バックドラフト Backdraft (1991) 3.81/5 (32)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

亡き父の後を継ぎ消防隊員になった兄弟の生き様と、権力に制裁を加えようとした放火事件を描く、監督ロン・ハワード、演出、製作ブライアン・グレイザー、主演カート・ラッセルウィリアム・ボールドウィンロバート・デ・ニーロスコット・グレンジェニファー・ジェイソン・リーレベッカ・デモーネイドナルド・サザーランド共演のサスペンス・タッチで描くアクション大作。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト
監督:ロン・ハワード
製作総指揮
ブライアン・グレイザー

ラファエラ・デ・ラウレンティス
製作
リチャード・バートン・ルイス
ジョン・ワトソン
ペン・デンシャム
脚本:グレゴリー・ワイデン
撮影:ミカエル・サロモン
音楽:ハンス・ジマー

出演
カート・ラッセル:スティーヴン”ブル”マキャフリー/デニス・マキャフリー
ウィリアム・ボールドウィン:ブライアン・マキャフリー
ロバート・デ・ニーロ:ドナルド”シャドー”リムゲイル
スコット・グレン:ジョン”アックス”アドコックス
ジェニファー・ジェイソン・リー:ジェニー・ヴァイトカス
レベッカ・デモーネイ:ヘレン・マキャフリー
ドナルド・サザーランド:ロナルド・バーテル
J・T・ウォルシュ:マーティン・スウェイザク市会議員
ジェイソン・ゲドリック:ティム・クリズミンスキー
イルマ・P・ホール:看護師
クリント・ハワード:リコ

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1991年製作 137分
公開
北米:1991年5月24日
日本:1991年7月6日
北米興行収入 $77,868,590
世界 $152,368,590


アカデミー賞
第64回アカデミー賞
・ノミネート
録音・音響編集・視覚効果賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1971年、シカゴ
アパート火災現場に向かった消防士の父デニス・マキャフリー(カート・ラッセル)は、同僚のジョン”アックス”アドコックス (スコット・グレン)を救うものの命を落とす。

父デニスが目の前で亡くなる姿を目撃した息子のブライアンは、ショックを受ける。

20年後。
職を転々としながら故郷に戻ったブライアン(ウィリアム・ボールドウィン)は、消防士となる。

バーにいたブライアンは、火災発生で出動した消防車に気づき店を出る。

元恋人のジェニー・ヴァイトカス(ジェニファー・ジェイソン・リー)と再会したブライアンは、消防学校を今日卒業したことを伝える。

ジェニーが市庁舎で働いていることを知ったブライアンは、いつかビールでも飲もうと言って彼女を誘う。

6年ぶりに会う元恋人を誘う言葉ではないとジェニーから言われたブライアンは、友人のティム・クリズミンスキー(ジェイソン・ゲドリック)に消火栓の水をかけられる。

ジェニーから相変わらずだと言われたブライアンは、まだ友達のはずだと彼女に伝えて、火災現場に向かう。

公認会計士の自宅の火災現場の消火活動を終えた消防士の兄スティーヴン(カート・ラッセル)と話したブライアンは、転職を繰り返した末に今度は消防士になったのかと皮肉を言われる。

スティーヴンは、自分の”シカゴ消防局”17小隊に配属されたことをブライアンに知らせる。

調査官のドナルド”シャドー”リムゲイル(ロバート・デ・ニーロ)は、火災現場の調査を始め、スティーヴンから誰が放火犯なのかと訊かれたためにネズミだろうと答え、数日はかかるだろうと伝える。

スティーヴンの家に向かったブライアンは、義姉へレン(レベッカ・デモーネイ)から夫とは離婚したと言われる。

亡き父のボートで独り暮らしをしていたスティーヴンに会いに行ったブライアンは、その場にある薬品の缶に気づき、アドコックスがまだ使えると言ったので持ってきたことを知る。

配属変更をして自分を17小隊に入れた理由を訊いたブライアンは、スティーヴンから、どうせ長続きしない厳しい仕事だと言われる。

今回は本気だと言うブライアンに楽しみだと伝えたスティーヴンは、明日は遅刻するなと忠告する。

翌朝、車が故障してしまったブライアンは走って消防署に向かうものの、スティーヴンらは出動するところだった。

スティーヴンから遅刻だと言われたブライアンは消防車に飛び乗り、アドコックスらに歓迎されて火災現場の縫製工場に向かう。

現場の火は激しく燃え広がり、人の声がしたブライアンは、離れるなと言ったスティーヴンの指示に従わずに、女性を助けて外に運ぶ。

しかし、それはマネキンで、同僚からからかわれたブライアンはショックを受ける。

指示に従わなかったことでスティーヴンに責められたブライアンは、できる限りのことはしたと反論するが、足手まといだと言われてしまう。

現場に着いたリムゲイル、その場を視察する、市長の座を狙う市議会議員マーティン・スウェイザク(J・T・ウォルシュ)を迷惑に思う。

スウェイザクの提案により、消防署の合理化で人員削減が進んだことが不満なのかと、同行したジェニーから言われたリムゲイルは、火災の原因が放火であれば犯人を逮捕するのが、これは自分の仕事であり、圧力には屈しないと伝える。

スティーヴンもスウェイザクに不満を訴えて互いに牽制し、ブライアンはジェニーの仕事を知る。

署に戻ったブライアンは、初日の仕事で興奮するティムから、スティーヴンは英雄のようだと言われるものの素直に頷けない。

食事となり、スピーチしたアドコックスは、新人のティムとブライアンを歓迎する。

その夜、同僚の退役パーティーに出席したスティーヴンとブライアンは、ヘレンとジェニーを気にする。

マネキンを運び出したにも拘わらず、ブライアンが女性を救出したことになっていた新聞記事を同僚から見せられたスティーヴンは、デタラメでも新聞に出たら酒をおごるという組合の規則をブライアンに伝える。

ジェニーからスウェイザクを紹介されたブライアンは、人命救助について称賛されるものの、マネキンだったと伝える。

リムゲイルの助手をしてほしいとスウェイザクから頼まれたブライアンだったが、それを断る。

ジェニーからせっかくのチャンスを逃すのかと言われたブライアンは、消防士としての務めを果たすつもりで、スウェイザクに従う気はないと伝える。

酔ったスティーヴンはジャクソンと踊るヘレンに近づき、息子ショーンのことについて話そうとする。

ジャクソンにブライアンを間抜け呼ばわりされたスティーヴンは彼を殴り、その場は騒ぎになる。

アドコックスに止められたスティーヴンは、冷静になれと言われるものの気が収まらず、ブライアンが制止する。

スティーヴンを船に連れて行ったブライアンは、酔った兄を眠らせる。

その後、ブライアンは火災現場での経験を積みながら訓練にも励み、必死に兄スティーヴンの後を追う。

そんなブライアンは、自分だけに厳しく接するスティーヴンに不満をぶつけるものの、英雄的な活躍を続ける兄には到底かなわなかった。

気落ちするブライアンは負けを認め、スティーヴンから声をかけられるものの心の整理がつかず、そろそろ転職の時期かもしれないと言われる。

ジェニーに電話をしたライアンは、スウェイザクの依頼を受けることを伝える。

消防隊から離れたブライアンは、リムゲイルのオフィスに向かう。

父デニスのことも知るリムゲイルは、甘やかす気はないことをブライアンに伝え、裁判所に向かい、放火の常習犯ロナルド・バーテル(ドナルド・サザーランド)と話す。

仮釈放が認められそうなロナルドに話しかけ、これまでの犠牲者のことを確認させて今後も全てを焼き尽くすと言わせたリムゲイルは、彼の仮釈放を却下させる。

ブライアンを助手にしたリムゲイルは、再び起きた劇場火災の現場と焼死体を調査する。

リムゲイルは、公認会計士と今回の焼死体を検死官のリコ(クリント・ハワード)と共に調べ、その場にいたブライアンは死体を見て動揺する。

ヘレンの家に向かい屋根を修理したスティーヴンは、先日の件を謝罪する。

辞めたブライアンに厳し過ぎたのではないかと言われたスティーヴンは、失敗を続ける彼が、いつか命を落とすと考えると黙って見てはいられないと伝える。

調査結果をブライアンに話すリムゲイルは、一連の事件の放火犯が、目的の人間を殺した後に、わざと火を消すため、”トリクティコラレイト”を使い燃焼を緩和させ、バックドラフトを利用していると伝える。

スウェイザクの船上パーティーに招待されたブライアンは、ジェニーと共にその場を離れ、消防署に向かいポンプ車の上で愛し合う。

その頃、高層ビルでボヤ騒ぎがあり、駆け付けたスティーヴンらは内部に入る。

援護を待つべきだと言うアドコックスの意見を聞き入れずに、ティムを連れて火元を探したスティーヴンは、注意するよう指示する。

ポンプ車が出動したために驚いたブライアンとジェニーは、そのまま現場に向かう。

ドアの温度を確かめないままそれを破ったティムが炎に包まれ、重傷を負って救急車で運ばれる。

スティーヴンは責任を感じ、その様子を見ていたブライアンは病院に向かう。

アドコックスに非難されたスティーヴンは、ブライアンからも、新人を放ってまた火に飛び込んだのかと言われる。

スティーヴンとブライアンは殴り合いになり、二人は同僚達に制止される。

報告書を提出しないリムゲイルは、スウェイザクからその理由を訊かれる。

スウェイザクが、公表していない三人目の被害者の名前を知っていたために、リムゲイルは疑問に思う。

ブライアンを伴いビルの火災現場を調べたリムゲイルは、その場でも”トリクティコラレイト”を確認し、意思のある火の考えを読まなければ負けると言って、ロナルドのように火を愛さなければならないと伝える。

ジェニーに会ったブライアンは、ティムが助かることを確認し、スウェイザクと犠牲者の三人には関連があり、皆”レイクサイト”という会社の役員だったことを伝える。

ブライアンから、スウェイザクの資料を調べたいと言われたジェニーは戸惑い、何かを隠していることを確信する彼に協力を求められる。

ヘレンの元に向かい話し相手が欲しかったと伝えたスティーヴンは、恋しいと言って彼女と愛し合う。

翌朝、ヘレンからショーンのことを第一に考えてほしいと言われたスティーヴンは、自分の命を顧みず仕事に打ち込むことが最善だと思うのかと言われる。

ショーンに仕事のことを忘れていたと伝えたスティーヴンは、その場を去る。

火災調査報告書を見て考え込むスウェイザクに、何か隠していることがあるのかと尋ねたジェニーだったが、何もないと言われる。

ジェニーから資料を受け取ったブライアンは、それをリムゲイルに渡す。

資料などを調べた結果リムゲイルとブライアンは、消防署を閉鎖した跡地の利権を得て大金を手に入れようとしていた者を殺害している犯人の企みに気づき、スウェイザクの家に向かう。

二人はその場で犯人に襲われ、背中に火傷を負わせながら格闘になるものの逃げられる。

意識を失ったブライアンとスウェイザクを助け出したリムゲイルは、ガス爆発により重傷を負ってしまう。

リムゲイルは入院し、ロナルドに会ったブライアンは、”ピューリッツァー賞”まで受賞した父デニスの死を目撃した自分の写真が表紙を飾る”LIFE”を手にする彼から、鍵は”トリクティコラレイト”だと言われる。

LIFE”の表紙の自分を見せられ、父親のようになりたかったかと言われたブライアンは、それを認める。

犯人は”ケダモノ”である火のことをよく知っている者で、トリクティコラレイトを傍に置いてあると言われたブライアンは、スティーヴンの船に向かう。

その場にあったトリクティコラレイトの缶を確認したブライアンは、スティーヴンの犯行を疑う。

戻ってきたスティーヴンから、兄として育て方が悪かったと言われ説教されたブライアンは、何も話さずにその場を去る。

スティーヴンは、ブライアンがトリクティコラレイトの缶をいじったことに気づく。

消防署に向かいスティーヴンのロッカーを開けて調べたブライアンは、シャワーを浴びたアドコックスの肩に、スウェイザクの家で犯人に負わせたコンセントの火傷痕があることに気づき驚く。

火災が発生し、現れたスティーヴンは、アドコックスが犯人であることをブライアンに確認する。

トリクティコラレイトの缶をいじってあったために、それに気づいたと言うスティーヴンは、アドコックスから船の汚れ落としのためにもらったと伝える。

リムゲイルに知らせるべきだとスティーヴンに伝えたブライアンだったが、アドコックスは自分の隊員なので任せろと言われる。

ブライアンから共犯ではないかと訊かれたスティーヴンはそれ否定し、それだけは信じろと伝えて出動する。

自分達の様子をアドコックスが見ていたことに気づいたブライアンも、消防車に飛び乗る。

先に出動したスティーヴンとアドコックスは、互いを気にしながら火災現場に向かう。

車と接触しそうになった消防車は横転してしまい、走って現場に着いたブライアンは、スティーヴンらを捜す。

はしご車を登り屋上に向かったブライアンは、犯行を認めるアドコックスと話すスティーヴンに近づく。

アドコックスは、スティーヴンとブライアンに自分の正義を主張する。

その時、床が抜け落ちてしまい、水が溜まったエレベーター・シャフトに落下したブライアンをスティーヴンが助ける。

爆発が起きる中、アドコックスはブライアンに襲い掛かって殴り倒すものの、スティーヴンの前で罪を感じて跪く。

更に起きた爆発でアドコックスが落ちそうになり、彼を救おうとしたスティーヴンは手を放せと言われる。

仲間だと言ってそれを拒むスティーヴンだったが、力尽きてアドコックスと共に階下に落下してしまう。

重傷を負ったスティーヴンを助けようとするブライアンは、必死に火を食い止める。

救出されたスティーヴンは病院に搬送される途中、火に勝ったとブライアンに伝え、彼の手を握りながら息を引き取る。

その後、スティーヴンとアドコックスの葬儀が盛大に行われ、消防団員に見守られながら、二人は英雄として埋葬される。

市庁舎に向かったリムゲイルとブライアンは、記者会見中のスウェイザクの疑惑を暴露する。

スティーヴンの遺志を継いだブライアンは、17小隊に戻る。

火災発生で出動したブライアンは、新人の面倒を見ながら火災現場に向かう。

__________

現在、アメリカでは120万700人の消防隊員が、昼夜を問わず活躍している。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
シカゴ
かつて、消防士の父を目の前で亡くしたブライアン・マキャフリーは、職を転々とした後に故郷に戻り消防士となる。
消防士として兄スティーヴンの小隊に配属されたブライアンは、兄や父の同僚だったアドコックスらと、初日に発生した縫製工場の火災現場に急行して消火作業をする。
その頃、”バックドラフト”による火災で公認会計士が死亡し、調査官リムゲイルが調査を始める。
市長の座を狙う市会議員スウェイザクから、リムゲイルの調査の助手を依頼されたブライアンはそれを断る。
ブライアンは訓練に励むものの、英雄的な活躍を続ける兄スティーヴンにかなわない自分に限界を感じ、スウェイザクの要請を受け入れることにする。
リムゲイルは、ブライアンを助手にして再び起きた劇場火災の現場調査を始めて、放火犯がターゲットを殺した後、バックドラフトを利用してわざと火を消していることを突き止める。
その後リムゲイルとブライアンは、スウェイザクが火災の被害者と関係していることを知るのだが・・・。
__________

俳優から監督に転向し、「スプラッシュ」(1984)、「コクーン」(1985)、「ガン・ホー」(1986)など、話題作で着実に実力をつけていたロン・ハワードが、ブライアン・グレイザーと組んだ作品。

スケール感では、超大作「タワーリング・インフェルノ」(1974)にはかなわないものの、格段に進歩した特撮やCGの技術による、火災現場の迫力ある映像は見ものだ。

父の後を継ぎ、消防士になった兄弟の確執や愛情の描写、また、並行して進む、放火犯の捜査はサスペンスとしても十分楽しめる。

北米興行収入は約7800万ドルに留まるものの、全世界では約1億5200万ドルのヒットとなった。

第64回アカデミー賞では、録音、音響編集、視覚効果賞にノミネートされた。

日本のテレビ番組などでもお馴染みの、ハンス・ジマーの勇壮なテーマ曲も印象的だ。

主演のカート・ラッセルは、消防士としては優秀で英雄的活躍を見せるものの、私生活や政治力に欠ける一本気な男を熱演している。

父や兄に追いつけず、苦悩しながら成長していくウィリアム・ボールドウィンを中心に描かれている作品であり、その甘いマスクでファンの心を捉えた。

脇役に徹するロバート・デ・ニーロの出演でドラマに厚みが増し、権力に立ち向かう調査官役を演ずる彼の力強い演技も光る。

利権を手にしている者達に制裁を加える放火犯だった消防隊員のスコット・グレン、元恋人のブライアン(ウィリアム・ボールドウィン)に説得され、議員の疑惑追及に協力する秘書のジェニファー・ジェイソン・リー、主人公の妻レベッカ・デモーネイ、事件の謎を解く、助言をする放火常習犯のドナルド・サザーランド、疑惑の黒幕である市議会議員のJ・T・ウォルシュなど、豪華スター競演も注目だ。
他、新人消防隊員のジェイソン・ゲドリック、看護師のイルマ・P・ホール、検死官のクリント・ハワードなどが共演している。


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