氷の接吻 Eye of the Beholder (1999)


3.61/5 (33)

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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

殺人を繰り返す謎の女を監視する諜報員の行動を描く、監督、脚本ステファン・エリオット、主演ユアン・マクレガーアシュレイ・ジャッドジュヌヴィエーヴ・ビジョルドパトリック・バーギン他共演のミステリー・サスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト
監督:ステファン・エリオット
製作
ニコラス・クレアモント
トニー・スミス
製作総指揮
ヒラリー・ショー
マーク・ダモン
原作:マルク・ベーム”The Eye of the Beholder”
脚本:ステファン・エリオット
撮影:ギ・デュフォー
編集:スー・ブライニー
音楽:マウリス・ド・ヴリース

出演
スティーヴン・ウィルソン/ザ・アイ/天使:ユアン・マクレガー
ジョアナ・エリス:アシュレイ・ジャッド
アレクサンダー・レナード:パトリック・バーギン
ジャンヌ・ブロート博士:ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド
ゲイリー:ジェイソン・プリーストリー
ルーシー・ウィルソン:アン・マリー・ブラウン/ケイトリン・ブラウン
ヒラリー:k.d.ラング

アメリカ 映画
配給 デスティネーション・フィルムズ
2000年製作 109分
公開
北米:2000年1月28日
日本:2000年3月11日
製作費 $35,000,000
北米興行収入 $16,500,790
世界 $17,589,710


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ワシントンD.C.イギリス大使館、国際調査部。
諜報員であるコードネーム”ザ・アイ”ことスティーヴン・ウィルソン(ユアン・マクレガー)は、妻と娘に去られて以来、娘ルーシー(アン・マリー・ブラウンアン・マリー・ブラウン/ケイトリン・ブラウン)の幻覚を見るようになっていた。

ある調査の依頼を受けたスティーヴンは、博物館で監視対象が謎の女(アシュレイ・ジャッド)と接触した後、殺害される現場を目撃してしまう。

現場からグラスを奪い、死体を処分して逃げた女を追跡したスティーヴンは、ペンシルベニアに向かう。

ガソリンスタンドに寄った女が捨てたゴミを拾ったスティーヴンは、ピッツバーグユニオン駅から、国際調査部のヒラリー(k.d.ラング)に連絡を入れる。

容疑者がニューヨーク生きの列車に乗ることを伝えたスティーヴンは、彼女が使っている偽名を教えようとするものの、現れたルーシーから、話してはダメだと言われる。

ルーシーから、運命に従うようにと言われたスティーヴンは、また連絡するとヒラリーに伝えて通信を遮断する。

女を追い列車に乗り、グラスに付いていた女の指紋を調べたスティーヴンだったが、一致する該当者はいなかった。

そのことをルーシーに話したスティーヴンは、相手はプロで指紋を酸で消していると伝える。

女を撮った写真にルーシーが写っていることを不思議に思ったスティーヴンは、彼女から、自分を撮ってほしいと頼んだはずだと言われる。

ミッキー・アーガイルという乗客から話しかけられて一緒に飲んだ女は、誘われて彼の部屋に向かう。

その部屋を盗聴したスティーヴンだったが、異常はなかった。

ニューヨーク
翌日、列車を降りた女を追ったスティーヴンは、ミッキーの部屋を確認して、彼が水死していることに気づく。

女の隣の部屋を借りたスティーヴンは、彼女を監視する。

ある日、女は、自分を尾行している男がいることを管理人から知らされる。

ある事件のことを知っている刑事が現れ、口止め料を要求された女は、銃を奪い彼を殺害する。

女が姿を消したために部屋に向かい証拠品を奪ったスティーヴンは、彼女を追う。

空港で盲目の紳士アレクサンダー・レナード(パトリック・バーギン)に目を付けた女は、同じ便だと言って彼を搭乗口に案内する。

サンフランシスコ
女を追ったスティーヴンは、教会の塔から女のアパートを監視し、ヒラリーに連絡して、ニューヨークのアパートのバスタブにあった女の陰毛のDNA鑑定を依頼する。

居場所など詳しい情報を教えないことを理由にそれを断ったヒラリーは、スティーヴンから今は話せないと言われる。

ヒラリーを説得したスティーヴンは、女が帰ってきたために通信を切り、レナードのプレゼントに見せかけた、彼女の星座のペンダントに隠した盗聴器の音に耳を傾ける。

ワイナリーのオーナーである富豪のレナードと行動を共にする女を監視するスティーヴンは、ルーシーから彼女が好きなようだと言われる。

その後、レナードは女のために店をオープンさせる。

DNA鑑定の結果、女には保護観察の記録があることが分かり、スティーヴンは、その情報をヒラリーから送ってもらう。

女の名が”ジョアナ・エリス”だと知ったスティーヴンは、彼女が少女時代に父親に捨てられたことをレナードに告白する様子を映像で確認する。

ボストン
保護観察プログラムに携わっていた精神科医ジャンヌ・ブロート博士(ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド)に会ったスティーヴンは、ジョアナのことを尋ねる。

引き取られた里親とジョアナはうまくいってたが、出来心でつまらぬ盗みをしたために1年間、拘置され、それにより彼女は変わってしまったことをジャンヌは話す。

自殺未遂を数回繰り返したジョアナが、釈放されて自分の所に来たことをスティーヴンに伝えたジャンヌは、当時は保護監察局の局長で、問題を起こした少女達は皆、自分が預かったたことを話す。

ジャンヌがジョアナと同じタバコ”ジタン”を吸っていることに気づいたスティーヴンは、ジョアナは特別な娘だったと言われる。

カツラをつけているか訊かれたジャンヌは、必要もなく男に正体を見せるなと言ってジョアナにも教えたとスティーヴンに伝えてカツラを外す。

他には、生き残るために闘い人に踏みつけられるなと教えたと言うジャンヌは、殺すか殺されるかだとも話したと伝える。

ジョアナがレイプされたことがあるか訊かれたジャンヌはないと答え、自分はどうかと言われたために気分を害し、スティーヴンを追い払おうとする。

ジョアナを助けたいと伝えたスティーヴンは、ジャンヌから、不幸な娘をモルモットにしていると罵倒されるものの、参考になったと言ってその場を去る。

帰りの機内でFBIのファイルを調べたスティーヴンは、レナードの恋人だということで、ジョアナが新聞記事になっていることを知る。

サンフランシスコに戻ったスティーヴンは、ルーシーのためにスノーボールを買ってくるものの、彼女の姿はなかった。

レナードのワイナリーに向かったスティーヴンは、彼がジョアナと結婚を決めたことを知る。

街に戻るジョアナを見送ったレナードは、誰かが潜んでいることに気づく。

レナードにお襲い掛かったスティーヴンは、ジョアナに殺されると言いながら彼を痛めつけて、その場から逃げる。

翌朝、現れたレナードがジョアナに結婚を申し込んだため、それを知ったスティーヴンは、教会の塔から二人が乗った車を狙撃する。

車が事故を起こしたためにスティーヴンは現場に向かい、レナードの死を確認する。

運転手は助かり、無事だったジョアナはレナードの死を知り取り乱す。

レナードの葬儀を済ませて旅立ったジョアナを追うスティーヴンは、彼女がコロラドで、青年ゲイリー(ジェイソン・プリーストリー)と出会う様子を監視する。

ジョアナにドラッグを勧めたゲイリーは、断られたために彼女を痛めつける。

気絶したジョアナにドラッグを打ったゲイリーは、現れたスティーヴンに叩きのめされる。

ジョアナを介抱したスティーヴンは、翌朝、ゲイリーを車のトランク乗せたまま走らせるが、彼女が姿を消したことに気づく。

ヒラリーに連絡したスティーヴンは助けを求めるものの、任務は終了したと言われる。

スティーヴンから、入院している女を捜してほしいと言われたヒラリーは、仕方なくそれに従う。

シカゴ
ジョアナが入院しているはずの病院を訪ねたスティーヴンは、彼女が流産したことを知る。

スティーヴンは、ベッドで眠っているジョアナの左手の薬指に指輪をはめる。

その後、娘の墓参りをしたジョアナは、自分の名前を知る、名も名乗らない男が現れたことを看護師から知らされる。

その後、退院したジョアナを監視するスティーヴンは、ある男の存在に気づく。

ジョアナを尾行していたスティーヴンは、気づかれたためにその場から逃れる。

警察がジョアナを包囲して逮捕しようとしたため、スティーヴンは物陰から発砲する。

その間にジョアナは逃亡し、警官はスティーヴンを追うものの見失う。

アラスカ
ダイナーのウエイトレスをしているジョアナから注文を訊かれた客のスティーヴンは、魚座の彼女のペンダントを確認する。

合席になった二人の男が刑事だと気づいたスティーヴンは、それをジョアナに伝えて、彼女をバーに誘う。

ジョアナから夜も働くと言われたスティーヴンは店を出て、トレーラーハウスに戻り銃に空砲を込める。

再びダイナーに向かったスティーヴンは、仕事が終わったジョアナと話して不動産業者だと伝え、彼女から失ったものが多いと言われる。

少女時代、青春、父親、夫、そして娘まで失ったと話すジョアナは涙し、今は正気まで失いかけているとスティーヴンに伝える。

いちばん恋しい”天使”も失ったと言うジョアナは、スティーヴンの失ったものを尋ねる。

写真を見せて、たぶんこれが娘だと伝えたスティーヴンは、各国大使館を回り新しい環境に放り込まれ、ある日、帰宅すると娘の姿がなかったことを話す。

7年捜して諦めたと言うスティーヴンは、娘を失った父親として、父を失ったジョアナに同情する。

翌日、ダイナーに向かいジョアナに声をかけたスティーヴンは、昨日の男達が連れて来た女性がジャンヌだと気づく。

男達に確認だけしてほしいと言われたジャンヌは、ウエイトレスを見てジョアナではないと伝える。

ジャンヌも、ジョアナと話をするスティーヴンに気づく。

後悔させないので、もう一度、話をしたいと言われたジョアナは、時間の無駄だとスティーヴンに伝える。

ジャンヌに気づいたジョアナは、2時間後に話をするとスティーヴンに伝えるものの、待てないので直ぐに裏に車を回すと言われる。

5分後と言われて席を立ったスティーヴンと目が合ったジャンヌは、涙する。

ジョアナと共にトレーラーハウスに向かったスティーヴンは、以前どこかで会ったか尋ねる彼女に銃を向けられる。

タバコの”ジタン”などに気づいたジョアナはスティーヴンを銃撃し、車を奪って逃げる。

空砲だったために無事だったスティーヴンは、バイクでジョアナを追う。

街道でスティーヴンと並走するジョアンナは、彼が自分の”天使”であることに気づき、次の瞬間、事故を起こしてしまう。

スティーヴンに助けられたジョアナは、あの時、博物館で写真を撮っていたことを思い出し、愛も伝えて息を引き取る。


解説 評価 感想
1980年に発表された、マルク・ベームの小説”The Eye of the Beholder”を基に製作された作品。

*(簡略ストー リー)
ワシントンD.C.
イギリス大使館、国際調査部の諜報員コードネーム”ザ・アイ”ことスティーヴン・ウィルソンは、妻と娘に去られて以来、娘ルーシーの幻覚を見るようになっていた。
ある調査の依頼を受けたスティーヴンは、監視対象者が謎の女に殺されるのを目撃する。
女に何かを感じたスティーヴンは、独断で彼女を監視してニューヨークに向かい、刑事を殺した女の尾行を続ける。
空港で盲目の紳士レナードに目を付けた女は、彼と共にサンフランシスコに向かう。
ワイナリーを所有する富豪のレナードと関係を深める女を監視するスティーヴンは、彼女が保護観察の経験がある”ジョアナ・エリス”という女性であることを知る。
ボストンに向かい、保護観察官だった精神科医ジャンヌに会ったスティーヴンは、ジョアナの辛い過去などを知るのだが・・・。
__________

妻と共に去った娘の幻覚に悩ませられながら、殺人鬼である女性の虜となり、彼女を”監視”し続ける諜報員の行動を描くミステリー・サスペンス。

オーストラリアの若手映画監督として注目されたステファン・エリオットが脚本を兼ねた作品で、着実にキャリアを重ね「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」(1999)で若き”オビ=ワン・ケノービ”を演じた直後のユアン・マクレガーと魅力的なアシュレイ・ジャッドの共演が話題になった作品。

終始、謎めいた雰囲気で進行するミステリーとして、まずまず楽しめる作品なのだが、魔性の女風のヒロインが登場することで”氷”と付けた邦題が何とも間抜けに思える。(接吻も意味不明)

失うことばかりで幸薄い人生を送った女性が、保護観察の経験で変わり殺人鬼となり、満足できる一生を送ることができなかったものの、自分を監視し見守ってくれていた”守護天使”の存在を知りつつ息を引き取るまでを描く、少々、難解な内容となっている。

主演のユアン・マクレガーは、妻と共に姿を消した娘の幻覚に悩まされながら謎の女の守護天使としての”監視”を続ける諜報員を熱演し、ヒロインを演ずるアシュレイ・ジャッドは、殺人鬼ではあるが、悲しい過去を抱えながら幸薄い人生を送る女性を魅力的に演じている。

ヒロインと関係を持つ盲目の富豪パトリック・バーギン、保護観察官時代にヒロインの世話をした精神科医ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド、ヒロインに襲い掛かかるジャンキーの青年ジェイソン・プリーストリー、幻覚として登場する主人公の娘アン・マリー・ブラウンとケイトリン・ブラウン、主人公と連絡を取り合うイギリス大使館、国際調査部の職員k.d.ラングなどが共演している。


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