ブラック・レコード〜禁じられた記録〜 Glorious 39 (2009) まだ評価されていません。


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

第二次大戦勃発時の混乱の中、ある陰謀に気づいた政治家の娘が孤立して追い詰められていく姿を描く、監督、脚本スティーヴン・ポリアコフ、出演ロモーラ・ガライビル・ナイジュリー・クリスティエディ・レッドメインクリストファー・リー他によるサスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■

監督:スティーヴン・ポリアコフ
製作総指揮
ジェームズ・アサートン

シェリル・クラウン
サラ・ジーター
ローリー・ヘイワード
ロレイン・ヘガシー
アンディ・オルドネツ
ジェーン・ライト
製作
マーティン・ポープ

バーニー・ライス
脚本:スティーヴン・ポリアコフ
撮影:ダニー・コーエン
編集:ジェイソン・クラサッキ
音楽:エイドリアン・ジョンソン

出演
アン・キース:ロモーラ・ガライ

アレクサンダー・キース卿:ビル・ナイ
エリザベス:ジュリー・クリスティ
ラルフ・キース:エディ・レッドメイン
セリア・キース:ジュノー・テンプル
モード・キース:ジェニー・アガター
ギルバート:ヒュー・ボネヴィル
ローレンス:チャーリー・コックス
オリヴァー・ペイジ:コリン・レッドグレイヴ
ヘクター・ホルダーン:デイヴィッド・テナント
ジョセフ・バルコム:ジェレミー・ノーサム
ウォルター・ペイジ(老年期):クリストファー・リー
ウォルター・ペイジ(少年期):サム・キューブリック=フィニー
アン・キース(老年期):ミュリエル・パヴロウ
マイケル・ウォルトン:トビー・レグボ

イギリス 映画
配給
Momentum Pictures

BBC Films
2009年製作 129分
公開
イギリス:2009年11月20日
北米:未公開
日本:未公開
製作費 £3,700,000
イギリス興行収入 £301,813


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ロンドン
マイケル・ウォルトン(トビー・レグボ)は、いとこのウォルター・ペイジ(クリストファー・リー)と弟オリヴァー(コリン・レッドグレイヴ)を訪ねる。

家族の歴史を調べていることを二人に伝えたマイケルは、祖母セリア(ジュノー・テンプル)の姉アン・キース(ロモーラ・ガライ)についてを尋ねる。

養子であったアンは、弟のラルフ(エディ・レッドメイン)と妹セリアを可愛がったことをウォルターは伝えるが、思い出話は辛い場合もあり得ることを語りながら、遠い昔を振り返る。
__________

1939年、夏。
ナチス・ドイツとの開戦も迫ろうかとする時期、別荘のある美しい環境で過ごすアンは、女優として役をもらい、ラルフは外務省に勤めていた。

二人とセリアは、庶民院議員である父親アレクサンダー卿(ビル・ナイ)の誕生会の準備をしていた。

アンは友人である政治家ヘクター・ホルダーン(デイヴィッド・テナント)と、彼女が恋心を抱く人ローレンス(チャーリー・コックス)と共に、政府関係者ジョセフ・バルコム(ジェレミー・ノーサム)を伴ったアレクサンダーを迎える。

一同は、母親モード(ジェニー・アガター)も加えての食事会を始めるが、ヘクターが、ナチスに対する政府の融和政策を非難する。

気分を害したバルコムは、食事を済ませて屋敷を後にし、冷静なアレクサンダーは、ヘクターの考えも一理あることをアンに伝える。

翌朝、物置にいた飼い猫を見つけたアンは、そこに、あるレコードがあることに気づきアレクサンダーに渡す。

何かの会話が吹き込まれたレコードは、アレクサンダーが、政府で管理し切れないものをバルコムから預かった物の中の一つだった。

会話の記録に曲のラベルが貼られていることなどを、不審に思ったアンらだったが、それをラルフが窓から捨ててしまう。

その後、撮影所にいたアンは、ヘクターが自殺したというローレンスからの電話を受ける。

アンは、俳優仲間のギルバート(ヒュー・ボネヴィル)と、過激な言動が注目されていたヘクターの死亡記事を確認する。

その夜アンは、屋敷を訪れていた叔母エリザベス(ジュリー・クリスティ)と家族と共に教会の礼拝に向かう。

ローレンスの話では、ヘクターは自殺ではないという考えで、不穏な空気を感じたアレクサンダーは、バルコムが持ち込んだ荷物を回収させようとする。

次の休日、ギルバートやバルコムを誘い、ウォルターや生まれて間もないオリヴァーの家族と共に、アンはピクニックに出かける。

家族は散歩に出かけ、ローレンスのことを考えながら居眠りをしてしまったアンは、様子を見ていたオリヴァーが姿を消したことに気づく。

動揺したアンは森に向かい、その場にいたウォルターがオリヴァーを連れて行ったものと思うが、靴を見つけて、現れた家族と共に彼を捜す。

アンらは、林の中で乳母車に乗っていたオリヴァーを見つけるが、誰かが連れて行ったという彼女は、話を信じてもらえずに混乱してしまう。

屋敷に戻ったアンは、ヘクターの友人である自分の責任にさせようとするバルコムの陰謀だと考え、彼が運び出そうとした荷物から、レコードだけを抜き取り隠し持っていた。

家族と共にロンドンに戻ったアンは、持参したレコードを聴き、その中にはヘクターが脅されているような会話もあった。

アンは納戸でレコードを聴いていたが、突然入って来た使用人がそれを割ってしまう。

それを父アレクサンダーに話そうとしたアンだったが、混乱する世の中の状況は急変し、彼は話を聞いている時間がなかった。

アンは、政策に反対する者を消そうとしている陰謀があると考え、会話の人物が誰であるかを確かめようと、ギルバートに協力を求め、彼にレコードを渡す。

9月1日、ナチス・ドイツポーランドに侵攻し、9月3日、イギリスフランスドイツに宣戦布告する。

アンは、家族と共にそれを冷静に受け止めるが、ギルバートが、撮影所の衣裳部屋で死亡しているのが見つかり、遺書がないまま、警察は自殺と断定する。

アレクサンダーは、ヘクターとギルバートの死が関係するのではと考えるアンを気遣い、バルコムとの関係を断つことを伝える。

その後、撮影所でギルバートに渡してあったレコードを受取り、ラッシュをチェックしていたアンは、彼が、台詞ではなく、自分に”もう一度聴くんだ”と語りかけていることに気づく。

アレクサンダーが、戦争資金の調達のためにアメリカに向かい、その間、アンはエリザベスの世話を頼まれる。

レコードを聴いたアンは、バルコムがヘクターを狙う考えを話す声と、それらの計画に名前を付けたのが、その会話に加わるラルフだと知り驚いてしまう。

アンは、ラルフと同じ外務省に勤めるローレンスと連絡がつかなくなってしまう。

エリザベスと教会に向かったアンは、聖歌隊に参加しているウォルターと、その場にいた不審な人物に見つめられて動揺する。

アンは、使用人の忠告を聞かずに、故障した車でロンドンに戻ろうとする。

軍の検問で止められたアンは、身分証を持っていなかったために拘束されてしまう。

暫くして、セリアを伴ったラルフが現れて、アンは、愛するローレンスに会うためにロンドンに向かおうとしたことを二人に伝える。

解放されたアンは、セリアと共に外務省のパーティーの準備をする。

会場でアレクサンダーに迎えられ、ローレンスに会えて安心したアンは、彼が、ラルフが一件に関わっていることを承知していることを知らされる。

ローレンスは、貴族達が、ヒトラーと取引をしようとしていることと、レコードを渡してほしいことをアンに伝える。

その後アンは、ラルフから身分証を渡され、彼が調べてあった本当の両親が、ロマであったことを知らされる。

それを気にしないことをラルフに伝えたアンは、その場に現れたウォルターから、自分が家族に愛されていないと言われる。

動物病院で、ローレンスと待ち合わせをしたアンだったが、彼が現れないために不安になる。

アンは、パーティーで子供達が使っていた旗が落ちていることに気づき、動物達の遺体安置所に導かれるように向かい、そこでローレンスの死体を見つける。

動揺したアンはその場を離れ、猫を森で逃がして、動物の死体を焼く現場の横を、教会にいた男が自転車で走り去るのを目撃する。

その場にいた少女に、アンは、レコードを”ウィンストン・チャーチル”宛てに送るように頼む。

アレクサンダーは、アンが取り乱していると病院から連絡を受けて現れて彼女を落ち着かせるが、アンは父親も仲間なのかを問う。

その後アンは寝込んでしまい、現れたバルコムは、彼女が投函しようとしたレコードが、アレクサンダーために録音したものだと伝える。

バルコムらの会議が開かれる場がアレクサンダーの家で、彼は、アンを殺す気などないことを伝える。

そのことを、アンはアレクサンダーに伝えるが、バルコムが現れるはずがないと彼はそれを否定する。

アレクサンダーは、自分を疑うアンに、戦争で勝ち目のない祖国を救うために、尽くしていることを理解させようとする。

幽閉状態のアンは、その後もアレクサンダーとラルフの考えを受け入れようとしない。

ある日、部屋のドアの鍵がかかっていないことに気づいたアンは、母モードに脱げるように言われる。

アンは、その場にいたウォルターと敷地を離れ、大使の子供達と遊ぶアレクサンダーに呼ばれるが、それを無視して走り去る。
__________

ウォルターとオリヴァーは、その後はアンと会っていないことをマイケルに伝える。

アンは、20年前にカナダで死んだと聞き、一族の生き残りは自分達だけだということを、マイケルは二人から知らされる。

当時子供だったウォルターは、家族とバルコムに従っただけであり、ピクニックでオリヴァーを連れ去ったことや、アンに警告しようとしたことを伝える。

マイケルは、母親に会ってほしいことを二人に伝え、彼らを生存していたアン(ミュリエル・パヴロウ)と対面させる。

アンは、驚くウォルターとオリヴァーに、家族として、会いたかったことを伝える。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1939年。
庶民院議員アレクサンダー・キース卿の養女で女優のアンは、家族と共にロンドン郊外の別荘で、素晴らしい夏を過ごしていた。
ナチス・ドイツとの戦いを回避しようとする政府と、それが避けられないと考える勢力と意見は別れ、世の中は混乱していた。
そんな時アンは、物置で、ある会話を録音したレコードを見つける。
政府関係者のバルコムが持ち込んだものだということだったが、アンはそれを不審に思い始める。
その後、ナチスに対する政府の融和政策を厳しく非難する、アンの友人の政治家ヘクターが自殺する事件が起きる。
やがて戦争は始り、不安になったアンは、俳優仲間のギルバートに相談してレコードを渡すが、彼も死亡して自殺と断定される。
そしてアンは、自分が考える陰謀に、外務省に勤める弟ラルフが関与していることに気づき、恐怖を感じる日々を送るのだが・・・。
__________

第二次大戦前夜から始まるドラマは、イギリス融和政策の陰で暗躍していた、陰謀を描くサスペンスに展開していく。

主人公を演ずるロモーラ・ガライの、全編に渡る熱演が強調され、前半で、実力派のベテラン、ビル・ナイや期待の若手スター、エディ・レッドメインが、抑えた演技で目立ち過ぎないところがポイントだ。

後半、孤立する主人公の追い詰められる姿を、より効果的に見せるための前半の演出だろうが、ラストがほぼ予想がついてしまう点は、今一つと言ったところだろうか。

イギリス映画界を代表す面々の出演は注目だが、北米、日本でも劇場未公開に終わった。

撮影を担当した、ダニー・コーエンの美しい映像は印象に残る。

追い詰められながらも、逞しく時代を生き抜いたことが分かるラストで、笑顔で締めくくる主人公のロモーラ・ガライ、彼女の養父として国のために尽くす政治家ビル・ナイ、その妹ジュリー・クリスティ、父親の考えを理解する息子のエディ・レッドメインと娘のジュノー・テンプル、その母親ジェニー・アガター、主人公の俳優仲間ヒュー・ボネヴィル、恋人チャーリー・コックス融和政策を過激な言動で非難するデイヴィッド・テナント、主人公の親戚コリン・レッドグレイヴクリストファー・リー、その少年期サム・キューブリック、政府関係者ジェレミー・ノーサム、老年期の主人公ミュリエル・パヴロウ、主人公の話を、年老いたいとこ二人から聞こうとする少年トビー・レグボなどが共演している。


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