007/カジノロワイヤル Casino Royale (1967) 3.93/5 (30)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1953年に発表された、イアン・フレミングの”ジェームズ・ボンド”シリーズ第1作”Casino Royale”を基に製作された作品で、”イーオン・プロダクションズ”による”007シリーズ”のパロディ作品。
引退していた元MI6の諜報員ジェームズ・ボンド卿が、国際犯罪組織”スメルシュ”の陰謀に立ち向かう姿を描く、監督ジョン・ヒューストン他、出演ピーター・セラーズウルスラ・アンドレスデヴィッド・ニーヴンオーソン・ウェルズジョアンナ・ペティットダリア・ラヴィウディ・アレンデボラ・カーウィリアム・ホールデンシャルル・ボワイエ他共演のスパイ・コメディ。


コメディ
007


スタッフ キャスト
監督

ジョン・ヒューストン
ケン・ヒューズ
ロバート・パリッシュ
ジョセフ・マクグラス
ヴァル・ゲスト
製作:チャールズ・K・フェルドマン
原作:イアン・フレミングCasino Royale
脚本
ウォルフ・マンキウィッツ
ジョン・ロウ
マイケル・セイヤーズ
撮影:ジャック・ヒルデヤード
編集:ビル・レニー
音楽:バート・バカラック

出演
イヴリン・トレンブル/ジェームズ・ボンド:ピーター・セラーズ
ヴェスパー・リンド/007:ウルスラ・アンドレス
ジェームズ・ボンド卿:デヴィッド・ニーヴン
ル・シッフル:オーソン・ウェルズ
マタ・ボンド:ジョアンナ・ペティット
ザ・デテイナー:ダリア・ラヴィ
Dr.ノア/ジミー・ボンド:ウディ・アレン
ミミ/フィオナ・マクタリ:デボラ・カー
ランサム:ウィリアム・ホールデン
ルグラン:シャルル・ボワイエ
M/マクタリー:ジョン・ヒューストン
スメルノフ:クルト・カッツナー
本人:ジョージ・ラフト
フランス外人部隊員:ジャン=ポール・ベルモンド
クーパー/ジェームズ・ボンド・007:テレンス・クーパー
マネーペニー:バーバラ・ブーシェ
ハドリー:レレク・ニモ
ジオヴァンナ・グッドシングス:ジャクリーン・ビセット
Dr.ノアの部下:キャロライン・マンロー
ミミの部下:アンジェリカ・ヒューストン
フロー・ホフナー:アンナ・クエイル
カートン・タワーズ:バーナード・クリビンズ
Q:ジョフリー・ベイルドン
ル・シフルの部下:ヴァルデック・シェイバル
マティス警視:ダンカン・マクレア
ポロ:ロニー・コーベット
バグパイプ奏者:ピーター・オトゥール
中国の将軍:バート・クウォーク
フランケンシュタイン:デヴィッド・プラウズ

イギリス 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1967年製作 131分
公開
イギリス:1967年4月13日
北米:1967年4月19日
日本:1967年12月16日
製作費 $12,000,000
北米興行収入 $22,744,720
世界 $41,744,720


アカデミー賞
第40回アカデミー賞

・ノミネート
歌曲賞”The Look of Love


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ある公衆トイレ。
ジェームズ・ボンド/イヴリン・トレンブル(ピーター・セラーズ)は、フランス人のマティス警視(ダンカン・マクレア)に声をかけられ信任状を渡される。

イギリス
MI6のM/マクタリー(ジョン・ヒューストン)、CIAのランサム(ウィリアム・ホールデン)、KGBのスメルノフ(クルト・カッツナー)、フランス公安警察のルグラン(シャルル・ボワイエ)は、20年前に諜報員を引退したジェームズ・ボンド卿(デヴィッド・ニーヴン)の屋敷に向かい歓迎される。

各機関が各地で多数の死者を出し、被害を受けている現状をボンド卿に話した4人は、協力を要請する。

それを断ったボンドは、女王の要請であることをMから知らされるものの、首を縦に振らない。

マクタリーは残念に思いながら、おもむろに葉巻に火を点ける。

それがマクタリーの合図であることを確認した待機中の軍は、ボンドの屋敷の敷地に砲撃を始める。

その頃、国際犯罪組織”スメルシュ”は、ボンドが復帰しスコットランドに向かっていることを確認する。

夫を亡くしたフィオナ・マクタリーに扮したスメルシュのミミ(デボラ・カー)は、遺品のカツラなどを持参して訪れたボンドを歓迎する。

女性が苦手なボンドは、スメルシュから送り込まれた女達の接待を受けて戸惑う。

夕食会の後で眠ろうとしていたボンドは、ミミに迫られるもののそれを拒んでしまう。

気分を害したミミは、バグパイプ奏者とボンドを対決させる。

怪力の男達を相手にしないボンドの逞しさに、ミミは惹かれてしまう。

再びボンドの部屋に向かおうとしたミミだったが、任務を遂行しようとする女達にそれを阻まれる。

翌日、ボンドは女達と共に狩りに向い、部屋に閉じ込められていたミミは、それに気づき窓から脱出する。

ボンドは、女達の放った爆弾鳥を撃ち、そこに現れたミミが、彼のマントのボタンが磁気ホーミング装置だと知らせる。

ボタンを外したボンドとミミは、サスペンダーでそれを女達に向けて飛ばす。

スメルシュ本部からの命令に従っていることをボンドに知らせたミミは、自分がしくじったら殺されると伝える。

女達の車を爆破したボンドは、ミミが怪我をしたことに気づき彼女にキスする。

命に別条はなかったミミは改心し、修道院に入ることをボンドに伝えて去っていく。

スコットランドを離れたボンドは、スメルシュが差し向けた、爆弾が仕掛けられた牛乳配達車の追跡をかわす。

ロンドン
Mのオフィスに向かったに向かったボンドは、秘書のマネーペニー(バーバラ・ブーシェ)に再会するが、彼女が前任の娘だと知る。

補佐のハドリー(レレク・ニモ)も前任者の息子と知ったボンドは、世界各国で殺害された諜報員についての報告を受け、甥のジミー(ウディ・アレン)の生死も分からないと言われる。

カリブ海
処刑されることになっていたジミーは、何んとかそれを逃れる。

ジミーが当てにならないと考えたボンドは、女をうまく使う手強い敵に対し、女が求める男で、女を求めない男を探すようマネーペニー指示する。

クーパー(テレンス・クーパー)が適任者だと判断したマネーペニーは、ボンドから女性も集めるようにと言われる。

今後は全員が”ジェームズ・ボンド/007”であり、それで敵を混乱させることをボンドは考える。

元諜報員で現在は投資家となっていたヴェスパー・リンド(ウルスラ・アンドレス)を訪ねたボンドは、彼女に協力を求めるものの断られる。

ボンドは、ヴェスパーの500万ポンドの税金滞納を指摘し、彼女の考えを変えさせる。

イヴリン・トレンブルに接触したヴェスパーは、バカラの名人である彼をル・シッフル(オーソン・ウェルズ)と勝負させようとする。

スメルシュ資金を使い込んだル・シッフルは、その穴埋めのために、連日カジノで大きな賭けをしていた。

ジェームズ・ボンドと名を変えてMI6の研究開発課に向かったイヴリンは、Q(ジョフリー・ベイルドン)から、連絡用の腕時計や防御服を渡される。

国際家政婦協会がスメルシュと関係していると考えたボンドは、女スパイ、マタ・ハリとの間に生まれた娘マタ(ジョアンナ・ペティット)に、潜入する役目を任せようとする。

ベルリンの国際家政婦協会がスパイ養成所だとボンドから知らされたマタは、それを探るために現地に向かう。

目的の場所に着いたマタは、母親の師であったフロー・ホフナー(アンナ・クエイル)とポロ(ロニー・コーベット)に、自分がマタ・ハリの娘だと伝える。

二人に養成所内を案内されたマタは、ポロからル・シッフルの代理人が来ると言われ、彼が美術品を売ろうとしていることを知らされる。

組織の資金をギャンブルにつぎ込んだル・シッフルが、それを埋めなければ消されることを、マタはポロから聞き出す。

美術品の競売が行われることをフローから知らされたマタは、ル・シッフルの美術品だと考える。

ル・シッフルの代理人(ヴァルデック・シェイバル)による競売は始まり、その場にいたマタは、料金を払わなかったタクシーの運転手カートン・タワーズ(バーナード・クリビンズ)に呼ばれる。

外務省の者だと言うタワーズは、ル・シッフルに金が渡るのを阻止するようマタに指示する。

競売を妨害して、奪ったスライド・フィルムをトイレに捨てたマタは、ポロに見つかり殺されそうになる。

ポロとフローを殺したマタは、タワーズと共にその場から逃れてロンドンに向かう。

競売が失敗に終わり、Dr.ノアにもそれを知られたという連絡を受けたル・シッフルは、バカラをするしかないと言って部下を殺す。

マティスと接触したイヴリンは、ル・シッフルとの勝負が終わった後は直ぐに去るようにと言われる。

ヴェスパーに連絡したボンドは、イヴリンが二重スパイの可能性があると伝えて警戒する。

ホテルに着いたイヴリンは、部屋にいたジオヴァンナ・グッドシングス(ジャクリーン・ビセット)に迫られ、シャンパンに睡眠薬を入れられる。

解毒剤を入れたものの眠ってしまったイヴリンは、ヴェスパーに起こされ、ジオヴァンナは始末したと言われる。

”カジノロワイヤル”。
10万ポンドを預けたボンドは、ヴェスパーと共に待機していたマティスとスリミントンから、ル・シッフルが勝ち続けていることを知らされる。

サングラスをしていたル・シッフルが、赤外線メガネでカードを透視していることに気づいたボンドは、それをヴェスパーに知らせる。

テーブルに座ったボンドは名前を伝え、ヴェスパーがル・シッフルのメガネをすり替える。

ル・シッフルと勝負したイヴリンは、5000万フランを賭けてそれに勝ち、テーブルを離れようとする。

直ぐにこの場から引き上げるようにとマティスに言われたイヴリンだったが、ヴェスパーが二人の男に連れ去られる。

イヴリンもル・シッフルに捕えられ、勝った分の小切手を渡すようにと言われ、心理的な拷問を受ける。

しかし、ヴェスパーがそれを阻止し、ル・シッフルはスメルシュの殺し屋に射殺される。

ダウニング街10番地
首相官邸に向かったボンドは、同行したマタに近衛兵の交代を見ているようにと伝える。

何者かに捕えられたマタは、”トラファルガー広場”に着陸した飛行物体で連れ去られる。

それを知ったボンドは、寄付金を集めに来た尼僧がミミだったために驚く。

ミミが置いていった領収書に、マタが”カジノロワイヤル”にいると書いてあったために、ボンドはマネーペニーと共にその場に向かう。

男達に襲われた二人は、Dr.ノアの元に連れていかれるが、その場から逃れようとする。

ある場所に誘導されたボンドとマネーペニーだったが、Dr.ノアが甥のジミーだったために驚く。

細菌兵器を開発していたジミーは、それを空中に散布すれば、全女性は美人になり、身長137cm以上の男性は死ぬと伝える。

全てはジミーの劣等感が始りだったことを知ったボンドは、現れた美女達に連れ去られる。

諜報員のザ・デテイナー(ダリア・ラヴィ)を拘束していたジミーは、ボンドの方が素敵だと言う彼女に、自分の素晴らしさを見せつけようとする。

ザ・デテイナーは、間抜けなジニーに呆れるが、彼は、アスピリン型の小型爆弾を見せて、人間原爆になると言って自慢をする。

自分の誕生日であるエイプリルフールに全世界の指導者を暗殺して、支配者になろうとしているジミーの考えを知ったザ・デテイナーは、手を組もうと彼に言われる。

ジミーが天才だと言っておだてたザ・デテイナーは拘束を解かれ、隙を見てアスピリン爆弾を奪う。

閉じ込められていたボンド、マネーペニー、マタそしてクーパーは、その場から脱出しようとする。

世界の名士の替え玉が用意され、既に指導者は複製と入れ替わっていることを、ジミーはザ・デテイナーに知らせる。

自分が世界を支配することが目前だと言うジミーは、シャンパンでそれを祝い、ザ・デテイナーが彼のグラスにアスピリン爆弾を入れる。

アスピリン爆弾を飲んだことをザ・デテイナーから知らされたジミーは焦りる。

脱出したボンドらはザ・デテイナーと合流し、爆発が起きることを知らされる。

カジノに戻ったボンドは、ロンドンに連絡しようとするが、ヴェスパーに銃を向けられ、金が目的ではなく愛だと言われる。

アメリカの援軍が現れてカジノ内は大混乱になり、それを指揮するランサムにボンドは感謝する。

フランス外人部隊員(ジャン=ポール・ベルモンド)も現れる。

そして、カジノロワイヤルは爆発する。

その場にいたボンドらは天国に向い、ジミーは地獄に堕ちる。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
引退していたMI6の元諜報員ジェームズ・ボンド卿は、世界各国で陰謀を企む国際犯罪組織”スメルシュ”を倒すために協力を求められる。
仕方なくそれを引き受けたボンドは、スメルシュの妨害を受け、元諜報員のヴェスパーや、バカラの名人であるイヴリン・トレンブルら何人もの”007/ジェームズ・ボンド”を送り込み敵を混乱させようとする。
ボンドは、スメルシュの資金を使い込んだル・シッフルが、その穴埋めのために連日カジノで賭けていることを知る。
女スパイ、マタ・ハリとの間に生まれた娘マタを派遣したボンドは、ル・シッフルが美術品を競売にかけるのを阻止する。
イヴリンとヴェスパーを”カジノロワイヤル”に向かわせたボンドは、資金を手に入れようとするル・シッフルに接触するのだが・・・。
__________

アメリカ国内では知名度のなかった、イアン・フレミング原作による”ジェームズ・ボンド”シリーズの第1作の映画化権を、グレゴリー・ラトフが6000ドルで手に入れるものの映画化できないまま彼は他界し、その後、権利を取得したチャールズ・K・フェルドマンにより製作された。

本家”イーオン・プロダクションズ”による”007シリーズ”が世界的な大ヒットシリーズとなり、同年の2か月後に「007は二度死ぬ」(1967)の公開が控え、それに合わせ退校するように公開された作品。

本作がイアン・フレミングの原作の第一作でもあり、コメディということで、全く路線を変えた内容なので比較する必要もない。

第40回アカデミー賞で歌曲賞にノミネートされたバート・バカラックの軽快なテーマ曲The Look of Loveは、映画史に残る名曲と言ってもいい。

各国豪華スター競演も話題になり、セットなどもスケール感はあり見応えはある。

センスの良い衣装なども注目で、何よりも、これだけ多くの美女が出演した作品はないと言っていい、美しい女性を見ているだけでも幸せになれる作品。

しかし、出演も兼ねるジョン・ヒューストン他、5人の監督のそれぞれの演出にまとまりがなく、ギャグなども新鮮味に欠け、今一パンチが足りないところが気になる。

ジェームズ・ボンドとなりスメルシュの一員ル・シッフルと相対することになるバカラの名人ピーター・セラーズ、彼に協力するヴェスパー役で、「ドクター・ノオ」(1962)では初代ボンド・ガールを演じたウルスラ・アンドレス、引退していた元祖ジェームズ・ボンドのデヴィッド・ニーヴン、スメルシュの資金を使い込みギャンブルで埋め合わせようとするル・シッフルのオーソン・ウェルズ、ボンドとマタ・ハリの娘で父に協力するジョアンナ・ペティット、諜報員ダリア・ラヴィ、ボンドの甥でありスメルシュのリーダーだったウディ・アレン、彼女にしては、はしたない演技もする、ボンドに迫るスメルシュの一員デボラ・カーCIAウィリアム・ホールデンフランス公安警察シャルル・ボワイエ、ボンドの元上司Mのジョン・ヒューストンKGBクルト・カッツナー、カジノにいる本人役のジョージ・ラフトフランス外人部隊員のジャン=ポール・ベルモンド、諜報員テレンス・クーパー、Mの秘書マネーペニー、バーバラ・ブーシェ、Mの補佐レレク・ニモ、イヴリン(ピーター・セラーズ)に迫るスメルシュの一員ジャクリーン・ビセット、Dr.ノアの部下キャロライン・マンロー、ミミ(デボラ・カー)の部下アンジェリカ・ヒューストン、スパイ養成所の教官アンナ・クエイル、その部下ロニー・コーベット、タクシーの運転手に扮する財務省局員バーナード・クリビンズ、Qジョフリー・ベイルドン、ル・シッフルの部下で、「ロシアより愛をこめて」(1963)でスペクターの一員を演じたヴァルデック・シェイバル、イヴリンに協力するフランス人警視ダンカン・マクレア、バグパイプ奏者のピーター・オトゥール中国の将軍バート・クウォーク、フランケンシュタインのデヴィッド・プラウズなどが共演している。


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