ドノバン珊瑚礁 Donovan’s Reef (1963) 4/5 (21)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

製作、監督ジョン・フォードと主演ジョン・ウェインのコンビによる最後の作品。
フランス領ポリネシアの孤島を舞台にした、リー・マーヴィンエリザベス・アレンジャック・ウォーデンシーザー・ロメロドロシー・ラムーア他共演の痛快コメディ。


ドラマ(コメディ)

ジョン・フォード / John Ford 作品一覧

ジョン・ウェイン / John Wayne 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:ジョン・フォード
製作:ジョン・フォード
脚本
フランク・ニュージェント

ジェームズ・E・グラント
撮影:ウィリアム・H・クローシア
編集:オットー・ラブリング
衣装デザイン:イデス・ヘッド
音楽:シリル・J・モックリッジ

出演
ジョン・ウェイン:マイケル・パトリック”ガンズ”ドノバン
リー・マーヴィン:トーマス・アロイシアス”ボーツ”ギルフーリー
エリザベス・アレン:アメリア・デダム
ジャック・ウォーデン:ウィリアム・デダム
シーザー・ロメロ:アンドレ・デラージ総督
ドロシー・ラムーア:ラフルール
ジャクリーヌ・マドーフ:レラーニ
ジェフリー・バイロン:ルーク・デダム
シェリレーン・リー:サリー・デダム
マイク・マズルキ:モンク・メンコヴィッチ巡査
マーセル・ダリオ:クルーゾー神父
パトリック・ウェイン:オーストラリア海軍少尉
メエ・マーシュ:アメリアの家族会議メンバー
クリフ・ライオンズ:オーストラリア海軍士官

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1963年製作 109分
公開
北米:1963年6月12日
日本:1963年7月
製作費 $2,686,585


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

フランス領ポリネシア
アメリカ海軍の退役軍人トーマス・アロイシアス”ボーツ”ギルフーリー(リー・マーヴィン)は、航海中の船から脱出して、孤島ハレアカロアに向かう。

ハレアカロア。
同じ海軍の退役軍人マイケル・パトリック”ガンズ”ドノバン(ジョン・ウェイン)は、酒場”ドノバン珊瑚礁”を経営していた。

ドノバンは、留守の多い医師ウィリアム・デダム(ジャック・ウォーデン)の子供達の面倒を見ながら、気ままに暮らしていた。

総督アンドレ・デラージ(シーザー・ロメロ)は、島の居心地の悪さに退屈していたが、 ギルフーリーが現れたことをドノバンと確認し、大事が起きそうな予感に期待する。

島に着いたギルフーリーは人々に大歓迎されるが、警官のモンク・メンコヴィッチ(マイク・マズルキ)は、彼を警戒して監視をする。

喧嘩相手のドノバンを捜すギルフーリーは、彼の酒場で、恋人ラフルール(ドロシー・ラムーア)に再会する。

そしてドノバンが現れ、彼とギルフーリーは、互いに同じ日である誕生日を祝い合う。

そして、恒例となっている二人の喧嘩は始まるが、大人気ない振る舞いに呆れるデダムに制止される。

ボストン
富豪令嬢アメリア・デダム(エリザベス・アレン)は、大叔母の死で汽船会社を引き継ぐことになる。

アミリアは、ハレアカロアで医師をしている父ウィリアムが会社の大株主であるために、顔も名前も知らない父に会いに、南海の孤島に向かう。

その連絡を受けたドノバンは、デダムが現地の女性(王女マヌラーニ)と結婚したことで、揉め事が起きる気配を感じ、ギルフーリーやデラージと話し合いをする。

混血児であるデダムの子供達を、ドノバンは自分の家に連れて行こうとして、長女のレラーニ(ジャクリーヌ・マドーフ)を説得する。

レラーニは、姉のアミリアを迎えるのが礼儀だと思い、ドノバンの言う意味が理解できない。

子供達の教師でもあるクルーゾー神父(マーセル・ダリオ)も、ドノバンらの考えが間違っていると指摘する。

自分達が、白人でないからだと知ったレラーニはショックを受け、結果的に彼女を傷つけてしまう。

ドノバンは、それでも自分を信じるようにとレラーニをなだめ、
子供達は彼の家に滞在することになる。

島に到着したアメリアは、ドノバンに迎えられ、留守中の
デダムの家で過ごすことになる。

その夜の嵐に中、ドノバンはデダムの息子ルーク(ジェフリー・バイロン)が、”スタン・ミュージアル”の野球帽がないと眠れないということで現れる。

大雨だったために、アメリアはルークに泊まっていくように伝える。

翌日、デラージは、アメリアが資産1800万ドルの富豪だと知り、彼女を誘おうとする。

しかし、アメリアはそれを断り、ドノバンの元にルークを送って行く。

粗暴なドノバンに、気の強いアメリアは反感を抱いていたものの、落ち着いて話をすると、お互い理解し合えることに気づく。

その後ドノバンは、レラーニとサリー(シェリレーン・リー)を、自分の子供だと言ってアメリアに紹介する。

アメリアは、ドノバンやレラーニと水上スキーを楽しみ、クリスマスツリーを手に入れた場所で、ある記念碑を見つける。

そこには、父デダム、ドノバン、ギルフーリー、そして島の王女マヌラーニの名前が刻まれていて、アメリアはその王女が誰かを気にする。

ドノバンは、マヌラーニが島の支配者の孫娘で、お産で亡くなったとだけ語る。

その夜、アメリアに惹かれたドノバンの強引さに、彼女もそれを受け入れてしまう。

翌日、ドノバンは、島に戻ろうとするデダムが沖にいる間に、信号を送り事情を知らせる。

そしてアメリアは、島に着いた父デダムと固く抱き合い、親子水入らずの時を過ごし、彼は島に居座った理由を話す。

クリスマスの夜。
教会でミサが行われるが、穴の開いた屋根から雨漏りがし始め、クルーゾー神父は嘆いてしまう。

翌日、アメリアは”マヌラーニ”の肖像画や病院名などが気になり、その真相をクルーゾー神父から聞きだそうとするが、彼は何も話さなかった。

アメリアに近づこうとするデラージ総督は、ドノバンが独身主義者だということを彼女に伝え、二人を引き離そうとする。

そんなことも知らずに、ドノバンとギルフーリーは、酒場でオーストラリア兵と大喧嘩を始めてしまう。

レラーニが島の王女となる儀式を見て、アメリアは全てを悟り、父デダムと3人の妹と弟を心から受け入れる。

ドノバンに騙されていたアメリアは、彼に怒りをぶつけ、島を離れようとする。

アメリアは、父や子供達に別れを告げボストンに帰ろうとするのだが、ドノバンが引き止めようともしないので、自分から彼の元に乗り込んで行く。

結婚した場合、子供達の親が酒場の主人だということは問題だと、ドノバンはアメリアに指摘される。

ドノバンは、結婚するギルフーリーとラフルールに店を譲ったことをアメリアに伝え、自分達が結婚した場合の取り決めを交わす。

そして、ドノバンはアメリアに自分流の躾けをして、船から彼女の荷を降ろし、子供達を連れて、デダムの家に向かう。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

南海の孤島で酒場を経営するアメリカ海軍退役軍人マイケル・パトリック”ガンズ”ドノバンは、旧友であるギルフーリーが、恒例となっている同じ誕生日の喧嘩のため島に現れたことを知る。
島の人々に大歓迎されたギルフーリーは、ドノバンが経営する酒場”ドノバン珊瑚礁”に向かい、彼と大喧嘩を始めてしまう。
ボストンの富豪令嬢アメリアは、汽船会社を引き継ぐことになり、大株主である南海の孤島で医師をしている父デダムに会いに行くことになる。
それを知ったドノバンは、島の王女と結婚したデダムが、揉め事に巻き込まれるのを防ごうとする。
ドノバンは、留守中のデダムに代わり、彼の子供達を自分の子だと偽り、到着したアメリアを歓迎するのだが・・・。
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ハワイ諸島カウアイ島でのロケを生かし、いかにもジョン・フォードらしい男臭い豪快なドラマに、フォード作品ならではの、主人公と気の強い鉄火娘との常軌を逸したロマンスが絡み合うという、ファンにはたまらない展開が嬉しい。

残念ながら、これがジョン・フォードジョン・ウェインのコンビによる最後の作品となった。

生涯通した、豪放磊落なウェインの男のイメージが、かなりよく出た作品で、特に優しい言葉が通用しない(言えない)女性を、強引に自分のペースに巻き込んでいくラストなどは、個人的には鳥肌が立つほど好きなシーンであり、実に彼らしい演技で、他人には真似できない彼の個性は際立つ。

前年の「リバティ・バランスを射った男」(1962)でもウェインと渡り合うリー・マーヴィンは、後半は大人しくなってしまうが、前半の豪快さは迫力満点だ。

ウェインより17歳も年下なのだが、彼とは愛称抜群であり、そのふてぶてしさや、体力的にもウェインに全く引けをとらない。

前記のように、フォードが好んで登場させる女性像の典型、気の強いじゃじゃ馬娘をエリザベス・アレンが熱演している。

物静かで実直な医師役という、彼には珍しい役柄のジャック・ウォーデンが、ただ一人、冷静な態度で皆をまとめているというところが興味深い。

島から脱出を考えていたが、資産家令嬢の出現で彼女の気を引こうとする総督シーザー・ロメロ、南国ムードにぴったりの女性ドロシー・ラムーア、頑強な警察官マイク・マズルキ、財政難で苦労する神父のマーセル・ダリオ、子供達のジャクリーヌ・マドーフジェフリー・バイロンシェリレーン・リーなどが共演している。

小さな役だがフォード一家を代表して、ウェインの息子でオーストラリア軍士官パトリック・ウェインボストンの家族会議のメンバーでメエ・マーシュオーストラリア軍将校役クリフ・ライオンズなどの出演も嬉しい。

ウェイン作品では、西部劇を含め多くを担当するイデス・ヘッドの衣装も注目だ。


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