ゼロ・グラビティ Gravity (2013) 4.67/5 (15)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

船外活動中の事故により宇宙空間に取り残されたミッション・オペレーターである医師と宇宙飛行士の絶望的状況からの脱出劇を描く、製作、監督、脚本、編集アルフォンソ・キュアロン、主演サンドラ・ブロックジョージ・クルーニーエド・ハリス他共演のSF・アドベンチャー大作。


SF

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スタッフ キャスト
監督:アルフォンソ・キュアロン

製作
アルフォンソ・キュアロン
デヴィッド・ハイマン
製作総指揮:スティーヴン・ジョーンズ
脚本
アルフォンソ・キュアロン
ホナス・キュアロン
撮影:エマニュエル・ルベツキ
編集
マーク・サンガー
アルフォンソ・キュアロン
美術・装置
アンディ・ニコルソン
ロージー・グッドウィン
ジョアン・ウーラード
音楽:スティーヴン・プライス

出演
ライアン・ストーン博士:サンドラ・ブロック
マット・コワルスキー:ジョージ・クルーニー
ミッション・コントロール:エド・ハリス(声)
アニンガ:オルト・イグナチウッセン(声)
シャリフ・ダサリ:ファルダット・シャーマ(声)
船長:エイミー・ウォレン(声)
ISS船長:バシャール・サヴェージ(声)

アメリカ/イギリス 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2013年製作 91分
公開
イギリス:2013年11月7日
北米:2013年10月4日
日本:2013年12月13日
製作費 $100,000,000
北米興行収入 $274,086,620
世界 $716,386,620


アカデミー賞
第86回アカデミー賞

・受賞
監督・作曲・音響編集・録音・撮影・視覚効果・編集賞
・ノミネート
作品
主演女優(サンドラ・ブロック
美術賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
NASA”のスペースシャトル”エクスプローラー”に搭乗するミッション・オペレーターで医用生体工学博士ライアン・ストーン(サンドラ・ブロック)は、ヒューストン/ジョンソン宇宙センターエド・ハリス)と交信しながら作業を行う。

ミッション・コマンダーであるベテラン宇宙飛行士のマット・コワルスキー中尉(ジョージ・クルーニー)とフライト・エンジニアのシャリフ・ダサリ(ファルダット・シャーマ)と共に、船外に出て”ハッブル宇宙望遠鏡”を修復するストーンは、ロシアが自国の人工衛星をミサイルで破壊したことをヒューストンから知らされる。

爆破による破片が時速3万2000キロで軌道を周回中だが、現時点では危険が及ばないと言われる。

その後ストーンらは、ハッブル望遠鏡を切り離して至急地球に戻るようにという、ISS/国際宇宙ステーションの船長(バシャール・サヴェージ)からの緊急連絡を受ける。

爆破された衛星の破片が別の衛星に衝突して新たな破片が発生し、こちらに向かっているということだった。

直ちに作業を中止させたコワルスキーは、ハッブル望遠鏡を切り離す。

しかし、連鎖反応で制御不能となった殆どの衛星が次々と破壊され、通信システムも停止していくため、通信が途絶えると言われる。

破片群が近づきスペースシャトルを襲い、もぎ取れたロボットアームに固定されていたストーンは、ベルトを外すようにとコワルスキーから指示される。

ベルトを外したストーンは、漆黒の宇宙空間に撥ね飛ばされる。

パニックを起こしたストーンは冷静さを取り戻し、エクスプローラーとISSを確認したことをコワルスキーに伝える。

しかし、コワルスキーやシャトル、そしてヒューストンからの応答はなかった。

暫くしてコワルスキーと交信できたストーンは、ライトをつけるようにと言われ、至急助けに行くので、落ち着いて酸素使用量を減らすことを指示される。

ストーンを捕まえたコワルスキーは、彼女をロープでつなぎシャトルに戻ろうとする。

ヒューストンに一方通信したコワルスキーは、エクスプローラーにエアロックの準備をさせるよう伝える。

時計を90分でセットしたコワルスキーは、その時間に別の破片群が襲ってくるとストーンに伝える。

ヒューストンに通信を続けたコワルスキーは、エクスプローラーの位置を伝え、シャリフの遺体を回収して運ぶ許可を得ようとする。

恐怖に怯えながらシャリフに近づき捕まえたストーンは、ヘルメットを突き抜けた破片が顔面に突き刺さっていることと、彼の家族の写真を確認する。

エクスプローラーに着いたコワルスキーとストーンは、コックピットに穴が空き乗組員の死体を確認して、自分達だけがミッション”STS/(スペースシャトル計画)-157”の生存者だとヒューストンに伝える。

自分が早く作業を止めるべきだったと後悔するストーンは、ISSに向かうとコワルスキーから言われ、地球に戻るにはソユーズを利用するしかないことを知らされる。

ソユーズに向いながらコワルスキーから故郷を訊かれたストーンは、イリノイ州の”レイク・ズーリック”だと答える。

地球にいたら何をしていると言うコワルスキーに、ラジオを聴いていると伝えたストーンは、家族や恋人がいるのかと訊かれる。

娘がいたと言うストーンは、幼稚園で遊んでいる最中に転んで4歳で死んだことを伝える。

連絡があった時に車を運転していたために、いつもラジを聴いているとストーンは話す。

ストーンの酸素が1%となり警報が鳴り、燃料も尽きる寸前となり、コワルスキーは、ISSの”ソユーズ1”が既にその場を離れ、”2”のパラシュートが開いていることに気づく。

”2”では帰還が不可能だと判断したコワルスキーは、有人機動ユニットの最後の噴射をする。

ISSに激突した弾みでロープのテザーが外れ、ストーンは宇宙空間に投げ出されそうになるが、パラシュートのラインに足が引っかかる。

近づいたコワルスキーのロープを掴んだストーンは、離れて行く彼から手を放すようにと言われる。

それを拒むストーンだったが、ロープを外したコワルスキーは、無事に帰還しろと彼女に伝えて離れて行く。

ISSに引き寄せられたストーンは、宇宙服内に二酸化炭素が充満し始めたことをコワルスキーに伝え、エアーロックから内部に入るよう指示される。

エアーロックを確認したストーンは、前方に見える中国の宇宙ステーション”天宮/テェンゴン”宇宙船”神舟/シェンズー”にソユーズで向かい、再突入に備えるようにとコワルスキーから言われる。

プロトコルはソユーズと同じだと言われたストーンは、操縦のシュミレーションはしたが墜落したと答えるが、大丈夫だとコワルスキーに励まされる。

意識が朦朧とする中、エアーロックに向かうストーンは、助けに行くとコワルスキーに伝えるが、離れ過ぎて無理なので諦めるようにと言われる。

青い目の自分に惚れていただろうとコワルスキーから言われたストーンは、素敵な瞳だったと答える。

目は茶色だと伝えたコワルスキーは、破られることはないと思われていた、ロシアの宇宙飛行士”アナトリー・ソロフィエフ”の宇宙遊泳記録を破ったと言って喜ぶ。

必ず助けに行くとストーンから言われたコワルスキーは、ガンジス川を照らす太陽の素晴らしさを彼女に伝える。

エアーロックに入ったストーンは、意識を失いかけながら酸素を充満させ、ヘルメットを外して宇宙服を脱ぐ。

落ち着いたストーンは、通信システムを使いコワルスキーと交信してISSに入ったことを知らせようとする。

ヒューストンとの交信を試みたストーンは、コワルスキーとの交信が途絶え目視確認できないため、自分だけが”STS-157”の生存者だと地球を見ながら伝える。

その時、警報と共に火災が発生し、ストーンは消火器を使うものの、噴射の勢いで飛ばされて頭を打ってしまう。

火は広がり、消火器を持ってソユーズに逃げ込んだストーンは、コックピットに向いマニュアルを見ながらシュミレーションを思い出して起動させる。

ソユーズを切り離したストーンは、破片が到着するまで約7分であることを確認しながら、ISSから離れようとする。

しかし、パラシュートが引っかかっていたため、ラインが伸びきった反動で、ソユーズISSに引き寄せられて衝突しそうになる。

何んとかそれを回避したストーンは、仕方なく船外に出てパラシュートを外そうとするが、破片群が襲い掛かる。

破片が衝突したISSは破壊され、難を逃れその場から離れたストーンは船内に戻り、再び破片群が現れる90分後に時計をセットする。

船体を安定させて軌道を修正し中国の宇宙ステーション”天宮”を目指そうとしたストーンだったが、エンジンが作動せず燃料切れだということに気づく。

その後、電力が落ちて船内の気温が氷点下となる中、ストーンはヒューストン天宮に向けて通信を続ける。

アマチュア無線を使っていたストーンは、意味不明な言葉を話す者との交信に成功し、アニンガ(オルト・イグナチウッセン)という男性と話す。

ストーンは救助を求めるものの、犬の吠える声を聴き、地球にいるアニンガと話していることに気づく。

犬の吠える声を楽しもうとしたストーンだったが、悲しくなり涙する。

赤ん坊の泣き声も聴こえたストーンは娘を思い出し、もうじき会えると考えた彼女は、死を覚悟して船内の酸素供給を止める。

アニンガの子守唄を聴きながら目を閉じたストーンは、ハッチの窓をノックするコワルスキーに気づき驚く。

ハッチを開けたコワルスキーは船内に入り、酸素を供給してヘルメットを脱ぎ、遂にソロフィエフの宇宙遊泳記録を破ったことをストーンに伝える。

どうやって戻れたのかとストーンから訊かれたコワルスキーは、奇妙な話だと言いながら、予備バッテリーを見つけたと答える。

シートの下に隠されていたウォッカの瓶を取り出したコワルスキーは、”ソロフィエフに”と言いながらそれを一口飲む。

100マイル先の天宮に向かおうとしたコワルスキーは、燃料がないことをストーンから知らされるが、必ず方法はあると言って、軟着陸時の逆噴射も使えると伝える。

それは着陸だと言うストーンに、着陸も発射も同じだと伝えたコワルスキーは、訓練したことを彼女に確認する。

着陸はシュミレーションで毎回失敗したと言うストーンに対し、地球に帰還したいのか、この場にいたいのかをコワルスキーは問う。

娘は死に、これ以上の悲しみはないはずだとコワルスキーから言われたストーンは、戻る気があるなら、逃げずに旅を楽しみ、帰還して地上に立ち人生を生きろと彼から励まされる。

どうやって戻ったのかと再び訊いたストーンは、奇妙な話だと話すコワルスキーから、帰還しろと言われる。

それが幻覚だったと気づいたストーンは酸素を供給し、”着陸は発射と同じ”という言葉を参考にして、着陸のマニュアルを読む。

軌道モジュールとエンジン・モジュールを切り離したストーンは、”自分は諦めない、心から愛している”と娘”サラ”に会って伝えてほしいことをコワルスキーに語りかけながら、帰還船の逆噴射を推進力にして天宮に向かう。

天宮に近づいたストーンは、高度が下がっていることに気づき、大気圏突入と共に自分も帰還しようと考える。

ヘルメットを被りハッチを開けたストーンは船外に飛び出し、消火器を噴射して、その反動で天宮に向かう。

何んとか天宮にしがみつき、破片群を確認しながら内部に入ったストーンは、宇宙船・神舟を捜す。

天宮は大気圏に突入し、神舟に乗ったストーンは、パネルの中国語に戸惑いながら船体の切り離しをセットし、ヒューストンに通信する。

Gがかかり気温が上昇し、生か死かを考えながらもストーンは旅が最高だったと言い聞かせる。

天宮は分解され、ストーンは神舟を切り離す。

熱シールドが船体を守り船内は火災が発生するものの、パラシュートが開き、ヒューストンとの交信が再開して身元確認を求める。

帰還船は無事に湖に着水し、救助班が向かっているというヒューストンからの交信を聴きながらハッチを開けたストーンだったが、水が流れ込み脱出することができない。

船体は沈み、脱出したストーンは、潜水服に水が入り浮上できないため、それを脱いで海面に向かう。

上空の天宮の破片が燃えつける姿を確認しながら、ストーンは泳いで岸にたどり着く。

岸辺の砂を掴むストーンは、全てに感謝する。

地上の重力を感じながら何んとか立ち上がったストーンは、一歩ずつ歩き始める。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
NASA”のスペースシャトル”エクスプローラー”に搭乗するミッション・オペレーターで医用生体工学博士ライアン・ストーンは、ミッション・コマンダーであるベテラン宇宙飛行士のコワルスキー中尉らと共に、船外で”ハッブル宇宙望遠鏡”を修復していた。
コワルスキーは、ロシアが自国の人工衛星をミサイルで破壊したことをヒューストン/ジョンソン宇宙センターから知らされる。
それ自体に危険はなかったのだが、別の衛星に衝突して新たな破片が発生し、それがこちらに向かっていると知らされたコワルスキーは、ストーンの作業を中止させる。
しかし、破片群はコワルスキーらに襲い掛かり、ストーンは宇宙空間に弾き飛ばされてしまう。
パニックに陥ったストーンを落ち着かせたコワルスキーは、有人機動ユニットを使い彼女の元に向い、ロープを繫ぎシャトルに戻ろうとするのだが・・・。
__________

アルフォンソ・キュアロンが製作、監督、脚本、編集を兼ね、息子ホナス・キュアロンとの共同脚本、ハリウッドを代表するトップ・スターのサンドラ・ブロックジョージ・クルーニーという豪華な顔合わせも話題になったSF・アドベンチャー大作。

数ある宇宙空間を描いた映画の中でも最高と評価された、驚異の映像も注目の作品。

全体的にいは、その映像を生かしたSF・アクション・アドベンチャーとして見応えのある内容なのだが、主人公の人間性に迫るヒューマン・ドラマとしても楽しめる。

また、民間人の医師としてミッションに加わった、主人公が見せる勇気ある行動なども感動的に描かれている。

現実離れしたというか、宇宙飛行士でないミッション・オペレーターの主人公が行える行動とは思えないシーンや、現時点の科学レベルでは不可能な描写も多く、その点は娯楽作品であるため、あまり深く追及しないで鑑賞することをお勧めします。

アクション的な宇宙映画、ヒューマニズム、ファンタジーなど、様々な要素を見事にまとめ上げたアルフォンソ・キュアロンの演出手腕は絶賛され、第86回アカデミー賞では、作品賞以下10部門にノミネートされ、彼自身は監督賞を受賞した。

・受賞
監督・作曲・音響編集・録音・撮影・視覚効果・編集賞
・ノミネート
作品
主演女優(サンドラ・ブロック
美術賞

製作費1億ドルでよく収まったと思えるほどの素晴らしい映像を楽しめる本作は、北米興行収入が約2億7400万ドル、全世界では約7億1600万ドルのメガヒットとなった。

民間人としてミッションに参加する医師を演ずるサンドラ・ブロックは、知的ながらややひ弱な雰囲気で登場するものの、生きるためのチャレンジを楽しむ勇気を見せて、無事地球に帰還する主人公を見事に演じている。

危機に際しても余裕で対処するベテラン宇宙飛行を味のある演技で演ずるジョージ・クルーニーが、ユーモラスをまじえて主人公を励ます物語は泣かせてくれる。
危機に際して動揺しない彼の行動が気になる方がいるようだが、そもそも、あらゆる状況をシュミレーションして対処できるよう訓練しているのが宇宙飛行士で、パニックになるような人物はその資格がない。

主人公の二人と交信するヒューストン/ジョンソン宇宙センターのミッション・コントロール、エド・ハリス(声)、主人公とアマチュア無線で交信するオルト・イグナチウッセン(声)、スペースシャトルのフライト・エンジニアのファルダット・シャーマ(声)、船長のエイミー・ウォレン(声)、ISS/国際宇宙ステーションの船長バシャール・サヴェージ(声)などが共演している。


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