7月4日に生まれて Born on the Fourth of July (1989) 4/5 (3)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1974年に発表された、ロン・コヴィックの体験談を基にした、同名小説の映画化。
少年の頃からの願いが叶い海兵隊に入隊した主人公が、ベトナムで戦友を射殺してしまい、自身も障害を抱える苦悩する人生を送り絶望する中、やがて反戦活動家となり、生きていく意味を発見していく姿を描く、製作、監督、脚本オリバー・ストーン、主演トム・クルーズウィレム・デフォーキーラ・セジウィック他共演の社会派ヒューマン・ドラマ。


ドラマ(社会派)


スタッフ キャスト ■

監督:オリバー・ストーン
製作
A・キットマン・ホー
オリバー・ストーン
原作:ロン・コヴィック
脚本
オリバー・ストーン
ロン・コヴィック
撮影:ロバート・リチャードソン
編集
デヴィッド・ブレナー
ジョー・ハットシング
音楽:ジョン・ウィリアムズ

出演
トム・クルーズロン・コヴィック
ウィレム・デフォー:チャーリー
キーラ・セジウィック:ドナ
レイモンド・J・バリー:コヴィック
キャロライン・ケイヴァ:コヴィック夫人
フランク・ホエーリー:ティミー・バーンズ
ジェリー・レヴィン:スティーヴ・ボイヤー
トム・ベレンジャー:ヘイズ軍曹
スティーヴン・ボールドウィン:ビリー・ヴォロソヴィッチ
ジョッシュ・エヴァンス:トミー・コヴィック
エド・ローター:在郷軍人会指揮官
ボブ・ガントン:医師
リリ・テイラー:ジェイミー・ウィルソン
マイケル・ウィンコット:退役軍人
トム・サイズモア:退役軍人
ウィリアム・ボールドウィン:兵士
ウェイン・ナイト:士官
ブライアン・ラーキンロン・コヴィック(少年期)
デイル・ダイ:陸軍大佐

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1989年製作 144分
公開
北米:1989年12月20日
日本:1990年2月17日
製作費 $14,000,000
北米興行収入 $70,001,698
世界 $161,001,698


アカデミー賞 ■

第62回アカデミー賞
・受賞
監督・編集
・ノミネート
作品
主演男優(トム・クルーズ)
脚色・撮影・録音・作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1956年ロングアイランドマサピークア
7月4日の独立記念日生まれの10歳のロン・コヴィック(ブライアン・ラーキン)は、友達と森の中で戦争ごっこに熱中する少年だった。

スポーツ万能のロンは、両親(レイモンド・J・バリー/キャロライン・ケイヴァ)の愛と期待を一身に受けて成長する。

高校生になったロン(トム・クルーズ)は、全身全霊をかけてレスリングに打ち込むが、重要な大会で敗れてしまい挫折を味わう。

そんなロンは、海兵隊の新兵募集課のヘイズ軍曹(トム・ベレンジャー)の言葉に刺激され、少年の時からの夢だった海兵隊に入隊し、4年間の軍務につく決意をする。

そのことと、ベトナム行きも覚悟していることを、幼馴染のドナ(キーラ・セジウィック)に伝えたロンは、入隊の準備のために、プロムにも参加しなかった。

戦場での死も覚悟するロンは、ドナとプロムに行けなかったことを後悔して、会場に向かい彼女と踊る。

1967年10月、ベトナム、クアベト川付近。
分隊長となったロンは、部隊を率いて偵察に出るが、部下が、ある村の民間人を銃撃してしまう。

その惨状に取り乱したロンは、北の正規軍の襲撃を受けて反撃している際に、誤って味方を射殺してしまう。

ロンは指揮官に、自分が部下を射殺した事実を伝えるものの、その報告は受け入れられなかった。

1968年1月。
罪悪感を感じ続けながら、偵察に出たロンは、激しい戦闘に巻き込まれ、負傷して帰国することになる。

1968年、ブロンクス、退役軍人病院。
下半身不随になってしまったロンは、衛生状態の悪い病棟に入れられる。

ロンは、医師(ボブ・ガントン)から、一生歩けずに子供も作ることが出来ないと断言され、絶望してしまう。

負けず嫌いのロンは、必死にリハビリに励み、松葉杖で部屋中を移動するまでになるが、無理がたたり足を骨折してしまう。

人間らしいを扱いをしてもらえないロンは、精神的限界に達し、発狂してしまう。

1969年、マサピークア
故郷に戻ったロンは、家族や近所の人々に温かく迎えられる。

ハンバーガー・ショップで成功している友人スティーヴ・ボイヤー(ジェリー・レヴィン)らも、ロンには好意的に接する。

しかしスティーヴは、ベトナムで起こっていることを、まるで他人事のように語り、家族まで反戦を訴える。

ロンは、国に尽くした者を粗末に扱う意見に怒りが収まらず、次第に家族との間にも亀裂が生じ始める。

1969年7月4日、独立記念日パレード。
自分が子供の時に見たパレードとは全く違う、人々の、戦争や兵士に対する批判的な眼差しに、ロンはショックを受けてしまう。

一応、戦争の英雄として歓迎されたロンだったが、在郷軍人会の演説で戦場を思い出し声が詰り、家族に支えられながら会場を後にする。

そこでロンは、同じく出征したティミー・バーンズ(フランク・ホエーリー)に再会し、彼から、戦場での悲惨な体験と病院暮らし、ドラッグに頼るしかない現実を聞かされる。

シラキューズ大学に通うドナを訪ねたロンは、彼女も含めた、学生達の反戦集会場に向かい、帰還兵までもが、声を上げる姿を目の当たりにする

それを制圧しようとする、警官隊との争いに巻き込まれたロンは、アメリカ人同士が争う、醜い姿を見て愕然とする。

その後、ロンは酒に溺れ、同情的だった周囲も次第に彼を見放し始め、家族にも悪態をつき、母親を悲しませてしまう。

1970年、メキシコ、ヴィラ・ドゥルセ。
苦しみ続け、家族と別れて旅に出たロンは、同じような境遇の退役軍人らが集まる地で、自由を満喫し、初めて女を抱く。

しかしロンは、ベトナムで殺してしまった兵士の悪夢にうなされ、その家族に手紙を書こうとするがそれができない。

同じ半身不随のチャーリー(ウィレム・デフォー)と言い合いになったロンは、苦しみを味わっているのが、自分だけでないことを悟り、殺してしまった兵士の家族を訪ねる決心をする。

ロンは、兵士の両親、残された妻ジェイミー・ウィルソン(リリ・テイラー)と子供の前で、自分が彼を殺してしまったことを涙ながらに話す。

家族は、彼が引きずってきた苦しみを察しロンに優しく声をかける。

1972年、マイアミ共和党全国大会。
心の重荷を降ろし、生きる意味を知ったロンは、反戦を訴える、ベトナム帰還兵のデモのメンバーの一人になっていた。

会場に乗り込んだロン達は、無益な戦争を続ける政府を、カメラの前で痛烈に非難する。

国家を分断させる意見を排除しようとするニクソンの支持者と、ロン達の反戦論者とで小競り合いが起き、会場の内外は混乱する。

ロンらはその場から追い出され、逮捕されそうになるが、彼は仲間達に救われ、再び会場に押し入ろうとする。

1976年、ニューヨーク民主党全国大会。
やがて、ロンの執筆した”Born on the Fourth of July”は大反響を呼び、彼は、演説をするために壇上に向かう。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1946年7月4日の、独立記念日に生まれたロン・コヴィックは、少年の頃からの願いが叶い海兵隊に入隊する。
1967年、ベトナム
分隊長となったロンは、部隊を率い偵察に出るが、敵の襲撃を受けて反撃している際、味方兵士を誤って射殺してしまう。
ロンは、上官にその事実を伝えるが、報告は受け入れず、罪悪感を感じながら再び偵察に出て、激しい戦闘に巻き込まれ負傷して帰国する。
下半身不随になってしまったロンは、医師から、一生歩けず子供も作ることが出来ないことを断言され絶望してしまう。
そしてロンは、人間らしいを扱いをしてもらえないまま、精神の限界に達し発狂してしまう。
やがて、故郷に戻ったロンは、家族や町の人々に温かく迎えられるのだが・・・。
__________

自らのベトナム帰還兵としての体験を生かし、同じテーマを扱った「プラトーン」(1986)で、アカデミー監督賞を受賞したオリバー・ストーンが、早くも2度目の同賞を受賞した作品であり、前年の「レインマン」(1988)を転機に、演技派としての才能も開花させた、トム・クルーズの迫真の演技が話題にもなった作品。

第62回アカデミー賞では、監督、編集賞を受賞した。
・ノミネート
作品
主演男優(トム・クルーズ)
脚色・撮影・録音・作曲賞

愛国心に燃え、家族の期待を一心に受けて育った主人公が、独立記念日の7月4日生まれだという、運命を感じるストーリーであり、アメリカ社会の抱える大きな問題をテーマにした、深みのある作品。

冒頭とクライマックス意外は、殆ど主人公が苦悩するシーンに終始する重苦しい展開で、ラストもそれほどスッキリする形で終わらせていないところは、ロン・コヴィック一人だけの問題でないことを描きたかったオリバー・ストーンの考えがよく伝わってくる。

主人公の苦悩する表情の場面で流れる、ジョン・ウィリアムズの主題曲も胸を打つ。

個性派俳優、または後に活躍する役者などが多数出演はしているが、殆どがゲスト出演のような感じで、その分トム・クルーズの体を張った熱演が際立って見える。

細かいことだが、ケネディ大統領の就任演説を聞き感化される少年ロン・コヴィックが、14歳であるはずなのに10歳のままで、プロムの時に流れる”ムーン・リバー”が、押し付けがましく感じるのだが・・・。

主人公と同境遇の帰還兵ウィレム・デフォー、主人公の幼馴染みキーラ・セジウィック、両親レイモンド・J・バリーキャロライン・ケイヴァ、弟ジョッシュ・エヴァンス、同郷の帰還兵フランク・ホエーリー、友人ジェリー・レヴィン海兵隊の新兵募集課軍曹トム・ベレンジャー、兵士のスティーヴン・ボールドウィン、在郷軍人会指揮官エド・ローター、医師ボブ・ガントン、主人公が殺してしまった兵士の妻リリ・テイラー、退役軍人マイケル・ウィンコットトム・サイズモア、士官ウェイン・ナイト、陸軍大佐でデイル・ダイなどが共演している。


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