ものすごくうるさくて、ありえないほど近い Extremely Loud & Incredibly Close (2011) 3.71/5 (31)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

2005年には発表された、ジョナサン・サフラン・フォア同名小説を基に製作された作品。
同時多発テロで犠牲になった父親が残した一本の鍵を見つけた少年が、癒されない心のままで苦悩しながらその鍵穴を見つける調査を続ける姿を描く、監督スティーブン・ダルドリー、主演トム・ハンクスサンドラ・ブロックマックス・フォン・シドーヴィオラ・デイヴィス他共演のドラマ。


ドラマ

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スタッフ キャスト ■
監督:スティーブン・ダルドリー
製作総指揮
セリア・D・コスタス

マーク・ロイバル
ノーラ・スキナー
製作:スコット・ルーディン
原作:ジョナサン・サフラン・フォアものすごくうるさくて、ありえないほど近い
脚本:エリック・ロス

撮影:クリス・メンゲス
編集:クレア・シンプソン
音楽:ニコ・マーリー

出演
トーマス・シェル:トム・ハンクス

リンダ・シェル:サンドラ・ブロック
オスカー・シェル:トーマス・ホーン
賃借人:マックス・フォン・シドー
アビー・ブラック:ヴィオラ・デイヴィス
スタン:ジョン・グッドマン
ウィリアム・ブラック:ジェフリー・ライト
オスカーの祖母:ゾーイ・コールドウェル

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

2011年製作 129分
公開
北米:2011年12月25日
日本:2012年2月18日
製作費 $40,000,000
北米興行収入 $31,836,750
世界 $47,847,880


アカデミー賞 ■
第84回アカデミー賞
・ノミネート
作品
助演男優賞(マックス・フォン・シドー)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク
ドイツ系アメリカ人の宝石商トーマス・シェル(トム・ハンクス)は、妻リンダ(サンドラ・ブロック)と息子のオスカー(トーマス・ホーン)とで暮らしていた。

2001年9月11日。
ワールドトレードセンター/WTC”ビルに居たトーマスは、同時多発テロの犠牲となり死亡する。

1年後。
最愛の父を亡くし、悲しみが消えない日々を送るオスカーは、そのままにしてあるトーマスの部屋のクローゼットで、青い瓶に入っていた小さな封筒の中の鍵を見つける。

その鍵のことを、オスカーは、トランシーバーを使い近所に住む祖母(ゾーイ・コールドウェル)に尋ねる。

祖母は、それに心当たりのないことを伝え、オスカーは、彼女が、部屋を老人(マックス・フォン・シドー)に間貸ししていることが気になっていた。

その老人のことを祖母は語ろうとせず、オスカーは、彼に関わらないようにという忠告を受ける。

オスカーは鍵屋で、見つけた鍵の手がかりを掴もうとして、それが入っていた封筒に書かれていた、”ブラック”という文字に気づく。

アパートに戻ったオスカーは、ドアマンのスタン(ジョン・グッドマン)に電話帳を借りて、472人の”ブラック”という人物を調べ上げる。

父トーマスとよくやった調査探検を想い起し、諦めずにやり遂げることを誓ったオスカーは、綿密な計画を立てて外出して、まず”ブラック”を探し始める。

まずオスカーは、アビー・ブラック(ヴィオラ・デイヴィス)の家を訪ね、取り込んでいた彼女は、オスカーの父親も鍵も知らないことを彼に伝える。

オスカーは記念にと言って、アビーの写真を撮って帰宅する。

その後もオスカーは、”ブラック”という人物を探して会い続けるが、鍵穴は見つからなかった。

そんなオスカーは、なぜ死んでしまったのか理解できないトーマスのことで、母リンダといがみ合ってしまう。

リンダはあの日、トーマスが”WTC”にいるという電話を職場で受けていた。

その夜、祖母に連絡を入れたオスカーだったが、返事はなく、部屋の明かりが点滅したためにその場に向かう。

間借り人の部屋で老人に話しかけたオスカーは、彼が言葉を話さないことをメモ書きで知らされる。

祖母が出かけたと言われたオスカーは、老人に自分の父親が”911”で亡くなったことを伝え、鍵のことから、それに合う鍵穴を探していることなどを話す。

何も進展していないことを、オスカーは興奮しながら老人に語りうなだれてしまう。

苦しんだ末に、オスカーが自分の体を傷つけていることを知った老人は、疲れたと言って眠ろうとする。

老人は、会ったことは祖母には内緒だと言うものの、鍵穴を探す協力をすることをオスカーに伝える。

数日後、オスカーと老人は待ち合わせをして、次の”ブラック”を探し始める。

しかし老人は、自分が歩き続けられるはずもないことを伝え、オスカーが、それまで使っていなかった公共の交通機関を利用しようとする。

仕方なくオスカーは地下鉄に乗るが、父親が死んで以来、初めて話し相手が見つかったような気にもなる。

その後、オスカーは老人に置き去りにされて、彼が休んでいたバーで、老人はドイツ人であり、戦争で家族を失い話すことを止めたことを知らされる。

老人に、父親と同じ雰囲気を感じながら、オスカーは彼と親交を深めつつ、数十人の”ブラック”を探す。

しかし、手がかりも掴めずに焦り、自信を無くすオスカーは、老人の諦めるのかという問いかけに、彼にあるものを見せて話をしようとする。

オスカーは、老人の雰囲気や、祖母の話題を避ける態度から、彼が自分の祖父だと考える。

自宅に戻ったオスカーは、ネットで見つけた、”WTC”から落下する人物がトーマスではないかということと、父からかかってきた6回の留守電について説明を始める。

現場の状況などを知らせるトーマスのメッセージを分析していたオスカーは、ビル崩壊時間までの間にかかってきた内容を老人に聞かせる。

最後の通話になり、老人はそれを制止して、探すことも止めるようオスカーに伝えて、その場を立ち去る。

老人が祖母の家を去ろうとしていることを知ったオスカーは、彼を引き止めようとするが聞き入れられない。

老人に、自分の祖父だということを伝えたオスカーは、タクシーで立ち去る彼に、最高だった父トーマスのことを何も知らずに逃げ出す気だと言って、憤慨しながら叫び続ける。

その後オスカーは、トーマスの残した新聞の切り抜き気に、赤で囲った遺品セールの電話番号を見つけて連絡をする。

相手がアビーだと分かり、オスカーは彼女の元に向かい、別れた夫が遺品セールを始めていたことを知らされる。

二人は夫のいる場所に向かい、オスカーだけがアビーの元夫のウィリアム(ジェフリー・ライト)に会うことになる。

父親の死や鍵、そして”ブラック”についてなどを話したオスカーは、ウィリアムが、その貸金庫の鍵を探していたことを知る。

ウィリアムは、確執のあった亡くなった父親の遺品を売りさばくが、残された手紙を読む気になれず、鍵の入った青い瓶をトーマスに譲ってしまった後に、それが重要な物だったことを知り探していたのだった。

鍵を渡されたウィリアムは、考えていたことは違ったことで気落ちするオスカーを気遣う。

貸金庫の中を見ることを拒んだオスカーは、その場を立ち去ろうとするが、ウィリアムに、あの日、WTCにいた父トーマスからの電話に出ることができなかったことを語る。

混乱する状況を、留守電に録音される音声で確認していたオスカーは、それが切れた瞬間、テレビでWTCの北棟が崩壊するのを見ていた。

耐え難い、辛い経験をしたオスカーを労わるウィリアムは、誰にもこのことを話さなかったことを、許してくれるかと問われる。

それを許すことを伝えたウィリアムは、オスカーをアビーの元まで送り、彼女に感謝する。

オスカーは、突然その場を走り去り、帰宅して取り乱し、父の思い出を消し去ろうとする。

できる限り、限界に近く努力したことを母リンダに伝えたオスカーだったが、秘密だった、自分のしていたことに、彼女が気づいていたことを知る。

リンダは、オスカーの計画資料を参考にして、同じように”ブラック”を探して、彼より先に会っていたことを伝え、母子はようやく心通じ合い、お互いを理解する。

その後オスカーは、ウィリアムと寄りを戻したアビーをはじめ、出会った人々に感謝の手紙を送り、鍵を持つべき人が見つかり、自分の心が癒えたことも付け加える。

父トーマスに捧げた、今回の調査探検の記録をまとめたスクラップブック、”ものすごくうるさくて、ありえないほど近い”を、オスカーは母リンダに贈る。

オスカーは、祖父に悪態をつくのを止めて、戻ってきてほしいという手紙を出す。

かつて、父トーマスと遊んだ”セントラルパーク”に向かったオスカーは、ブランコの腰掛板にあった、父のメモを見つける。

それには、探検記録をやり遂げたことを称える、トーマスの言葉があった。

やがて、オスカーの気持ちを察した祖父は、妻の元に戻る。

リンダは、スクラップブックの最後にあった、トーマスが落下せずに、ビルに戻るアニメーションを見て笑みを漏らす。

そしてオスカーは、トーマスに促されても、決して乗ろうとしなかったブランコを、思い切り漕ぎ始める。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
2001年9月11日、ニューヨーク
ワールドトレードセンー”に居た宝石商トーマス・シェルは、同時多発テロの犠牲となり死亡する。
残された妻リンダと息子のオスカーは、心癒されることなく、悲しみに耐える日々を送っていた。
そんな時オスカーは、父のクローゼットで、青い瓶に入った封筒の中の一本の鍵を見つける。
封筒に記されていた”ブラック”という文字を頼りに、電話帳で472人の名前を確認したオスカーは、父とよくやった調査探検のつもりで、必ずやり遂げることを誓い、綿密な計画を立てて鍵穴を探し始める。
しかし、手がかりがつかめないまま、時が過ぎるオスカーは焦り始める。
その後オスカーは、近所に住む祖母が、部屋を間貸ししている老人と出会う。
言葉を話さない謎めいた老人に、父が”911”で亡くなったことを伝え、オスカーは、彼の協力を得て、その後も鍵穴を探し続けるのだが・・・。
__________

ハリウッドの超大物スターである、トム・ハンクスサンドラ・ブロックの競演、さらにスティーブン・ダルドリーの演出ということで話題になった作品。

しかし、物語の主人公は父親を失った息子であり、主演の二人は、あくまでサポート役に徹している。

911”から10年、未だに心癒えない多くの人々、その記憶も消えない事件直後のある家族のドラマであり、劇的な展開も起きない、事件を大袈裟に映し過ぎることもないフラッシュバックの挿入の仕方などが実に巧みで、柔らかなタッチの中に力強さも感じるスティーブン・ダルドリーの演出が心を打つ、味わい深い作品に仕上がっている。

新世紀の始まりと共に起きた衝撃的な大事件と、それに関わる人々の物語が、こんな形で表現されるようになったのかと思うと、また感慨深い。

商業的には成功した作品とは言えないが、第84回アカデミー賞では、作品賞と助演男優賞(マックス・フォン・シドー)にノミネートされた。

少年の父親で事件の犠牲となるトム・ハンクス、地味な役ながら、終盤で明かされる、母親の手本のような行動が印象的なサンドラ・ブロック、映画初出演には思えない感情表現を見せる少年トーマス・ホーン、その祖父で、言葉を発しない老人を、見事な表現力で存在感ある演技を見せる、80歳を過ぎているオスカー候補となったマックス・フォン・シドー、鍵の秘密を知る男性ジェフリー・ライトの妻ジェフリー・ライト、主人公一家の住むアパートのドアマン役のジョン・グッドマン、少年の祖母ゾーイ・コールドウェルなどが共演している。


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