誰が為に鐘は鳴る For Whom the Bell Tolls (1943) 4.45/5 (33)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1940年に発表された、アーネスト・ヘミングウェイ同名小説の映画化。
スペイン内戦を舞台に、ゲリラ活動を続けるアメリカ人と仲間達の戦い、そして彼らに保護された女性と主人公のロマンスを描く、製作、監督サム・ウッド、主演ゲーリー・クーパーイングリッド・バーグマンエイキム・タミロフ、カティナ・パクシノウ他共演のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:サム・ウッド
製作総指揮:バディ・G・デシルヴァ
製作:サム・ウッド
原作:アーネスト・ヘミングウェイFor Whom the Bell Tolls
脚本:ダドリー・ニコルズ

撮影:レイ・レナハン
編集
シャーマン・トッド

ジョン・F・リンクSr.
音楽:ヴィクター・ヤング

出演
ロバート”ロベルト”ジョーダン:ゲーリー・クーパー

マリア:イングリッド・バーグマン
パブロ:エイキム・タミロフ
ピラー:カティナ・パクシノウ
アンセルモ:ウラジミル・ソコロフ
エルソルド:ジョゼフ・カレイア
アグスティン:アルトゥーロ・デ・コルドヴァ

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ

1943年製作 170分
公開
北米:1943年7月14日
日本:1952年10月16日
製作費 $3,000,000


アカデミー賞 ■

第16回アカデミー賞
・受賞
助演女優賞(カティナ・パクシノウ)
・ノミネート
作品
主演男優(ゲーリー・クーパー)
主演女優(イングリッド・バーグマン)
助演男優(エイキム・タミロフ)
撮影(カラー)・編集・美術
音楽賞(ドラマ)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1937年、スペイン
内乱が続く中、人民戦線に身を投じていたアメリカ人大学講師で、義勇兵のロバート”ロベルト”ジョーダン(ゲーリー・クーパー)は、フランシス・フランコ率いる右派の反乱軍に対するゲリラ活動を続けていた。

ジョーダンは、敵の唯一の援軍ルートである、渓谷に架かる鉄橋の爆破という新たな任務を命ぜられる。

4日目の未明の爆破実行に向け、ジョーダンは、ゲリラの一員アンセルモ(ウラジミル・ソコロフ)を案内役にして現地に向かう。

鉄橋を観察したジョーダンとアンセルモは、現地のゲリラのリーダー、パブロ(エイキム・タミロフ)と接触する。

その後、ジョーダンは、反乱軍に捕らえられ辱めを受けた後、パブロに助けられた娘マリア(イングリッド・バーグマン)と出会い、彼女に惹かれてしまう。

パブロの妻ピラー(カティナ・パクシノウ)にも会ったジョーダンは、気の強い彼女と本音の話が出来て満足する。

しかし、ジョーダンの手相を見たピラーは表情を曇らせ、彼はそれを気にする。

橋の爆破に反対する、かつては戦士だったパブロの落ちぶれた姿を見て、ピラーは自分がその場を仕切ると言い切り、彼のプライドを完全に打ち砕く。

マリアはパブロが危険な男だと、アンセルモは彼を殺すべきだとジョーダンに助言する。

翌日、アジトに戻った仲間の情報で、人民戦線が橋の爆撃を計画し、ゲリラの掃討作戦も行われるという噂話が伝えられる。

ジョーダンは、惹かれ合うようになっていたマリアと、ピラーを伴い他のゲリラ部隊のエルソルド(ジョゼフ・カレイア)に会い、馬の調達を依頼する。

その帰り道、先を行ったピラーを追わずに、ジョーダンは両親を反乱軍に殺されたマリアの辛い過去を聞きながら、彼女を固く抱きしめる。

アジトに戻ったジョーダン達だったが、季節外れの雪が降り始め、彼らはエルソルドの馬の移送を心配する。

パブロは、自分が指摘していた通りになったため、馬の足跡が雪に残ることを気にするジョーダンらを嘲り笑う。

ジョーダンは、マリアを侮辱するパブロに言い寄り、仲間達も酔って戯言を言う彼を挑発する。

それを無視したパブロは、仲間達に追い払われてしまう。

仲間達の中には、パブロを殺せという意見も出るが、道に詳しい彼を生かした方が得だという者もいる。

ピラーは、一旦決めた殺すという意見をに賛成しながらも、かつてのパブロの勇姿を思い起こし、それを仲間達に話す。

その時、パブロが戻り雪が止んだことを知らせ、橋の爆破にも賛成し、仲間達と行動を共にすることを伝える。

翌朝、見張りについていたジョーダンは、偵察隊の兵士に見つかったために彼を殺す。

その後、馬を連れたエルソルドらが現れるが、彼らは偵察隊の攻撃を受ける。

エルソルドを助けようとする仲間達を、橋の爆破が優先だと言ってピラーが制止する。

自分達が自殺したように見せかけたエルソルドは、迫ってきた指揮官を射殺するが、空からの爆撃を受けて全滅する。

アジトに戻ったパブロは、エルソルドの死をジョーダンらに伝え、軍隊が橋を渡っていることも確認される。

ピラーは、軍が人民戦線の動きを察知し、攻撃の準備をしているのだろうと考える。

ジョーダンは、それを人民戦線の司令官に知らせるために伝令を出すが、パブロが姿を消してしまう。

運命の時が近づき、別れを覚悟したマリアは、両親が殺された後に受けたことをジョーダンに話し、自分が汚れた女だということを伝える。

そんなマリアに優しく接し、愛を確かめ合ったジョーダンだったが、パブロがダイナマイトの起爆装置を燃やしてしまったことが分かる。

ジョーダンは、何とか爆破させる方法を考えようとするが、そこにパブロが仲間を三人連れて戻る。

パブロは起爆装置のことは魔が差したと謝罪し、エルソルドらが殺されたのを見て怖気づき、逃げたことを伝える。

その後ピラーは、ジョーダンの手相がマリアとうまくいくという予感だったことを彼に知らせる。

ジョーダンは、必ず戻るとマリアに伝え、アンセルモと共に橋に向かう。

パブロは、連れて来た三人と警備隊の監視所に接近する。

その時、夜が明けて、伝令の手紙の内容が司令官に知らされるが、既に攻撃機は飛び立ってしまう。

ピラーやパブロの攻撃は始まり、ジョーダンは橋に爆薬を仕掛け、マリアは彼の無事を神に祈る。

戦車が橋に接近し、ジョーダンは橋の爆破に成功するのだが、アンセルモが犠牲になる。

ジョーダンはマリアの元に戻るが、馬の数が足りないことを知っていたパブロは、三人の仲間を射殺してしまう。

それを知りながらも、ジョーダンらはパブロの道案内で敵前を突破しようとする。

砲弾により落馬したジョーダンは骨折してしまい、彼は仲間達を逃がすために、その場に残る決心をする。

ジョーダンは、泣きじゃくるマリアに勇気を与え、別れではないことを伝え、彼女を避難させる。

意識を失いかけたジョーダンは、マリアのことを想いながら、警備隊に向けて機関銃を乱射する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

内乱が続くスペインで、ゲリラ活動に参加して人民戦線に身を投じていたアメリカ人のロバート・ジョーダンは、敵の援軍補給ルートである、渓谷の鉄橋爆破命令を受ける。
山岳ゲリラに合流したジョーダンは、今では威厳を失ったリーダーのパブロと、彼に代わる統率力を発揮する、妻ピラーらと合流する。
ジョーダンは、彼らに保護されていた若い娘マリアにも出会い、彼女に惹かれ、やがて二人は愛し合うようになる。
その後、人民戦線の橋の爆撃や、ゲリラの掃討作戦の噂を聞いたジョーダンは、山岳地帯からの脱出に必要な馬を確保しようとする。
他のゲリラ集団のリーダー、エルソルドに出会い、馬の提供を約束されたジョーダンは、マリアとの愛を一層深めていく。
しかし、エルソルドらの援軍は、警備隊や爆撃により阻まれてしまう。
さらに、反乱軍が人民戦線の動きを察知し、攻撃準備を始めていることを、ジョーダンは司令官に伝えようとする。
そして、橋の爆破が迫り、マリアとの別れを覚悟するジョーダンにとっての、運命の時が近づく・・・。
__________

内戦の混乱や、荒々しいゲリラ達の人間描写、そしてその逞しい生活環境などの生々しさも然る事ながら、サム・ウッドは、主演の二人のロマンスに重点を置いた、メロドラマ的な作品に仕上げている。

スペイン内戦を経て第二次大戦の真っ只中だった時期に製作されたという、その時代背景を考えると、更に重みを感じる、格調高き名作でもある。

好演はするものの、工作員ゲリラにしては、弱々しい感じも受けるゲーリー・クーパーよりも、前作「カサブランカ」(1942)とは全く違うイメージで登場する、イングリッド・バーグマンの、新鮮な魅力は特筆すべきで、本作の大きな見所でもある。

第16回アカデミー賞では、作品賞以下9部門にノミネートされ、助演女優賞(カティナ・パクシノウ)を受賞した。
・ノミネート
作品
主演男優(ゲーリー・クーパー)
主演女優(イングリッド・バーグマン)
助演男優(エイキム・タミロフ)
撮影(カラー)・編集・美術
音楽賞(ドラマ)

回想場面の勇姿と、戦いで疲弊し落ちぶれた哀れな姿の対比が印象的なゲリラのリーダー、エイキム・タミロフ、その妻で夫を遥かに凌ぐ逞しさを見せ熱演するカティナ・パクシノウ、主人公の良き協力者であるウラジミル・ソコロフ、主人公達に馬を運ぶものの、勇ましく戦いながら命を落とすゲリラのジョゼフ・カレイアなどが共演している。


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