復讐捜査線 Edge of Darkness (2010) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

BBC傘下のBBC Televisionが製作して、1985年に放映された”Edge of Darkness”の映画化で、それを演出したマーティン・キャンベルが監督し、「サイン」(2002)以来となるメル・ギブソンの主演も話題になった作品。
自分の身代わりに殺されたと思われた娘の死に疑問を持った刑事が、その陰謀に気づき単独で巨大権力に立ち向かう姿を描く、共演レイ・ウィンストンダニー・ヒューストンボヤナ・ノヴァコヴィッチ他による社会派サスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■

監督:マーティン・キャンベル
製作総指揮
ダン・リスナー

デヴィッド・M・トンプソン
スザンヌ・ウォーレン
ゲイル・ライオン
E・ベネット・ウォルシュ
製作
グレアム・キング

ティモシー・ヘディントン
マイケル・ウェアリング
原作:トロイ・ケネディ・マーティン
脚本
ウィリアム・モナハン

アンドリュー・ボーヴェル
撮影:フィル・メヒュー
編集:スチュアート・ベアード
音楽:ハワード・ショア

出演
トーマス・クレイヴン:メル・ギブソン

ダリウス・ジェドバーグ:レイ・ウィンストン
ジョン”ジャック”ベネット:ダニー・ヒューストン
エマ・クレイヴン:ボヤナ・ノヴァコヴィッチ
デヴィッド・バーナム:ショーン・ロバーツ
ミルロイ:デヴィッド・アーロン・ベイカー
ビル・ホワイトハウス:ジェイ・O・サンダース
ムーア:デニス・オヘア
ジム・パイン上院議員:ダミアン・ヤング
メリッサ:カテリーナ・スコーソン
ダーシー・ジョーンズ:ベンガ・アキナベ

アメリカ/イギリス 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

2010年製作 116分
公開
イギリス:2010年1月29日
北米:2010年1月29日
日本:2011年7月30日
製作費 $80,000,000
北米興行収入 $43,290,977
世界 $81,124,129


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

コネチカット川
ある研究施設付近で、三体の遺体が浮かぶ。

ボストン
サウス・ステーション
市警殺人課の刑事トーマス・クレイヴン(メル・ギブソン)は、久し振りに会う娘エマ(ボヤナ・ノヴァコヴィッチ)を迎える。

クレイヴンは、体調が悪そうなエマを気遣うが、自宅で鼻血を出し嘔吐したエマを、病院に連れて行こうとする。

しかし、二人は玄関で何者かに発砲され、エマは銃弾を浴びて死亡する。

直ちに警察の現場検証が始まり、クレイヴンの同僚ビル・ホワイトハウス(ジェイ・O・サンダース)が、放心状態の親友を慰める。

その後、一人になったクレイヴンは、エマの部屋で、彼女の携帯電話が鳴るのに気づくが、無言のまま切れる。

翌日、署に向かったクレイヴンは、同僚の刑事ダーシー・ジョーンズ(ベンガ・アキナベ)に、エマの電話の通話相手を調べるよう伝える。

署長に呼ばれたクレイヴンは、休暇を取ることを勧められるが、彼はそれを断り、家族の事件には関れないという規則に反し、捜査を希望して許可を得る。

捜査を任されていたビルは、クレイヴンを気遣いながらも彼の気の済むように行動させる。

エマの遺体を確認したクレイヴンは、彼女の髪の毛を切り持ち帰り公園のベンチで想いに耽る。

犯人は、銃を発砲する前に”クレイヴン!”と叫んだのだが、クレイヴン自身は恨みを持たれるような覚えはなかった。

その後、エマは火葬にされ、クレイヴンは、彼女が好きだった浜辺にそれを撒く。

エマの所持品を調べたクレイヴンは拳銃を見つけ、登録者であるデヴィッド・バーナム(ショーン・ロバーツ)の住所を調べる。

デヴィッドの家に侵入したクレイヴンは、襲い掛かってきた彼を締め上げる。

クレイヴンは、デヴィッドがエマのボーイフレンドだと知り、拳銃のことを確かめて、何かを恐れている彼に事情を聞こうとする。

しかし、エマが研修生として勤務するエネルギー開発企業”ノースモア”の同僚でもあったデヴィッドは、守秘義務があると言って何も語らず、身の危険を伝えて、彼女の部屋の鍵と所持品をクレイヴンに渡す。

エマの部屋に向ったクレイヴンは、パソコンがなくなっていることや、窓がこじ開けられたような形跡を見つける。

そして、所持品の中にあった”ガイガー・カウンター”が、エマの髪の毛に反応したことに気づく。

その頃、”ノースモア”社員ミルロイ(デヴィッド・アーロン・ベイカー)は、国家機密に関する情報が漏れることを阻止するため、今回の事件を捜査しているクレイヴンへの対処を、隠蔽工作の専門家であるイギリス人のダリウス・ジェドバーグ(レイ・ウィンストン)に依頼する。

エマの電話記録から、メリッサ(カテリーナ・スコーソン)という女性と会う約束をする。

クレイヴンは、コネチカット川に隣接する”ノースモア”の研究施設所長ジョン”ジャック”ベネット(ダニー・ヒューストン)に面会する。

クレイヴンは、会社が核物質を扱っていることを知らされるが、研修生のエマはそれに接する機会はなかった。

その後、ビルからの連絡で、犯人らしき殺し屋の死体が見つかったことをクレイヴンは知らされるものの、彼はそれに疑問を感じる。

その夜、クレイヴンの前に現われたジェドバーグは、エマに関する情報提供を申し出て、撃たれた殺し屋の件が不自然だと伝える。

ジェドバーグは、エマがテロリストとして要注意人物だと考える者がいたということを告げて、秘密の核施設に侵入し、コネチカット川で溺死していたという三人の遺体の写真をクレイヴンに見せる。

エマの部屋から、パソコンが盗まれていたことなども知っていたジェドバーグは、死んだ三人が、環境保護を訴える過激派”ナイトフラワー”のメンバーだと伝える。

クレイヴンは、エマがその仲間だとは思えないことを伝えるが、彼女が狙われて殺された可能性は考えられる。

デヴィッドに会ったクレイヴンは、その場にもジェドバーグが来たことに気づく。

エマが、どうやって過激派グループを秘密の研究施設に入れたかを聞き出そうとしたクレイヴンは、彼女が告発文をジム・パイン上院議員(ダミアン・ヤング)に書くために、弁護士に相談していたことをデヴィッドから知らされる。

告発文の返事はなく、エマは仕方なく過激派に接触して、研究所に入れたのだが、彼女は同行せずに被爆していないはずだった。

侵入者が、ベネットによって、放射線を浴びせられて始末されたことを知ったクレイヴンは、自分を信じて供述することをデヴィッドに勧めるが、彼はそれを断り拳銃を受け取る。

ベネットを尾行したクレイヴンだったが、追っ手に気づきそれを逃れる。

猛スピードでベネットの車に追いついたクレイヴンは、車を止めて押し入り、彼に拳銃を突きつける。

クレイヴンは何もせずにその場を立ち去るが、デヴィッドは何者かに殺害される。

ジェドバーグに会ったクレイヴンは意見を聞くが、今回の件が解決できない複雑さを知らされ、彼が妨害している側なのだが、敵だとも言えないことを確認する。

エマが接触した弁護士を訪ねたクレイヴンは、具体的な話を聞き出せないが、彼が”ノースモア”の顧問弁護士だとし知らずにエマが相談したことや、パイン議員と関係
していることなどを伝え、議員と会わせるようにと脅しをかける。

メリッサと待ち合わせたクレイヴンは、彼女がエマを過激派に紹介したことを知らされる。

さらにクレイヴンは、エマから預かっていたディスクを渡され、彼女が被爆させられた事実も分かる。

過激派の連絡員の名前を確認したクレイヴンだったが、メリッサは車を降りようとして、接近した車に撥ね飛ばされる。

クレイヴンは、引き返して迫る車に発砲して、車は道路から外れ川に落下する。

メリッサは一命を取り留めるものの脚は切断され、それを聞いたクレイヴンはショックを受ける。

エマのディスクを確認したクレイヴンは、”ノースモア”が、法律違反と知りながら、核兵器を製造している事実を伝える告発を確認する。

”ノースモア”の重役ムーア(デニス・オヘア)は、過激派でもない一市民(エマやメリッサ)を、殺害または殺そうとしたことなどでベネットを批判するが、彼は動ずることなく、政府が秘密だと言えば解決することを伝える。

メリッサと過激派との連絡員に会ったクレイヴンは、彼を締め上げて全てを話させる。

クレイヴンは、エマの部屋を”ガイガー・カウンター”で隈なくチェックし、それが牛乳に反応したことを確認する。

ムーアは、エマが持ち出した物質でクレイヴンに被害が及ぶ可能性をベネットに問う。

クレイヴンが被爆して死ぬのは確実で、それを彼が公表した場合は、自分達の身の破滅を意味することを知ったムーアは、クレイヴン抹殺を命ずる。

パイン議員の屋敷を訪ねたクレイヴンは、エマを救わなかったことを追求し、彼女を含めた”ノースモア”に殺された4人の遺体の写真を見せる。

エマは誤射ではなく、ベネットの”タリウム”で被爆させられ、自分が全てを知っていると告げてその場を去る。

クレイヴンは、尾行された車の男二人を、自動小銃を所持していたことで逮捕する。

それを知ったムーアは、ベネットに計画を中止させようとするが、彼は既に手を打ってあった。

ベネットが差し向けたのは何と同僚のビルで、彼は家族のために仕方なくクレイヴンを裏切り、釈放された男達も現われる。

男達は、クレイヴンを気絶させて”ノースモア”に連れて行かれ拘束するが、彼はその場を逃れて自宅に戻る。

クレイヴンはベネットの屋敷に向かい、エマを撃った男を射殺し、ベネットに銃撃されながら、彼に”タリウム”入りの牛乳を飲ませ、銃弾を浴びせて息の根を止める。

パインは、クレイヴンの処置をどうするかをジェドバーグに問い、彼は、議員がクレイヴンに脅され、暗殺を逃れたことにすれば解決できると伝える。

ジェドバーグは、被爆したクレイヴンの容態が悪化していることを知り、自分が彼を殺さなかったのは、状況を判断した上で行動するからだと語る。

そして、ジェドバーグは、その場にいたムーアとミルロイ、そしてパインを射殺する。

駆けつけた警備員に銃を向けたジェドバーグは、彼に家族がいることを知る。

病気があり、余命短いジェドバーグは短覚悟を決めていたため、警備員を見逃して銃を下ろし射殺される。

その後、クレイヴンに取材しようとしたしたTVレポーターに、彼からの郵便物が届き、その中にはエマのディスクが同封されていた。

厳重に警備された病室のクレイヴンは、迎えに来たエマを感じながら息を引き取る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ボストン
市警殺人課のベテラン刑事トーマス・クレイヴンは、久し振りに娘のエマに会うのだが、彼女は体調を崩していた。
エマを病院に連れて行こうとしたクレイヴンだったが、玄関で何者かに発砲され、エマは銃弾を浴びて死亡する。
絶望するクレイヴンだったが、彼は規則に反して捜査に加わり、エマの所持品の携帯電話や拳銃から手掛かりを掴む。
拳銃の所有者で、エマの恋人だったデヴィッドを訪ねたクレイヴンだったが、エマが研修生として勤務するエネルギー開発企業”ノースモア”の同僚でもある彼は、怯えて何も語らなかった。
デヴィッドから渡された、エマの所持品を確認したクレイヴンは、その中のガイガー・カウンターが、エマの髪の毛に反応することに気づく。
”ノースモア”の研究施設所長ベネットに面会したクレイヴンは、秘密主義の会社が、核物質を扱っていることを知り、エマの死が、それと関係している可能性を考えるのだが・・・。
__________

まず、
久し振りにスクリーンに登場したメル・ギブソンの表情、メイクでもないだろうが、急激に老け込んだように見える彼は、警察官ではあるが平凡な一市民という雰囲気も自然であり、渋味と共に訴えかけるような眼差しが実にいい。
冒頭で、最愛の娘をなくし絶望する弱々しい姿を見せるものの、ベテラン刑事らしく、地道な捜査で手がかりを掴み、着実に事件を解明していく展開など、マーティン・キャンベルの隙のない演出と共に、派手さはないが見応えある作品に仕上がっている。

単純に言えば殺し屋に近いのだが、”隠蔽工作の専門家”という設定のレイ・ウィンストンの存在も見逃せない。
陰謀に巻き込まれる邪魔者を消す、単なる抹殺者などとは比較にならないプロ中のプロとして、自分の立場を明かしながら双方と駆け引きする、魅力あるキャラクターとして、ドラマに厚みを加えている。

これだけ社会性のある重厚なドラマに、どうしてこのような邦題を付けるのか理解できない。
実際に、出演者を知らずにタイトルだけチェックしていた自分は、危うく見逃してしまうところだった。
それが全てを物語っているはずだ。

巨悪の黒幕で、違法な核兵器開発を進めていたダニー・ヒューストン、主人公の娘ボヤナ・ノヴァコヴィッチ、その恋人ショーン・ロバーツ、企業の重役デニス・オヘア、その部下デヴィッド・アーロン・ベイカー、主人公にの同僚で親友でありながら、権力に牛耳られる刑事ジェイ・O・サンダース、企業と関る上院議員ダミアン・ヤング、過激派に関る女性カテリーナ・スコーソン、主人公の同僚刑事ベンガ・アキナベなどが共演している。


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