小説家を見つけたら Finding Forrester (2000) 4/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

謎の小説家と彼に文才を見出された少年の交流を描く、ショーン・コネリーF・マーレイ・エイブラハムアンナ・パキンロブ・ブラウン,マット・デイモン他共演、監督ガス・ヴァン・サントによるヒューマン・ドラマ。


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■

監督:ガス・ヴァン・サント
製作総指揮
ジョナサン・キング

ダニー・ウルフ
製作
ショーン・コネリー

ローレンス・マーク
脚本:マイク・リッチ

撮影:ハリス・サヴィデス
編集:ヴァルディス・オスカードゥティル
音楽:ビル・ブラウン

出演
ショーン・コネリー:ウィリアム・フォレスター
F・マーレイ・エイブラハム:ロバート・クロフォード教授
アンナ・パキン:クレア・スペンス
ロブ・ブラウン:ジャマール・ウォレス
バスタ・ライムズ:テレル・ウォレス
エイプリル・グレース:ジョイス
マイケル・ピット:ジョン・コールリッジ
マイケル・ヌーリー:スペンス医師
リチャード・イートン:マシューズ教授
グレン・フィッツジェラルド:マッシー
リル・ゼーン:デイモン
ステファニー・ベリー:ジャニス・ウォレス
マット・デイモン:スティーヴン・サンダーソン
ガス・ヴァン・サント:図書館のアシスタント

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
2000年製作 136分
公開
北米:2000年12月19日
日本:2001年3月10日
製作費 $43,000,000
北米興行収入 $51,768,623
世界 $80,049,764


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ニューヨークブロンクス
アフリカ系の高校生ジャマール・ウォレス(ロブ・ブラウン)は、文学を愛する16歳の少年だった。

バスケットボールが趣味だったジャマールが、友人達とゲームをしているのを、アパートの部屋の窓から双眼鏡で見ている者がいた。

ジャマールらはそれに気づき、その人物が何者か興味を持つ。

仲間にそそのかされたジャマールは、そのアパートの部屋に侵入する約束をする。

ジャマールの母ジャニス(ステファニー・ベリー)は、保護者面談のため、息子の担任ジョイス(エイプリル・グレース)に会う。

ジョイスは、ジャマールの成績は平凡なのだが、学力テストの結果の良さが図抜けていることをジャニスに伝える。

ジャニスは、ジャマールがいつも本を読み、それについてをノートに書き記しているが、彼との会話はバスケットボールのことだけだと話す。

ヤンキー・スタジアム”の駐車係をしているジャマールの兄テレル(バスタ・ライムズ)は、内緒で弟にチケットを渡し、成績のことは仲間に話さないようにと言われる。

その夜ジャマールは、アパートの男の部屋に窓から侵入し、その場にあったナイフを奪い部屋の様子を探る。

しかし、突然現れた男に脅されたジャマールは、慌ててその場から逃げ出し仲間の元に向かう。

ジャマールは、部屋にバックパックを落としてきてしまい、翌日、それが窓に吊るされていた。

男の部屋に届け物をする男性マッシー(グレン・フィッツジェラルド)に話しかけたジャマールは、彼が、乗って来た”BMW”を自慢するようなことを言ったため、同社の会社創設から自動車メイカーになるまでの歴史を語り驚かせる。

その直後、階上の窓からバックパックが投げ捨てられ、それを拾って家に戻ったジャマールは小説ノートを確認する。

ジャマールは、それが添削されていたため驚いてしまう。

男の部屋に向かったジャマールは、部屋に忍び込んだことをドア越しに謝罪するが、返事をしてもらえない。

他にも書いたものがあり、それを見てもらいたいと男に伝えたジャマールは、二度と来ないという文章を5千語で書けと、罵られながら指示される。

それを書いて渡しに行ったジャマールは、受取ってももらえずに、その場に捨てて立ち去る。

翌日、校長に呼ばれたジャマールとジャニスは、学力テストの結果を知った名門校から、学費免除で転入の誘いを受ける。

ジャマールは、学業だけでなくバスケットボールの実力も評価される。

男の部屋に向かったジャマールは部屋に招かれ、母親との様子を見ていた老人(ショーン・コネリー)に、私立校から転校の誘いを受けたことを伝える。

ジャマールは、話し方や態度で老人に心を読まれ、5千語の原稿を返されその場を去る。

私立校に通うかを検討することになったジャマールは、案内係を任された女子学生のクレア・スペンス(アンナ・パキン)と、文学教授ロバート・クロフォード(F・マーレイ・エイブラハム)の講義を聞く。

クローフォードは、処女作を一冊書き残し文壇から消えた謎の小説家”ウィリアム・フォレスター”についてを語り、宿題として、彼の考えを知るよう言われる。

老人の元に向かったジャマールは、自分の文章から、様々なことが理解できると彼に言われる。

翌日ジャマールは、バスケットボール部にも参加し、クレアとランチを共にする。

クレアが持っていたフォレスターの本の、著者の写真を見たジャマールは、それが例の老人だと気づく。

インターネットでフォレスターのことを調べたジャマールは、1930年にスコットランド生まれ、その後、家族と共にニューヨークに移住した彼の経歴などを調べる。

訪ねて来たジャマールに著書を見せられ、自分が著者だと言われフォレスターは動揺する。

この場での自分達のことを、他人には決して話さないことを約束したジャマールは、書き方を教えてくれるかをフォレスターに問う。

フォレスターは、自分について何も聞かないということを条件に、それを承諾する。

翌日ジャマールは、クロフォードの授業で作文コンテストに参加することについての説明を受ける。

クロフォードに呼び止められたジャマールは、学力テストの成績と学業の低レベルの差を彼に指摘され、本校に来る目的が何であるか、それを見極めると言われる。

ジャマールは、学生ジョン・コールリッジ(マイケル・ピット)から、クロフォードには気をつけるようにと忠告される。

フォレスターの部屋で、文章をタイプし始めた彼が、感覚でそれを行うことにジャマールは驚く。

ある原稿を渡されたジャマールは、それをタイプし、思い描くことが浮かんだら書けと指示され、原稿は部屋から持ち出さないようにとフォレスターに言われる。

その後ジャマールは、作文が良くなったとクロフォードに言われるが、一晩で書いたことを信じてもらえない。

ジャマールは、クロフォードが、小説家として挫折したことをフォレスターから知らされ、彼が優秀か危険か考えるべきだと言われる。

バスケットボール部の試合にも出場したジャマールは活躍するが、次第に仲間達と疎遠になる。

ジャマールはクレアと親交を深め、彼女の家で開かれたパーティーに招かれる。

クレアの父親で医師のスペンス(マイケル・ヌーリー)は、娘とジャマールが親しくするのを良く思わない。

フォレスターとジャマールは、年齢を超えた友情に近いものを感じながら、相容れないところもあった。

ジャマールは、フォレスターがピューリッツァー賞受賞歴があることを知り、結婚経験のない彼から、女心を捕えるには、思いがけない時に思いがけない物を贈ることだと助言される。

クレアに、フォレスターの著書をプレゼントしたジャマールは、彼女に喜ばれて感謝される。

ジャマールは、クレアが自分に好意を抱いていることを知り戸惑うが、彼女は周囲を気にしない。

クロフォードは、ジャマールの作文が誰かの文章に似ていることに気づくが、それが誰かを思い出せない。

同僚のマシューズ教授(リチャード・イートン)にそれを伝えるものの疑おうとしない彼に、クロフォードは、文章が上手過ぎると指摘する。

ジャマールは、移民のフォレスターのアルバムを目にして、彼が”ヤンキー・スタジアム”に思い入れがあることなどを知る。

ジャマールは、長年外出する気もなかったフォレスターを誘い”マジソン・スクエア・ガーデン”に向かう。

しかし、人混みではぐれてしまったフォレスターは、気分が悪くなり倒れ込んでしまう。

フォレスターを見つけたジャマールは、兄テレルの元に向かい、”ヤンキー・スタジアム”のグラウンドに入れてもらう。

ジャマールは、誕生日だからと言ってフォレスターを喜ばせようとする。

第二次大戦に出征した兄は、戦後、口数が減り酒の量が増え、ある日、フォレスターと飲んだ後、飲酒運転で事故を起こし帰らぬ人となった。

フォレスターは、何度も兄と訪れたスタジアムには、特別な想いがあることをジャマールに伝える。

アパートに戻ったフォレスターは、楽しい夜だったことをジャマールに伝えて感謝する。

数日後、クロフォードに呼ばれたジャマールは、自分の文章であることを証明するために、彼の部屋で書くことを命ぜられる。

クロフォードを前にして文章が書けないジャマールは、フォレスターとの約束を破り、彼の部屋で書いた原稿を持ち出してしまう。

ジャマールは、クロフォードの授業で彼に口答えしてしまい、教室を追い出される。

クレアはジャマールを追い、クロフォードが何をするか分からないと忠告するが、彼はそれを気にしない。

それをフォレスターに伝えたジャマールは、用心する必要があると助言される。

クロフォードは、教育長のマシューズと理事のスペンスと共にジャマールを呼び出し、彼の作文の参考資料についてなどを聞く。

ジャマールは、雑誌に載ったフォレスターの文章に似ていることを指摘されるが、彼はあくまで自分の文章だと言い張る。

処分は免れない状況になり、ジャマールは、謝罪文を書いて、生徒達の前で読み上げることをクロフォードに強要される。

ジャマールは、原稿を持ち出さない約束を破ったことをフォレスターに非難され、クロフォードに言われた謝罪文を書くよう言われる。

ジャマールは、雑誌に載った文を自分に書かせたために、人に見せることを禁じたのかとフォレスターに問う。

助けを求めるジャマールに、それができないことを伝えたフォレスターは、彼に、父親がいない哀れな者の嘆きかとつぶやく。

侮辱されたジャマールはフォレスターを罵り、人生を生き抜くことについて意見されながらその場を去る。

マジソン・スクエア・ガーデン”。
バスケットボールの州大会で、スペンスに声をかけられたジャマールは、今回の件はこれ以上追及しないと言われる。

来学期は学業の負担を減らし、バスケットボールにより力を注ぐよう言われたジャマールは、この大会で優勝すれば、後は自分が事を収めるとスペンスに言われる。

接戦の最終プレー、フリースローを得たジャマールは、それを外して試合に敗れてしまう。

テレビで試合を観ていたフォレスターは、自転車で外出して街を走る。

テレルは、部屋で眠っているジャマールが、フォレスターに手紙を書いたことに気づき、それを彼の元に届ける。

作文シンポジウムに参加したジャマールは、その場にフォレスターが現れたために驚く。

フォレスターは、壇上に立つことをクロフォードに許される。

文章を読み上げたフォレスターは、この年になってようやく友情という願いが叶ったと語る。

クロフォードはフォレスターに感謝し、この場に来た理由を尋ねる。

フォレスターは、友人の代弁をしたことを伝え、彼が自分を守ろうとしてくれたにも拘らず、何もしなかったことを恥じて、友人がジャマールだと伝える。

自分の指導を受ける代わりに、他人には何も話さない約束を果たしたジャマールを、フォレスターは友人と呼び、それをクロフォードに確認させる。

クロフォードは、学校側が下したことを変えるわけにはいかないことを伝えるが、フォレスターは、壇上で読んだ文は、ジャマールの書いたものだと語り、参加者の拍手を受ける。

動揺するクロフォードを制止し、教育長のマシューズはフォレスターに感謝し、文章がジャマールのものであることを確認して16歳の少年の才能に驚く。

その場を離れたフォレスターは、後は自分で道を決めることをジャマールに助言し、フリースローをわざと外したのかを問う。

旅に出ることを伝えたフォレスターは、スコットランドに向かうと言って自転車で走り去る。

最終学年。
ある日ジャマールは、弁護士スティーヴン・サンダーソン(マット・デイモン)の訪問を受ける。

ジャマールは、サンダーソンがフォレスターの弁護士だと知り、彼の様子を聞く。

サンダーソンは、フォレスターが癌で亡くなったことをジャマールに伝える。

ショックを受けたジャマールは、フォレスターの遺品を受け取る。

ジャマールと母ジャニス、兄テレクはフォレスターのアパートを訪ねる。

フォレスターが、いつもバード・ウォッチングをしていた窓を開けたジャマールは、彼の想い出に更ける。

その後ジャマールは、自分と出会えたことに感謝するフォレスターからの手紙を読む。

そしてジャマールは、仲間達からバスケットボールに誘われる。

フォレスターの部屋の窓の脇には、彼の著書”日没”の原稿が置かれ、”序文:ジャマール・ウォレス”と記されていた。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ニューヨークブロンクス
アフリカ系の高校生ジャマールは、文学を愛し、バスケットボールが趣味の少年だった。
ある日ジャマールは、仲間にそそのかされて、アパートに引きこもる謎の老人の部屋に忍び込もうとするが、逆にバックパックを落としてきてしまう。
その後、戻ったバックの中の、ジャマールが書いた小説ノートは、老人によって添削されていた。
実はその老人は、かつてピューリッツァー賞を受賞した処女作のみを残し、文壇から消えた謎の小説家ウィリアム・フォレスターだった。
やがて、気難しいフォレスターとジャマールは、文学を通して、年齢を超えた友情が芽生えるのだが・・・。
__________

ショーン・コネリーガス・ヴァン・サントの組み合わせというだけで興味をそそる。

世捨て人の元小説家を、燻し銀の演技で演ずるショーン・コネリー、恵まれている境遇でもないが、清潔感溢れる文才文学少年ロブ・ブラウン、両者のの世代を超えた友情物語は型にはまったものとは異質な興味深い関係として描かれている。

しかし、これに先駆けたガス・ヴァン・サントの、「グッド・ウィル・ハンティング」(1997)を意識したように思えるところは頂けない。
話の内容も配役も悪くはないが、最後にその主役を演じたマット・デイモンまで登場してしまえば、観る側も意識せざるを得ない。

グッド・ウィル・ハンティング」より先に公開されていれば、評価は高かったかもしれない。

ショーン・コネリーは、正に円熟の演技なのだが、度々登場するかつての写真が、初期のジェームス・ボンドに思えてしまうのは致し方ないところか・・・。

ラストの盛り上がりも「セント・オブ・ウーマン」(1992)を思わせる展開で、 「グッド・ウィル・ハンティング」(1997)の3年後ということで、”あの感動をもう一度”的な仕上がりは、見事な演技のショーン・コネリーを生かせなかった気もする。

逆に言うとジェームス・ボンド役から約40年の役歴で、いかに彼が成長したかを再確認できる作品でのある。

少年の才能に疑問を感じる教授F・マーレイ・エイブラハム、少年を優しく見守る女子学生のアンナ・パキン、その父マイケル・ヌーリー、少年の兄バスタ・ライムズ、母ステファニー・ベリー、担任教師エイプリル・グレース、私立校の友人マイケル・ピット、教育長リチャード・イートン、主人公の配達係グレン・フィッツジェ
ラルド
、少年の友人リル・ゼーン、そして弁護士役でマット・デイモンガス・ヴァン・サントが、図書館のアシスタント役で登場する。


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