E.T. the ExtraーTerrestrial (1982) 3.75/5 (4)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

ハリウッドのヒットメーカーとして飛ぶ鳥を落とす勢いだったスティーヴン・スピルバーグが、前年の「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(1981)に続き放った大のヒット作。
地球に取り残された宇宙人と少年そして家族愛などを描く、出演ディー・ウォレスヘンリー・トーマスドリュー・バリモアピーター・コヨーテ他共演によるSF映画。


SF

スティーヴン・スピルバーグ / Steven Spielberg 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作
スティーヴン・スピルバーグ

キャスリーン・ケネディ
脚本:メリッサ・マシスン
編集:キャロル・リトルトン
撮影:アレン・ダヴィオー
音楽:ジョン・ウィリアムズ

出演
メアリー:ディー・ウォレス

エリオット:ヘンリー・トーマス
ガーティ:ドリュー・バリモア
マイケル:ロバート・マクノートン
キーズ:ピーター・コヨーテ
タイラー:C・トーマス・ハウエル

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ

1982年製作 115分/120分(20周年記念特別版)
公開
北米:1982年6月11日
日本:1982年12月4日
製作費 $10,500,000
北米興行収入 $435,110,554
世界 $792,910,554


アカデミー賞 ■

第55回アカデミー賞
・受賞
作曲・録音・音響編集・視覚効果賞
・ノミネート
作品・監督・脚本・編集・撮影賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

カリフォルニア
郊外の森で、数人の宇宙人が地球の植物を採取していた。

宇宙船の着陸を察知した政府関係者が森に到着し、一人の宇宙人が逃げ遅れてしまう。

必死で戻ろうとする宇宙人は取り残され、宇宙船は空高く飛び立ってしまう。

その頃、郊外の住宅地のエリオット(ヘンリー・トーマス)の家では、兄マイケル(ロバート・マクノートン)らがゲームをして楽しんでいた。

マイケル達に相手にされないエリオットは、注文したピザを取りに行く。

エリオットは、物置に誰かがいることに気づき、母メアリー(ディー・ウォレス)にそれを知らせる。

マイケルらは、それに興味を示し様子を見に行くが、物置の中には、コヨーテの足跡のようなものがあった以外は、異常はなかった。

その後、それが気になったエリオットは、深夜に目を覚まし、畑に向かい宇宙人に遭遇してしまう。

翌日森に探索に行ったエリオットは、何者かがその場を調べているのを目撃する。

餌のチョコレートをばら撒いたエリオットは帰宅して、夕食中に、母メアリーやマイケル、妹のガーティ(ドリュー・バリモア)らに宇宙人のことを話すが、誰にも信じてもらえなかった。

”パパなら信じる・・・”というエリオットの言葉に、母メアリーは傷つき席を外してしまう。

エリオットの父親は、家族を捨てて、愛人とメキシコに行ってしまったのだった。

その夜、エリオットはテラスで何者かが現れるのを待ち構えていると、宇宙人が彼に歩み寄り、拾ったチョコレートを差し出す。

エリオットは、宇宙人を自分の部屋に誘い込み、その後、眠ってしまう。

同じ頃、宇宙人の痕跡を探す政府関係者は、エリオットが餌に使ったチョコレートを見つける。

翌日、エリオットは仮病を使い学校を休み、宇宙人と共に過ごし、彼のことを知ろうとする。

その後エリオットは、帰宅したマイケルとガーティに宇宙人を紹介し、母メアリーには秘密にするように約束させる。

宇宙人は、自分が太陽系以外の宇宙からやって来たことを、粘土玉を使って説明する。

翌朝、エリオットがマイケルの友人に宇宙人のことを話すと、彼が冗談半分に”E.T.”(地球外生物)だと言ったので、以後、宇宙人はE.T.と呼ばれることになる。

やがて、E.T.とエリオットはテレパシーで通じるようになり、E.T.が家で体験することが、エリオットにも起こってしまう。

エリオットは、学校でE.T.と同じように酔ってしまい、解剖用のカエルを逃がしてしまう。

さらに、E.T.がテレビで見ていた映画「静かなる男」のシーンと同じように、エリオットは女の子にキスしてしまう。

母メアリーは、学校で問題を起こしたエリオットを迎えに行く。

帰宅したエリオットは、E.T.が、テレビや雑誌などを見て言葉を学んだことを知り驚いてしまう。

E.T.は、”イエ に デンワ する”と言い出し、家中の物を利用して通信装置を作ろうとしたため、エリオットやマイケルが協力する。

同じ頃、住宅地周辺を調べていた政府関係者は、エリオットの家の会話を傍受する。

そして、E.T.は通信機を完成させ、ハロウィンの夜、エリオットとマイケルはE.T.を森に連れて行き、自分の星に連絡をとらせようとする。

母メアリーは、エリオットの帰りが遅いために様子を見に出かけるが、その間に科学者達が家の中を調べる。

森の中で夜を明かしてしまったエリオットは、E.T.がいなくなったことに気づき、帰宅してマイケルにそれを伝える。

マイケルは、E.T.を捜しにマウンテンバイクで家を飛び出し、尾行に気づきながら森に向かう。

そして、尾行をまいたマイケルは、衰弱して川で倒れていたE.T.を見つけて家に連れ帰り、母メアリーに会わせる。

驚いたメアリーは、E.T.と子供達を引き離そうとするが、その時、完全防備した科学者達が家に押し入って来る。

やがて、E.T.と共にエリオットも衰弱し、二人は隔離されてしまい、科学者キーズ(ピーター・コヨーテ)は、E.T.と同じことをエリオットも感じることをマイケルから知らされる。

エリオットに、森の通信機のことを尋ねたキーズは、”自分も10歳の時からE.T.を待っていた”と語る。

キーズを信用したエリオットは、E.T.を助けるための方法が、彼を故郷の星に帰らせることだと伝え、通信機が迎えを呼ぶ手段だと知らせる。

そして、エリオットは回復するが、科学者達の懸命の蘇生処置も空しくE.T.は息絶えてしまう。

キーズはエリオットの気持ちを察し、彼にE.T.との別れの時間を与える。

しかし、E.T.は息を吹き返し、それに気づいたエリオットは、”イエ に デンワ した”と言うE.T.の言葉で、迎えが来ることを知る。

エリオットはマイケルにそれを伝え、彼がE.T.を移送しようとした車を盗み逃走する。

メアリーも、ガーティから宇宙船が森に到着することを知らされ、キーズもそれに気づき後を追う。

マイケルの友人タイラー(C・トーマス・ハウエル)らの協力を得て、エリオットはE.T.を森に連れて行くが、科学者達は彼らを追跡する。

エリオットらは、E.T.の超能力で、マウンテンバイクに乗りながら空を飛び、追跡を逃れ森に到着する。

やがて、E.T.からの連絡を受けた宇宙船は森に着陸する。

メアリーとキーズもその場に現れ、ガーティとマイケルは、E.T.に別れを告げる。

その後、エリオットとE.T.は別れを惜しみ、固く抱き合う。

そしてE.T.は、”イツモ ココニイル”とエリオットの頭を指差し、彼に別れを告げる。

E.T.は宇宙船に乗り込み、いつまでもエリオットを見つめながら、宇宙の彼方へと飛び立って行く。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

少年エリオットは異様な姿の生物に遭遇し、それを家に誘い込む。
生物は飛び立った宇宙船に乗り遅れた宇宙人で、エリオットは、兄のマイケルや妹ガーティの協力を得て、その生物を助けようとする。
やがて、友情で結ばれたエリオットと生物E.T.(地球外生命体)は、テレパシーで通じ合うようになる。
E.T.は、言葉を学び故郷への連絡手段を知り通信装置を作る。
そしてE.T.は、エリオットの協力で、迎えを呼ぶことに成功するのだが・・・。
__________

製作費約1000万ドルの作品が、全世界で約8億ドルの収益を上げるという歴史的快挙を達成して、15年後の「タイタニック」(1997)が登場するまで、この記録は破られなかった。

制作費 $10,500,000
北米興行収入 $435,110,554
世界 $792,910,554

第55回アカデミー賞では、作品賞以下9部門にノミネートされ、作曲、録音、音響編集、視覚効果賞を受賞した。
・ノミネート
作品・監督・脚本・編集・撮影賞

1994年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

好き嫌いはあるだろうが、スピルバーグの、人の心を捉えるドラマの盛上げ方はやはり天才的であり、少年と異星人との出会い、交流、友情、別れなどをシンプルに描きながら感動を誘う、見事な演出は冴え渡る。

前半で描かれる母子家庭の母親の悲しみ、それに加え、父親の愛情に飢える主人公の少年の気持ちを、宇宙人のことを”パパなら信じてくれる・・”というシーンなどで象徴的に描いている。

そして後半で登場する、科学者が少年に優しく語りかける、”自分も10歳の時からE.T.を待っていた”という言葉で、少年が求める理想の父親像を見事に表現している。

オスカーを受賞したスピルバーグ作品の常連ジョン・ウィリアムズの音楽と共に迎えるクライマックスは最高の盛り上がりを見せる。

1982年の年末に日本公開された本作は、全国各地の劇場で満員が続き、今では考えられない立見客や入りきれない人で劇場が溢れていたのを思い出す。
私自身、あまりの感動に、劇場に2度足を運んだ。

スピルバーグ作品特有の、有名俳優をほとんど使っていないところが、E.T.のキャラクターを強調しているとも言える。

一見グロテスクにも見えるE.T.なのだが、その表情などは実に愛嬌がある。

ディー・ウォレス以下、主人公ヘンリー・トーマス、妹のドリュー・バリモア、兄のロバート・マクノートン、そして科学者ピーター・コヨーテと、当時、映画界でほとんど目だった活躍をしている俳優は出演していなかった。

ヘンリー・トーマスは、世界中の人々に感動を与え、見事な演技を見せてくれる。

その後、活躍するドリュー・バリモアの可愛らしさが印象的だ。

感心するのは、子供から大人まで全ての人が楽しめるこのような作品に、30年前(当時)のジョン・フォードの名作である「静かなる男」(1952)のジョン・ウェインモーリン・オハラによる有名なラブ・シーンを登場させているところなどだ。

本作のようなファンタジー作品に、古典的名作をさらりと使えるところなどは、アメリカにおいて、映画が文化として確立している証であり、本当に羨ましいばかりだ。


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