勝利への脱出 Escape to Victory (1981) 4/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

第二次大戦下のドイツ軍捕虜収容所で、サッカー・チーム及び各地から集められた選手がドイツ代表との試合を組まれ、それを利用して脱走するまでを描く、監督ジョン・ヒューストン、出演マイケル・ケインシルベスター・スタローンマックス・フォン・シドーペレ ボビー・ムーア他による戦争ドラマ。


ドラマ(戦争)


スタッフ キャスト ■

監督:ジョン・ヒューストン
製作:フレディ・フィールズ
製作総指揮
マリオ・カサール

ゴードン・マクレンドン
アンドリュー・G・ヴァイナ
原案
ヤボ・ブロンスキー

ジェフ・マグワイヤ
脚本
エヴァン・ジョーンズ

ヤボ・ブロンスキー
撮影:ジェリー・フィッシャー
編集:ロベルト・シルヴィ
音楽:ビル・コンティ

出演
シルベスター・スタローン:ロベルト・ハッチ中尉
マイケル・ケイン:ジョン・コルビー中尉
マックス・フォン・シドー:カール・フォン・シュタイナー少佐
アントン・ディフリング:実況アナウンサー
ジョージ・マイケル:収容所長
アーサー・ブラウス:ルッツ
ミヒャエル・ヴォルフ:ラング
ゲイリー・ウォルドホーン:ミュラー
ダニエル・マッセイ:ウォルドロン大佐
ティム・ピゴット=スミス:ローズ少佐
クライヴ・メリソン:偽造屋
モーリス・ローヴ:パイリー
キャロル・ロール:ルネ
アミドゥ:アンドレ

 

ペレ:ルイス・フェルナンデス
ボビー・ムーア:テリー・ブレイディ
ジョン・ウォーク:アーサー・ヘイズ
オズワルド・アルディレス:カルロス・レイ
カジミエシュ・デイナ:パウル・ヴォウチェク
セーレン・リンドステッド:エリック・ボルグ
ポール・ヴァン・ヒムスト:ミシェル・フィルー
マイク・サマービー:シド・ハーマー
ハルヴァル・トーレセン:グンナー・ヒルソン
ラッセル・オスマン:ダグ・クルー
ケヴィン・オキャラハン:トニー・ルイス
コ・プリンス:ピーター・ファン・ベック
ワーナー・ロス:バウマン
ローリー・シヴェル:シュミット

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ

1981年製作 117分
公開
北米:1981年7月30日
日本:1981年12月19日
北米興行収入 $10,853,418
世界 $27,453,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

第二次大戦下、ドイツ軍捕虜収容所。
赤十字の視察に同行したカール・フォン・シュタイナー少佐(マックス・フォン・シドー)は、リクリエーションとしてサッカーを楽しむ捕虜達に気づく。

それを指導するイギリス軍中尉に声をかけたシュタイナーは、彼が、”ウェストハム・ユナイテッド”でプレーしていた、イングランドのプロ選手ジョン・コルビー(マイケル・ケイン)だということに気づく。

翌日、元ドイツ代表選手のシュタイナーは、兵士の士気高揚のために、自国軍チームとの試合をコルビーに提案する。

コルビーは、用具一式の支給や食事の改善などを条件に、それを受け入れる意向をシュタイナーに伝える。

その頃、先任将校ウォルドロン大佐(ダニエル・マッセイ)や情報委員ローズ少佐(ティム・ピゴット=スミス)を中心に、新たな脱走計画が検討されていた。

ウォルドロンは、そのドイツ軍とのサッカーの試合が絶好のチャンスだと考え、コルビーに脱走を強要するが、彼はそれを断る。

コルビーは早速、捕虜の中から素質のありそうなテリー・ブレイディ(ボビー・ムーア)、ルイス・フェルナンデス(ペレ)、アーサー・ヘイズ(ジョン・ウォーク)らを選手に選ぶ。

アメリカ人のロベルト・ハッチ(シルベスター・スタローン)は、チームに加わろうとするが、ルールも守れない彼をコルビーは受け入れようとしない。

そんなハッチは、自分の脱走計画が承認されて、コルビーに、チームに加わる必要がなくなったことを、皮肉交じりに伝える。

一方、シュタイナーの提案した親善試合が、ナチス・ドイツのプロパガンダに利用されることになる。

捕虜と対戦するのは、ドイツ・ナショナル・チームと決定し、場所は、パリ郊外コロンブ、1924年の”パリオリンピック”や1938年の”ワールドカップ”会場である、6万人収容の”スタッド・オランピック・イヴ=ドゥ=マノワール”となった。

コルビーは、各地に散らばっている有名選手のリストを渡され、加えて、強制収容所送りとなっている、東欧の選手を捜すこともシュタイナーに要求する。

ウォルドロンに、ナチスの宣伝に使われるだけだと言われたコルビーだったが、彼はそれを気もしなかった。

脱走の準備をしていたハッチは、観察していた警備兵が、チームの担当になってしまったために予定が狂い、それを理由に、自分をチームに入れるようコルビーに迫る。

仕方なくコルビーは、ハッチをトレーナーとしてチームに入れることを決める。

その後、トニー・ルイス(ケヴィン・オキャラハン)、ダグ・クルー(ラッセル・オスマン)、ミシェル・フィルー(ポール・ヴァン・ヒムスト)、エリック・ボルグ(セーレン・リンドステッド)、カルロス・レイ(オズワルド・アルディレス)ら、有名選手が各地から集められ、コルビーの元に集結する。

そしてチーム・メンバーは、他の捕虜にからかわれながら、コルビーの指揮の下でトレーニングを始める。

暫くして現われた、やつれ果てた東欧選手を見て、ロンドンも試合に批判的だと、ウォルドロンはコルビーに再び忠告する。

衰弱しきった東欧選手の様子に、試合を放棄して彼らを帰す訳にもいかないコルビーだったが、選手達に、ロンドンに逆らうことを強要も出来なかった。

しかし、選手達はサッカーを選び、トレーニングに励み、コルビーやルイスは、ハッチが、ゴールキーパーなら使えると励ます。

そんな時、ハッチの脱走準備は整い、ウォルドロンらは、サッカー・チームの脱走のために、彼にレジスタンスと接触する役目を要請する。

それを承知したハッチは、コルビーらの協力でシャワー室に潜み夜を待ち、収容所外部に逃れ、翌日、汽車でパリに向う。

パリ
レジスタンスのアンドレ(アミドゥ)と接触したハッチは、競技場の地下に下水が通っていることを知らされ、それを確認することになる。

アンドレらが現場に行っている間、ハッチは同志である子持ちの戦争未亡人ルネ(キャロル・ロール)と親交を持つ。

翌日、収容所長(ジョージ・マイケル)は、ようやくハッチの脱走に気づき、シュタイナーは、警備が厳重になることをコルビーに伝える。

下水道を確認したアンドレは、ウォルドロンやコルビーに、脱走が可能なことを伝える必要があると言って、ハッチに捕らえられて収容所に戻るよう指示する。

仕方なくそれに従ったハッチは、心通い合ったルネに別れを告げ、捕らえられ収容所に戻る。

独房に入れられたハッチから情報を得るため、コルビーは彼がゴールキーパーだと言って、正キーパーの腕を折り負傷したことにする。

チームの移動は始まり、選手達は、厳重に警備されたスタジアムの控え室に向う。

シュタイナーは、公正な試合をコルビーと約束していたが、軍上層部は、負けるわけにはいかないことを彼に伝える。

同じ頃、アンドレらレジスタンスは、下水道からビジター用の控え室に向けて逃走路を確保していた。

そして試合開始の準備は整い、ルネはハッチに、決行がハーフタイムだということを伝える。

キックオフして間もなく、ドイツは2点を連取し、ペナルティ・キックでも追加点を入れる。

さらに1点入れられた連合軍チームは、ルイスが激しいタックルに遭い試合を離れる。

10人になった連合軍チームだったが、ブレイディがゴールを決めて4-1となる。

ハーフタイムとなり、予定通り控え室に到達したレジスタンスの指示で、選手達は下水道に向う。

しかし、勝てる望みがあるという選手らは、後半を戦う考えを示し、逃亡しようとするハッチを説得して引き止める。

選手達はフィールドに戻り、会場にいたウォルドロンとローズは、計画中止を知り頭を抱えてしまう。

後半が始まり、闘志をむき出しにする連合軍チームは、レイがゴールを決めて1点を返し、ハッチも必至にゴールを守る。

さらに1点を加えたところで、場内のフランス人の観客は歓喜する。

同点ゴールが無効になったところで、負傷していたルイスが試合に戻り、見事なバイシクルキックを決める。

それを見たシュタイナーは、国の威信をかけた試合ではあるが、同じサッカー選手として、相手選手の資質と美技に心打たれ拍手を贈る。

場内の、”勝利”を叫ぶ観客の声援に押されて奮闘する連合軍チームだったが、残り1分でペナルティキックを取られてしまう。

ラ・マルセイエーズ”と”勝利”が場内にこだまする中、ドイツ・チーム、キャプテン、バウマン(ワーナー・ロス)が蹴ったボールを、ハッチがキャッチする。

その瞬間観客はフィールドになだれ込み、選手達は人々に助けられながら競技場から脱出し、ハッチもルネと共に逃げる。

それを見たシュタイナーは、満足した表情を浮かべる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

第二次大戦下、ドイツ軍捕虜収容所。
サッカーを楽しむ捕虜の中に、イングランドのプロ選手ジョン・コルビーを確認した、自身も元ドイツ代表の将校シュタイナーは、双方の親善試合を提案する。
用具の支給や食事の改善をを条件に、れを受けたコルビーは、早速、素質のある選手を集める。
イギリス軍選任将校ウォルドロン大佐は、それをチャンスと見て、その試合を、単に脱走計画として成功させようとする。
選手としてのプライドがあるコルビーは、脱走に興味を示さずに、最高のプレーをすることだけを考えていた。
その頃、シュタイナーの考えは、軍上層部の考えを発展させ、試合をナチスのプロパガンダとして利用することになる。
対戦相手は、軍チームからドイツ・ナショナルチームに変更されて、場所はパリ近郊の巨大スタジアムと決まる。
条件が整ったことで、ウォルドロンは、チームに加わっていたアメリカ人将校ハッチの脱走予定をレジスタンスとの連絡に変更する。
そして、捕虜達は、チーム全員の脱走計画実行を開始するのだが・・・。
__________

脱走計画を、捕虜達がスポーツを楽しむように描いた「大脱走」(1963)が、サッカー試合を絡め、小ぢんまりとなって再現されたような作品。

勇ましいビル・コンティのテーマ曲も、「大脱走」を意識したようなマーチが挿入されている。

演技がどうのこうのと言うより、ペレボビー・ムーアオズワルド・アルディレスなど、多数の超一流プレイヤーが登場するだけで、サッカー・ファンにはたまらない作品でもある。

巨匠ジョン・ヒューストンの演出は、平凡と言えばそれまでだが、テンポよく進む展開、クライマックスの試合の盛り上がりなど、70代半ばにして、彼らしい演出も健在という感じは受ける。

その試合となる会場は、ドラマでは、1924年の”パリオリンピック”や1938年の”ワールドカップ”会場の”スタッド・オランピック・イヴ=ドゥ=マノワール”ということだが、実際は、ハンガリーの近代化されていない、見る限りでは1~2万人規模のスタジアムが使用されている。
当時の面影を残す、よい雰囲気のスタジアムを見つけたものだと感心した。

東欧選手のエピソード以外は、捕虜達に悲壮感もなく、収容署長や連合軍選任将校を含めて、ユーモアを交えた内容も面白い。

ロッキー」シリーズでブレイクし、「ランボー」シリーズも翌年から始まる、飛ぶ鳥を落とす勢いのシルベスター・スタローンが、似合わないサッカーに挑戦し、プロ選手の風格を感じさせて見事に演ずるイギリス人、マイケル・ケインにうまくサポートされている。

捕虜達を、手の目から尊敬の眼差しで見守り称える、ドイツ軍将校マックス・フォン・シドー連合軍捕虜の選任将校ダニエル・マッセイ、情報委員のティム・ピゴット=スミス、偽造屋クライヴ・メリソン、実況アナウンサー、アントン・ディフリング、収容所長ジョージ・マイケル、レジスタンスのキャロル・ロールアミドゥ、他、各国の往年の名プレイヤーも多数出演している。


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