バッファロー’66 Buffalo ’66 (1998) 3/5 (2)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

出所した男と彼に惹かれる女の恋を描く、原案、監督、脚本、音楽、主演ヴィンセント・ギャロクリスティーナ・リッチベン・ギャザラアンジェリカ・ヒューストンロザンナ・アークエットミッキー・ローク他共演のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:ヴィンセント・ギャロ
製作:クリス・ハンレイ
製作総指揮
マイケル・パセオネック
ジェフ・サックマン
原案:ヴィンセント・ギャロ

脚本
ヴィンセント・ギャロ

アリソン・バグノール
撮影:ランス・アコード

編集:カーティス・クレイトン
音楽:ヴィンセント・ギャロ

出演
ビリー・ブラウン:ヴィンセント・ギャロ

レイラ:クリスティーナ・リッチ
ジミー・ブラウン:ベン・ギャザラ
ジャン・ブラウン:アンジェリカ・ヒューストン
グーン:ケヴィン・コーリガン
ウェンディ・バルサム:ロザンナ・アークエット
ノミ屋:ミッキー・ローク
ソニー:ジャン=マイケル・ヴィンセント
アレックス・カラスケヴィン・ポラック
スコット・ウッズ:ボブ・ウォール

アメリカ 映画
配給 Lionsgate Films
1998年製作 120分
公開
北米:1998年6月26日
日本:1999年7月3日
製作費 $1,500,000
北米興行収入 $2,375,097


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1966年12月26日にニューヨーク州バッファローで生まれたビリー・ブラウン(ヴィンセント・ギャロ)は、5年の刑期を終えて出所する。

バスを待つ間に尿意を催したビリーは、刑務所に戻りトイレを借りようとするものの、それを拒まれる。

仕方なくバスを待ち街に着いたビリーは、トイレを探すものの見つからない。

ダンススクールに駆け込んだビリーは、トイレに向かうものの用を足すことができない。

レッスンをしていたレイラ(クリスティーナ・リッチ)に小銭を借りたビリーは、実家に電話をする。

高級ホテルにいると母親に伝えたビリーは、一緒にいる妻を連れてくるように言われ、苛立ちながら電話を切る。

レイラに声をかけたビリーは、彼女を強引に連れ出して車に向かう。

それがマニュアル車だったためにレイラに運転をさせたビリーは、途中で停車させて用を足す。

車に戻ったビリーは、用を足したかったために苛立っていたと言ってレイラに謝罪する。

刑務所にいたことを伝えたビリーは、結婚して政府の仕事に就き、遠方で暮らしていると両親に言ってあることをレイラに話す。

”ウェンディ・バルサム”という名前で妻役を演ずるようにとビリーに指示されたレイラは、それに従う。

自分の顔を潰すなとレイラに言い聞かせたビリーは、車を付近に止めて実家に向かうが、玄関の前で動揺する。

ビリーを迎えた父ジミー(ベン・ギャザラ)は、何も語らずに妻ジャン(アンジェリカ・ヒューストン)を呼ぶ。

ジャンはビリーとレイラを歓迎し、4人はテーブルを囲む。

ジミーとは気まずい雰囲気で何も語らないビリーは、気遣かってはくれるものの、嫌いな炭酸水やアレルギーのあるチョコの入ったドーナツを出すジャンに苛立つ。

子どもの頃は”美しい”少年だったにも拘らず、ビリーが別人になったと言うジャンに対し、指示された通りレイラは彼を褒める。

ジャンがそれを否定したため、レイラはビリーの子供の頃の写真を見たがる。

レイラは写真を見せてもらい、ジミーは空腹だと言ってジャンに食事の支度をさせる。

食事ができるまでの間、ナイトクラブの歌手だったというジミーの歌声のテープを、レイラは聴かせてもらえることになる。

そんな家族の様子を見てビリーはうんざりする。

テープがみつからないためレコードをかけたジミーは、レイラに歌声を聴かせる。

感激したレイラはもう一曲聴きたいと言うが、ジミーは空腹だと言って苛立つ。

声を荒げたことを謝罪したジミーは、食事後にテープを探して渡すことを約束する。

食事の用意ができるのだが、ベジタリアンのレイラは、牛の胃袋の煮込みを出され、ビリーに好物だと言われて、それを無理に食べさせられる。

その後、テーブルのナイフの先を向けたと言うジミーと、それを否定するビリーは口論となる。

レイラは、ビリーが世界一素敵な夫だと両親に語り、自分達の出会いをジャンに聞かれて話し始める。

CIAでタイピストをしていたレイラは、優秀な情報員だったビリーに一目惚れし、彼が女性職員の憧れの的だったと語る。

ジミーはそれを信じるはずもなく、地元フットボール・チームの熱狂的ファンのジャンは、試合に夢中で話どころではなかった。

地元チームのキッカー、スコット・ウッズがフィールドゴールを外し、ジャンは愕然とする。

前回、地元チームが優勝したのは1966年のビリーが生まれた日で、それを見れなかったことをジャンは嘆き、ビリーを産まなければよかったとまで言う。

自分もファンかとレイラに聞かれたビリーは、あることを思い出す。
__________

親友グーン(ケヴィン・コーリガン)の家で地元チームに1万ドルを賭ける電話をしたビリーは、スコットのフィールドゴール失敗で大変な事態になる。

ノミ屋(ミッキー・ローク)に呼ばれたビリーはその件を責められ、ある男の罪を被るよう強要され、有罪となり5年の禁固刑を受けることになる。

刑務所に面会に来たグーンに投函る手紙を預けたビリーは、スコットが買収されてわざとフィールドゴールを外したと言って、出所したら彼を殺して自分も死ぬと伝える。
__________

グーンに電話をしたビリーは、ストリップ・バーを経営しているというスコットの店の場所を聞く。

レイラは、ジャンとジミーに妊娠していることを知らせて驚かせ、喜ぶ両親に、ビリーには内緒にしてほしいと伝える。

店の場所を忘れたと言うグーンがそれを電話帳で調べようとしないため、ビリーは彼を罵倒して電話を切る。

食卓に戻ったビリーに、ジャンは子供が生れることを話してしまう。

ジミーとジャンはレイラとの別れを惜しみ、ビリーは無言で立ち去る。

両親との接し方や作り話の件でレイラを責めるビリーは、会員になっていたボーリング場に向かう。

マネージャーのソニー(ジャン=マイケル・ヴィンセント)との再会を喜ぶビリーは、彼が会費を払い続けてくれてロッカーが残っていることを知り感謝する。

ロッカーの写真の女性(ロザンナ・アークエット)のことを聞かれたビリーは、過去の女だと答える。

ゲームを始めたビリーはストライクを続けて、腕が鈍っていないことを確認する。

レーンが故障してピンがセットされなくなり、ソニーがそれを直す。

その間、レイアはダンスして楽しむが、ピンがセットされた後にビリーはガーターとなり苛立つ。

それを笑ったため投げてみろとビリーに言われたレイラは、ストライクを出す。

まぐれだと言うビリーは電話ボックスに向い、スコットの店を確認して殺意を抱く。

ゲームを止めたビリーは、ロッカーに隠してあった拳銃を手にする。

証明写真ボックスで写真を撮ろうとしたビリーは、レイラがふざけてまともな写真が撮れないために苛立つ。

レイラと別れてスコットの店に行こうとしたビリーだったが、電話の確認で、スコットが夜中にならないと現れないことを知る。

レイラとモーテルに向い休むことを考えるビリーは、ベッドでは期待するなと伝える。

本気だったと言うレイラの言葉に動揺するビリーは、彼女にココアを飲ませるためにデニーズに入る。

そこにウェンディ・バルサム(ロザンナ・アークエット)が現れたため、ビリーは焦る。

隣に座ったウェンディに声をかけられたビリーは、同級生でなかと聞かれたため、そうだと答える。

”ウェンディ・バルサム”と名乗る彼女に、レイラも同じ名前だと伝える。

ウェンディは刑務所の件などをビリーに尋ね、レイラから無実だと言われながら彼に話し続ける。

同席しないかとウェンディの婚約者に言われたビリーだったが、帰るから遠慮すると伝える。

ウェンディが自分の名前と同じで、ロッカーの写真にそっくりだとレイラはビリーに伝える。

ココアが遅れるためビリーは帰ると言い出し、隣の席で婚約者といちゃつき始めたウェンディをレイラは非難する。

自分にとっては思い出の女だと言うビリーは、スコットを殺すことを考え、ココアもレイラも関係ないと伝えて彼女を罵倒して店を出る。

向いのガソリンスタンドでトイレを借りようとしたビリーは、故障していたためにデニーズに戻る。

 

トイレで考えを巡らせるビリーは、生きていけないと思い動揺して絶望しかけ、気を取り戻してレイラの元に向い謝罪して店を出る。

モーテルの部屋でウェンディのことをレイラに聞かれたビリーは、幼馴染の彼女とは恋人だったと伝え、嫌いだった学校のことなどを話す。

ウェンディのことばかりを考えていたと言うビリーは、彼女にからかわれていたことも伝え、他に恋人はいないと付け加える。

入浴しようとしたビリーは、一緒に話したいと言うレイラを拒む。

レイラがごねたため仕方なく浴室に入れたビリーは、何も見るなと言うものの、結局、二人は浴槽に入る。

浴室から出た二人はベッドに横たわり、そして寄り添う。

その後、コーヒーを買いに行くと言うビリーに、レイラはココアが飲みたいと伝える。

戻らないか心配だと言うレイラに、ビリーは5分で戻ると伝える。

それでも不安なレイラが抱きしめてほしいと言うため、ビリーは彼女を抱きしめる。

世界一優しい人でハンサムだと、愛を伝えながら涙するレイラを残し、ビリーは部屋を出る。

スコットの店の前の公衆電話からグーンに電話したビリーは、怒鳴ったことを謝罪し、ボーリング場のロッカーの鍵の番号を知らせて中の物を渡すと伝える。

心配するグーンに親友だと伝えて電話を切ったビリーは、スコットの店に入る。

奥の席にいるスコット(ボブ・ウォール)を確認したビリーは、拳銃を手にして彼を射殺し、そして蟀谷に銃を当てて自殺する。

ビリーの墓前で2時間も嘆くジャンに、ジミーは空腹だと伝える・・・。

スコットのテーブルの前で思い止まったビリーは、店を出て銃を捨て、グーンに電話をする。

さっきの話は取り消すと言うビリーは、ロッカーに近づいたら痛めつけるとグーンに伝える。

恋人ができたと言うビリーは、自分が愛されていることをグーンに伝え、店で会ったスコットが普通の男でいい奴だったと語り、一度ミスしただけだと彼を擁護する。

恋人が待っていると言って電話を切り、ドーナツ・ショップに向かったビリーは、ココアとハート型のクッキーを注文する。

上機嫌のビリーは、その場にいた客にもクッキーを奢り、チップを置いて店を出る。

モーテルに戻ったビリーは、ベッドでレイラを抱き寄せる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

5年の刑期を終えたビリー・ブラウンは、出所して街に向い、トイレを借りるためにダンススクールに向かう。
実家に電話をしたビリーは、妻を連れてくるようにと母ジャンに言われたため、その場にいたレイラをその場から強引に連れ出す。
レイラを伴い実家に向い、両親ジミーとジャンに迎えられたビリーは、気まずい思いをしながら過ごす。
ビリーは、両親には政府の仕事をして成功していると伝えてあり、レイラは、彼がCIAの優秀な情報員で、女性の憧れの的だったと伝える。
子供まで生まれると言って両親を喜ばせたレイラを連れて、ビリーはその場を去る。
地元フットボール・チームのキッカーのせいで大金を賭けて大損し、それが原因で服役したビリーは、その選手に復讐して殺し、自分も自殺する気だったのだが・・・。
__________

原案、監督、脚本、音楽、主演を担当したヴィンセント・ギャロの、長編映画初監督作品。

家族はいるものの、自分の居場所を見つけられず人生を諦め絶望しかけている男の悲哀を切実に描く、容姿や雰囲気から醸し出すヴィンセント・ギャロ自身のイメージや芸術的センス、音楽などを含めた彼の世界観に浸れる異色作。

主人公が実家に帰った際にテーブルを囲む、4人の表情や各自の様子を自身の目線で描写するシーンは秀逸で、感じることや他人に与える影響などが見事に伝わる演出は注目だ。

物語では架空のフットボール・チームということになっているが、1991年、バッファロー・ビルズニューヨーク・ジャイアンツによる”第25回スーパーボウル”での出来事がモデルになっている。
ジャイアンツのリードで試合終了を迎えようとしていたビルズは、フィールドゴールをキッカーのスコット・ノーウッドが外したため優勝を逃した。
ビルズがその年以後、4年連続でスーパーボウルに敗れるという結果を、地元ニューヨーク州バッファロー出身であるヴィンセント・ギャロが題材にしてみたかった気持ちはよく分かる。

母親役のアンジェリカ・ヒューストンが、熱狂的な地元チームのファンだという設定も面白い。

主人公に連れ去られながら、彼に惹かれていく女性を好演するクリスティーナ・リッチ、主人公の両親ベン・ギャザラアンジェリカ・ヒューストン、主人公の友人ケヴィン・コーリガン、主人公の高校時代の恋人ロザンナ・アークエット、ノミ屋ミッキー・ローク、ボーリング場のマネージャー、ジャン=マイケル・ヴィンセント、スポーツキャスターのアレックス・カラス役でケヴィン・ポラック)などが共演している。


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