フライト Flight (2012) 4/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

旅客機墜落の危機から奇跡的に乗員を救ったパイロットが、英雄と称えられながら隠された真実に対する苦悩と葛藤を描く、製作、監督ロバート・ゼメキス、主演デンゼル・ワシントンドン・チードルケリー・ライリージョン・グッドマンブルース・グリーンウッドメリッサ・レオ他共演のヒューマン・ドラマ。


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■

監督:ロバート・ゼメキス
製作
ローリー・マクドナルド

ウォルター・F・パークス
ジャック・ラプケ
スティーヴ・スターキー
ロバート・ゼメキス
製作総指揮:シェリラン・マーティン
脚本:ジョン・ゲイティンズ
撮影:ドン・バージェス
編集:ジェレマイア・オドリスコル
音楽:アラン・シルヴェストリ

出演
ウィップ・ウィトカー:デンゼル・ワシントン

ヒュー・ラング:ドン・チードル
ニコール・マッゲン:ケリー・ライリー
ハーリン・メイズ:ジョン・グッドマン
チャーリー・アンダーソン:ブルース・グリーンウッド
エレン・ブロック:メリッサ・レオ
ケン・エヴァンス:ブライアン・ジェラティ
マーガレット・トマソン:タマラ・チュニー
カテリーナ”トリーナ”マルケス:ナディーン・ベラスケス
ガン患者:ジェームズ・バッジ・デール
ディアナ・コールマン:ガーセル・ボヴェイ

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ

2012年製作 138分
公開
北米:2012年11月2日
日本:2013年3月1日
製作費 $31,000,000
北米興行収入 $93,772,375
世界 $161,772,375


アカデミー賞 ■

第85回アカデミー賞
・ノミネート
主演男優(デンゼル・ワシントン)
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

フロリダ州、オークランド
”サウスジェット航空”の機長ウィップ・ウィトカー(デンゼル・ワシントン)は、元妻ディアナ(ガーセル・ボヴェイ)からの電話で起こされる。

客室乗務員カテリーナ”トリーナ”マルケス(ナディーン・ベラスケス)と一夜を過ごしたウィトカーは、二日酔いで寝不足のままコカインを吸い、フライトのため空港に向かう。

コックピットでウィトカーは、客室乗務員のマーガレット・トマソン(タマラ・チュニー)から、コーヒーと乗客名簿を受取り、副操縦士ケン・エヴァンス(ブライアン・ジェラティ)に指示を与えて離陸準備をする。

アトランタ
麻薬依存症のニコール・マッゲン(ケリー・ライリー)は、売人からドラッグを手に入れる。

サウスジェット227便は、悪天候の中、アトランタに向けて離陸し、ウィトカーは雨雲を抜けて安定飛行に入る。

管理人に家賃を催促されたニコールは、彼を追い出し、机から落ちた注射器に気づく。

ウィトカーは、乗客にアナウンスした後、ジュースにウオッカを入れて飲む。

ニコールは、ドラッグを打ちハイになり気を失う。

間もなく着陸態勢になるという時に、ウィトカーは眠ってしまい、エヴァンスが降下を始めようとする。

気流が乱れたためか、機体の振動で目覚めたウィトカーは、急降下を始めたことで焦る。

ウィトカーは、油圧装置などの故障で制御不能になった機体を立て直そうとする。

車輪を出して燃料を捨てたウィトカーは、降下を止めるために背面飛行を試みて高度を保つ。

エンジンが出火し、ウィトカーは、前方に見える原野に不時着しようとする。

乗客はパニックとなり、カテリーナは、シートから落ちた子供を助けながら負傷する。

ウィトカーは機体を回転させ、不時着して気を失う。

コックピットから救出されたウィトカーは、病院に搬送されて目覚める。

その場に、パイロット組合の幹事で旧友のチャーリー・アンダーソン(ブルース・グリーンウッド)がいることに気づいたウィトカーは、自分が多くの人命を救ったことを知らされる。

102人中、乗務員二名、乗客4名が亡くなったことを知ったウィトカーは、死亡者は自分からは教えられないとチャーリーから言われる。

運輸安全委員会の者と話をすることが形式となっていると言われたウィトカーは、数名の担当官や医師から状況の説明を受ける。

ウィトカーは、カテリーナが死亡したことを知らされて質問を終える。

今はパイロットを引退したというアンダーソンと話をしたウィトカーは、心配はいらないことと、機体が故障しながら役目を果たしたことを称えられる。

ウィトカーは、チャーリーが部屋から出た後、大変な事態になったと考える。

その後、ドラッグの売人で友人のハーリン・メイズ(ジョン・グッドマン)が現れ、英雄となり各方面から注目の的であることをウィトカーは知らされる。

夜中にうなされて目覚めたウィトカーは、タバコを吸うために非常階段に向かう。

ウィトカーは、倒れて運び込まれたニコールと、現れたガン患者(ジェームズ・バッジ・デール)とで話をする。

患者が病室に戻った後、ウィトカーは、自分が墜落機のパイロットと知ったニコールと語り合い、彼女の住所を聞いて別れる。

退院したウィトカーは、マスコミなどを避けるために自宅には帰らず、売りに出されている実家の農場に向かう。

ウィトカーは、薬と酒類、マリファナなどを捨てて考えを巡らせる。

アンダーソンからの連絡を受けたウィトカーは、翌日、彼と共に弁護士ヒュー・ラング(ドン・チードル)に会う。

機体の故障を主張するウィトカーは、6人の死亡者を出したことで、誰かが責任を問われると言うラングの意見を不快に思う。

しかし、血液採取の結果、ウィトカーからアルコールが検出されたことを指摘するラングは、自動車の場合なら即刻、刑務所行きだと伝える。

責任を否定するウィトカーだったが、ラングは、コカインも検出されているため告訴は免れず、終身刑もあり得ると伝える。

自分がそれを覆すと言うラングに、同意書を提示されたウィトカーは動揺し、席を立ちバーで酒を注文してしまう。

酒を買い込んで飲みながら、ニコールの元に向かったウィトカーは、管理人に責められている彼女を助ける。

管理人に家賃を払い、車が故障したと言うニコールを連れてウィトカーは実家に向かい、二人は愛し合う。

翌日、現れたラングと共に墜落現場に向かったウィトカーは、酒を断つことを約束して、航空会社のオーナーに会うことになる。

ウィトカーを非難するオーナーは、彼を守れば会社は存続できるとラングに言われる。

牧場に戻ったウィトカーは、約束を破り酒を飲み酔い潰れてしまう。

その姿を見たニコールは、翌日、農薬散布会社をこの場でしていた祖父や、パイロットの父の話をウィトカーから聞く。

カテリーナの葬儀に出席したウィトカーは、軽傷で済んだマーガレットに、自分が事件の日には普通だったと、運輸安全委員会に話すよう約束させる。

その後ウィトカーは、ドラッグ・ストアーで働き始めたニコールと共に、アルコール依存症の会に出席する。

その場にいられなくなったウィトカーはバーに向かうが、エヴァンスが意識を取り戻し、テレビ・インタビューを受けている姿を見て、彼の入院する病院に向かう。

完治することなく歩行困難となるエヴァンスは、フライト時に、明らかにベストの状態ではなかったことをウィトカーに伝えて非難する。

その場を去ろうとするウィトカーに、事件の日のことは、まだ誰にも話していないことを伝え、敬虔なクリスチャンであるエヴァンスは、墜落は運命だったと語り主に祈りを捧げる。

牧場に戻ったウィトカーは、帰って来たニコールと口論となってしまう。

事件の当日、ウィトカーは酒を飲んでいたことをニコールに話し、一生刑務所暮らしとなる可能性を伝えて、この場から逃亡することを伝える。

ウィトカーは、ジャマイカ行きにニコールを誘い、現地の病院で治療を受けることを約束する。

ニコールはウィトカーの言葉を信じようとするが、翌朝、友人の迎えでその場を去る。

置手紙に気づいたウィトカーは、アンダーソンからの連絡を受け、事故機の調査をする格納庫に向かう。

ウィトカーは、事故原因が機体の欠陥であることが明らかになったことと、毒物検査報告も問題なくなったことを知らされる。

但し、乗務員しか触れることのできない酒の空瓶が見つかり、ウィトカーかカテリーナの責任を問われることが分かる。

それを飲んだことを認めたウィトカーに対し、無実を証明する意思があるか疑問に感じたラングは、憤慨してその場を去る。

牧場にマスコミが押しかけていたため、ディアナと息子に会いに行ったウィトカーは、二人に追い払われてしまう。

その場を去ろうとした際、マスコミに囲まれたウィトカーは、何も話せないと答える。

アンダーソンの元に向かったウィトカーは、自分のとった行動を彼に非難される。

仕方なく、行き場のないウィトカーを泊めたアンダーソンは、彼を断酒させて公聴会の会場に向かう。

ウィトカーは、部屋を用意したラングに迎えられ、翌日の公聴会に備えるが、部屋には当然、酒はなかった。

続き部屋のドアが開いていることに気づいたウィトカーは、その場の冷蔵庫にある酒を確認する。

酒瓶を手に取りキャップを開けたウィトカーは、それをその場に置く。

しかし、ウィトカー酒瓶を手にして部屋に戻る。

翌朝、ラングとアンダーソンは、酒を飲み酔い潰れているウィトカーに気づく。

ウィトカーはハーリンを呼べと指示し、現れた彼からコカインマリファナを吸わされて正気に戻る。

着替えて会場に向かったウィトカーは、運輸安全委員会のリーダーであるエレン・ブロック(メリッサ・レオ)の質問を受ける。

飛行シュミレーションを見せられたウィトカーは、奇跡の不時着を成功させたことを称賛される。

昇降陀の部品の破損が、急降下の原因だという結論に達した調査委員会の報告を伝えたブロックは、事故当日とそれ以前の話に質問を変える。

事故以前の三日間のアルコールや薬物摂取をウィトカーに確認したブロックは、彼がそれを否定したために次の質問に移る。

乱気流のためにドリンク・サービスを中止したにも拘らずウォッカの空瓶が見つかり、それに近づけたのは乗務員5人であり、ブロックは、一人からアルコール反応が出たことを伝え、ウィトカーは、それを今知ったと答える。

カテリーナとの付き合いを聞かれたウィトカーは、彼女が、アルコール依存症で2度治療を受けていることを知る。

ウィトカーは、機内でアルコールを飲んだのがカテリーナだと思うか意見を聞かれる。

アルコール陽性反応が出たのがカテリーナだと言われたウィトカーは、それに対しての意見を求められる。

ウィトカーは動揺しながら、少年を助けたカテリーナはウォッカを飲んでいないことを伝え、自分がそれを飲んだと答える。

アンダーソンは異議を申し立てるが、ウィトカーは自分が飲んだことを撤回せず、三日間、酒を飲み続けていたと証言してしまう。

事故の当日も今も酔っていると語るウィトカーは、自分がアルコール依存症であることを認める。

受刑者となったウィトカーは、自分を助けようとしてくれた家族や多くの人を裏切ったと囚人達を前に語る。

しかし、酒は断ったと語るウィトカーは、神に感謝していることと、人生で初めて自由を感じていることを伝える。

ウィトカーは、家族の絆を取り戻し、ニコールとの親交も深めていた。

面会に来た息子から、学校の課題のエッセイを書くための協力を求められたウィトカーは、父親を題材に書くそのタイトルが、”最高の人物”だと言われる。

そして、”あなたは何者?”と息子に聞かれたウィトカーは、”いい質問だ”と答える。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

フロリダ州、オークランド
”サウスジェット航空”の機長ウィップ・ウィトカーは、二日酔いで寝不足、更にはコカインを吸ってフライトのため空港に向かう。
悪天候の中、アトランタに飛び立ったウィトカーだったが、機内でも酒を飲みコックピットで眠ってしまう。
ところが、装置の故障で操縦不能となった機体は急降下を始め、目覚めたウィトカーは機体を立て直そうとする。
背面飛行で高度を保ったウィトカーは、奇跡的な操縦で原野に不時着する。
病院に搬送されたウィトカーは、乗務員を含む6人が死亡したことを、旧友でパイロット組合のアンダーソンから知らされる。
付き合っていた、乗務員のカテリーナが死亡したことを知らされたウィトカーは、多くの人命を救ったことで英雄視されるのだが・・・。
__________

ロバート・ゼメキスデンゼル・ワシントンが組み、実力派スターの豪華競演が話題になった作品。

衝撃的な映像で不時着事故を伝える序盤から、アルコール依存症の欲望に勝てない主人公の苦悩を映し出す中盤、そして、運命を主の導きとも捉えた、主人公の癒される姿など、様々な表情を克明に描写する、ロバート・ゼメキスの演出手腕も見ものだ。

第85回アカデミー賞では、主演男優(デンゼル・ワシントン)と脚本賞にノミネートされた。

北米興行収入は約9400万ドル、全世界では1億6200万ドルのヒットとなった。

奇跡の不時着を成功させたパイロットの、過酷とも言える運命を描いた内容、主人公の心の葛藤を表現する、デンゼル・ワシントンの渾身の名演に心打たれる。

エリートに見えるパイロットの自堕落的な私生活、生と死を見つめる眼差し、受刑者となった後に見せる救われた安堵の表情など、ハリウッド最高の演技派と言えるデンゼル・ワシントンは、殆ど笑みを見せない悲痛な表情で、主人公の心を見事に表現している。

主人公の弁護士ドン・チードル、主人公と親交を深める薬物依存症の女性ケリー・ライリー、主人公の友人であるドラッグの売人ジョン・グッドマン、パイロット組合の幹部ブルース・グリーンウッド運輸安全委員会のリーダー役のメリッサ・レオ、副操縦士役のブライアン・ジェラティ、客室乗務員役タマラ・チュニーナディーン・ベラスケス、ガン患者役のジェームズ・バッジ・デール、主人公の妻ガーセル・ボヴェイなどが共演している。


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