レナードの朝 Awakenings (1990) 3.92/5 (26)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1973年に発表された、神経学オリヴァー・サックスの体験に基づく著書”Awakenings”の映画化。
患者達の症状に興味を持った医師の献身的な努力と、それによって劇的に回復する患者の精神的苦悩を描く、製作総指揮、監督ペニー・マーシャル、主演ロバート・デ・ニーロロビン・ウィリアムズマックス・フォン・シドー他共演のヒューマン・ドラマ。


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■

監督:ペニー・マーシャル
製作
ウォルター・F・パークス

ローレンス・ラスカー
製作総指揮
ペニー・マーシャル
アルネ・シュミット

エリオット・アボット
原作:オリヴァー・サックス
脚本:スティーヴン・ザイリアン
撮影:ミロスラフ・オンドリチェク
編集
ジェラルド・B・グリーンバーグ

バトル・デイヴィス
音楽:ランディ・ニューマン

出演
ロバート・デ・ニーロ:レナード・ロウ
ロビン・ウィリアムズ:マルコム・セイヤー
マックス・フォン・シドー:ピーター・インガム博士
ジュリー・カヴナー:エレノア・コステロ
ジョン・ハード:カウフマン医師
ルース・ネルソン:ロウ夫人
ペネロープ・アン・ミラー:ポーラ
アリス・ドラモンド:ルーシー
ピーター・ストーメア:神経化学・薬学士

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1990年製作 120分
公開
北米:1990年12月17日
日本:1991年4月13日
北米興行収入 $52,096,475


アカデミー賞 ■

第63回アカデミー賞
・ノミネート
作品
主演男優(ロバート・デ・ニーロ)
脚色賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1969年、ブロンクス
慢性神経病患者専門のベインブリッジ病院に赴任したマルコム・セイヤー(ロビン・ウィリアムズ)は、研究者のつもりでいたのだが、仕事欲しさに仕方なく医師として働くことになる。

精神に異常をきたした患者に囲まれ、セイヤーは気が滅入ってしまう。

ある日セイヤーは、自分の意志を全く示そうとしない患者のルーシー(アリス・ドラモンド)が、物を受け止めることを医師のカウフマン(ジョン・ハード)らに報告する。

カウフマンらは、それを反射行動だと決めつけて、セイヤーの意見を聞き流す。

しかし、看護師のエレノア・コステロ(ジュリー・カヴナー)は、セイヤーに同調して協力を申し出る。

突然、患者達に興味を抱き始めたセイヤーは、彼らが1920年代に流行した、嗜眠性脳炎を患っていることに気づき、後遺症研究の権威ピーター・インガム博士(マックス・フォン・シドー)の元を訪ねる。

インガム博士は、患者の脳は機能を失ってしまったという、絶望的な答えをセイヤーに伝える。

セイヤーは床に模様を描き、患者の視覚を刺激させることを思いつき、ルーシーを立ち止まらずに目標に到達させることに成功する。

その後セイヤーは、以前から気になっていたレナード・ロウ(ロバート・デ・ニーロ)の母親(ルース・ネルソン)を訪ね、彼の生い立ちを聞く。

集中的にレナードの診察を始めたセイヤーは、彼が名前を呼ばれたことに反応したことに気づく。

セイヤーは、精力的に患者達に刺激を与える治療を行い、各患者が、音楽や何かのきっかけでそれに反応しようとすることを知る。

レナードは、セイヤーの手助けで”RILKE PANTHER”という文字を綴り、それがオーストリアの詩人ライナー・マリア・リルケの詩を意味していることにセイヤーは気づく。

パーキンソン病向けの新薬L-ドーパを、患者に試すことを考えたセイヤーは、カウフマンに相談して、家族の同意書を取るのを条件にそれを許可される。

ロウ夫人から、レナードへのL-ドーパの投与の承諾を得たセイヤーは、様々な飲み物や薬の量を調整して反応を見る。

レナードに付き添い、夜を徹して彼の様子を観察していたセイヤーは、彼がベッドからいなくなったのに気づく。

慌ててレナードを捜すセイヤーは、彼が自力で歩行して言葉を発し、”レナード”と自分の名前を綴った事実を確認する。

完全に意志が戻ったレナードは、母親と対面し、エレノアや看護師達に挨拶する。

息子を取り戻した母親の喜びや、周囲の人々の驚きに応えるレナードだったが、30年間の空白の時間に気づき動揺も見せる。

それでもレナードは、平凡な日常生活を満喫してセイヤーと外出もして、彼に好意を持つエレノアとの仲を取り持とうとしたりする。

セイヤーはL-ドーパを患者全員に投与しようとするが、カウフマンは、多額の費用がかかるのを知り、消極的な答えしか出さない。

しかしセイヤーは、エレノアら看護師らがカンパを始め、後援者にレナードの回復状況を見せて、資金の援助を得ることができる。

薬を投与された患者達は意志を取り戻し、病院内は騒動になってしまう。

そんな時レナードは、患者の見舞いに来た女性ポーラ(ペネロープ・アン・ミラー)に恋してしまう。

ポーラと話す機会ができたレナードは、自分を患者だと思わない彼女に、治療を受けていることを正直に話して戸惑わせる。

レナードを病院に残し、患者を連れて外出したセイヤーは、自分の趣味で植物園の見学に行くが、患者達は飽きてしまい、ダンスホールへと向かい楽しい時を過ごす。

ロウ夫人は、回復はしたものの、レナードが女性に興味を持ったことを知り動揺する。

ある日レナードは、より人間らしさを求めるために、独りで外出する許可を病院側に要求する。

結局それは病院側に却下され、それを知ったレナードは怒りを露にして興奮し、それをきっかけにして、ひきつけや偏執的な行動をとり始める。

病院側と症状が悪化していくレナードとの狭間で思い悩むセイヤーは、助けを求めてきた彼を優しく見守る。

回復していた患者は、自分達もレナードのようになるのではと不安を抱える。

レナードは、自分を犠牲にして実験台になることを決心し、セイヤーにそれを伝えるが、痙攣は激しくなり、症状はさらに悪化し、ロウ夫人は息子の苦しみに心を痛める。

レナードは、自らポーラに別れを告げるが、彼女は優しく接し安らぎを与えようとする。

やがてレナードは、以前のように意志を失ってしまう。

セイヤーは、レナードが回復した時の記録フィルムを見ながら、”命を与えて、また奪うことが親切なことか”とエレノアに問い質す。

エレノアは、”命は与え奪われるもの、あなたは親切な人だから、その辛さがわかる”と、セイヤーを慰める。

患者達は、レナードと同じく元の症状に戻り、ポーラは、その後もレナードに面会するために病院を訪れる。

セイヤーは、人間の魂と純真な心は、どんな薬よりも強いことを痛感する。

そしてセイヤーは、エレノアの気持ちに応え、彼女をカフェに誘う。
__________

セイヤーとチームは、その後も新薬を用いながら脳炎患者のリハビリを続け、レナードら患者の多くには、短い目覚めがあったが、1969年の夏のような、劇的な事例は起きなかった。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1969年、ブロンクス
慢性神経病患者専門病院に赴任したマルコム・セイヤーは、研究者のつもりが医師として働くことになる。
精神患者に囲まれたセイヤーは、気が滅入ってしまうのだが、あることをきっかけに患者達に興味を持ち、彼らが、1920年代に流行した嗜眠性脳炎を患っていることに気づく。
セイヤーは精力的に患者と接し、30年間もの間、意思を伝えないでいるレナードに、新薬のL-ドーパを投与して反応を見る。
そして、セイヤーの努力は実り、レナードは完全に意思を取り戻し、言葉を発するまでに回復するのだが・・・。
__________

非協力的な病院側医師達と、それに対抗するような主人公医師を含む現場チームとの駆け引き、目覚めた患者の親子愛や恋心などを、主演2人の熱演を生かしつつ描写する、ペニー・マーシャルの、女性らしい繊細な映像感覚は注目だ。

第63回アカデミー賞では、作品、主演男優(ロバート・デ・ニーロ)、脚色賞にノミネートされた。

希望しない職につきながら、その生真面目さで、植物人間に近い患者達の症状改善に知力体力を捧げる医師を、ロビン・ウィリアムズは好演し、その自然な演技が、精神患者を熱演するデ・ニーロよりも好印象を受ける。
ロビン・ウィリアムズは、容姿も原作者オリヴァー・サックスに似ている。

アカデミー主演賞候補にはなったが、主役はR・ウィリアムズに譲っている感じのする、難病のため、30年間の”眠り”からようやく目覚める患者の苦悩を、ロバート・デ・ニーロは体当たりで演じている。

美しい人の心を表現したかのような、ランディ・ニューマンの音楽も印象に残る。

主人公医師を献身的に支えるジュリー・カヴナーの、控えめではあるが、看護師としての能力の高さを感じさせる好演も光る。

新薬投与を含め、患者達への人間的扱いの配慮に欠ける医師ジョン・ハード、レナード(デ・ニーロ)の母親ルース・ネルソン、レナードにほのかな恋心を寄せられる女性ペネロープ・アン・ミラー、患者として同じく回復するアリス・ドラモンドL-ドーパに関する講演をする薬学士でピーター・ストーメア、そして、後遺症研究の権威として、マックス・フォン・シドーが登場する。


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