コンテイジョン Contagion (2011) 3.96/5 (27)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

感染の発生源が不明のまま猛威を振るう新型ウィルスの恐怖を描く、監督、撮影スティーブン・ソダーバーグ、出演マリオン・コティヤールマット・デイモンローレンス・フィッシュバーンジュード・ロウグウィネス・パルトローケイト・ウィンスレット他共演のサスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)

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スタッフ キャスト ■

監督:スティーブン・ソダーバーグ
製作総指揮
ジェフリー・スコール

マイケル・ポレール
ジョナサン・キング
製作
マイケル・シャンバーグ

ステイシー・シェア
グレゴリー・ジェイコブス
脚本:スコット・Z・バーンズ

撮影:ピーター・アンドリュース
編集:スティーヴン・ミリオン
音楽:クリフ・マルティネス

出演
レオノーラ・オランテス博士:マリオン・コティヤール

ミッチ・エンホフ:マット・デイモン
エリス・チーヴァー博士:ローレンス・フィッシュバーン
アラン・クラムウィード:ジュード・ロウ
ベス・エンホフ:グウィネス・パルトロー
エリン・ミアーズ医師:ケイト・ウィンスレット
ライル・ハガティ少将:ブライアン・クランストン
アリー・ヘクストール博士:ジェニファー・イーリー
イアン・サスマン博士:エリオット・グールド
スン・フェン:チン・ハン
ロジャー:ジョン・ホークス
ジョリー・エンホフ:アナ・ジャコービー=ヘロン
デヴィッド・アイゼンバーグ博士:ディミトリ・マーティン
ロレイン・ヴァスケス:モニーク・ガブリエラ・カーネン
ダミアン・レオポルド:アルミン・ローデ
オーブリー・チーヴァー:サナ・レイサン

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

2011年製作 106分
公開
北米:2011年9月9日
日本:2011年11月12日
製作費 $60,000,000
北米興行収入 $75,638,743
世界 $135,458,097


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

2日目。

香港
出張中のベス・エンホフ(グウィネス・パルトロー)は、自宅のあるミネアポリスには向わずに、恋人のいるシカゴに寄ることを考える。

咳き込むベスは、恋人からの電話を受け、フライトが迫り、ターミナルのバーの席を立つ。

九龍 人口 210万人。
体調不良の青年が帰宅する。

イギリスロンドン 人口 860万人。
ある女性がホテルで死亡する。

ミネソタ州、ミネアポリス 人口 330万人ミッチ(マット・デイモン)と幼い息子は、妻ベスを迎える。

東京 都市圏人口 3660万人
ベスと香港で一緒だった、同じ会社の日本人社員が体調を崩し、通勤途中にバスの中で倒れてしまう。

九龍の青年は体調が回復せず、ふらつきながら街に出て、トラックに轢かれてしまう。

3日目。

ジョージア州、アトランタ疾病予防管理センター/CDC
エリス・チーヴァー博士(ローレンス・フィッシュバーン)は、職員ロジャー(ジョン・ホークス)から、子供の病気についての質問を受ける。

サンフランシスコ 人口 350万人。
フリー・ジャーナリストのアラン・クラムウィード(ジュード・ロウ)は、ネット上にアップされた、伝染病らしき人の映像に注目し、それを”クロニクル”の記者ロレイン・ヴァスケス(モニーク・ガブリエラ・カーネン)に見せるが、彼女は真剣に取り合わない。

息子が熱が出たとの連絡を受けたミッチは、彼を迎えに学校に向う。

4日目。

放心状態のベスは、倒れて痙攣を起し、ミッチが病院に連れて行くものの死亡する。

それが信じられないミッチは、一般的なウィルス反応もないベスの死因が、確定できないことを医師から知らされる。

病院の帰りに、ベビー・シッターからの連絡を受けたミッチは自宅に急行するが、息子は息を引き取っていた。

5日目。

スイスジュネーブ 世界保健機関/WHO
レオノーラ・オランテス博士(マリオン・コティヤール)は、香港で発生した疑わしい病死などの報告を受ける。

広東省 人口 9610万人。
九龍の青年の妹は、遺灰を持参して故郷に戻るが、発病した彼女はバスの中で死亡する。

その後、九龍では建物を隔離し、全住民の検査が始まり、オランテスらの香港、東京の死亡者の調査が急がれる。

シカゴ 人口 920万人。
ベスの恋人が発病し、病院に搬送される。

その頃、ベスの解剖が始まり、脳の状態を調べた医師は異常事態を察知し、各方面に連絡する。

6日目。

CDC
チーヴァーは、感染症調査官エリン・ミアーズ博士(ケイト・ウィンスレット)を呼び寄せ、疑わしき患者の隔離を第一優先として、彼女をミネソタに派遣する。

病院の隔離病棟に入ったミッチは、面会に来た娘ジョリー(アナ・ジャコービー=ヘロン)に、自分が感染していないことを伝える。

ミアーズは、事態の深刻さを理解しようとしないミネソタ州保険局職員に、その状況を説明する。

CDC、バイオセーフティ レベル4研究室。
アリー・ヘクストール(ジェニファー・イーリー)とデヴィッド・アイゼンバーグ(ディミトリ・マーティン)両博士は、送られてきたベスの血液などを調べ、サンフランシスコのイアン・サスマン博士(エリオット・グールド)に結果を報告する。

同じ頃クラムウィードは、ウィルスについて何かを察知し、サスマンを質問攻めにする。

7日目。

CDC
国土安全保障省の局員に呼ばれたチーヴァーは、ライル・ハガティ少将(ブライアン・クランストン)と面会し、今回の件が、テロである可能性も討議される。

ベスと息子の死から始まった感染を広めないために、地元の小学校などは閉鎖される。

ミアーズは、ベスの勤務していた”アルダーソン社”に出向き、彼女と接触した社員を調査し、ある社員が発病して街にいることを突き止め、彼の元に急行する。

社員に連絡したミアーズは、乗っているバスを降りるように指示して現場に向う。

ベスの行動を調べられていたミッチは、彼女が香港から戻る際に、シカゴで過ごしていた時間があったことで、会っていたと思われる元恋人も発病したのかを知ろうとする。

その頃ヘクストールは、サスマンの意見を参考にして、豚とコウモリが遭遇した結果が感染源だという、新型ウィルスの可能性をチーヴァーに報告する。

ヘクストールは、チーヴァーからレベル4限定の研究を指示され、サスマンに、危険な研究を中止するよう連絡を入れる。

8日目。

CDC
チーヴァーは記者会見を開いて現状を説明し、テレビ中継を見ていたクラムウィードは、彼の名前をメモする。

香港 人口 710万人。
WHOから派遣されたオランテスは、現地の局員スン・フェン(チン・ハン)に迎えられ、直ちに調査を始め、ベスや死亡者との関連性を調べる。

WHOは、その時点で感染速度などをCDC側に知らせるのだが、チーヴァーとヘクストールは、ワクチンを作るのに手間取っていることを伝える。

街で人々の様子を見たサスマンは危険を感じ、CDCに禁じられた研究を続けてしまう。

サスマンが、”MEV-1”ウィルス培養に成功したことを知ったチーヴァーとヘクストールは、彼が、結果を製薬会社に渡さずに、善意で報告したと判断し、信用して研究を引き継ぐ。

12日。

ウィルス培養の成功が一斉に報道されるが、ワクチンが出来るまでには時間が必要だった。

ミッチに会ったミアーズは、彼が発病しないことが、娘も同じ免疫を持つとは言い切れないことを伝える。

病院には人々が溢れ、ミアーズは、発病患者の収容施設を確保し、チーヴァーは激務の彼女の身を案ずる。

帰宅したミッチは、ジュリーのボーイフレンドの訪問を拒み、彼女に、危険を避けなければならないことを理解させる。

ベスが、マカオのカジノで楽しむ防犯カメラの映像を確認したオランテスは、尚も感染源を探る。

14日。

ミアーズは発病してしまい、それを報告したチーヴァーに励まされるものの、彼女は覚悟を決める。

ミッチは、ベスと息子の遺体の埋葬を断られてしまい、それを彼女の義母に伝える。

オランテスは、カメラ映像で、ベスと九龍の青年などの接点を見つけるが、アメリカやフランスが治療薬を開発したという噂を入手したスン・フェンは行動を起す。

発病した母親を亡くしていたスン・フェンは、オランテスを拉致して故郷の村に連れて行く。

スン・フェンは、オランテスを人質にして、生き残った村人のために治療薬を手に入れようとする。

症状の悪化したミアーズを、チーヴァーは連れ戻すことが出来ず、ハガティも、この状況で彼女一人のための搬送は困難だと伝える。

クラムウィードは、防御方法として”レンギョウ”がウィルスに効くことを証明するために、自分がそれを試していることをネット上で知らせる。

シカゴの自宅に電話をしたチーヴァーは、婚約者であるオーブリー(サナ・レイサン)に危険を伝え、アトランタに来るよう指示するが、それを、職員のロジャーに聞かれてしまう。

18日目。
人々は”レンギョウ”を求めるが不足し、やがて暴動が起きて略奪も始まる。

各地で軍が出動する厳戒態勢となり、街を離れようとしたミッチだったが、州境は閉鎖される。

CDCが、真実を隠していることを訴えるクラムウィードは、自分の話を真剣に聞かなかったエレインが、妊娠しながら発病したことを知るが、”レンギョウ”がないことを彼女に伝える。

ミアーズは息を引き取り、CDCには人々が押しかけて、抗議のデモを続ける。

厳しい立場に立たされたチーヴァーは、テレビ番組に出演しても、中継で議論するクラムウィードが満足できる答えを返せない。

その件を失態と判断したハガティは、チーヴァーの解任も考えるが、後任の当てがなく、今後、公にでることを禁じられる。

21日目。

その後も事態は悪化する一方で、感染率はさらに上がり、世界人口の12人に一人は感染すると予想される。

ラムウィードは、ロレインが亡くなったことを知り、そして街から人々の姿が消える。

26日目。

配給の食糧も不足し、各地で外出禁止令も発令され、治安維持は難しい状態になる。

29日目。

近所の家も襲われる状況で、我慢の限界にボーイフレンドと外出してしまったジュリーを、ミッチは強引に連れ戻す。

チーヴァーから状況を聞かれたヘクストールは、猿の実験で、ついに感染しないワクチンを作ることに成功する。

ヘクストールは、通常の方法では手遅れになると判断し、ワクチンを自分に投与し、感染ししていた父親の元に向う。

娘の身を案ずる父親に、ヘクストールは、医師である彼が、患者のために尽くしたことを誇りだと伝えてキスをする。

MEV-1ワクチンは承認され、即座に大量に生産が始まるが、最初の使用には約3ヶ月かかり、必要量に達するには1年近くを要することになる。

131日目。

オーブリーは略奪者に襲われてしまい、チーヴァーはそれを知り、駆けつけて彼女の安全を確認し、ワクチンが翌日、手に入ることを伝える。

クラムウィードは、ワクチンの効果を疑い、その接種を止めさせる影響力を持つため、その見返りを求めることを考える。

しかしクラムウィードは、国土安全保障省の囮捜査で逮捕されてしまう。

133日目。

ワクチンの配布が始まり、その順番が抽選で決められるが、功労者であるヘクストールは、チーヴァーの賞賛の言葉だけで満足だった。

ジュリーは、144日後の接種となるが、尚も続く牢獄のような日々に不満が募る。

オランテスは、村の人々との親交を深める毎日を送っていたが、やがて取引の日となり、彼女はワクチンと引換えに解放される。

しかしオランテスは、同僚のダミアン・レオポルド(アルミン・ローデ)に、スン・フェンに渡したワクチンが偽物だと知らされ、彼の言い訳も聞かずに村に戻ろうとする。

クラムウィードは、血液検査で感染していなかったことなどが判明するが、ネット上の彼の支持者が保釈金を払い釈放される。

ハガティから、オーブリーのワクチンを受け取ったチーヴァーは、自分の分をロジャーの息子に接種する。

チーヴァーは、ロジャーに感謝されて、彼と固い握手を交わし、帰宅してオーブリーにワクチンを接種する。

135日目。

クラムウィードは街に出て、ワクチン接種センターの様子などをカメラで撮り取材を続ける。

ヘクストールとアイゼンバーグは、”SARS”や”豚インフルエンザ”と共に、”MEV-1”のウィルスを冷凍保存する。

ジュリーのために自宅でプロムを祝おうとしたミッチは、ベスのデジタル・カメラの映像を確認する。

ワクチン接種を受けたボーイフレンドを迎えたジュリーはミッチを呼ぶが、彼はベスの最後の姿を見て感極まってしまう。

その後、ジュリーの笑顔を見たミッチは、再び訪れた幸せを実感する。
__________

ベスの会社”アルダーソン”の工場建設用地で、なぎ倒された木から飛び立ったコウモリが、バナナをくわえたまま、ある豚舎に舞い降りる

コウモリが落としたバナナを食べた豚と、同じ場所で育った子豚がレストランに運ばれる。

それを調理しようとしていた料理長は、豚を触った手を洗いもせずに、客のベスと握手しながら記念撮影をする。

1日目。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

女性重役ベス・エンホフは、香港出張で体調を崩し、アメリカに帰国後、間もなく死亡する。
香港ロンドン、東京などで、相次ぎ感染症と思われる死亡者が確認され、CDC(疾病予防管理センター)やWHO(世界保健機関)が動き始める。
妻ベスの死を、受け入れられないミッチは、直後に義理の息子も、彼女から感染したと思われる症状で亡くしてしまう。
その間にCDCは、チーヴァー博士を中心にして調査を始め、感染症調査官ミアーズ博士が、感染者が出ている現場に派遣される。
その後、チーヴァーの部下ヘクストール博士が、豚とコウモリが遭遇した結果に生まれた、新型ウィルスが原因の感染だという可能性を報告し、ワクチンの開発を急ぐ。
一方、サンフランシスコのフリー・ジャーナリスト、クラムウィードは、いち早く、ネット上で異常事態を察知し、CDCWHOが、何かを隠していることを独自に取材して公表する。
しかし、猛威を振るうウィルス感染は、多くの人々の命を奪い、治安は乱れ、暴動や略奪が始まる・・・。
__________

同類作品として「アウトブレイク」(1995)を思い浮かべるが、それが、権力を盾にする、細菌兵器に関る軍部の陰謀を描いたドラマに対し、本作は、ごく単純な感染経路から、ウィルスが人々を襲う恐怖を、ドキュメンタリー・タッチで生々しく描く、現実的な描写が多いところが注目だ。

結局はワクチンが開発され、人々は、とりあえず安堵するのだが、政府、CDCを疑う記者の目は変わらず、問題の”1日目”、ウィルス感染の発生原因は分からないまま、一旦は物語が終わる。

直後に、発生の原因が明らかになる、”1日目”が映し出され、再び観客は恐怖を味わう・・・。

突出した主役を置かず、それぞれの立場の人々が、いかにその生活や職務に向き合うかを淡々と描く内容で、スティーブン・ソダーバーグのそつの無い演出や、スコット・Z・バーンズの見事な脚本により、見応えのある作品に仕上がっている。

各作品で主役を演ずる、スター総出演の豪華な顔ぶれが話題になり、各々の役柄と演技は地味で、”見えないウィルス”の脅威を際立たせている。

北米興行収入は約7600万ドル、全世界では1億3600万ドルのヒットとなった。

WHOから、感染源の香港に派遣されるマリオン・コティヤール、感染元の一人である妻グウィネス・パルトローを亡くすが、免疫があるために発病しないマット・デイモン、その娘アナ・ジャコービー=ヘロンCDCで冷静に陣頭指揮を執るローレンス・フィッシュバーン、彼らや化学者を批判するフリー・ジャーナリストのジュード・ロウ、発病するCDCの感染症調査官ケイト・ウィンスレット、本件の責任者役のブライアン・クランストン、ワクチンを開発するジェニファー・イーリーと同僚のディミトリ・マーティン、二人の研究に協力するエリオット・グールド香港保険局員チン・ハンCDCの職員ジョン・ホークス、事の重大さを理解しない記者モニーク・ガブリエラ・カーネンWHO局員アルミン・ローデ、チーヴァー(L・フィッシュバーン)の婚約者サナ・レイサンなどが共演している。


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