スタア誕生 A Star Is Born (1954) 4.13/5 (31)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1937年にウィリアム・ウェルマンが監督した”A Star Is Born”のリメイク。
ハリウッドのスターとなった女優と、酒好きでトラブル・メイカーの同じくスターであった夫の凋落を描く、監督ジョージ・キューカー、主演ジュディ・ガーランドジェームズ・メイソン他共演のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:ジョージ・キューカー
製作:シドニー・ラフト
原作
ウィリアム・ウェルマン

ロバート・カールソン
脚本
モス・ハート

ドロシー・パーカー
アラン・キャンベル
撮影:サム・リーヴィット
編集:フォルマー・ブラングステッド
美術・装置
マルコルム・C・バート

ジーン・アレン
アイリーン・シャラフ
ジョージ・ジェームズ・ホプキンス
衣装デザイン
ジーン・ルイス

メアリー・アン・ナイバーグ
アイリーン・シャラフ
音楽:ハロルド・アーレン
作詞:アイラ・ガーシュウィン

出演
ジュディ・ガーランド:エスター・ブロジェット/ヴィッキー・レスター
ジェームズ・メイソン:ノーマン・メイン
ジャック・カーソン:マット・リビー
チャールズ・ビックフォード:オリヴァー・ナイルズ
トミー・ヌーナン:ダニー・マグワイア
ルーシー・マーロー:ローラ・レイヴリー
アマンダ・ブレイク :スーザン・エッティンガー
ジョーン・ショウリー:ジョーン
メエ・マーシュ:マリブのパーティーのゲスト

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1954年製作
178分(復刻版)/182分(プレミア)/154分(一般上映)
公開
北米:1954年9月29日
日本:1955年5月15日
製作費 $5,019,770
北米興行収入 $4,355,968
世界 $5,921,968


アカデミー賞 ■

第27回アカデミー賞
・ノミネート
主演男優(ジェームズ・メイソン)
主演女優(ジュディ・ガーランド)
音楽・歌曲・美術(カラー)・衣装デザイン賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

二枚目映画スター、ノーマン・メイン(ジェームズ・メイソン)が、ハリウッドの”シュライン・オーディトリアム”で行われる映画基金ショー”スタアの夜”に酔って現れる。

撮影所長オリヴァー・ナイルズ(チャールズ・ビックフォード)は、広報のマット・ リビー(ジャック・カーソン)にノーマンの出番を外すよう指示する。

しかし、ノーマンはステージに上がってしまい、出演中の歌手エスター・ブロジェット(ジュディ・ガーランド)が、酔った彼の登場をショーの一部のように見せ、観衆から喝采を浴びてしまう。

ノーマンはエスターに感謝して食事に誘うが、彼女はクラブの仕事があり、それを断り、ピアニストのダニー・マグワイア(トミー・ヌーナン)と共にその場を立ち去る。

リビーに自宅に送られたノーマンは、夜中に目覚めて再びダウンタウンに出かける。

クラブで歌うエスターの歌が気に入ったノーマンは、彼女に映画出演を勧める。

エスターは、ノーマンの言葉が大スターのお遊びだとしか思えなかった。

しかし、エスターはダニーを起し、バンドを辞め映画のテストを受けることを伝える。

翌日、ノーマンは朝早く撮影に連れ出されてしまい、結局、彼からの連絡はエスターにはなかった。

エスターを捜そうとしたノーーマンだったが、彼女の連絡先も分からずにいた。

一方、ナイルズは、相変わらずノーマンが酒に溺れていると聞き、撮影が遅れていることでも本社から責められ、頭を悩ませる。

TVコマーシャルなどの仕事をしていたエスターは、ダニーからバンドに復帰するよう誘われるが、彼女は選んだ道で自分を試してみたいことを伝える。

コマーシャルの歌声を聞き、それがエスターだと確信したノーマンは、ようやく彼女の所在を突き止める。

ノーマンはエスターを撮影所に連れて行き、彼女は新人として教育される。

メイク室で、イメージを変えられたエスターを見たノーマンは、彼女を元の姿に戻す。

エスターは、リビーやナイルズにも挨拶し、慌しい日々が始まる。

まともな役もつかぬまま、エスターは”ヴィキー・レスター”という芸名をつけられる。

その後、ノーマンはエスターをナイルズに売り込み、ついに彼女はミュージカルに出演し、その類まれな歌唱力で大成功を収める。

広報のリビーは興奮し、”ヴィッキー・レスター”の名を、新しいスターの誕生だと言って各方面に伝える。

ノーマンは、誰よりもエスターの成功を喜ぶが、自分が出来ることは終わったと言って、彼女を独り立ちさせようとする。

そんなノーマンにエスターは愛を告げるが、彼は、自分が手に触れるもの、全てを破壊してしまう男だと言って、彼女を突き放そうとする。

しかし、エスターはノーマンに優しく寄り添い、彼の支えが必要だということを伝える。

やがてノーマンとエスターは結婚することになり、それを知ったナイルズとリビーは上辺は祝福するものの行く末を案ずる。

No1スターになっていたエスターの今後はノーマン次第で、ナイルズは、これを機に彼が変わってくれることを祈るしかなかった。

仕方なくリビーも、それを利用し、派手な宣伝活動を始める。

そして、ノーマンとエスターはダニーを立会い人として結婚し、愛を確かめ合う。

自分に報告もせずに、二人が結婚したことを知ったリビーは怒り心頭で、ノーマンを恨み始める。

幸福のように思われ二人だったが、ノーマンは本社の指示でナイルズから解雇を言い渡されてしまう。

その後、エスターは、周囲が見放し始めたノーマンを気遣い必死に励まそうとするものの、彼は酒浸りになっていく。

ノーマンが世間から忘れ去られる一方、エスターは大スターとして映画界に君臨し、ついにアカデミー主演賞を獲得する。

エスターは、ステージで受賞の喜びを語るが、ノーマンが酒に酔って現れ、その場で自分に仕事のない惨めさを訴えて嫉妬し、その拍子で彼女の頬を叩いてしまう。

順調な仕事を続けるエスターだったが、奈落の底に落ちていくノーマンを見守る苦しみをナイルズに伝える。

ノーマンは、アルコール依存症と診断され療養所に入れられていたが、ナイルズはエスターのためとも思い、脇役の台本を持参して彼に面会に行く。

プライドのあるノーマンは、脇役だと聞き一瞬ためらうと同時に、それがナイルズの自分への同情だと知る。

その後、療養所を出て回復に向かったノーマンだったが、偶然出会ったリビーに罵られ争いとなる。

ノーマンは、そのショックで再び酒を飲み、警察に逮捕されてしまう。

エスターとナイルズの助力で釈放されたノーマンは、海辺の自宅で静養することになる。

そして、苦しむエスターは、女優を辞めてノーマンのために尽くすことをナイルズに伝える。

それを聞いてしまったノーマンは、エスターの自分に対する愛情と、彼女の成功を妨げる自分の存在に絶望する。

エスターに、自分が回復したように見せかけたノーマンは、彼女を安心させて笑顔を見届けた後、入水自殺してしまう。

リビーは、ノーマンの死を宣伝に利用し、葬儀を終えたエスターは、失意の内に自宅に引き篭もってしまう。

ナイルズは、ノーマンのオフィスを残すことをリビーに伝え、その功績を称える。

エスターを訪ねたバンド時代の友人ダニーは、ノーマンの死は、彼女の成功を願うためのもので、自分の才能を無駄にしてはいけないと助言する。

ノーマンと出会った、映画基金ショーへの出席をダニーに促されたエスターは、彼のその言葉で会場に向かうことになる。

そして、エスターはステージに立ち、世界中のファンの前で、ノーマンの面影を胸にスピーチを始める。

”皆さん、私は、ノーマン・メイン夫人です・・・”

ナイルズがそれを見守る中、会場の人々は総立ちでエスターに拍手を贈る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ハリウッドのスター、ノーマン・メインは、酒好きのトラブル・メイカーだった。
ノーマンは、ある基金ショーで酔って現れ余興で出演していたクラブ歌手エスター・ブロジェットにその場の失態を救われる。
エスターの歌唱力に目を付けたノーマンは、彼女に映画界入りを勧める。
自分を試すつもりで、それを受け入れることにしたエスターだったが、その後ノーマンとの連絡が取れなくなってしまう。
大スターのお遊びだとも思いつつも、努力を続けたエスターは、連絡が取れなくなっていたノーマンと再会する。
その後ノーマンは、エスターの才能を信じ、自分を犠牲にして彼女を売り込む。
そして、彼女の歌唱力を生かした才能は開花するのだが、それと同時にノーマンの俳優人生は凋落の一途をたどる・・・。
__________

ジュディ・ガーランドの作品らしく、彼女の歌や踊りがふんだんに盛り込まれ、セミ・ミュージカル仕立てとなっている作品。

映画界の裏側や落ちぶれたスターの悲哀を繊細なタッチで描いたジョージ・キューカーの演出は、シネマスコープの迫力ある映像と華やかな撮影所の雰囲気やセットと共に見応え十分だ。

結局は興行的に失敗した本作の、お蔵入りしていた音声部分を足した完全版(1983)は約3時間にも及ぶ長編となり、紛失した映像場面はスチール写真を使うという、珍しい手法をとっている。

第27回アカデミー賞では、主演男優(ジェームズ・メイソン)、主演女優(ジュディ・ガーランド)、音楽、歌曲、美術(カラー)、衣装デザイン賞にノミネートされた。

2000年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

既に1940年代後半から、精神不安定状態となり薬物依存で、仕事に支障をきたしていたジュディ・ガーランドは、1950年の”Summer Stock”を最後にMGMを解雇され、4年ぶりのカムバックとなり、見事な熱演でそれに応えてはいるが、本作撮影時の彼女の行動もかなり乱れていたようだ。

確かに、撮影当時31歳という若さにしては場面により、かなりやつれているように見え、痛々しい感じもする。

アカデミー主演賞にもノミネートされ、本命と言われていたものの、結局「喝采」(1954)のグレース・ケリーに敗れる結果になってしまう。

哀れな最後を迎える凋落する大スターを演じたジェームズ・メイソンの、迫真の演技も素晴しい。

イギリス出身で1940年代末にブロードウェイに登場しハリウッドにも進出した彼は、ローレンス・オリビエと並び称されるイギリス人俳優として活躍する。
本作でもアカデミー主演賞にノミネートされるが、ついに一度も受賞することはなかった。

「ジョージー・ガール」(1966)、「評決」(1982)では、助演賞にノミネートされた。

共演のチャールズ・ビックフォードも、落ちぶれるスターの言動に苦労しながらも、ヒロインと共に献身的に彼を支える、人間味溢れる撮影所長を、貫禄ある演技で好演している。

冷めた広報マン、ジャック・カーソンの嫌味な役と、コメディアンであるトミー・ヌーナンの、ヒロインを友人として励ます役柄が印象に残る。


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