目撃 Absolute Power (1997) 3.4/5 (5)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

女癖の悪い大統領のスキャンダルを隠すために、側近がそれを揉み消そうとする現場を目撃してしまったプロの強盗に襲い掛かる権力の罠を描く、製作、監督クリント・イーストウッドジーン・ハックマンエド・ハリスローラ・リニースコット・グレンデニス・ヘイスバートジュディ・デイヴィスE・G・マーシャルリチャード・ジェンキンス共演のサスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)

クリント・イーストウッド / Clint Eastwood 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮:トム・ルーカー
製作
クリント・イーストウッド

カレン・スピーゲル
原作:デヴィッド・ヴォルダッチ
脚本:ウィリアム・ゴールドマン
撮影:ジャック・N・グリーン
編集:ジョエル・コックス
音楽:レニー・ニーハウス

出演
ルーサー・ホイットニー:クリント・イーストウッド

アラン・リッチモンド:ジーン・ハックマン
セス・フランク:エド・ハリス
ケイト・ホイットニー:ローラ・リニー
ビル・バートン:スコット・グレン
ティム・コリン:デニス・ヘイスバート
グロリア・ラッセル:ジュディ・デイヴィス
ウォルター・サリヴァン:E・G・マーシャル
ローラ・サイモン:ペニー・ジョンソン
マイケル・マッカーシー:リチャード・ジェンキンス
クリスティ・サリヴァン:メロラ・ハーディン
美術学生:アリソン・イーストウッド

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1997年製作 121分
公開
北米:1997年2月14日
日本:1997年5月24日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $50,007,168


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

絵を描くことが趣味のプロの強盗ルーサー・ホイットニー(クリント・イーストウッド)は、大統領の後援者で、大富豪でもあるウォルター・サリヴァン(E・G・マーシャル)邸に忍び込む。

貴金属や現金を物色していたルーサーは、サリヴァン夫人クリスティ(メロラ・ハーディン)が帰宅したため、金庫に身を潜める。

ルーサーが、マジックミラー越しに部屋の様子を見ていると、なんと、浮気相手の大統領アラン・リッチモンド(ジーン・ハックマン)が現れる。

酔った二人はやがて争い始め、取り乱したクリスティが、ペーパーナイフで大統領の腕を刺してしまう。

クリスティがさらに大統領を刺そうとしたため、シークレット・サービスのビル・バートン(スコット・グレン)とティム・コリン(デニス・ヘイスバート)が彼女を射殺してしまう。

大統領補佐官のグロリア・ラッセル(ジュディ・デイヴィス)は、直ちに現場の証拠隠滅を謀ろうとする。

ルーサーは、ラッセルらが立ち去った後、彼女らが現場に忘れたナイフを見つけて逃走しようとするが、人影に気づいたバートンとコリンは後を追う。

二人はルーサーを逃がしてしまうが、コリンが彼の車のナンバーを確認する。

ラッセルらは、強盗に全てを目撃されたことを知り車の割り出しを急ぐ。

翌日、殺人課のセス・フランク(エド・ハリス)の事件捜査が始まり、不審な行動をとったと見られる犯人に疑問を抱く。

サリヴァンは妻クリスティの遺体を確認し、現れたフランクにマジックミラーの付いた金庫の説明を始める。

80歳を過ぎたサリヴァンは、若い妻を満足させられず、彼女に、鏡越しに愛人との行為を見るようにと頼まれていたのだった。

それが裁判で明らかになると、サリヴァンの名声が消え去ることを察し、彼を尊敬するフランクは、配慮することを約束する。

一方、ラッセルらは強盗の車を割り出すが、警察の押収車を盗んだもので、手がかりはつかめなかった。

強盗を父親に持ち、幼い頃からそれで辛い目に遭っていたため、ルーサーとの関係には溝のある娘ケイト(ローラ・リニー)は、サリヴァン夫人殺害事件の新聞記事を見て、父が事件に関与しているのではと不安を抱き始める。

ケイトは、ルーサーが国外に旅立つことを知っていたため、疑いをかけたのだった。

フランクに探りを入れたバートンは、彼のオフィスの電話機に盗聴器を仕掛ける。

その頃、サリヴァンは、殺し屋のマイケル・マッカーシー(リチャード・ジェンキンス)を雇い、密かに復讐を企む。

やがて、フランクの同僚ローラ・サイモン(ペニー・ジョンソン)の調査で、捜査線上にルーサーの名前が上がる。

しかしフランクは、ルーサーの逮捕歴は既に過去のもので、彼が殺人は犯さないことを、サイモンに話して聞かせる。

ルーサーと接触したフランクは、30年間もドジを踏まない彼の仕業とは思えなかったが、何か手がかりを握っている雰囲気を感じ取る。

海外に飛び立つため空港にいたルーサーは、リッチモンド大統領が、自分の犯した罪を逆に利用し、被害者の夫であるサリヴァンまで担ぎ出し、世論を見方につけようとする姿を見て憤慨し、大統領を陥れる決意をする。

そしてルーサーは、ホワイトハウスの見学者を装い、ラッセル宛てにナイフの写真を建物内に残す。

動揺するラッセルだったが、バートンは、強盗を警察が必ず捕まえると考え、その後は、コリンが殺害する計画を立てる。

フランクは、消息を絶ったルーサーを捜すため、検察官でもある娘ケイトに協力を要請して彼の家を調べる。

ケイトは、殆ど会ったこともない父ルーサーが、知られないように、自分の成長を写真に撮って残していたことを知る。

フランクは、ルーサーを救うために見つけるのだと言って、ケイトを説得して彼を誘き出そうとする。

盗聴でそれを知ったバートンは、コリンに犯人を狙撃させる準備をする。

殺し屋マッカーシーも、それを知り狙撃に備え、フランクらはバートンと周囲を固め、コリンも密かに標的を狙う。

ケイトの前に現れたルーサーは、殺人はしていないと彼女に告げ、コリンとマッカーシーは彼の狙撃に失敗してしまう。

フランクは狙撃した者を捜そうとするが、ルーサーは再び姿を消してしまう。

ケイトを自宅に送り届けたフランクは、彼女に惹かれ始めた自分の気持ちをそれとなく伝え、その場を立ち去る。

フランクに飲み物を渡した時、冷蔵庫に食べ物が補充してあることに気づき、ケイトは父ルーサーが部屋にいることを察していた。

現れたルーサーは、ケイトに事件の真相を語り始め、警察に知らせても権力で潰されることを彼女に伝える。

その後ルーサーは、サリヴァン邸から盗んだネックレスを、リッチモンド大統領からということにしてラッセルに贈る。

それに驚き感激したラッセルは、ネックレスを身に付けて大統領の前に現れる。

しかし、それが死んだクリスティの物だと気付いた大統領は、ラッセルらが、独自に殺人のもみ消し工作を進めていたことを知る。

大統領は、ケイトも真相を知っている可能性を指摘し、彼女を始末するようラッセル達に命ずる。

フランクから、ケイトがシークレット・サービスに警護されていることを聞き、ルーサーは彼女の危険を察知する。

ケイトは、コリンに崖から車ごと落とされて重傷を負うが、ルーサーが現場に駆けつけ、救急車を呼び彼女を病院に搬送させる。

コリンが入院中のケイトを狙うが、医師に扮したルーサーがそれを阻止して、彼はコリンに裁きを与え殺害する。

ルーサーはサリヴァンに接触し、大統領と浮気していた彼の妻がシークレット・サービスに殺され、補佐官が、それをもみ消したことを暴露し、証拠のナイフを渡す。

事件を目撃しなければ知らない証拠などを聞かされて、ルーサーの話を信用したサリヴァンは、証拠品のナイフを持ってホワイトハウスに向かう。

バートンは自ら命を絶ち、ラッセルはフランクに逮捕される。

その後、リッチモンド大統領が、サリヴァンの目の前で自殺したという、緊急ニュースが発表される。

サリヴァンは、大統領が仕事のプレッシャーで自殺したのではないかという声明を発表する。

フランクは、病院のケイトを見舞い、そして、看病するルーサーとケイトは、親子の絆で結ばれていた。


解説 評価 感想 ■

1996年に発表された、デヴィッド・ヴォルダッチ同名小説を基に製作された作品。

*(簡略ストー リー)

プロの強盗ルーサー・ホイットニーは、大統領の後援者で大富豪のサリヴァン邸に忍び込む。
そこでルーサーは、サリヴァン夫人の浮気相手が、何と大統領リッチモンドだと知ってしまう。
その後、酔った二人は争い始めて、大統領に危害を加えようとした夫人が、シークレット・サービスのバートンとコリンに射殺される。
それを知った大統領補佐官ラッセルは、現場の証拠隠滅を謀ろうとする。
ルーサーはラッセルらが立ち去った後、夫人が大統領を刺したナイフを見つけて逃走し、それに気づいたバートンらは彼を取り逃がすものの、車のナンバーを確認する。
ラッセルらは、強盗の割り出しを急ぎ、殺人課の刑事フランクの事件捜査も始まり、不審な行動をとったと見られる犯人に疑問を抱く。
強盗を父親に持ち、これまで辛い目に遭っていたためルーサーとは疎遠の娘ケイトは、サリヴァン夫人殺害事件に、父が関与しているのではと、不安を抱き始める・・・。
__________

クリント・イーストウッドが製作、監督、主演をこなし、豪華なキャストで仕上げた一級のサスペンス。

絵を描くのが趣味という、落ち着いた雰囲気で、いかにもプロらしい強盗を演ずるイーストウッドの、控えめな演技は見事だ。

イーストウッドは、「許されざる者」(1992)で共演した、同じ年齢のジーン・ハックマンを再び起用し、彼の出演により、作品にはさらに重みが加わっている。

82歳のE・G・マーシャルは、本作が遺作となるが、彼の矍鑠たる演技も見逃せない。

戦争の英雄として、主人公の強盗を尊敬の眼差しで見ながら捜査を進めるエド・ハリスも、実力派らしい確かな演技を見せてくれる。

親子の確執から、やがて父の愛情を知る主人公の娘役ローラ・リニーが、刑事(E・ハリス)と結ばれるであろうという設定も、心和ませてくれる。

大統領を守るため、仕方なく夫人を射殺する警護官スコット・グレンデニス・ヘイスバート 、大統領に知らせずに事件を揉み消そうとする補佐官ジュディ・デイヴィスなど、豪華キャスト競演も嬉しい。

殺される富豪夫人メロラ・ハーディン、いつもは温和な雰囲気のリチャード・ジェンキンスが、殺し屋というのが興味深く、イーストウッドの実の娘アリソン・イーストウッドも、冒頭の美術学生役で登場する。


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