宮廷画家ゴヤは見た Goya’s Ghosts (2006) 3.32/5 (28)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

宮廷画家のフランシスコ・デ・ゴヤが活躍していた時代の激動のスペインを名匠ミロス・フォアマン(脚本兼)が描く、主演ハビエル・バルデムナタリー・ポートマンステラン・スカルスガルドランディ・クエイド他共演の歴史ドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:ミロス・フォアマン
製作:ソウル・ゼインツ
製作総指揮:ポール・ゼインツ
脚本
ミロス・フォアマン

ジャン=クロード・カリエール
撮影:ハビエル・アギーレサロベ
編集:アダム・ブーム
音楽:ヴァルハン・オーケストロヴィッチ・バウアー

出演
ロレンゾ修道士:ハビエル・バルデム

イネス・ビルバトゥア/アリシア:ナタリー・ポートマン
フランシスコ・デ・ゴヤステラン・スカルスガルド
カルロス4世ランディ・クエイド
グレゴリオ神父:マイケル・ロンズデール
トマス・ビルバトゥア:ホセ・ルイス・ゴメス
マリア・イザベル・ビルバトゥア:マベル・リベラ
マリア・ルイサブランカ・ポルティージョ
アンヘル・ビルバトゥア:ウナクス・ウガルデ
アルヴァロ・ビルバトゥア:フェルナンド・ティエルブ
ジョゼフ・ボナパルトジュリアン・ワダム
僧侶:フランク・ベイカー

スペイン/アメリカ 映画
配給
ワーナー・ブラザーズ(スペイン)
Samuel Goldwyn Films(北米)
2006年製作 113分
公開
スペイン:2006年11月8日
北米:2007年7月20日
日本:2008年10月4日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $1,000,045
世界 $9,448,082


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1792年、スペインマドリード、異端審問所。
国王カルロス4世の宮廷画家フランシスコ・デ・ゴヤ(ステラン・スカルスガルド)が描く、自分達の絵を批判する修道士の中で、ロレンゾ(ハビエル・バルデム)は彼を雇い肖像画を描かせていた。

ロレンゾはゴヤを擁護し、偉大な画家である彼を責めるよりも、異端者を徹底的に排除することを重要視するべきだとグレゴリオ神父(マイケル・ロンズデール)に意見する。

そしてロレンゾは、拷問や火刑を積極的に指導する立場になることを伝える。

その頃ゴヤは、友人である商人トマス・ビルバトゥア(ホセ・ルイス・ゴメス)の娘イネス(ナタリー・ポートマン)の肖像画も描いていた。

ロレンゾは、ゴヤのアトリエでイネスの絵を見て、彼女が気になる存在となる。

そんな時イネスは、居酒屋で豚肉を食することを拒んだことから、異端審問所に出頭するよう命ぜられる。

思い当たることはないと両親トマス(ホセ・ルイス・ゴメス)とマリア・イザベル(マベル・リベラ)に伝えたイネスだったが、仕方なく審問所に向かう。

尋問官から質問を受けたイネスは、食べなかった豚肉は好きでなかったからだと答える。

その言葉を神に誓ったイネスだったが、隠れユダヤ教徒と疑われ、全裸にされて拷問を受ける。

トマスは、戻ってこないイネスの身を案じ、ゴヤの元に向かい要件を話し、ロレンゾに会いたいことを伝える。

自分の問題でないことには関われないというゴヤだったが、完成した絵をロレンゾに見せて、報酬の代わりに審問所に拘束されたイネスの情報を求める。

審問所の地下の牢獄に向かったロレンゾは、イネスに優しく接して力になろうとする。

家族への伝言を聞いたロレンゾは、イネスと共に祈りを捧げ彼女を抱きしめる。

その後、ゴヤはロレンゾを伴いトマスの屋敷を訪ねて、彼と家族に歓迎される。

トマスは、修道院の修復をロレンゾに約束し、彼からイネスが元気だと知らされる。

ロレンゾは、イネスが先祖のユダヤ教を信仰していたため、その告白に伴い裁判にかけられることを話す。

マリア・イザベルはそれを否定するが、トマスは先祖が改宗したことは認める。

告白させられたイネスが拷問を受けた可能性を知ったトマスらは、それを証拠とするロレンゾらの行為を批判する。

トマスは、ロレンゾがチンパンジーとオランウータンの私生児であるという内容の告白文を書き、それに署名するよう彼に迫る。

ゴヤだけを帰したトマスは、息子アンヘル(ウナクス・ウガルデ)とアルヴァロ(フェルナンド・ティエルブ)に命じて、ロレンゾを後ろ手に縛り吊るして拷問する。

苦痛に耐えられないロレンゾは告白文に署名し、トマスは、イネスが戻ればそれを燃やすことを約束して彼を帰す。

ロレンゾは、帰り際に修道院修復費用を渡され、それを持参してグレゴリオ神父の元に向かう。

神父は、寄付金は受け取るものの、イネスを帰すことを考慮するべきだと言うロレンゾの意見は退ける。

イネスの元に向かったロレンゾは、家族と話をしたことだけを伝えて、祈りを捧げ彼女を抱き寄せる。

その後トマスは、イネスが戻らないために告白文を国王に見せて、ロレンゾを追求するよう嘆願する。

それはグレゴリオ神父の元に渡り、姿を消したロレンゾの肖像画はゴヤのアトリエから没収される。

ロレンゾは、教会の名を汚したとされて肖像画は燃やされ、彼の名を口にすることも禁じられる。

ゴヤは、完成した王妃マリア・ルイサ(ブランカ・ポルティージョ)の絵を彼女と国王の前で披露するが、二人は顔色を変えて退席する。

国王はゴヤを呼び寄せるが、従弟であるルイ16世が、王妃マリー・アントワネットと共に斬首刑に処せられたことを知らされて動揺する。

15年後。
フランス皇帝となっていたナポレオンは、スペイン・ブルボン朝の内紛に介入し、兄ジョゼフ・ボナパルト(ジュリアン・ワダム)を国王に任命する。

聴力を失っていたゴヤは、ナポレオンを単なる侵略者と考えていた。

ナポレオンは異端審問を廃止し、審問所を取り壊し牢獄の囚人を解放する。

イネスは自宅屋敷に戻るものの、家族は殺されていた。

変わり果てた姿でゴヤの元を訪ねたイネスは、耳の聞こえない彼に、家族が殺されたことと、今は、産んだ娘の行方が心配だ伝える。

それを問題視したゴヤは、その件を調べようとするのだが、フランスに逃亡していたロレンゾは、ナポレオン政権下で検察官となっていた。

ロレンゾは、グレゴリオ神父を裁判にかけて死刑を言い渡す。

ゴヤはロレンゾに会い、解放されたイネスの力になって欲しいことを伝える。

イネスはロレンゾに会い、自分達の娘がどうなったかを知りたがるのだが、彼は子供の父親であることを認めない。

ロレンゾは、イネスには娘の存在を否定しなかったが、彼女が獄中で正気を失ったのだろうとゴヤに語る。

拘束されていたグレゴリオ神父に会ったロレンゾは、イネスの子供の行方を調べる。

修道院に預けられた子供は11歳の時に逃げ出したということだった。

ゴヤは、公園でイネスそっくりの少女を目撃して、アリシア(ナタリー・ポートマン)という名前で娼婦であることを知る。

それをゴヤから知らされたロレンゾは、イネスとアリシアを会わせることへの協力を求められる。

アリシアに会ったロレンゾは、国を離れるよう提案するが、彼女はそれを聞き入れようとしない。

イネスが施設に入れられたことを知ったゴヤは、院長を買収して彼女を連れ帰る。

アリシアに声をかけたゴヤは、彼女とイネスを合わせようとする。

しかし、アリシアは他の娼婦達と共に連行され、その場に現れたイネスは、置き去りにされていた赤ん坊が、自分の娘だと思い込み連れ去る。

ゴヤは今回の件が、アリシアをアメリカに向かわせようとするロレンゾの企みだと知り非難する。

その時、イングランド軍が国内に進軍して、スペイン人と共にフランス軍を襲い、国王は家族と逃亡したという連絡がロレンゾに入る。

ロレンゾは、家族を連れてマドリードから脱出しようとする。

ゴヤは、子供をあやしロレンゾに会わせようとするイネスに言葉をかけられない。

移送されていたアリシアらは、フランス軍兵士が、現れたイングランド軍に恐れをなして逃げたため解放される。

逃げ遅れたロレンゾは拘束され、解放されたグレゴリオ神父から、悔い改め再び神の道に戻るかを問われる。

イングランド軍はマドリードを制圧して、アリシアは指揮官に気に入られる。

さらし者となり公開処刑上に向かったロレンゾは、民衆やイネス、そしてゴヤの前で処刑される。

イネスは運ばれるロレンゾの遺体に付き添い、ゴヤは彼女の後を追う。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1792年、スペインマドリード
異端審問所の修道士ロレンゾは、宮廷画家であるフランシスコ・デ・ゴヤに肖像画を描かせていた。
ゴヤは、友人である商人トマスの娘イネスの肖像画も描いていたのだが、アトリエでその絵を見たロレンゾは彼女が気になる存在となる。
ロレンゾは、異教徒を徹底的に排除する立場となり強硬手段をとる。
そんな時、居酒屋で豚肉を食べなかったイネスは、ユダヤ教徒と疑われ、審問所に出頭して拷問を受ける。
トマスに助けを求められたゴヤは、それを調べるようロレンゾに協力を求める。
ロレンゾはトマスに会い、イネスが異教徒であることを告白したと伝えるのだが・・・。
__________

名作「カッコーの巣の上で」(1975)と「アマデウス」(1984)でミロス・フォアマンと組み、「イングリッシュ・ペイシェント」(1996)も合わせ、三作でアカデミー作品賞を受賞したソウル・ゼインツの遺作となった作品で甥のポール・ゼインツも製作に参加している。

15世紀後半から始まるスペイン異端審問の犠牲になる少女と、それに携わる修道士、二人に関わった宮廷画家フランシスコ・デ・ゴヤの運命を描く重厚な作品。

キリスト教の汚点ともいえる異端審問をテーマにした重苦しい内容に、当然ながら、人間の喜びや希望は殆ど描かれていないのだが、ミロス・フォアマンの繊細な演出と、実力派スターの確かな演技により見応えある作品に仕上がっている。

修道士から逃亡生活を得て、政治的な立場の人物から結局死刑となる、数奇運命をたどる男を熱演するハビエル・バルデム、美しい純情な少女が拷問にかけられるシーンも痛々しい、娘と二役を好演するナタリー・ポートマン、二人に関わる画家フランシスコ・デ・ゴヤステラン・スカルスガルド、国王カルロス4世ランディ・クエイド、王妃マリア・ルイサブランカ・ポルティージョ異端審問を取り仕切る神父マイケル・ロンズデール、ヒロインの父親ホセ・ルイス・ゴメス、母親マベル・リベラ、その息子役ウナクス・ウガルデフェルナンド・ティエルブジョゼフ・ボナパルト役のジュリアン・ワダム、僧侶フランク・ベイカー等が共演している。


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