歌え!ロレッタ愛のために Coal Miner’s Daughter (1980) 4/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

”炭鉱夫の娘”(原題)であることを誇りにして、片田舎の貧しい少女からアメリカの代表的歌手に上り詰めたロレッタ・リンの苦難の道と夫婦愛を描く、監督マイケル・アプテッドオスカーを受賞した主人公を演ずるシシー・スペイセクトミー・リー・ジョーンズビヴァリー・ダンジェロ他共演によるヒューマン・ドラマの秀作。


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■

監督:マイケル・アプテッド
製作総指揮:ボブ・ラーソン
製作:バーナード・シュワルツ
原作:ジョージ・ヴェクシー
脚本:トム・リックマン
撮影:ラルフ・D・ボート
編集:アーサー・シュミット
美術・装置
ジョン・W・コルソ
ジョン・M・ドワイヤー
音楽:オーウェン・ブラッドレイ

出演
ロレッタ・リンシシー・スペイセク
ドゥーリトル“ムーニー”リン:トミー・リー・ジョーンズ
パッツィ・クラインビヴァリー・ダンジェロ
テッド・ウェッブ:レヴォン・ヘルム
クララ・ウェッブ:フィリス・ボーエンズ
リー・ドラーハイド:ウィリアム・サンダーソン
本人:アーネスト・タブ

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1980年製作 125分
公開
北米:1980年3月7日
日本:1981年6月
北米興行収入 $67,182,787


アカデミー賞 ■

第53回アカデミー賞
・受賞
主演女優賞(シシー・スペイセク)
・ノミネート
作品・脚色・編集・撮影・録音・美術賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1947年、ケンタッキー州、ジョンソン郡ヴァン・リア
炭鉱夫のテッド・ウェッブ(レヴォン・ヘルム)は、一日の仕事を終え、娘ロレッタ(シシー・スペイセク)に迎えられる。

13歳のロレッタは、軍隊上がりの快活な青年ドゥーリトル“ムーニー”リン(トミー・リー・ジョーンズ)を見かけ、気になる存在になる。

テッドとクララ(フィリス・ボーエンズ)夫妻は子沢山だったため、ロレッタは弟や妹の面倒を見る毎日を送っていた。

ある日、ロレッタはパイの競売会に参加し、彼女のパイをムーニーが落札する。

塩辛いパイに驚いたムーニーは、ロレッタを家まで送り届け、キスをして再会を約束する。

数日後ムーニーは、よその世界を知らないロレッタに言わせれば”宇宙人の乗り物”のジープで、彼女を迎えに来てドライブに出かける。

二人は急速に惹かれ合うが、帰宅したロレッタは父テッドに叱られ、母クララからもムーニーと別れるように言われてしまう。

一月が経ち、ムーニーと別れようとしないロレッタが、彼と結婚すると言い出したためにテッドは嘆く。

そして、毎日ウェッブ家に通ったムーニーは、絶対に殴らないことと、この土地を出ないことを条件に、ロレッタの両親から結婚の許可を得る。

一応テッドだけが顔を出し、結婚式を済ませたムーニーとロレッタは、モーテルで初夜を迎える。

まだ子供のロレッタは戸惑い、強引なムーニーは翌朝それを気にする彼女を殴り、二人は喧嘩になってしまう。

その後、炭鉱で働くようになったムーニーは、食事や掃除もまともに出来ないロレッタを追い出してしまう。

両親は、帰ってきたロレッタを歓迎するが、彼女は妊娠したことがわかる。

ムーニーは旅費を送るとロレッタに約束して、ワシントンカスターの牧場に向かう。

その後、ムーニーから旅費が届き、ロレッタは父テッドに見送られながら夫の元に向かう。

数年が経ち、4人の子供をもうけたムーニーとロレッタは、安定した幸せな生活を続けていた。

ムーニーは、結婚記念日のお祝いで、まだあげていない、結婚指輪をロレッタにプレゼントしようとするが、歌の上手い彼女にギターを贈る。

その後ムーニーは、ロレッタの上達したギターと歌を披露させるために、町のカントリー・バーに彼女を連れて行く。

人前で歌うのを嫌がるロレッタに、ムーニーは自慢の歌を聞かせるべきだと、彼女を半ば強制的にステージに立たせる。

そして、ムーニーの期待通り、ロレッタの歌は客に大うけする。

やがてムーニーは、多くの人々にロレッタの歌を聴かせるために、レコーディングをすることを考え、ラジオ局に彼女の売り込みを始める。

そんな時、故郷の父テッドが亡くなった報せがロレッタに入り、彼女はショックを受け、家を離れたことを悔やむ。

ムーニーは子供達を母クララに預け、故郷を拠点にして活動することを決め、ロレッタを励ましラジオ局を回り始める。

ロレッタとムーニーは、”グランド・オール・オプリ”で歌うことを夢見て、大陸を横断して、失敗を繰り返しながらも旅を続ける。

そんな時、ロレッタの曲が”キャッシュボックス”のチャートで全米14位にランクされる。

ムーニーは、ロレッタを”グランド・オール・オプリ”の会場となる、テネシー州ナッシュビルの”ライマン公会堂”に連れて行く。

そのステージに、アーネスト・タブの紹介で立ったロレッタは、その後、連続17回出場し、彼女の歌声は評判となる。

ロレッタは、憧れの歌手で交通事故で入院中のパッツィ・クライン(ビヴァリー・ダンジェロ)の曲を歌う。

それをラジオで聴いていたパッツィが、ロレッタを病院に呼び寄せる。

パッツィロレッタの活躍を警戒するものの、二人は意気投合する。

その後、ロレッタパッツィのツアーに参加することになるが、ムーニーは次第に居場所が無くなり酒に溺れていく。

ムーニーは、自分の役目が終わったことを悟り、ロレッタに結婚指輪を贈り、自動車整備工の職に就く。

そんなロレッタは再び妊娠し、パッツィはそれを喜ぶのだが、1963年3月5日、ツアーに向かった彼女は、飛行機事故で亡くなり、30歳の生涯を閉じる。

その後、無事に双子を出産したロレッタは、すぐに仕事に復帰し、21曲ものナンバー1ヒット曲を発表する。

ツアーが続き、疲労の極に達していたロレッタは頭痛が治らず、医師の薬も効かない状態になっていた。

ロレッタは、ムーニーに、ツアーに戻り自分の支えになって欲しいことを告げる。

そんなロレッタはステージで歌詞を忘れ、やがて情緒不安定になってしまう。

次のツアーで、無理矢理ステージ立たされたロレッタは、歌うことが出来ずに、ムーニーに抱きかかえられながら舞台を下りる。

テネシー州、ハリケーン・ミルズ
牧場を兼ねた大邸宅で、静養を始めたロレッタのために、故郷の風景に似ている場所にムーニーが家を建てることを提案する。

部屋の間取りなどを、自分に相談しないムーニーを責めるロレッタだったが、彼の優しい気持ちを受け入れる。

1970年。
夫ムーニーの支えで復帰したロレッタは、”Coal Miner’s Daughter ”を大ヒットさせる。


解説 評価 感想 ■

1976年に発表された、ジョージ・ヴェクシーによるカントリー・ミュージック・シンガー、ロレッタ・リンの自伝小説を基に製作された作品。

カントリー歌手クリスタル・ゲイルは、ロレッタ・リンの実の妹。

*(簡略ストー リー)

炭鉱夫の貧しい家庭に生まれたロレッタは、13歳で元軍人の遊び人ムーニーと結婚する。
二人は、即トラブルを抱える間柄になってしまうが、ロレッタは、主婦業の傍ら夫から贈られたギターを手にして歌の才能を発揮し始める。
その後、ムーニーはロレッタのために不休で宣伝活動を始め、ついにチャンスを掴む。
そして、ロレッタは大歌手への道を歩み始め、想像もしなかった富と栄光を手にする。
しかしロレッタは、その過程で失っていくものに気づく・・・。
__________

第53回アカデミー賞では、作品賞をはじめ7部門にノミネートされ、シシー・スペイセクが主演女優賞を受賞した。
・ノミネート
作品・脚色・編集・撮影・録音・美術賞

アメリカの国民的歌手ロレッタ・リンや、それに関る音楽の世界と文化、そして気候風土やアメリカ社会の風習などを、マイケル・アプテッドは、イギリス人でありながらそれらを実にリアルに描写している。

ロレッタが生まれ育ち子供時代を過ごした”Butcher Hollow”の家なども見事に再現されている。
グランド・オール・オプリ”の会場”ライマン公会堂の登場なども、カントリー・ミュージック・ファンにとっては興味深いだろう。

キャリー」(1976)の演技で一躍注目を集めた主演のシシー・スペイセクは、少女から大歌手に成長するまでのロレッタ・リンを見事に演じ早くもアカデミー主演賞を受賞し、演技派女優としての地位を不動のものにした。

彼女を上回る演技を見せてくれる、若きトミー・リー・ジョーンズの熱演も素晴らしく、アカデミー賞の候補は逃したものの、ゴールデングローブ賞の主演賞にノミネートされた。
しかし、高い評価は受けたものの、製作者側からは、年齢の割に”どぎつい”イメージを指摘され、それが災いしたのか、彼のキャリアが花開くには、更に10年ほどかかることになる。

若くして事故死するスター歌手パッツィ・クライン役のビヴァリー・ダンジェロロレッタの父レヴォン・ヘルム、母のフィリス・ボーエンズ、シンガー・ソングライターのアーネスト・タブも本人役で特別出演している。


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