17歳のカルテ Girl, Interrupted (1999) 3.97/5 (30)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1993年に発表された、スザンナ・ケイセンの自伝小説”Girl, Interrupted”の映画化。
ガラス細工のような繊細な心の持ち主の少女が体験する精神病棟の生活の日々を描く、監督、脚本ジェームズ・マンゴールド、製作、主演ウィノナ・ライダーアンジェリーナ・ジョリー他共演のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:ジェームズ・マンゴールド
製作総指揮
ウィノナ・ライダー

キャロル・ボディ
製作
キャシー・コンラッド

ダグラス・ウィック
原作:スザンナ・ケイセン
脚本
ジェームズ・マンゴールド

リサ・ルーマー
アンナ・ハミルトン=フェラン
撮影:ジャック・N・グリーン
編集:ケヴィン・テント
音楽:マイケル・ダナ

出演
スザンナ・ケイセンウィノナ・ライダー

リサ・ロウ:アンジェリーナ・ジョリー
ジョージーナ・タスキン:クレア・デュヴァル
デイジー・ランドーン:ブリタニー・マーフィ
ポリー・クラーク:エリザベス・モス
ジョン:トラヴィス・ファイン
トビアス”トビー”ジェイコブス:ジャレッド・レト
アネット・ケイセン:ジョアンナ・カーンズ
カール・ケイセン:レイ・ベーカー
ギルクレスト教授:ブルース・アルトマン
バーバラ・ギルクレスト:メアリー・ケイ・プレイス
ボニー・ギルクレスト:ケイディー・ストリックランド
メルヴィン・ポッツ医師:ジェフリー・タンバー
ソニア・ウィック医師:ヴァネッサ・レッドグレイヴ
クランブル医師:カートウッド・スミス
ヴァレリー・オーウェンス:ウーピー・ゴールドバーグ

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

1999年製作 127分
公開
北米:1999年12月21日
日本:2000年9月2日
製作費 $40,000,000
北米興行収入 $28,871,190
世界 $48,350,205


アカデミー賞 ■

第72回アカデミー賞
・受賞
助演女優賞(アンジェリーナ・ジョリー)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1967年4月。
大学に進学しないことを決め、作家になる夢を持つ18歳のスザンナ・ケイセン(ウィノナ・ライダー)は、それを周囲から理解されず、アスピリンとウォッカを瓶ごと飲んでしまう。

数日後、スザンナは、精神科医のクランブル(カートウッド・スミス)の勧めで、クレイモア精神科病院に入院することになる。

自分の意思で入院したとの同意書にサインしたスザンナは、病棟の看護師ヴァレリー・オーウェンス(ウーピー・ゴールドバーグ)に、施設を案内される。

スザンナは、焼身自殺を図った患者のポリー・クラーク(エリザベス・モス)や、同室の空想虚言癖のあるジョージーナ・タスキン(クレア・デュヴァル)を紹介される。

その直後、病棟を抜け出して逃亡したリサ・ロウ(アンジェリーナ・ジョリー)が連れ戻される。

リサは、以前、自分がいた部屋にいたスザンナを見て、彼女に襲い掛かる。

リサは取り押さえられ、スザンナは異様な雰囲気に動揺しながら病院での初日を終える。

ようやく施設に慣れたスザンナだったが、メルヴィン・ポッツ医師(ジェフリー・タンバー)に、どうして変人ばかりのこの場に自分がいなければならないかを訴える。

ポッツに、入院は自分自身の意思だと反論されたスザンナは、その後、平凡な日々を過ごす。

幼い頃、性的虐待を受けたデイジー・ランドーン(ブリタニー・マーフィ)は、チキンと下剤しか口にせず、彼女が持っている安定剤をリサが奪おうとする。

父カール(レイ・ベーカー)と母アネット(ジョアンナ・カーンズ)が、ポッツと面会することになり、スザンナは、自分が境界性人格障害と診断されたことを知る。

ある夜、リサに誘われたスザンナは、ジョージーナやポリーらと病棟を抜け出し、ソニア・ウィック医師(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)の部屋に忍び込み、各人のカルテを盗み見してしまう。

数日後、オーウェンスらに引率されて街に出かけたスザンナらだったが、彼女は同級生ボニー・ギルクレスト(ケイディー・ストリックランド)とその母バーバラ(メアリー・ケイ・プレイス)に出くわしてしまう。

ボニーに留学などの自慢話をされたスザンナは、バーバラに夫(ブルース・アルトマン)と肉体関係を持ったことを非難されてしまう。

それを知っていたリサが、バーバラを侮辱したため、憤慨した彼女らはその場から立ち去る。

それを見たスザンナは、リサの行為を歓迎し、その後、次第に彼女を理解し始める。

1968年、春。
スザンナの元恋人、トビアス”トビー”ジェイコブス(ジャレッド・レト)が面会に現れ、オーウェンスの好意で二人は外出を許される。

スザンナが正常だと言うトビーは、彼女をカナダ行きに誘う。

しかし、患者や職員達と心が通じ合い始めたスザンナは、トビーの誘いを断ってしまう。

そしてスザンナは、自分の火傷のことで取り乱したポリーを、リサと励まそうとしていたのを止めようとした、自分に好意を持つ看護師ジョン(トラヴィス・ファイン)と愛し合ってしまう。

それをオーウェンスに知られ、風紀を乱したスザンナは、ウィック医師に呼び出されて意見される。

ジョンは男性病棟に移され、リサの姿は見えなくなってしまいスザンナは不安が募る。

そして、現れたリサと共に、スザンナは病院を抜け出し、退院していたデイジーの家に向かう。

リサは、部屋を借りたにも拘らず、デイジーが受けた虐待などを口にして彼女を傷つけてしまう。

翌朝、スザンナは、デイジーが自殺しているのを見つける。

取り乱すスザンナを尻目に、リサはデイジーを自殺に追い込みながらも、彼女の金を奪いフロリダに向かう。

ショックを受けたスザンナはその場に残り、迎えに来たポッツと共に病院に戻る。

自分が何も出来なかったことを悔やむスザンナは、その胸に詰まったものを吐き出し、それをノートに書くようオーウェンスに言われる。

そして、オーウェンスに心を開いたスザンナは彼女に謝罪し、二人は硬く抱き合う。

その後スザンナは、週3回ウィック医師のセラピーを受けながら平穏な日々を過ごしていた。

そんなある日、リサが病院に連れ戻され、スザンナは彼女が隔離されている部屋に向かい、自分が退院できる可能性を告げる。

スザンナは、退院後、本屋で働きながら作家を目指すことをウィック医師らに告げ、彼女のセラピーも受けることになる。

病院での最後の夜、リサはポリーやジョージーナを連れ出し、スザンナのノートを持ち出し”朗読会”を始めてしまう。

自分達のことを書かれたノートの内容を見て、リサは執拗にスザンナを責める。

そんなリサにスザンナは、彼女が既に死んでいて、決して自由になれないと言い放つ。

それを聞いたリサは絶望し、崩れ落ちて涙する。

翌朝、手足を縛られベッドに横たわるリサは、別れを告げに来たスザンナに、自分が死んでいないことを伝える。

それを理解しているスザンナは、涙ながらに別れを惜しむリサに、退院して自分に会いに来ることを約束させる。

スザンナは、ノートに書いたことをジョージーナに謝罪し、ポリーにデイジーの猫を預ける。

そして、オーウェンスに見送られたスザンナは、家族の元に向かう。


解説 評価 感想 ■

10代の頃、境界性人格障害と診断され主演のウィノナ・ライダーが原作に興味を持ち、彼女自身も製作に参加した意欲作でもある。

*(簡略ストー リー)

進学を断念したことなどで、両親や周囲の目を気にし過ぎて、アスピリンとウォッカを飲み自殺未遂事件を起こした18歳のスザンナ・ケイセンは、精神科病院への入院を勧められる。
入院はしてみたものの、患者達の異常な姿を見たスザンナは動揺してしまう。
その後、病棟のリーダー的存在の患者リサ・ロウの存在を知ったスザンナは、彼女を恐れ敏感に反応する。
しかしスザンナは、リサの自由を求める生き様に次第に引かれていく・・・。
__________

精神病棟を舞台にした作品は数あるが、様々な過去を背負った少女達の苦悩の日々をリアルに描き、社会問題として切実に表現する脚本を兼ねたジェームズ・マンゴールドの繊細な演出が見所の作品。

映画の設定は1960年代後半なので、これを、ストレス肥大とも言える現代人に置き換えると恐ろしさも感じてしまう。

第72回アカデミー賞では、アンジェリーナ・ジョリー助演女優賞を受賞した。

主演のウィノナ・ライダーは、元々病的なひ弱さを感じさせる女優であり、その上に主人公と同じ診断を受けたことがあるということで、真に迫る演技が心を打つ。

なんと言っても、各映画賞を総なめにした見事な演技を見せるアンジェリーナ・ジョリーの感情表現は衝撃的と言えるほどで、実力派スターとしての、彼女の才能を世界に認めさせることになる。

病棟の患者、空想虚言癖のクレア・デュヴァル、父親に性的暴行を受けたブリタニー・マーフィ、焼身自殺を図ったエリザベス・モス、主人公に心を寄せる看護師のトラヴィス・ファイン、同じく彼女と付き合っていたジャレッド・レト、母親役のジョアンナ・カーンズ、父親レイ・ベーカー、彼女と肉体関係を持つ教授役ブルース・アルトマン、その妻役メアリー・ケイ・プレイス、娘ケイディー・ストリックランド、医師役のジェフリー・タンバーヴァネッサ・レッドグレイヴカートウッド・スミス、そして、地味な存在として看護師役で登場するウーピー・ゴールドバーグなどが共演している。

ところで、「17歳・・・」という邦題は、いったい何を意味しているのだろうか?


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