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存在を確認されていない軍事目的の通信傍受システム”エシュロン”の暴走に巻き込まれたコンピューター・エンジニアの活躍を描く、主演シェーン・ウェスト、エドワード・バーンズ、ヴィング・レイムズ、マーチン・シーン、ジョナサン・プライス他共演、監督グレッグ・マルクスによるサスペンス・アクション。
監督:グレッグ・マルクス
製作
スティーヴ・リチャーズ
ロイー・シャロン・ペレッド
脚本:ケヴィン・エルダーズ
撮影:ロレンツォ・セナトーレ
編集:ジェームズ・ハーバート
音楽:ボビー・タホウリ
出演
マックス・ピーターソン:シェーン・ウェスト
ジョン・リード:エドワード・バーンズ
デイヴ・グラント捜査官:ヴィング・レイムズ
レイモンド・バーク:マーチン・シーン
カミラ:タマラ・フェルドマン
ミューラー:ジョナサン・プライス
ユーリ・マリーニン:セルゲイ・グバノフ
アメリカ 映画
配給 After Dark Films
2000年製作 105分
公開
北米:2009年2月27日
日本:未公開
北米興行収入 $666,009
世界 $2,186,782
タイ、バンコク。
出張先の仕事を終えた、アメリカ人のコンピューター・エンジニア、マックス・ピーターソン(シェーン・ウェスト)は、ホテルに戻る。
帰国準備を始めようとしたマックスは、小包を受け取り、中に携帯電話が入っていることを確認する。
マックスは、電話に届いたメールで宿泊代が半額になることを知り、一日滞在を延ばす。
翌日、マックスは、自分が乗る予定だった旅客機が墜落したことを知り驚いてしまう。
メールが、ホテルのサービスだと思ったマックスだったが、それが違うことが分かる。
その後も、届いたメールの内容通りのことが起きたため、それに従いチェコのプラハに向かう。
現地に着いたマックスは、巨額の富が待っているというメールの指示に従おうとする。
タクシーの代わりに、ロシア人ユーリ・マリーニン(セルゲイ・グバノフ)の車に乗ることになったマックスは、彼が通信のスペシャリストだと知る。
ホテルにチェックインしてメールの指示に従い、マックスはスロットマシンで大当たりを出す。
しかし、元FBI捜査官で、カジノの警備担当ジョン・リード(エドワード・バーンズ)が、マックスに目を付ける。
その後、ブラックジャックで大金を手に入れたマックスだったが、リードが彼の携帯電話に気づき、その使用を禁止させる。
部屋に戻ろうとしたマックスは、男と言い争いをしている女性カミラ(タマラ・フェルドマン)を助けようとする。
マックスは男に殴られ、気を失っている間に、カミラに電話のSIMカード情報をコピーされる。
リードは、マックスの電話へのメール送信者を調べようとするが、それは不可能だった。
マックスは、電話を見ずにメールを読む方法をユーリから伝授され、再び300万ユーロの大当たりを出すが、リードに追われてしまう。
その場から逃げたマックスだったが、現れたFBIのデイヴ・グラント(ヴィング・レイムズ)捜査官に連行されてしまう。
マックスは、電話の出所やメール送信者をグラントに聞かれるが、何も答えられなかった。
グラントは、現れたリードに、複数のアメリカ人に金融インサイダー情報が流され、その後、全員が死亡しているために、それを捜査していることを伝える。
それに、国防総省の機密漏洩が絡んでいるため、NSA(国家安全保障局)長官のレイモンド・バーク(マーチン・シーン)の指示で、捜査を行っていたのだった。
グラントは、マックスに協力させて、メール送信者を見つけ出すことを考えていたため、彼にそれを伝えて身柄をリードに引き渡す。
メリーランド州、フォート・ミード、NSA本部。
バーク長官は、グラントからマックスが操られていただけだという報告を受ける。
リードも、カジノのオーナーでもある銀行家のミューラー(ジョナサン・プライス)から、メール送信者を突き止めるよう命ぜられる。
グラントへの協力に同意したマックスは、300万ユーロのチップと電話を渡されてカジノに向かう。
バークにも連絡が入り、メール送信者の追跡が始るものの、マックスは全額を賭けて負けてしまう。
追跡を続けていたバークは、発信元が通信傍受システムの”エシュロン”であることを知り、追跡を中止させる。
グラントは捜査終了をリードとマックスに告げて、バークはシステムに侵入した者を突き止めようとする。
メールが届き、グラントはマックスの替え玉を使い監視するが、囮は事故に遭い死亡する。
カミラに誘われたマックスは、翌朝、彼女が自分の出身地を知っていたことで、裏切られたことに気づく。
次の瞬間二人は狙撃され、カミラが傷を負いながら侵入者を倒し、彼女が現れたリードの仲間だったことを知る。
リードは、襲ったのがNSAの雇った殺し屋だとマックスに伝え、彼はユーリの協力を得るために、モスクワに向か
おうとする。
ミューラーの圧力がかかるリードも、仕方なくそれに同行することになり、バークも二人の所在を知り、グラントに連絡を入れる。
モスクワ。
ユーリのアパートを訪ねた二人は、SIMカードのコピーを彼に渡し、メール送信者を突き止めさせようとする。
ユーリは、”エシュロン”自身が発信元だということを二人に伝えるが、そこにグラントらFBIが現れる。
リードとマックスは逃亡を始め、途中グラントを捕らえて、協力し合うことになり、メールの指示で、アメリカに帰国してネブラスカのオマハに向かう。
そこは、マックスがセキュリティーを設置した場所でもあり、そのため”エシュロン”に彼が選ばれたのだった。
”エシュロン”は、NSAを離れてオマハへと移動し、アップグレードを始め、バークはそれを歓迎する。
リードとグラントは、それを無視して、マックスにシステムをシャットダウさせようとする。
バークは、それを阻止するために、リードらの抹殺指令を出し、彼らはそれを迎え撃つ。
マックスは、システムに学習をさせてシャットダウンすることに成功するが、捕らえられてしまう。
その後、全てを解決したグラントは、リードをFBIに誘い復帰させようとする。
釈放されたマックスは、迎えに来たカミラの元に向かい、今回の謝礼にと、ミューラーからの300万ユーロの小切手を渡される。
そして、実はロシア連邦保安庁の大尉だったユーリは、”エシュロン”の脅威を排除した功績を称えられる。
*(簡略ストー リー)
アメリカ人コンピューター・エンジニアのマックス・ピーターソンは、出張先のタイで一台の携帯電話を受け取る。
マックスは、その電話に届いたメールの指示に従ったため、旅客機墜落事故を免れる。
メールを信じたマックスは、巨額の富が得られるというメールを受け、チェコのプラハに向かう。
現地のホテルのカジノで、マックスは大金を手に入れ、警備の元FBI捜査官リードに目を付けられてしまう。
その後も、大金を手に入れたマックスだったが、FBI捜査官グラントに連行されてしまい、電話の出所やメール送信者を問い詰められる。
グラントは、複数の者に金融インサイダー情報が流され全員が死亡し、それには国防総省の機密漏洩が絡んでいた。
そのため、NSA(国家安全保障局)長官バークの指示で、捜査を行っていたことを、グラントは現れたリードに伝える。
そしてマックスは、メールの発信者を突き止めるために、グラントに協力を強要されるのだが・・・。
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その存在を、アメリカ国家としては認めていない軍事情報システム”エシュロン”の暴走を題材にしているところは、なかなか興味深い。
小作として扱われているものの、実力派が顔を揃えたキャストや、正統派スパイ劇を思わせる、スリリングな展開、そしてアクションなど、まずまず楽しめる作品。
”エシュロン”が起こす行動と、それに翻弄される周囲の様子などは、似たような題材の作品があるので、それほど新鮮味もなくやや荒唐無稽だが、主人公を演ずるシェーン・ウェストは、逞しいわけでもないごく普通の青年であり、背伸びせずに危機に立ち向かう姿が健気でいい。
元FBI捜査官だけあり、勇ましいサポート役として活躍するエドワード・バーンズと元同僚の厳ついヴィング・レイムズ、国家の安全を守るために、”エシュロン”の必要性を説くNSA長官マーチン・シーン、謎の女であるカジノ警備担当タマラ・フェルドマン、カジノのオーナーでもある銀行家を貫禄で演ずるジョナサン・プライス、そして、ロシア連邦保安庁の局員で、主人公に接触するセルゲイ・グバノフなどが共演している。
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