス”は、人類の進化に大きな影響を与えた。
そのモノリスが、現代の月面上で発掘され、木星に向けて強力な電波を発していることが分かる。
極秘任務を任された、コンピューター人工知能HAL9000に完全制御された探査船ディスカバリーは、船長デビッド・ボーマンと副官フランク・プールの他、科学者チームを乗せて目的地木星に向かう。
やがて、HALの異変に気づいたボーマンらはHALの機能を停止し、極秘任務を知ることになる。
その後、ボーマン以外の乗組員はHALにより命を奪われる。
そして、単独で木星に到達したボーマンは、モノリスの影響を受け、人類、生命を超越した存在に進化する・・・。
__________

鬼才という言葉だけでは言い尽くすことはできない、スタンリー・キューブリックの感性と斬新なアイデアによる、宇宙空間の状況を表現した映像は秀逸だ。

テーマとして、”輪廻転生”を単純に描いた作品でもなく、ドラマ的な展開を無視した、徹底した映像感覚と、その表現を楽しむべきものとして、画期的な作品と言える。

1984年にロイ・シャイダー(フロイド博士)の主演で、続編「2010年」が公開された。

第41回アカデミー賞では、視覚効果賞を受賞した。
・ノミネート
監督・脚色・美術賞

1991年、アメリカ議会図書館が、アメリカ国立フィルム登録簿に登録した作品。

人類が、への有人宇宙飛行(アポロ計画)を進めている段階で発表された作品であり、SFでありながら、実行中のアポロ計画の実現性を遥かに超える発想に、当時の人々は戸惑いもあったとも思える。

しかし、現在に至るまでの宇宙計画と比較してみても、その卓越したアイデアやデザインセンスは、多くの科学者やデザイナーが総力を結集しただけあり、古臭さなどを全く感じさせない、完成度が高く、ほぼ完璧な仕上がりを見せている作品でもある。

よく言われる、”人類の起源や輪廻転生”を、何んとか理解しなければという、過剰な反応事態に無理がある。

他作でもそうだが、キューブリックの美術的なセンス、つまり芸術的”映像美”の素晴らしさや、音楽の使い方を単純に楽しむべきであり、その結果、不思議と作品が理解できる。

その完璧なまでの調和が感性を刺激し、どの場面を観ても鳥肌が立つような感激となる。

全ての構図、色彩感覚、太古の世界の岩、石ころや動物の骨の配置、計算し尽くされた、細部にまでこだわるキューブリックの感性と、自らのそれが完全に一致した時、私は本作を”世紀の傑作”と断言できるようになった。

物語で、モノリスが発見されるのが1999年であり、既に人類は月面に基地を建設している設定。
地球の軌道上に浮かぶ、宇宙ステーションに向かうシャトルが、当時の世界の空、航空界のリーダー”パンアメリカン航空”だというところなども注目で、実際には、同社は1991年に破綻して名前すら残っていないことを考えると感慨深い。

また、その宇宙ステーションが建造中というところなどがたまらなくいい。

正に人類の夜明けを表現するのにこの上ない、あまりにも有名な、リヒャルト・シュトラウスの”ツァラトゥストラはかく語りき”、優雅な月旅行を体現させるのに相応しいヨハン・シュトラウス2世の”美しく青きドナウ”他、アラム・ハチャトゥリアンリゲティ・ジェルジュなどの曲の選曲も素晴らしい。

木星探査船ディスカバリーの船長で、現在の人類の代表として、その進化を体現するキア・デュリア、副官ゲイリー・ロックウッド、探査計画の責任者ウィリアム・シルベスターなどが共演し、人工知能HAL9000の声をダグラス・レインが担当している。


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