マルコヴィッチの穴 Being John Malkovich (1999) 3.5/5 (2)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

俳優ジョン・マルコヴィッチの、脳の中に入る方法を知った人形師と関係者に巻き起こる奇妙な体験と騒動を描く、監督スパイク・ジョーンズ、製作総指揮、脚本チャーリー・カウフマン、主演ジョン・キューザックキャメロン・ディアスキャサリン・キーナージョン・マルコヴィッチオーソン・ビーンチャーリー・シーン他共演のファンタジー・コメディの秀作。


ドラマ(コメディ)

ブラッド・ピット / Brad Pitt 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:スパイク・ジョーンズ
製作
マイケル・スタイプ

サンディ・スターン
スティーヴ・ゴリン
ヴィンセント・ランディ
製作総指揮
チャーリー・カウフマン

マイケル・クーン
脚本:チャーリー・カウフマン
撮影:ランス・アコード
編集:エリック・ザンブランネン
音楽:カーター・バーウェル

出演
クレイグ・シュワルツ:ジョン・キューザック

ロッテ・シュワルツ:キャメロン・ディアス
マキシン・ランド:キャサリン・キーナー
ジョン・ホレイショ・マルコヴィッチジョン・マルコヴィッチ
レスター:オーソン・ビーン
チャーリー:チャーリー・シーン
フローリス:メアリー・ケイ・プレイス
最初の客:W・アール・ブラウン
ドン:レジナルド・C・ヘイズ
マーティン船長:バーン・ピヴェン
ラリー:カルロス・ジャコット
エレベーターの女性:オクタヴィア・スペンサー
ジョンソン・ヘイワード:リチャード・ファンシー
タクシーの運転手:ケヴィン・キャロル
本人:ショーン・ペン

本人:ブラッド・ピット

アメリカ 映画
配給 USA Films(フォーカス・フィーチャーズ)

1999年製作 112分
公開
北米:1999年10月29日
日本:2000年9月23日
製作費 $13,000,000
北米興行収入 $22,858,926


アカデミー賞 ■

第72回アカデミー賞
・ノミネート
監督
助演女優(キャサリン・キーナー)
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ニューヨーク
人形師のクレイグ・シュワルツ(ジョン・キューザック)は、ペットショップに勤める妻ロッテ(キャメロン・ディアス)に定職に就くよう言われる。

”レスター社”の、手先が器用な人物を求むという新聞の求人広告に目を止めたクレイグは、早速そのビルに向かい7階1/2のフロアのオフィスを訪ねる。

エレベーターに乗ったクレイグは、その場の女性(オクタヴィア・スペンサー)が止めてくれた階で降りる。

天井が異常に低いフロアのオフィスに向かい、秘書フローリス(メアリー・ケイ・プレイス)に迎えられたクレイグは、社長室に通されてレスター(オーソン・ビーン)と面会する。

フローリスが秘書ではなく取締役渉外部長だと知らされたクレイグは、簡単なテストなどを受けレスターに気に入られて採用される。

なぜ天井が低いかなどの研修ビデオのようなものを見たクレイグは、その場にいたマキシン・ランド(キャサリン・キーナー)が気になる。

レエスター社で働き始めたクレイグは、マキシンをバーに誘うことに成功するものの相手にされない。

ロッテと倦怠期を迎えているクレイグは、彼女に気を使いながら、マキシンの人形を作り操って満足するしかなかった。

その後もマキシンに無視されるクレイグは、ある日、ファイル室の壁に隠されたドアがあることに気づく。

そこに入ってみたクレイグは狭いトンネルのような穴を進むのだが、行きつく先は俳優ジョン・マルコヴィッチの脳の中だった。

マルコヴィッチの行動を体験したクレイグは、15分後にニュージャージー・ターンパイク沿いに落下する。

社に戻ったクレイグは、その超自然的な現象をマキシンに伝えるが、彼女はその話をまともに聞く気にもならない。

帰宅後、マキシンからの電話を受けたクレイグは、200ドルでマルコヴィッチの脳の中を体験させて稼ぐ商売をすることを提案される。

その件をロッテに話して会社に向かい、彼女にマルコヴィッチの脳の中を体験させたクレイグは、ニュージャージーで彼女が落下するのを待つ。

興奮するロッテは、クレイグと共に食事に招待されたレスターの屋敷の一室で、マルコヴィッチの成長記を見つける。

レスターとマルコヴィッチの関係などを考えるロッテは、脳の中の体験に異常なまでの興味を示し性転換まで考える。

再び穴に入ったロッテは、マキシンがマルコヴィッチに電話をかけて会うことになったことを確認し、その時間に再び穴に入り、二人の様子を見て興奮する。

クレイグとマキシンは、穴の入り口の部屋を”J・M社”として宣伝し、最初の客(W・アール・ブラウン)は、200ドルを払いマルコヴィッチの脳の中を体験して感激する。

その後、クレイグに食事に招待されたマキシンは、マルコヴィッチの向こうにロッテを感じたと言ってクレイグを嫌う。

迫るロッテを拒んだマキシンは、彼女がマルコヴィッチの時だけ興味があると伝えてその場を去る。

やがて、マルコヴィッチの脳の中を体験したい者は、列をなして順番を待つほどになる。

マルコヴィッチのアパートに招待されたマキシンは、その時間に穴に入るというロッテとの約束通り彼と愛し合う。

ロッテは快感を感じて帰宅するが、クレイグはそれを知り気落ちする。

我慢の限界にッ達したクレイグは、マキシンがマルコヴィッチに会う約束をロッテにさせて、彼女をチンパンジーのイライジャの檻に閉じ込めてしまう。

マルコヴィッチの元に向かったマキシンは彼と激しく愛し合い、穴に入ったクレイグはその様子を見る。

誰かに操られているような気がしたマルコヴィッチは動揺し、俳優仲間のチャーリー・シーンに相談して真相を確かめようとする。

レスター社の7階1/2のフロアに向かったマルコヴィッチは、200ドル払えば、15分間”マルコヴィッチ”の脳の中を体験できると知る。

列の順番を無視して騒ぎを起こしたマルコヴィッチは、その場にいたクレイグから、自分を疑似体験できると言われる。

それを自分も体験すると言い張るマルコヴィッチは、クレイグには制止されるものの、マキシンが許可したために穴に入る。

自分の脳の中を体験したマルコヴィッチは、人物や言葉も”マルコヴィッチ”しか存在しない世界を体験して現実に戻る。

マルコヴィッチは混乱して、その場で待っていたクレイグに言い寄る。

帰宅したクレイグは、マキシンに惹かれたものの相手にされなかったことをロッテに見抜かれ、自分が何をしているのかを考えて気が滅入る。

クレイグは、マキシンに電話をするようロッテに指示して穴に向かう。

ロッテは、チンパンジーのイライジャにロープをほどいてもらいマキシンに電話をする。

前回は、マルコヴィッチの中に入ったクレイグが相手だったことを知ったマキシンは、ロッテの誘いを断る。

マルコヴィッチを訪ねたマキシンは、彼の中にクレイグがいることを確かめる。

ロッテは雨の中ずぶ濡れになりながら、レスターの屋敷に向かい彼に招き入れられ、マルコヴィッチに執着心を抱いていることを伝える。

以前に訪ねた際、マルコヴィッチの部屋があったことを確認したロッテは、自分が彼になりたいほどだという気持ちをレスターに語る。

戸惑うレスターは、それが実現できると言って、自分は”マーティン船長”だという話をし始める。

90年前、器となる人体につながる穴を見つけたレスターは、それを探し続ければ永遠に生きられることを知り、”レスター”もその一つだとロッテに伝える。

その頃、マルコヴィッチと愛し合ったマキシンは、長くその場にいられる方法をクレイグが見つけたことを知る。

レスターは、成熟したマルコヴィッチが44歳になった時点でその中に入る方法をロッテに語り、それを誤ると赤ん坊となり身動きできなくなってしまうことも話し、友人達を紹介する。

マルコヴィッチの中のクレイグは、パペット・ショーを見たいというマキシンの要望に応える。

その場にずっといることをマキシン提案されたクレイグは、マルコヴィッチの知名度を利用して生きることも考える。

レスターはロッテを気に入り、彼女をマルコヴィッチの穴に連れて行くことを決める。

ロッテは、マルコヴィッチのことでレスターにある話をする。

翌日、婚約者のマキシンを伴い、エージェントのラリー(カルロス・ジャコット)のオフィスを訪ねたマルコヴィッチは、”人形師”として売り出すことを伝える。

8か月後。
人形師”ジョン・ホレイショ・マルコヴィッチ”は、転身後、俳優業と同じくその世界でも成功するが、妊娠したマキシンとは不仲が噂される。

44歳の誕生日を祝うため、講演後に帰宅したマルコヴィッチは、マキシンが連れ去られたことに気づく。

電話に出たマルコヴィッチであるクレイグは、その場から出るようにと、マキシンを連れ去ったレスターから脅される。

マキシンを殺すと言われたマルコヴィッチは動揺する。

戸惑うロッテは、穴に入ったマキシンを殺そうとして彼女を追う。

現実に戻った二人は、互いに愛していたことを確かめ合う。

ロッテはマキシンを偽善者呼ばわりするが、お腹の子が自分の子供だと知り驚く。

気落ちするマルコヴィッチのクレイグは、レスターに出て行くことを伝えて現実に戻る。

そしてレスターらはの穴に入り、マルコヴィッチは、自分に戻ったと思いながらも異変を感じる。

ロッテとマキシンは、その場に現れたクレイグを見捨てる。

7年後。
マルコヴィッチを訪ねたチャーリー・シーンは、永遠に生きられる方法を見つけたと彼に言われる。

ある部屋に案内されたチャーリー・シーンは、壁に貼られたマキシンの娘エミリーの成長記を見せられる。

クレイグは、ロッテとマキシンの幸せな姿をエミーリーの中から見ているものの何もできない。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ニューヨーク
生活苦の人形師クレイグ・シュワルツは、ペットショップ勤めの妻ロッテに促されたて職を探し、”レスター社”の面接を受ける。
ビルの7階1/2、天井が異常に低いフロアのオフィスを訪ねたクレイグは、老社長レスターに気に入られて採用される。
妻ロッテとも倦怠期を迎えていたクレイグは、その場にいた女性マキシンに惹かれるものの相手にされない。
そんなクレイグは、ファイル室の壁に隠されているドアを見つけ、その向こうの穴に入ってみる。
そこは何と俳優”ジョン・マルコヴィッチ”の脳の中で、15分間その場にいられることを知ったクレイグは、マキシンの提案で、200ドルの体験料でそれを商売にして稼ぐことを考えるのだが・・・。
__________

実力派人気スター”ジョン・マルコヴィッチ”の脳の中に入るという奇抜なアイデア、様々な欲望を追及する人々の行動がをコミカルに描くスパイク・ジョーンズの演出とチャーリー・カウフマンによる出色の脚本が光る。

両者は各方面で絶賛され、第72回アカデミー賞では、スパイク・ジョーンズが監督賞、チャーリー・カウフマンは脚本賞にそれぞれノミネートされた。
*他のノミネート、助演女優賞。キャサリン・キーナー)

また、本作の成功により次回作に期待がかかり苦悩する脚本家”チャーリー・カウフマン”を主人公にした「アダプテーション」(2002)が製作され、こちらも高い評価を受けた。

個性派ではあるが、容姿抜群とは言えないスターのジョン・マルコヴィッチの脳の中に入るという奇想天外な展開は、ユーモアだけでなく、彼自身の持つ重厚感に引き付けられるところがまた興味深い。

ジョン・マルコヴィッチの脳の中から見える世界は、人間の欲望に加え社会の縮図をストレートに表現し、シニカル色を強調し過ぎていないところもまたいい。

主演は悩める人形師のジョン・キューザックなのだが、当然のごとくジョン・マルコヴィッチのインパクトが強く、演技派である彼の変幻自在の演技を堪能できる。

女性としての色気などは本来キャメロン・ディアスに遠く及ばないキャサリン・キーナーの男を手玉に取るキャラクターは注目で、いつもは地味な妻役などが似合う彼女が実に魅力的であり、アカデミー助演賞ノミネートも頷ける。

平凡な生活から欲求を満たす人生を歩む、主人公の妻を演ずるキャメロン・ディアス、不思議な”穴”が存在する会社の風変わりな老社長オーソン・ビーン、その秘書風の取締役渉外部長メアリー・ケイ・プレイスジョン・マルコヴィッチの友人ということで登場するチャーリー・シーン、最初の客W・アール・ブラウン、エレベーターの女性オクタヴィア・スペンサー、他ショーン・ペンブラッド・ピットなどもカメを出演している。


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