大自然の凱歌 Come and Get It (1936) 4.1/5 (20)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1935年に発表された、エドナ・ファーバーの小説”Come and Get It”を基に製作された作品。
製紙業で成功した男の一人の女性とその娘への思いを描く、製作サミュエル・ゴールドウィン、監督ハワード・ホークスウィリアム・ワイラー、主演エドワード・アーノルドウォルター・ブレナンジョエル・マクリーフランシス・ファーマー他共演のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督
ハワード・ホークス

ウィリアム・ワイラー
製作:サミュエル・ゴールドウィン
原作:エドナ・ファーバーCome and Get It
脚本
ジュールス・ファースマン

ジェーン・マーフィン
撮影
グレッグ・トーランド

ルドルフ・マテ
編集:エドワード・カーティス
音楽:アルフレッド・ニューマン

出演
バーナード”バーニー”グラスゴー:エドワード・アーノルド

スワン・ボストロム:ウォルター・ブレナン
リチャード・グラスゴー:ジョエル・マクリー
ロッタ・モーガン/ロッタ・ボストロム:フランシス・ファーマー
エヴィア・グラスゴー:アンドレア・リーズ
キャリー:マディ・クリスチャンズ
エマ・ルイーズ・グラスゴー:メアリー・ナッシュ
ジェド・ヒューイット:チャールズ・ホルトン
トニー・シュワーキー:フランク・シールズ
ジョージー:セシル・カニンガム
フォアマン:ジャック・ペニック
森林伐採作業員:ハンク・ウォーデン

アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ

1936年製作 99分
公開
北米:1936年11月6日
日本:1938年5月5日


アカデミー賞 ■

第9回アカデミー賞
・受賞
助演男優賞(ウォルター・ブレナン
・ノミネート
編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1884年、ウィスコンシン州北部。
雪深い森林伐採所に現れたバーナード”バーニー”グラスゴー(エドワード・アーノルド)は、旧友スワン・ボストロム(ウォルター・ブレナン)に再会する。

バーニーはその場の監督を任され、遅れていた伐採作業の指揮を始める。

製紙会社社長ジェド・ヒューイット(チャールズ・ホルトン)との提携を考えるバーニーは、ヒューイットの娘に好かれたいたため、彼女との結婚もあることをスワンに伝える。

春が近づき、水路と川を使い大量の木材移送を始めたバーニーは、予定より早く作業を終える。

アイアンリッジ、”ヒューイット社”。
ヒューイットに会ったバーニーは提携を持ち掛け、娘エマ・ルイーズの夫に会社を任せると言われた彼は、屋敷を訪ねることを約束する。

その夜、スワン他作業員を引き連れて酒場に向かったバーニーは、仲間達に酒を振る舞う。

賭け事で大金を稼いだバーニーは、自分に幸運をもたらした酒場の女ロッタ・モーガン(フランシス・ファーマー)が気に入る。

ロッタは、支配人がバーニーから金を巻き上げる手助けをしようとする。

歌を披露するロッタは客を喜ばせて、支配人から睡眠薬を受け取りバーニーとスワンと共に席に着く。

アンコールに応えるロッタに見とれるバーニーは、なぜ彼女がこんな場所にいるのかを考え、彼女の身の上を知ろうとする。

ロッタは隙を見てバーニーの酒に睡眠薬を入れるのだが、自分のことを親身になり心配し、現金まで渡してくれた彼を騙せなくなる。

大金を持っていると狙われると言うロッタの忠告を気にしないバーニーは、彼女を強引に連れて行こうとする。

バーニーとスワンは支配人らに襲われるものの、酒場を壊し相手を叩きのめしてしまう。

ロッタを連れてその場を去ったバーニーは、彼女と惹かれ合う仲になる。

ところが、バーニーは、エマ・ルイーズが待っているというヒューイットからの電報を受け取る。

ロッタに惹かれるバーニーだったが、提携を優先してエマ・ルイーズとの結婚を決意したことをスワンに伝える。

この件をロッタに伝えてほしいと言って、スワンに後を任せたバーニーはその場を去る。

ロッタの部屋に向かったスワンは、バーニーが来ないことと、彼がヒューイットの娘と結婚することを伝える。

ショックを受けたロッタは、男の気持ちが理解できないまま、スワンの胸の中で涙する。

ロッタを気の毒に思うスワンは彼女との結婚を決意し、牧師を呼び式を挙げる。

1907年。
50歳になったバーニーは富と名声を手にし、大邸宅で妻エマ・ルイーズ(メアリー・ナッシュ)や息子リチャード(ジョエル・マクリー)、娘のエヴィア(アンドレア・リーズ)と共に暮らしていた。

疎遠だったスワンから手紙を受け取ったバーニーは、エヴィアに勧められて彼に会いに行く気になる。

それをエマ・ルイーズに伝えたバーニーだったが、エヴィアの婚約パーティーがあると言われる。

その結婚を歓迎していないバーニーは、エマ・ルイーズの意見を気にせず旅立つ準備を始める。

出社したバーニーは、仕事のことなどで苛立ち、リチャードが作業員と考案した紙コップの製造の提案を却下する。

20数年ぶりにアイアンリッジを訪れたバーニーは、年老いたスワンとの再会を喜ぶ。

狩りを楽しみにしていたバーニーは、山小屋が火事で焼けてしまったとスワンから知らされたため、その夜の汽車で帰ろうとする。

亡くなったロッタの話をした二人は昔を懐かしみ、スワンは、娘が働くホテルでの朝食にバーニーを誘う。

ホテルのレストランで給仕長をする姉の娘キャリー(マディ・クリスチャンズ)を訪ねたスワンは、彼女にバーニーを紹介する。

スワンの娘ロッタ(フランシス・ファーマー)に会ったバーニーは、母親そっくりの彼女を見て驚き心奪われてしまい、滞在を延ばすことを考える。

明らかにバーニーが自分に好意を抱いていると感じたロッタは、この地を離れるために彼の気持ちを利用することをキャリーに伝える。

夕食の準備が整い、ロッタが現れないことを気にするバーニーは、彼女の力になりたいとスワンに伝える。

現れたロッタを過剰に気遣うバーニーの態度を、キャリーは心配しながら見守る。

スワンの腰の具合が悪いことを知ったバーニーは、彼をシカゴの専門医に診せると言いだし、ロッタとキャリーも誘う。

費用は自分が持つと言うバーニーは、汽車の個室を用意してスワンらと旅立つ。

田舎では不通だった服装を周囲が気にしたため、ショックを受けたロッタは落ち込む。

シカゴ
バーニーがのお蔭で最新のファッションでレストランに現れたロッタとキャリーは、客達の注目を集めて満足する。

アイアンリッジには戻りたくないと言うロッタに、その必要はないと答えるバーニーは、彼女を学校に通わせてスワンには仕事を与えることを約束する。

コテージに住むことを提案するバーニーは、スワンを説得する。

新生活が始まったロッタは、バーニーに全てを提供される生活が、叔父スワンのためであるとキャリーに言われる。

バーニーとの関係を気にするキャリーの言葉に、ロッタは動揺する。

仕事に戻ったバーニーは、オフィスに現れたスワン、ロッタそしてキャリーを歓迎する。

その場にいたリチャードはスワンと再会し、ロッタとキャリーを紹介される。

ロッタに惹かれたリチャードだったが、バーニーが彼女の気を引こうとしていることを知る。

コテージを訪ねたリチャードは、父を利用していると言ってロッタを非難し、町中の噂になっていることを伝える。

二人は言い争いになるが、ロッタが作っていたアメが焦げてしまい、リチャードは鍋をひっくり返してしまう。

この場に来たことを後悔するロッタは涙するが、結局、二人はこのことがきっかけとなり親交を深めることになる。

それを知ったバーニーはその件に対してリチャードに意見し、自分がロッタに気遣い過ぎると言われて気分を害する。

バーニーから開設するニューヨーク支店勤務を命ぜられたリチャードだったが、彼はそれを拒む。

その後、エヴィアが婚約を破棄したことを知ったバーニーは、その結婚に気乗りしていなかっために驚きはしなかった。

エヴィアが工場の作業員トニー・シュワーキー(フランク・シールズ)に惹かれていることを知ったバーニーは、娘のためを思い結婚を許可する。

トニーに会ったバーニーは彼が気に入りオフィスに呼び、リチャードと共に考案した紙コップが商品になるかもしれないと伝える。

婚約者がいることで、トニーがエヴィアとの結婚を諦めていることをバーニーは確認する。

リチャードを呼んだバーニーは、紙コップの特許を取るよう指示し、トニーを翌日のパーティーに誘う。

コテージを訪ねたバーニーは、ロッタにシカゴでの一人暮らしを勧め、愛を伝えて関係を迫る。

戸惑うロッタは、離婚まで考えるバーニーの考えに驚く。

翌日、バーニー主催の盛大なパーティーが開かれ、リチャードは、スワンとキャリーと共に現れたロッタを歓迎する。

リチャードとロッタがいないことに気づいたバーニーは、二人を捜す。

二人だけで話をしたロッタは、アイアンリッジに戻ることをリチャードに伝える。

父バーニーのことを気にするロッタの考えを察するリチャードは、戻る必要はないと伝え、自分とニューヨークに向い結婚することを提案する。

二人が抱き合っている姿を目撃してしまったバーニーはリチャードに言い寄り、彼を殴り倒してしまう。

バーニーを落ち着かせたリチャードは、自分とロッタが愛し合っていることを知らせて、結婚することを伝える。

納得しないバーニーはリチャードと揉み合うが、ロッタが間に入る。

ロッタは、年老いている父親を気遣うようにと言ってリチャードを制止する。

その言葉にショックを受けたバーニーは、二人にその場から出て行くよう命ずる。

ロッタと結婚すると言うリチャードを追い出したとバーニーから知らされたエマ・ルイーズは驚かないため、その理由を聞かれる。

エマ・ルイーズは、相手が夫でなければ構わないと言って、全てを手に入れるのは無理だとバーニー伝える。

自分がいなけらば食事が始まらないとエマ・ルイーズに言われたバーニーは、心配するスワンの元に向かう。

愚かな年寄りだと認めたバーニーは、かつてのように食事を知らせるトライアングルを鳴らす。

リチャードとロッタは、人込みを避けながら会場から去る。

トライアングルを鳴らし続けるバーニーは、叫びながら涙する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1884年、ウィスコンシン州北部。
森林伐採作業の監督バーナード”バーニー”グラスゴーは、大量の材木を製紙会社ヒューイットに移送し、提携を約束される。
酒場の女ロッタに心奪われ惹かれ合う仲になったバーニーだったが、提携を優先してヒューイットの娘との結婚を決意し、後のことを親友のスワンに任せてその場を去る。
失意のロッタを気の毒に思うスワンは、彼女と結婚する。
1907年、製紙会社社長として富と名声を手にしたバーニーは、疎遠だったスワンに誘われて彼に会いに行く。
スワンと亡くなった妻ロッタとの娘であるロッタが、母親にそっくりであることに驚いたバーニーは、かつてを思い出して彼女に惹かれる。
スワンと姪そしてロッタを連れて地元に戻ったバーニーは、彼らの面倒をみると言う名目で住居や仕事を与える。
その後、息子のリチャードがロッタと親交を深めるのを気にしながら、バーニーは彼女に関係を迫ろうとするのだが・・・。
__________

共にハリウッドを代表する巨匠となるハワード・ホークスウィリアム・ワイラーの監督作品。

ハワード・ホークス演出の企画で撮影が進めら、彼の降板によりウィリアム・ワイラーが受け継いだ。

冒頭の森林伐採作業のスケール感のある映像は必見で、後のハワード・ホークス作品を思わせるダイナミックな映像は見ものだ。

どのあたりからウィリアム・ワイラーが交替したかは不明だが、主人公がかつて惹かれた女の娘に心を奪われ、行動を起こすあたりからは作風ががらりと変わり、冒頭で圧倒された気持ちの高ぶりが一気に醒めてしまう。

エドナ・ファーバー風の大叙事詩というよりも、初老男性の愛の暴走が主題になっている点も、やや物足りない展開と言ったところだろうか。

第9回アカデミー賞では、助演男優賞(ウォルター・ブレナン)を受賞した。
・ノミネート
編集賞
ウォルター・ブレナンは助演男優賞を三度受賞した唯一の男優で、本作が最初の受賞となる。

世界を制覇しそうな雰囲気の男性を貫録で演ずるエドワード・アーノルドと、その親友を飄々と演じ、味わい深い演技を見せてくれるウォルター・ブレナンの好演は光る。

主人公の息子ジョエル・マクリー、主人公が惹かれる女性とその娘の二役を演ずるフランシス・ファーマー、主人公の妻メアリー・ナッシュ、その娘アンドレア・リーズ、ヒロインの伯母マディ・クリスチャンズ、製紙会社社長チャールズ・ホルトン、主人公の娘の恋人で当時の現役プロ・テニス・プレイヤー、フランク・シールズ、主人公の秘書セシル・カニンガム、そして、ジョン・フォード一家として知られるジャック・ペニックハンク・ウォーデンが森林伐採の作業員役で出演している。


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