フューリー Fury (2014) 4/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

第二次世界大戦末期、ナチス・ドイツ武装親衛隊の抵抗に遭う、アメリカ陸軍第二機甲師団の一小隊の最前線での戦いを描く、製作、監督、脚本デヴィッド・エアー、製作総指揮、主演ブラッド・ピットシャイア・ラブーフローガン・ラーマンマイケル・ペーニャジョン・バーンサルジェイソン・アイザックス他共演の戦争ドラマ。


ドラマ(戦争)

ブラッド・ピット / Brad Pitt 作品一覧


スタッフ キャスト
監督:デヴィッド・エアー

製作
ビル・ブロック
デヴィッド・エアー
イーサン・スミス
ジョン・レッシャー
製作総指揮
ブラッド・ピット
サーシャ・シャピロ
アントン・レッシン
アレックス・オット
ベン・ウェイスブレン
脚本:デヴィッド・エアー
撮影:ローマン・ヴァシャノフ
編集:ドディ・ドーン
音楽:スティーヴン・プライス

出演
ドン“ウォーダディ”コリアー:ブラッド・ピット
ボイド“バイブル”スワン:シャイア・ラブーフ
ノーマン“マシン”エリソン:ローガン・ラーマン
トリニ“ゴルド”ガルシア:マイケル・ペーニャ
グレイディ“クーンアス”トラビス:ジョン・バーンサル
“オールドマン”ワゴナー大尉:ジェイソン・アイザックス
ビンカウスキー:ジム・パラック
マイルズ:スコット・イーストウッド
パーカー:ゼイヴィア・サミュエル
デイヴィス:ブラッド・ウィリアム・ヘンケ
ピーターソン:ケヴィン・ヴァンス
イルマ:アナマリア・マリンカ
エマ:アリシア・フォン・リットベルク
ドイツ軍の伍長:ブランコ・トモヴィッチ
フォスター:イアン・ギャレット
ヒルダ・マイヤー:ユージニア・カズミナ
エディス:ステラ・ストッカー

アメリカ/イギリス 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
2014年製作 134分
公開
イギリス:2014年10月22日
北米:2014年10月17日
日本:2014年11月28日
製作費 $68,000,000
北米興行収入 $85,817,910
世界 $211,817,910


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1945年4月、第二次世界大戦下。
連合軍は、ドイツ軍の圧倒的破壊力を持つ重戦車に苦戦を強いられていた。

中心部に攻め入る連合軍を迎え撃つヒトラーは総力戦を宣言し、国民全てが兵になることでそれに対抗した。

激しい戦闘で生き残ったアメリカ陸軍第二機甲師団の二等軍曹ドン“ウォーダディ”コリアー(ブラッド・ピット)は、ドイツ軍の騎馬兵を殺害する。

ウォーダディは、副操縦手”レッドを失い、砲手ボイド“バイブル”スワン(シャイア・ラブーフ)、操縦手トリニ“ゴルド”ガルシア(マイケル・ペーニャ)、装填手グレイディ“クーンアス”トラビス(ジョン・バーンサル)と共に、”フューリー”と名付けた”M4 シャーマン”で自陣に戻る。

同僚のデイヴィス(ブラッド・ウィリアム・ヘンケ)とピーターソン(ケヴィン・ヴァンス)に迎えられたウォーダディは、レッドの遺体を降ろし、信心深いバイブルは祈りを捧げる。

パーカー少尉(ゼイヴィア・サミュエル)に自分達しか戻れなかったことを伝えたウォーダディは、次の任務を言い渡される。

それを部下に伝えたウォーダディは、副操縦手として配置されたノーマン・エリソン(ローガン・ラーマン)が新兵だったために驚く。

何かの間違えだと考えたウォーダディだったが、ノーマンに誰とも親しくなるなと伝えて、自分達の”家”だと言ってフューリーに向かわせる。

バイブルらに声をかけたノーマンは、自分が、戦車の訓練は受けていない単なるタイピストだと伝える。

いくつか質問されたノーマンは、戦車内を掃除するよう指示され、飛び散った血液などを拭き取り、戦死したレッドの顔面の皮膚を見つけて、外に出て吐いてしまう。

ウォーダディは、トラックで運ばれる大量の死体を見て動揺するノーマンを気にする。

上官の元に連れて行かれる”武装親衛隊”の兵士に気づいたウォーダディは、ドイツ語が話せるために言い寄る。

バイブルらに制止されたウォーダディだったが、レッドを殺した親衛隊を許すことができず、隊員を見たら全員殺すようノーマンに伝える。

パーカーに呼ばれたウォーダディは、北に向い部隊と合流するため移動すると言われる。

出発した小隊は警戒しながら前進し、ウォーダディから周囲に注意するよう言われたノーマンは、ゴルドから機関銃操作を教わる。

暫くして、林の中の敵少年兵を目撃したノーマンはそれを見逃してしまい、先頭を走行していたパーカーの戦車が攻撃を受ける。

ウォーダディらが敵を射殺し、火だるまになったパーカーは自ら命を絶つ。

敵が”ヒトラーユーゲント”だったことを確認したウォーダディは、撃たなかったノーマンにパーカーを死なせた責任を追及する。

ある町に到着したウォーダディは、“オールドマン”ワゴナー大尉(ジェイソン・アイザックス)に呼ばれる。

ワゴナーは、部下のマイルズ軍曹(スコット・イーストウッド)をウォーダディの小隊に同行させる。

足止めされている小隊を救い敵を撃破する命令をワゴナーから受けたウォーダディは、それをデイヴィスやピーターソン、ビンカウスキー(ジム・パラック)らに伝えて出発する。

現場に着き歩兵を車両から降ろしたたウォーダディは、敵に向い前進する。

ウォーダディは、足止めされていた歩兵を戦車の後方に従え、対戦車砲の攻撃を受けながら反撃する。

倒れている敵兵を撃つようゴルドに指示されたノーマンは、それを拒み、こんな場所にはいられないと言って取り乱してしまう。

敵を撃破したウォーダディは、乗員の命を守る約束をした自分の邪魔をすると言って、ノーマンを責める。

タイピストの訓練を受けただけの自分は、努力はしているとノーマンは答える。

ノーマンを外に出したウォーダディは、捕えられた敵兵を射殺するよう命ずる。

それを拒むノーマンは自分を殺してほしいと伝えるが、ウォーダディは、ノーマンに無理矢理に拳銃を握らせて敵兵を射殺する。

仲間達の元に戻ったノーマンは、北アフリカ以前から一緒のウォーダディのお蔭で自分達が生き延びていると、ゴルド、バイブル、クーンアスから言われる。

15分で出発することを部下に伝えたウォーダディは、ノーマンに何か食べておくよう指示する。

その後、目的の町に着いたウォーダディらは、敵を警戒しながらその場を制圧する。

残っていた敵は降伏するが、戦いを拒否する子供を吊るした親衛隊士官は射殺される。

到着したワゴナーに報告して、翌日の出発を確認したウォーダディは、敵を殺すことができたノーマンを連れて、自分達が来ることを知り自殺した住人の死体を見せる。

自分の指示に従えば生き残れるとノーマンに伝えたウォーダディは、窓から外を覗く女に気づきその部屋に向かう。

その場にいたイルマ(アナマリア・マリンカ)が一人だと言うのを信じないウォーダディは、奥の部屋で隠れていた従妹のエマ(アリシア・フォン・リットベルク)を見つける。

怯えるイルマにお湯を用意させたウォーダディは、エマに話しかけて卵とタバコを渡し、ノーマンがその様子を見守る。

イルマとエマは食事を用意し、ウォーダディは顔を洗う準備をする。

楽譜に気づいたノーマンはピアノを弾き始め、それを知り安心したエマは音楽に合わせて歌う。

ウォーダディの背中の火傷痕を気にするノーマンは、エマを抱かないなら自分が抱くとウォーダディに言われる。

部屋に入ったノーマンとエマの元に向かおうとしたイルマは、ウォーダディに制止される。

エマに優しく接するノーマンは、彼女の手相を見て落ち着かせ、心触れ合う二人は愛し合う。

顔を洗い髭を剃ったウォーダディは、部屋から出て来たノーマンとエマ、そしてイルマと共に食事をする。

そこに、町の女を抱いたバイブル、ゴルド、クーンアスが現れ、下品な言葉と態度でその場の雰囲気を壊す。

エマは怯え、イルマは三人の態度を不快感に思う。

三人を加えて食卓に着き、クーンアスに嫌がらせをされたエマは泣き出してしまう。

それでも下品な振る舞いと話を止めないクーンアスを黙らせたウォーダディは、大尉に呼ばれてその場を離れる。

西に移動する敵を監視し、大隊が到着するまで十字路を死守するよう、ウォーダディはワゴナーから命令される。

敵の兵力などは不明のまま、ベルリン侵攻のための支援部隊の全滅を回避するため、ウォーダディは出発の準備を始める。

敵の空襲が始り建物は崩壊し、瓦礫の下敷きになったエマが死亡したことを知ったノーマンは泣き崩れる。

ノーマンを呼び寄せるクーンアスは、これが戦争だと言って彼を納得させる。

小隊は出発し、呆然とするノーマンに焼かれる町を指差すウォーダディは、直ぐに戦争は終わるが、まだ大勢が死ぬという現実を話して聞かせる。

その後、攻撃を受けた小隊は一両を失い、ウォーダディは、相手が”ティーガーI”だと気づく。

一旦、後退して前進した小隊は砲撃するが、ティーガーの車体は砲弾を跳ね返し、更に一両が撃破される。

デイヴィスの車両も大破し、一対一になったウォーダディは、ティーガーの背後に回り攻撃する。

ティーガーを倒したウォーダディらは、互いを称え合い、敵兵を射殺したノーマンは、一人前の兵士になったと言われる。

その後、十字路を目前にしたフューリーだったが、地雷の爆破でキャタピラーが壊れてしまう。

ウォーダディは修理可能であることを確認し、クーンアスとノーマンはその場の建物を調べる。

救護所だった内部を確認したクーンアスは、町での態度をノーマンに謝罪し、いい奴だと言われたノーマンは、クーンアスの言葉を理解する。

丘で見張るようにとウォーダディに指示されたノーマンは、茂みに隠れて渡された食料を食べる。

暫くして、敵の大軍が迫ることを確認したノーマンは、十字路に戻り、それをウォーダディに知らせる。

200~300名の兵士と輸送車だと言われたウォーダディは、武装親衛隊の大隊であることを確信する。

一旦、逃げて敵を行かせる提案をするバイブルだったが、この場を死守するという任務を受けていたウォーダディは戦おうとする。

反対するバイブルらに避難するよう指示したウォーダディは、フューリーが自分の家だと伝える。

車両に上がったノーマンは残ることをウォーダディに伝え、バイブルらも戦う決心をする。

敵兵の死体に火を点けて車両が大破した様に見せかけたウォーダディは、攻撃の準備をして待機する。

残っていた酒を見つけたウォーダディは、それを皆で回して飲み、仲間達は、戦闘、女、酒もやるノーマンに”マシン”というあだ名をつける。

大隊が十字路に到着し、ウォーダディらは攻撃を仕掛ける。

散らばった敵を狙い撃ちするウォーダディらだったが、弾切れになる。

発煙筒を投げてゴルトとノーマンに援護させ、外に出て予備の弾丸を車両内に運んだウォーダディは、銃弾を受けながら敵を倒す。

バイブルに手当てをしてもらったウォーダディは敵を警戒し、ゴルドが敵の”パンツァーファウスト”に気づく。

クーンアスが胴体を撃ち抜かれて死亡し、敵兵に囲まれて弾が尽きる。

残る小火器と50口径で抵抗しようとしたウォーダディ、バイブル、ゴルド、ノーマンは銃撃を始める。

バイブルは敵の武器を奪うために車両を降り、手榴弾を投げようとしたゴルドは撃たれてしまう。

手榴弾を車両内に落としてしまったゴルドは、それに覆いかぶさり爆死し、ノーマンを助ける。

車両の外に出たノーマンは、敵兵に襲われたバイブルを助ける。

ウォーダディに手榴弾を渡そうとしたバイブルは、頭部に弾丸を受けて即死する。

スナイパーに狙い撃ちされたウォーダディは、何んとか車両内に戻り、バイブルの死を確認する。

崩れ落ちたウォーダディはノーマンに謝罪し、仕方がないと答える彼に最善は尽くしたと伝える。

それを理解するノーマンは怖いことを伝え、同じだと言うウォーダディは、降伏しようと考えるノーマンに地獄を見ると伝える。

脱出用のハッチのことを確認したウォーダディは、手榴弾を投げ込まれたため、ノーマンに逃げるよう指示する。

車両の底に隠れたノーマンは、敵兵に見つかり覚悟を決めるものの、その兵士はノーマンを見逃す。

朝になり、車両内に戻ったノーマンは、ウォーダディの死を確認して、ジャンバーを脱ぎ彼に被せる。

誰かが車両に上がってきたため、ウォーダディの銃を手にして構えたノーマンは、味方の兵士だと気づく。

車両から出たノーマンは衛生兵に介抱され、英雄だと言われて救急車両に乗る。

ノーマンは、十字路を通過する友軍とフューリーを見つめながらその場を去る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1945年4月、第二次世界大戦下。
激しい戦闘を終えたアメリカ陸軍第二機甲師団の二等軍曹ドン“ウォーダディ”コリアーは、砲撃手バイブル、操縦手ゴルド、装填手クーンアスと共に、”フューリー”と名付けた”M4 シャーマン”で自陣に戻る。
補充兵のノーマンが新兵だったことを不満に思うウォーダディだったが、仕方なく彼に副操縦手を任せる。
移動した小隊は、”ヒトラーユーゲント”に襲われて小隊長が焼死してしまい、ウォーダディは、敵に気づいていたノーマンが攻撃しなかったことを責める。
目的地の町でワゴナー大尉から命令を受けたウォーダディは、小隊を率いて、足止めされていた歩兵を救い敵を撃破する。
役目を果たせず敵を殺せないノーマンは、ウォーダディに無理矢理に敵兵を射殺させられる。
その後、ある十字路を死守する命令を受けて出発したウォーダディらの前に、敵の重戦車”ティーガーI”が立ちはだかる・・・。
__________

第二次世界大戦末期、敗色が濃いナチス・ドイツ武装親衛隊)の最後の抵抗を受ける、アメリカ陸軍第二機甲師団の一小隊の戦いを描く戦争ドラマ。
終戦間近にも拘わらず、必ずでる戦死者のことを考えながらの戦いが、重苦しい雰囲気で展開していく。

アメリカ軍の”M4 シャーマン”とドイツ軍の誇る重戦車”ティーガーI”の戦いが一つの見せ場というか、大宣伝された作品ではある。

世界で唯一、駆動可能な”ティーガー131”が撮影に使われたこともあり、特撮や模型を駆使して大事に扱われたような映像しか登場しないため、その戦いはやや迫力に欠ける。
ティーガー131”の本物は、多分、短い時間の走行場面にしか使われなかったと思われる。

戦争の悲惨さは言うまでもなく、部下の命を守る約束をした男の苦悩や、目的以外で配属されてしまった新兵の死に直面する心理状態などを繊細に描く、デヴィッド・エアーの脚本と深い演出が見所の作品だ。

お馴染みの”オスカー最有力作品”という日本の誇大広告は見事に外れ、評価は悪くなかったが、オスカー争いでは完全に無視されてしまった。

北米興行収入は約8600万ドルで期待ほどではなかったが、全世界では約2億1200万ドルのヒットとなった。

生き残るために非情な態度で仲間に接する二等軍曹を好演するブラッド・ピット、その部下で信心深い砲撃手シャイア・ラブーフ、全く訓練を受けないまま配属されてしまった新兵の苦悩を見事に演ずる副操縦手のローガン・ラーマン、操縦手のマイケル・ペーニャ、装填手のジョン・バーンサル、主人公の小隊に命令を出す大尉ジェイソン・アイザックス、小隊の二等軍曹ジム・パラックブラッド・ウィリアム・ヘンケ、ケヴィン・ヴァンス、軍曹スコット・イーストウッド、少尉ゼイヴィア・サミュエル、主人公と町で接するドイツ人女性アナマリア・マリンカ、その従妹アリシア・フォン・リットベルクなどが共演している。


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