デッドマン・ウォーキング Dead Man Walking (1995) 4/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

死刑廃止論者で実際に死刑囚の精神アドバイザーを務めた修道女ヘレン・プレジャンの体験を基に、1993年に発表されたノン・フィクション著書の映画化。
製作、監督、脚本ティム・ロビンススーザン・サランドンショーン・ペン共演のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:ティム・ロビンス
製作総指揮
ティム・ビーヴァン

エリック・フェルナー
製作
ジョン・キリク

ティム・ロビンス
ラッド・シモンズ
原作:ヘレン・プレジャン

脚本:ティム・ロビンス
撮影:ロジャー・ディーキンス
編集:リサ・ゼノ・チャージン
音楽:デヴィッド・ロビンス
主題歌:ブルース・スプリングスティーン

出演
シスター・ヘレン・プレジャンスーザン・サランドン

マシュー・ポンスレット:ショーン・ペン
ヒルトン・バーバー:ロバート・プロスキー
アール・デラクロワ:レイモンド・J・バリー
クライド・パーシー:R・リー・アーメイ
メアリー・ベス・パーシー:セリア・ウェストン
シスター・コリーン:マーゴ・マーティンデイル
ヘレンの母親:ロイス・スミス
ファーリー神父:スコット・ウィルソン
ルシル・ポンスレット:ロバータ・マックスウェル
クレイグ・ポンスレット:ジャック・ブラック
州警察官:クランシー・ブラウン

アメリカ 映画
配給 Gramercy Pictures

1995年製作 123分
公開
北米:1995年12月29日
日本:1996年8月3日
製作費 $11,000,000
北米興行収入 $39,025,000


アカデミー賞 ■

第68回アカデミー賞
・受賞
主演女優賞(スーザン・サランドン)
・ノミネート
監督
主演男優(ショーン・ペン)
歌曲賞“Dead Man Walking”
ブルース・スプリングスティーン


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ルイジアナ州、ニューオリンズ、セント・トマス。
”希望の家”の修道女ヘレン・プレジャン(スーザン・サランドン)は、州立刑務所の死刑囚マシュー・ポンスレット(ショーン・ペン)から何度か手紙をもらっていた。

ヘレンはマシューに返事を書き、彼に会う決意をして刑務所に向かう。

マシューは、共犯者と二人で若いカップルを銃撃し、女性を強姦して殺害した罪で服役していた。

そのことを肝に銘ずるよう、教誨師ファーリー神父(スコット・ウィルソン)に助言されたヘレンは、緊張しながらマシューの待つ面会室に向かう。

ふてぶてしい態度のマシューに、当初ヘレンは威圧感を感じる。

マシューは、共犯者に犯行を強要されたとヘレンに伝え、6年間の服役中に法律を学び、特赦審問会か上訴審に申請書を提出する手助けと、弁護士を探すことをヘレンに依頼する。

ヘレンは事件の詳細を調べ、マシューが死刑なのに対して共犯者が無期懲役になったのは、証拠がマシューに不利に働いたことと、弁護士の差だったということを知る。

弁護士のヒルトン・バーバー(ロバート・プロスキー)を雇ったヘレンは、マシューの元に向かい、母親を特赦審問会に出席させようと彼を説得する。

マシューの母親ルシル(ロバータ・マックスウェル)を訪ねたヘレンは、彼女を審問会に出席させようと努力して、家庭環境などを詳しく聞き出す。

実家に帰ったヘレンは、母親(ロイス・スミス)や家族から、死刑囚と関わることを疑問視される。

ルシルはマシューのために審問会に出席して、涙ながらに息子を弁護し、弁護士バーバーは精一杯の弁論をする。

審問は終わり、ヘレンは、被害者の青年の父親アール・デラクロワ(レイモンド・J・バリー)に、殺人鬼の肩を持つことを責められる。

そして、マシューの特赦請願は却下され、予定通り、死刑は1週間後に執行されることになる。

マシューは、精神アドバイザーを付けられるという権利を主張し、ヘレンにそれを依頼する。

ヘレンは、責められたデラクロワの自宅を訪ね、招き入れてくれた彼から殺された息子の思い出話を聞く。

そしてヘレンは、死ぬ前に被告を悔い改めさせることが務めだということを、ファーリー神父から助言されてマシューの元に向かう。

刑務所で死刑が執行される度に、外では死刑廃止派が抗議行動を起こし、推進派はそれに罵声を浴びせる。

ヘレンは、被害者の女性の両親クライド・パーシー(R・リー・アーメイ)とメアリー・ベス(セリア・ウェストン)にも面会して、デラクロワとの時よりも冷静に、二人の話を聞くことができる。

パーシー夫妻は、ヘレンが考えを変え、自分達の側に付いたと思っていたのだが、彼女がこのままマシューに付き添うと知り、ヘレンを家から追い出してしまう。

処刑を前にマシューは、ヒトラー擁護や社会の敵を印象付ける発言をしてしまう。

それを責めるヘレンは、マシューに被害者の家族の気持ちを分からせようとする。

しかしマシューは、今更ながら無実を主張し、嘘発見器でテストするよう要望する。

ヘレンは、”希望の家”で人種差別主義者(マシュー)を守ろうとしていると言われ、マシューの件で追われる日々が続き、子供達の相手ができず、彼らから避けられるようになる。

しかし、シスター・コリーン(マーゴ・マーティンデイル)は、ヘレンの努力を理解して温かく見守り続ける。

マシューとの面会時間の合間に、ファーリー神父に呼ばれたヘレンは、死刑の抗議行動に参加したことに触れられ、刑の是非を論議している段階ではないことを忠告されていたが、彼女は貧血で倒れてしまう。

突然姿を消したヘレンを責めるマシューだったが、彼女から嘘発見器のテストが翌日行われることを知らされる。

しかし、処刑当日のテストで、正確な結果が得られるかを心配するヘレンは、死を毅然として迎えたいのなら、被害者の死にどのように関与したかを話すようマシューに問う。

その頃、バーバー弁護士の努力も空しく、州知事は死刑執行に反対する明確な発言は避ける。

そして、処刑当日、前日の夜、死というものを見つめ直してみたというマシューは、冷静さを保ちながら嘘発見器のテストを受ける。

上訴審の結論を待ちながら、マシューのテスト結果を見守ったヘレンは、その後、彼の家族との面会にも立ち会う。

家族に別れを告げたマシューは、嘘発見器の結果が正確にでないことをヘレンから知らされる。

ヘレンは、事件の真相をマシューに告白させようとするが、上訴審も却下される。

処刑の準備が整ったマシューは、家族への電話が許され、涙ながらに母親や弟たちと会話をする。

そしてマシューは、大柄で逞しい共犯者に近づこうと虚勢を張っていたことをヘレンに語り始める。

被害者の青年を殺したのは自分で、女性はレイプしたが殺したのは共犯者だと、マシューはヘレンに告白する。

マシューは、被害者の死に責任を感じ、昨晩、二人のために祈りを捧げたと、涙しながらヘレンに語る。

ヘレンは、マシューのその告白により、人としての誇りを持って死ねる”神の子”だと彼に伝える。

マシューは、生まれて初めて愛を感じさせてくれたヘレンに感謝し、賛美歌を口ずさんでもらい、その後、処刑室に移動されようとする。

死が怖くないというマシューに、ヘレンキリストもこの場にいて、その愛に満ちた顔を見ながら、この世を去れることを彼に伝える。

ヘレンは、聖書の一説を読みながら、マシューの肩に手を添えて処刑室に向かう。

被害者の家族らと共に、ヘレンはマシューの処刑の様子を見守る。

マシューは、死が安らぎとなるよう、被害者の家族に自分の犯した罪に対して許しを請い、いかなる場合でも、人の命を奪うのは間違っているとを告げる。

そしてマシューは、ヘレンに”愛してる”と語りかけ、彼女を見つめながら投薬処刑される。

その後、マシューの葬儀が家族だけで行われ、ヘレンはその場にデラクロワの姿を見る。

デラクロワに近づいたヘレンは、”努力すれば、憎しみは消える”と語りかけるが、彼は、それは無理だろうと言ってその場を立ち去る。

”希望の家”に戻ったヘレンは、子供達からの励ましの言葉が書かれた張り紙で、心の安らぎを得る。

そして、教会に向かったヘレンは、デラクロワと共に祈りを捧げる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

死刑囚マシュー・ポンスレットからの手紙を受けた修道女のヘレン・プレジャンは、女性としては異例の死刑囚の精神アドバイザーとなる。
マシューと面会したヘレンは、殺人の実行犯ではないことを主張する彼の、処刑阻止の努力をすることを約束する。
弁護士を探し、マシューの家庭環境などを調べ始めるヘレンだったが、周囲からは死刑囚に関わることを疑問視させる。
さらに、神父からは、死を迎える被告を悔い改めさせることが務めだと助言されるが、そんな時、マシューは自分に不利な発言などもしてしまう。
刑執行当日、上訴審も受け入れられず、許可された嘘発見器の結果も、正確に分析されないで終わる。
そして、心を開いたマシューは犯行の一部を認め、ヘレンは罪を認め悔い改めさせ、彼の死に安らぎを与えようとする・・・。
__________

死を前にする男と、迎える死の意味を教えようとする修道女の、心の葛藤と二人の絆を、社会的議論も高まる、死刑の是非の問題をテーマに、ティム・ロビンスが、細やかな人物描写と、死刑執行に至るまでの生々しい映像などを、ストレートに描いた問題作。

主役級として活躍し始めていたティム・ロビンスの、「ボブ★ロバーツ」(1992)に次ぐ監督作品。

ブルース・スプリングスティーンのエンディング主題歌も心に残る。

第68回アカデミー賞では、5度目の候補となったスーザン・サランドンが、遂に主演女優賞を獲得した。
・ノミネート
監督
主演男優(ショーン・ペン)
歌曲賞“Dead Man Walking”
ブルース・スプリングスティーン

実生活のパートナーであるティム・ロビンス監督作品で、念願のアカデミー主演賞を受賞したスーザン・サランドンは、聖職者としての使命を、真摯な態度で務め上げる信念の女性、原作者ヘレン・プレジャンを、出色の熱演で演じ切っている。

修道女ヘレンとの出会いから処刑されるまで、悪魔から神の子に変貌していく様を見事に演じたショーン・ペンの、迫真の演技も秀逸で、彼が演技派として大きく飛躍するきっかけになった作品でもある。

畑違いの、殺人事件の弁護ながら被告人のために尽力する弁護士ロバート・プロスキー、被害者の親で、主人公の修道女との触れ合いで憎しみが消えていくレイモンド・J・バリー、同じく被害者の親R・リー・アーメイと妻セリア・ウェストン、主人公を見守る同僚修道女のマーゴ・マーティンデイル、主人公の母親役ロイス・スミス教誨師の神父スコット・ウィルソン、凶悪犯にも拘らず、やはり母として我が子を守ろうとする、熱演が印象的なロバータ・マックスウェル、その息子でジャック・ブラック、州警察官役でクランシー・ブラウンも端役で出演している。

また、死刑に抗議する集団の中で、スーザン・サランドンの隣に立って祈りを捧げている人物として、原作者ヘレン・プレジャンが特別出演している。


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