未知との遭遇 Close Encounters of the Third Kind (1977) 4.69/5 (29)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

世界各地で起きる謎の現象と未確認飛行物体の出現により、本能的にあるイメージが頭から離れなくなった電気技師らが体験する、政府の極秘計画”異星人との接近遭遇”を描く、監督、脚本スティーヴン・スピルバーグ、主演リチャード・ドレイファスフランソワ・トリュフォーテリー・ガーメリンダ・ディロン他共演によるSF映画の秀作。


SF

スティーヴン・スピルバーグ / Steven Spielberg 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作
ジュリア・フィリップス

マイケル・フィリップス
脚本:スティーヴン・スピルバーグ
撮影:ヴィルモス・ジグモンド
編集:マイケル・カーン
美術・装置
ジョー・アルヴェス

ダニエル・ロミノ
フィリップ・アブラムソン
特殊撮影:ダグラス・トランブル
音楽:ジョン・ウィリアムズ

出演
ロイ・ニアリー:リチャード・ドレイファス

クロード・ラコーム:フランソワ・トリュフォー
ロニー・ニアリー:テリー・ガー
ジリアン・ガイラー:メリンダ・ディロン
デビッド・ロフリン:ボブ・バラバン
バリー・ガイラー:ケイリー・ガフィー
ラリー・バトラー:ジョセフ・ソマー
ロバート:ランス・ヘンリクセン
ブラッド・ニアリー:ショウン・ビショップ
トビー・ニアリー:ジャスティン・ドレイファス
チームリーダー:メリル・コナリー

プロジェクトリーダー:J・パトリック・マクナマラ
ワイルドビル:ウォーレン・J・ケマーリング

ベンチリー少佐:ジョージ・ディセンツォ
ハリス夫人:メアリー・ギャフリー
農夫:ロバーツ・ブロッサム

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

1977年製作 135分
1980年:特別編 132分
1998年:コレクターズ・カット版 137分
公開
北米:1977年11月16日
日本:1978年2月25日
製作費 $19,400,870
北米興行収入 $132,088,635
世界 $303,788,635


アカデミー賞 ■

第50回アカデミー賞
・受賞
撮影・特別賞(音響効果編集)
・ノミネート
監督
助演女優(メリンダ・ディロン)
編集・美術・特殊効果・録音・作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

メキシコソノラ砂漠
第二次大戦中の、1945年に行方不明になった戦闘機が、新品同様のまま見つかる。

調査団のフランス人科学者クロード・ラコーム(フランソワ・トリュフォー)や、地図の作製者デビッド・ロフリン(ボブ・バラバン)らは、機体が現れた時の目撃者の老人が、顔に火傷を負っていることに注目する。

そして老人は語る、”太陽が現れ、歌った・・・”と。

インディアナポリス航空管制センター。
レーダーが未確認飛行物体をキャッチし、管制官は偵察機に対し、正式にUFOと報告するかを確認するが、目撃者のパイロットは報告を控える。

インディアナ州、マンシー
郊外のジリアン・ガイラー(メリンダ・ディロン)の家で、眠っていた息子バリー(ケイリー・ガフィー)のおもちゃが突然、動き始める。

ジリアンとバリーは異変に気づくが、バリーは何かに誘われるように家の外に出て走り去り、ジリアンがそれを追う。

電気技師ロイ・ニアリー(リチャード・ドレイファス)は、地域の停電で呼び出される。

現場に向かったロイが踏み切りで停車すると、見たこともない光を放つ物体が、超常現象を起こすのを目撃する。

それ以後、ロイはその物体に魅せられてしまう。

その物体についての情報を無線で知ったロイは、現場に向かい、バリーを追ってきたジリアンと出会う。

既に街道には人が集まり、やがて美しい光を放つ飛行物体が飛び去っていく。

その物体を追跡するパトカーをロイも追うが、物体は大空へと消え去り、地域の停電は回復する。

帰宅したロイは、家族を連れて、飛行物体を見た現場に向かう。

しかし、何も現れない現場で妻のロニー(テリー・ガー)は、ロイがロマンチックなムードを味わうために、郊外の高台に自分を連れて来たものと思ってしまう。

モンゴルゴビ砂漠
消息を絶っていた貨物船が、砂漠の中で発見され、それをロフリンが確認する。

顔面の左半分が火傷のように日焼けしたロイは、飛行物体のことと、ある山の形が頭から離れなくなる。

それを、ロイはロニーに理解させようとするが、彼女は聞く耳を持たず、その後ロイは会社を解雇されてしまう。

インド北部、ダラムシャーラー
ラコームとロフリンは、ある5音階を奏でる民衆を調査に行き、どこからその音階が聞こえたかの問いかけに対し、民衆は空を指差す。

ラコームは、インドでの出来事を”コダーイ・ゾルターン”の手話を使い学会で発表する。

UFOに魅せられたロイは、同じ体験をしたジリアン達も、やはり山型の物体が頭から離れないことを知る。

そして、集まった人々の前に光の物体が現れるが、それは警戒中のヘリコプターだった。

ゴールドストーン電波望遠観測所
ラコームらは、5音階の信号を宇宙に向けて発信していたが、ある信号を受信する。

地図の専門家のロフリンは、それが地球の経緯度を示すものだということに気づく。

それがワイオミングを位置していることが判明し、新たな信号をラコームがキャッチする。

その頃、バリーはラコームの受けた信号と同じ音階を、おもちゃの木琴で奏でていた。

ジリアンは、ロイと同じように山型のイメージを描いていたが、空から光と共に現れた飛行物体に、バリーがさらわれてしまう。

ロイらUFOの目撃者は、空軍との事情説明会に臨むが、UFOや宇宙人の存在を空軍は認めなかった。

一方、アメリカ政府は、謎の信号が示した、ワイオミングデビルズ・タワーに現れるだろう、異星人との接触のための秘密計画を、軍を使って進める。

フランス人である科学者のラコーム、そしてロフリンもそれに参加する。

尚も山型が頭から離れないロイは、ノイローゼのようになるが、ある朝、それを断ち切ろうとUFOの資料などを捨てようとする。

粘土で作った山を処分しようとした時、上部が取れた形を見て、ロイはついにそのイメージを見つける。

突然ロイの行動はエスカレートし、近所にまで迷惑をかけ始めたため、妻ロニーと子供達は家を出て行ってしまう。

巨大な粘土の山を家の中に作ったロイは、鉄道事故で毒ガス騒ぎが起きたニュース報道を見て、自分が想い描いていた物が、それに映っていたデビルズ・タワーだというこに気づく。

ワイオミングムーアクロフト
ジリアンが描いていた絵もそれと一致し、ロイは現場に向かい彼女と出くわす。

ロイとジリアンは、避難勧告が出ていた現場一帯の検問を突破し、ついにデビルズ・タワーにたどり着くが、軍に捕らえられてしまう。

ロイやジリアンを尋問したラコームとロフリンは、彼らが共通したイメージ(デビルズ・タワー)を想い描き集まったことに注目する。

ロイは毒ガスが嘘だと気づき、ジリアンとラリー・バトラー(ジョセフ・ソマー)と共に逃亡してデビルズ・タワーを登り始める。

それを目撃したラコームとロフリンは、ロイらが選ばれし者達だと確信する。

ロイ達を捜すために軍は捜索隊を出し、イメージではあるが、その場の地形を知る彼らは逃亡を続ける。

ラリーはロイとジリアンに遅れてしまい、催眠ガスを散布されて眠ってしまう。

そしてロイとジリアンは、デビルズ・タワーの裏側に作られた、異星人とのコンタクトをとる基地にたどり着く。

二人は、ラコームらのチームが、UFOとの接触に成功するのを目撃して驚く。

その時、夜空から巨大なマザー・シップが現れて基地に飛来し、最終的な接近遭遇が始まる。

ロイは基地に侵入し、マザー・シップとの音階を使った交信を見つめる。

その直後、船内から行方不明になっていた、第二次大戦中の戦闘機パイロット達やバリーらが姿を現す。

バリーに駆け寄ったジリアンは彼を抱きしめ、ロイに気づいたラコームは、彼の目的を確かめる。

ロイはマザー・シップに乗り込むことを許可され、船内から現れた異星人をラコームと共に見つめる。

このために準備されていた人類の代表達と共に、船内に向かおうとしたロイだったが、彼だけが異星人に招かれる。

そして、ロイはラコームに促され、異星人と共にマザー・シップに乗り込んでいく。

ロイは船内で、地球上では有り得ない、信じられないような光景を目の当たりにして感激する。

ラコームは異星人に対し、”コダーイ・ゾルターン”の手話で挨拶して別れを告げる。

そしてマザー・シップは、宇宙の彼方へと飛び立っていく。


解説 評価 感想 ■

ジョーズ」(1975)で史上最高のヒットを記録した弱冠29歳のスティーヴン・スピルバーグが、監督、脚本を担当したSF映画の傑作。

*(簡略ストー リー)

30年前の戦闘機や、行方不明になった貨物船などが世界の各地で発見される。
アメリカ国内でも、未確認飛行物体UFOが目撃され、電気技師ロイ・ニアリーやシングル・マザーのジリアンがそれを目撃して、二人はある山型のイメージを解明することに、のめり込んでしまう。
一方、科学者ラコームや地図製作者ロフリンは、宇宙からの信号をキャッチし、それがワイオミングの”デビルズ・タワー”を示していることが判明する。
ロイやジリアンの、想い描くイメージも同じ場所だと分かり、その場に向かった二人は、政府が、異星人との接近遭遇を試みようとしていたことを知る・・・。
__________

異星人との”第三種接近遭遇”を、秘密裏に行おうとする政府機関と、UFOや”山型イメージ”に魅せられる主人公達が、侵略者ではない異星人と、友好的に接触する姿を描いたところが当時は斬新であり、特にラストの交流のシーンは、心打たれ感動を呼ぶ。

スピルバーグの、幼少期の体験が脚本に生かされ、巨大な”シャンデリア”のようなマザー・シップで、ピノキオの”星に願いを”のメロディにのり、宇宙へ旅立っていく幕切れも実に夢がある。

地球人よりも、遥かに進んだ文明からやってきた異星人が、ごく普通の市民との交流を望むという発想も好感が持てるし、軍や政府の役人が悪者に見えるところも興味深い、後年公開される同じスピルバーグの「E.T.」(1982)に通じる、心温まるテーマでもある。

第50回アカデミー賞では、監督賞をはじめ8部門でノミネートされ、撮影賞と特別賞(音響効果編集)を受賞した。
・ノミネート
監督
助演女優(メリンダ・ディロン)
編集・美術・特殊効果
録音・作曲賞

北米のみで、約1億3200万ドルの興行収入を上げ、全世界では3億ドルを超す大ヒットとなり、「ジョーズ」(1975)に続き、スピルバーグのヒットメイカーとしての地位を確立させた作品でもある。

アメリカ初のナシュナル・モニュメントデビルズ・タワーの圧倒的存在感が効果を上げ、ジョン・ウィリアムズの、テーマ曲を含めた楽曲の素晴らしさは際立っている。

ジョン・ウィリアムズは同年「スター・ウォーズ」(1977)でアカデミー作曲賞を受賞している。

ジョーズ」(1975)に続いてスピルバーグ作品に出演のリチャード・ドレイファスは、家族を犠牲にしてまでも目的を追い続けた執念が実り、唯一人宇宙の彼方へと旅立つ幸運を手にする男性を熱演している。
彼は、この年の「グッバイガール」(1977)の好演で、アカデミー主演賞を受賞した絶頂期であったが、結局は、その後は低迷してしまうことになる。

スピルバーグが尊敬する映画監督で、友情出演と言える科学者フランソワ・トリュフォー、謎のUFOに魅せられた主人公の元を去る妻役のテリー・ガー、素朴なシングル・マザー役の、アカデミー助演賞にノミネートされたメリンダ・ディロントリュフォーの助手兼通訳役のボブ・バラバン、撮影当時4歳の、異星人を全く怖がらない愛くるしいケイリー・ガフィーデビルズ・タワーで主人公達と逃亡するジョセフ・ソマー、科学者スタッフの一員として、端役で登場するランス・ヘンリクセン、ロイ(R・ドレイファス)の息子役で、実際の甥ジャスティン・ドレイファスなどが共演している。


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