ビューティフル・マインド A Beautiful Mind (2001) 5/5 (35)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

1994年のノーベル経済学賞受賞者、ゲーム理論微分幾何学が専門のアメリカの数学者ジョン・フォーブス・ナッシュの半生を描いた、製作ブライアン・グレイザー、監督ロン・ハワード(製作兼)、主演ラッセル・クロウジェニファー・コネリーエド・ハリスクリストファー・プラマーポール・ベタニー共演によるヒューマンドラマの秀作。


ドラマ(ヒューマン)

ラッセル・クロウ / Russell Crowe 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督 ロン・ハワード
製作
ブライアン・グレイザー

ロン・ハワード
原作:シルヴィア・ネイサーA Beautiful Mind
脚本 アキヴァ・ゴールズマン

撮影 ロジャー・ディーキンス
編集
マイク・ヒル

ダニエル・P・ハンレイ
音楽 ジェームズ・ホーナー
主題歌
シャルロット・チャーチ”All Love Can Be”

出演
ラッセル・クロウジョン・フォーブス・ナッシュ
ジェニファー・コネリー:アリシア・ナッシュ
エド・ハリス:ウィリアム・パーチャー
クリストファー・プラマー:ローゼン医師
ポール・ベタニー:チャールズ・ハーマン
アダム・ゴールドバーグ:リチャード・ソル
ジョシュ・ルーカス:マーティン・ハンセン
アンソニー・ラップ:ベンダー
ジャド・ハーシュ:ヘリンジャー教授
ヴィヴィエン・カーダン:マーシー
オースティン・ペンドルトン:キング教授

アメリカ 映画
配給
ユニバーサル・ピクチャーズ(北米)
ドリームワークス(世界)
2001年製作 135分
公開
北米:2001年12月21日
日本:2002年3月30日
制作費 $60,000,000
北米興行収入 $170,709,000
世界 $313,542,340


アカデミー賞 ■
第74回アカデミー賞
・受賞
作品・監督
助演女優(ジェニファー・コネリー)
脚色賞
・ノミネート
主演男優(ラッセル・クロウ)
編集・メイクアップ・作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1947年9月。
ジョン・F・ナッシュ(ラッセル・クロウ)は、”この男は天才”という一行の推薦書で、プリンストン大学院数学科に入学する。

学生寮に入居したナッシュは、チャールズ・ハーマン(ポール・ベタニー)という気楽な学生と同室になる。

その後、”この世を支配する真理”の追求の研究に没頭するナッシュは、他の学生達からは疎外されていく。

ナッシュは、MIT(マサチューセッツ工科大)のウィーラー研究所行きを希望する。

しかし、ヘリンジャー教授(ジャド・ハーシュ)は、授業にも出ずに論文も書かないナッシュに、他の学生より抜きん出た成果をあげるよう要求する。

勉学に励みながら、学生生活を謳歌している同僚学生マーティン・ハンセン(ジョシュ・ルーカス)やソル(アダム・ゴールドバーグ)、ベンダー(アンソニー・ラップ)らは、バーにまで研究資料を持ち込むナッシュを、からかったりもするのだが、そこで彼はある閃きを得る。

研究を重ねたナッシュは、ついに150年の経済理論を覆す、画期的な“ゲーム理論(ナッシュ均衡)”を発見する。

ヘリンジャー教授に認められたナッシュは、当初の希望通り、ウィーラー研究所に入ることができる。

ナッシュは、ライバル的存在のハンセンらに祝福され、ソルとベンダーを伴いウィーラー研究所の一員となる。

1953年。
ウィーラー研究所から、ペンタゴンに派遣されたナッシュソ連の暗号解読に携わる。

研究所では講師も兼ねていたナッシュは、学生のアリシア(ジェニファー・コネリー)を知る。

ある夜、国防総省のウィリアム・パーチャー(エド・ハリス)に呼び止められたナッシュは、極秘任務として、ソ連の暗号解読を依頼される。

腕には、暗証番号が表示されるラジウム・ダイオードのチップを埋め込まれ、ナッシュは、スパイ活動に加担させられる。

単独で、雑誌に隠された暗号解読に没頭するナッシュだったが、ある日、アリシアから食事に誘われ、やがて二人は惹かれ合うようになる。

ナッシュは、交通事故で死んだ妹の娘マーシー(ヴィヴィエン・カーダン)を連れた、プリンストン時代のルームメイトであるチャールズに再会する。

照れながら、ナッシュはチャールズに恋人ができたことを伝え、彼の助言でアリシアにプロポーズし、やがて二人は結婚する。

1954年10月。
解読した暗号を指定の場所に届けたナッシュは、追われていたところをパーチャーに車で拾われて危機を逃れる。

ソ連側の脅威に神経をとがらせるナッシュは、次第に精神状態が不安定になり、アリシアの妊娠もあり、極秘任務を降りることをパーチャーに伝える。

しかし、パーチャーはそれを承知せず、ナッシュは怯える毎日を送る。

バーチャーは、冷戦下の米ソの駆け引きにナッシュを利用し、彼に対して執拗にプレッシャーをかける。

ハーバード大学に講演に行ったナッシュの前に、精神科医のローゼン医師(クリストファー・プラマー)が現れ、彼を強引に入院させてしまう。

ローゼンはアリシアに、ナッシュ統合失調症の精神障害であることと、彼の前に現れる、チャールズという学生時代のルームメイトの幻覚の存在を知らせる。

そしてアリシアはナッシュの仕事場を見て、その常軌を逸した状況に言葉を失ってしまう。

さらに、ナッシュが解読した暗号を届けた屋敷を調べたアリシアは、ポストに入れられ、放置されたままの解読書を見つける。

アリシアはそれをナッシュに見せ、諜報活動やパーチャーが幻覚だったことを伝える。

それを信じないナッシュは、自分の腕に埋め込まれたはずのチップを取り出そうとするが見つからず、症状は悪化する一方だった。

一年後、子供も生まれたナッシュは、アリシアと共に自宅で静養していた。

子供はナッシュには懐かず、悶々とした日々が続く彼は、薬の後遺症でアリシアを拒んでしまい、自分の不甲斐なさに益々落ち込んでしまう。

ある日、新聞の記事に暗号が隠されているように見えたナッシュは、何者かを追って裏庭の森の中に入って行く。

そこに現れたパーチャーは、ナッシュを再び諜報活動に誘い込み、森の中の小屋で暗号解読を再開させる。

1956年4月。
子供の入浴をナッシュに任せたアリシアは、森の中から聞こえる短波放送を不審に思い、彼が秘密裏に取り組んでいた暗号解読任務を知ってしまう。

子供の危険を察したアリシアは家に戻り、バスタブで溺れそうになっている子供を助け、再び幻覚が見え始めたナッシュを見限り家を出ようとする。

ナッシュの前に、パーチャーやチャールズ、そして彼の姪マーシーが現れる。

しかし、ナッシュは、マーシーが全く成長していないことに気づき、全てが幻覚だと知りアリシアを引き止める。

ナッシュは悩んだ末に、アリシアや子供のために幻覚を無視して必死に病気を克服しようとする。

2ヵ月後。
プリンストンを訪れたナッシュは、数学学部長になっていた旧友マーティンから、教授の席を与えられる。

奇妙な行動を学生達にからかわれながらも、ナッシュは大学での研究を続ける。

1978年10月。
オフィスも持たず、図書館で孤独な研究の毎日を送っていたナッシュは、やがて、学生達に囲まれるようになり、教鞭を執るようマーティンから指示される。

1994年3月。
講義を終えたナッシュは、キング教授(オースティン・ペンドルトン)から、ノーベル経済学賞の候補に名前があがっていることを知らされる。

キング教授からお茶に誘われたナッシュは、尊敬に値する教授への敬意として、同僚達から万年筆を贈られる。

12月、スウェーデンストックホルムノーベル賞授賞式。
ナッシュは、”非協力ゲームの均衡の分析に関する理論の開拓”によりノーベル賞が授与される。

ナッシュは、共に老いた妻アリシアへの感謝で、スピーチを締めくくる。

そして、今でも現れる幻覚を克服し、ナッシュはアリシアと会場を後にする。
__________

ナッシュの理論の応用範囲は、通商、労使問題、生物学にまで及び、彼は今でも母校プリンストン大学で研究を続けている。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1947年9月。
ジョン・F・ナッシュは、プリンストン大学院数学科に入学して、チャールズという学生と同室になる。
その後、”この世を支配する真理”の追求に没頭するナッシュは、他の学生達からは疎外されていく。
やがてナッシュは、経済理論を覆す画期的な“ゲーム理論”を発見して、希望通り、MITのウィーラー研究所に入ることができる。
1953年、ウィーラー研究所からペンタゴンに派遣されたナッシュは、ソ連の暗号解読に携わり講師も兼ねていた彼は、学生のアリシアと知り合う。
そんな時ナッシュは、国防総省のパーチャーに出会い、極秘任務としてソ連の暗号解読を依頼され、スパイ活動に加担させられる。
アリシアと結婚したナッシュは、任務を降りようとするのだが、バーチャーはそれを許さずにプレッシャーをかけ、彼は次第に追い詰め
られていく。
そしてアリシアは、ナッシュ統合失調症の精神障害であることを、ローゼン医師から知らされ、隠された夫の秘密を知ることになるのだが・・・。
__________

数学者、暗号解読、政府機密機関、 米ソの冷戦統合失調症精神障害など、堅苦しい言葉が並ぶ作品だが、”美しい”感動で終るストーリーに心洗われる。

遂にオスカーを獲得したロン・ハワードの演出は、アキヴァ・ゴールズマン(オスカー受賞)の見事な脚本を生かし、主人公のジョン・F・ナッシュの人物像を繊細に描き、幻覚の中で起きる、サスペンス・タッチのエピソードも盛り込む、超一級の娯楽作品に仕上がって
いる。

第74回アカデミー賞では8部門にノミネートされ、作品、監督、助演女優(ジェニファー・コネリー)、脚色賞を獲得した。
・ノミネート
主演男優(ラッセル・クロウ)、
編集、メイクアップ、作曲賞

全世界で、3億ドルを超す大ヒットとなった作品でもある。

制作費 $60,000,000
北米興行収入 $170,708,996
世界 $313,542,341

ジェームズ・ホーナーの美しく清らかな音楽、エンドロールで流れるシャルロット・チャーチの”All  Love Can Be”も印象に残る。

前年「グラディエーター」(2000)でオスカーを獲得したラッセル・クロウが、本作で、2年連続受賞を逃したのは非常に残念だ。
彼の渾身の演技は、作品を見終った後、心地よい癒しにも似た感動を与えてくれる、文字通り「美しい心」になれる作品だ。

同じくオスカー受賞のジェニファー・コネリーも、精神を病む夫を支える妻役を見事に演じ切っている。

幻覚の中の国防総省のスパイエド・ハリスも、作品のキーポイントを担う重要な存在で、実力派の彼の存在は大きい。
謎のGメンの役どころは、彼がFBI役を演じた、「ザ・ファーム」(1993)を思い起こさせる。

1990年代以降、役柄に恵まれている精神科医を演ずるクリストファー・プラマーも、燻し銀の演技を見せてくれる。

本作がきっかけとなりジェニファー・コネリーと結婚することになる、「ダ・ヴィンチ・コード」(2006)でもロン・ハワードと組んだ、こちらも幻覚の中の元ルームメイト役のポール・ベタニー、同僚アダム・ゴールドバーグアンソニー・ラッププリンストン大の恩師ジャド・ハーシュ、ライバルの学友から、後年ナッシュを支えるジョシュ・ルーカス、主人公の妹の娘役のヴィヴィエン・カーダン・同僚教授オースティン・ペンドルトンなどが共演している。

参考:
映画でのジョン・F・ナッシュは、かなり人物的に美化されている。
実生活については、作品のイメージを重視して記載を控えます。
興味のある方は、こちらを参照して下さい。


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