ヘイル、シーザー! Hail, Caesar! (2016) 4/5 (17)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1950年代のハリウッドを舞台に、映画スター誘拐事件などに対応する”フィクサー”(もみ消し屋)の奔走する姿を描く、製作、監督、脚本、撮影、編集ジョエル・コーエンイーサン・コーエン、主演ジョシュ・ブローリンジョージ・クルーニーレイフ・ファインズスカーレット・ヨハンソンティルダ・スウィントンチャニング・テイタムジョナ・ヒルフランシス・マクドーマンド他共演のコメディ。


コメディ

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スタッフ キャスト
監督

ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
製作
ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
製作総指揮:ロバート・グラフ
脚本
ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
撮影:ロジャー・ディーキンス
編集:ロデリック・ジェインズ
美術・装置
ジェス・ゴンコール
ナンシー・ヘイ
音楽:カーター・バーウェル

出演
エディ・マニックスジョシュ・ブローリン
ベアード・ウィットロック:ジョージ・クルーニー
ローレンス・ローレンツ:レイフ・ファインズ
ホビー・ドイル:アルデン・エーレンライク
ジョー・シルヴァーマン:ジョナ・ヒル
ディアナ・モラン:スカーレット・ヨハンソン
C・C・カルフーン:フランシス・マクドーマンド
ソーラ・サッカー/セサリー・サッカー:ティルダ・スウィントン
バート・ガーニー:チャニング・テイタム
コニー・マニックス:アリソン・ピル
エキストラ:ウェイン・ナイト
アーン・セスラム:クリストファー・ランバート
ナタリー:ヘザー・ゴールデンハーシュ
フレッド/共産主義者の脚本家:フレッド・メラメッド
ジョン・ハワード/共産主義者の脚本家のリーダー:マックス・ベーカー
ベネディクト/共産主義者の脚本家:パトリック・フィッシュラー
フレッド/共産主義者の脚本家:フレッド・メラメッド
共産主義者の脚本家:デヴィッド・クラムホルツ
共産主義者の脚本家:フィッシャー・スティーヴンス
共産主義者の脚本家:アレックス・カルポフスキ
共産主義者の脚本家:グレッグ・ボールドウィン
ヘルベルト・マルクーゼジョン・ブラサル
”ヘイル、シーザー!”の出演者:クランシー・ブラウン
ラビ:ロバート・ピカード
アシスタント・ディレクター:カイル・ボーンハイマー
”ヘイル、シーザー!”のプロデューサー:ロバート・トレバー
ソ連潜水艦の艦長:ドルフ・ラングレン
ナレーター:マイケル・ガンボン

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2016年製作 106分
公開
北米:2016年2月5日
日本:2016年5月13日
製作費 $22,000,000
北米興行収入 $30,080,230
世界 $62,818,940


アカデミー賞
第89回アカデミー賞

・ノミネート
美術賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1951年、ハリウッド
”キャピトル・ピクチャーズ”の”フィクサー”エディ・マニックスジョシュ・ブローリン)は、教会で懺悔する。

マニックスは、スタジオ内で起きる揉め事を処理する日々を送っていた。

スタジオでは、社運を賭けた超大作”ヘイル、シーザー!”の撮影が、ベアード・ウィットロック(ジョージ・クルーニー)の主演で行われていた。

秘書ナタリー(ヘザー・ゴールデンハーシュ)から宗教関係者との会合の予定を知らされたマニックスは、ニューヨークの社長と電話で話す。

西部劇スターのホビー・ドイル(アルデン・エーレンライク)をローレンス・ローレンツ(レイフ・ファインズ)の監督作品に起用するよう社長から指示されたマニックスは、彼が演じることができる役柄か不安に思う。

アクションやガンさばきには自信があったが、タキシードを着るような堅苦しい役柄をドイルが演じられるかは疑問だった。

”ヘイル、シーザー!”の撮影現場。
エキストラ(ウェイン・ナイト)は、ウィットロックに薬を飲ませて眠らせようとする。

撮影は始り、杯を飲み干したウィットロックは、スタジオを出た後で、エキストラに呼びかけられて倒れてしまう。

ラビ(ロバート・ピカード)らとの会合で、キリストの物語である”ヘイル、シーザー!”についての意見を聞いたマニックスは、各教派から反感なく受け入れられる作品にしたいことを伝える。

会合を終えたマニックスは、ウィットロックが姿を消したことをナタリーから知らされ、様子を見ることにする。

野外撮影中のドイルは、スタジオに戻るよう指示される。

プールで撮影中の”水の女王”ディアナ・モラン(スカーレット・ヨハンソン)は、妊娠中だったために、未婚の母はイメージに傷がつくとマニックスから言われる。

マニックスは、父親が監督のアーン・セスラム(クリストファー・ランバート)だとディアナから言われる。

スタジオに着いたドイルは、タキシードに着替えてゴージャスな雰囲気のセットに向い、ローレンツに迎えられる。

しかし、自分が望む演技もできず、セリフもまともに話せないドイルに、ローレンツは苛立つ。

マリブ
眠ったままのウィットロックは、ビーチハウスに運ばれる。

”ヘイル、シーザー!”のプロデューサー(ロバート・トレバー)からウィットロックが見つからないと言われたため、対策を考えていたマニックスは、現れたローレンツから、ドイルが使い物にならないと言われる。

社長からの指示だと言うマニックスは、何んとか対処する様にとローレンツに伝えてランチに向かう。

チャイニーズ・レストランで、オファーを受けていた”ロッキード”のカダヒーに会ったマニックスは、今後はテレビの時代になり、映画産業に未来はないと言われる。

ビキニ環礁の核実験の写真を見せたカダヒーは、自社がそれに関係する事業に進出すると言いかけたところで、マニックスに電話が入る。

緊急の用事だと言って、マニックスはその場を去る。

倉庫で目覚めたウィットロックは、掃除をしている家政婦から、奥の部屋に人がいることを知らされ、その場に向かう。

研究グループだと言う者達に歓迎されたウィットロックは、共産主義者である脚本家達の話を聞く。

”ヘイル、シーザー!”の撮影現場に向かったマニックスは、スターを預かっているため、10万ドルを用意するようにという脅迫文をプロデューサーから受け取る。

”未来”で締めくくられていた言葉の意味を考えたマニックスは、誰にも話すなとプロデューサーに伝える。

オフィスに戻り10万ドルを用意しようとしたマニックスは、ゴシップ・コラムニストのソーラ・サッカー(ティルダ・スウィントン)が来ているとナタリーから言われる。

裏口から出たマニックスはソーラに見つかってしまい、ウィットロックについての重大記事である”ワシの翼”の件を書くと言われる。

誘拐の件ではなかったものの、ウィットロックとの取材を求めるソーラの要求に応えられるはずもなく、ドイルのスキャンダル・ネタを教える。

それに興味を示さないソーラに、1日待つだけでウィットロックには取材させると伝えたマニックスは、彼女を納得させる。

経理部に向い10万ドルを用意したマニックスは、ソーラの妹セサリー(ティルダ・スウィントン)に捕まってしまう。

明日ウィットロックの記事を出すと言うセサリーが、彼がセットから消えた件を知っていったためにマニックスは驚く。

ウィットロックは捻挫で休んでいるだけだと答えたマニックスは、現れた雑用係から、ナタリーからの伝言で”未来から電話”だと言われたために、セサリーに取材はさせると伝えてオフィスに戻る。

その場にいたドイルを待たせて電話に出たマニックスだったが、相手は切っていた。

撮影初日のことをドイルに尋ねたマニックスは、妻コニー(アリソン・ピル)からの電話を受け、忙しいと言って適当に話を終らせる。

バッグが小さいとドイルから言われたマニックスは、中には身代金の10万ドルあり、ウィットロックが誘拐されたことを話す。

スター全体の危機だと言うドイルは、どこの誰か分からないエキストラが犯人である可能性を指摘する。

そこに”未来”から電話があり、ステージ8の配電盤の裏に金を置くように言われたマニックスは、その場に向かう。

ミュージカル・スターのバート・ガーニー(チャニング・テイタム)の作品が撮影されているステージ8に向かったマニックスは、バッグを配電盤の裏に置く。

監督のセスラムにディアナとのことを尋ねたマニックスは、今は終わっていると言われて、スウェーデンに妻がいることを知らされる。

その頃、脚本家達と意気投合したウィットロックは、身代金目当ての誘拐でないことが分かる。

ウィットロックは、ヒット作を手掛ける彼らがそれなりの報酬を得られず、自分を含めてスタジオに搾取されていると言われる。

自分達が行っている活動は、作品に共産主義的思想を盛り込むことだと、脚本家はウィットロックに話す。

身代金の分け前は貰えるのかと尋ねたウィットロックは、渡さないのなら名前をばらす気だったが、”ワシの翼”のスキャンダルを暴露すると言われてしまう。

マニックスは、一端、姿を隠して出産させたディアナが、養子を迎えることにして対応することを考える。

怪しいエキストラがいたことをナタリーから知らされたマニックス、尋問させるよう指示する。

セサリーから取材の約束のことを訊からたと言うナタリーに、明日、対処すると伝えたマニックスは、”ワシの翼”の製作陣で残っている者を確認し、電話があったカダヒーと同じ店で夕食を共にすることになる。

編集技師のC・C・カルフーン(フランシス・マクドーマンド)の元に向かったマニックスは、ローレンツの作品の進行状況をチェックする。

カダヒーに会ったマニックスは、更に好条件を出されて回答を迫られるが、妻に相談すると言って席を立つ。

明日、返事が欲しいと言うカダヒーは、マニックスに子供へのプレゼントを渡す。

女優のカーロッタを伴い試写会に向かう指示を受けていたドイルは、彼女を迎えに行く。

帰宅したマニックスは、眠っている子供達の部屋にプレゼントを起き、食事をしながら、コニーにロッキードの話をして再びスタジオに戻ろうとする。

既に共産主義の信奉者となっていたウィットロックは、哲学者ヘルベルト・マルクーゼジョン・ブラサル)に持論を述べる。

ドイルは、自分の作品の試写会にカーロッタと共に出席する。

スタジオに着き、保証書・取引代行担当のジョー・シルヴァーマン(ジョナ・ヒル)のオフィスに寄ったマニックスは、その場で待っていたディアナが、一旦、子供がシルバーマンの養子となり、その後、彼女の養子になる契約を見届ける。

マニックスは、昨日分の”ヘイル、シーザー!”の映写をチェックしながら、エキストラの行動をナタリーから知らされる。

ウィットロックが連れ去られたトラックも突き止めたと言われたマニックスは、ドイルの試写会も好評だったとナタリーから言われる。

クラブでカーロッタと楽しく過ごしていたドイルは、マニックスのバッグを持った男が食事をしていることに気づく。

ソーラとセサリーに話しかけられたドイルは適当に答える。

バッグの男とソーラが話しているのを気にしるドイルは、席を立った彼がガーニーだったため、カーロッタを残して店を出る。

ロッキードの契約書をデスクに広げたマニックスは、今後のことを考え、”ヘイル、シーザー!”のセットに向い”ゴルゴダの丘”の前に佇む。

マリブ
ガーニーを追いビーチハウスに着いたドイルは、その場にいたウィットロックから共産主義者かと訊かれ、ここがガーニーの家だと知らされる。

皆はビーチにいると言われたドイルは、マニックスが心配しているので街に戻ろうとウィットロックに伝える。

脚本家達とボートで沖に向かったガーニーは、浮上したソ連の潜水艦に飛び移る。

10万ドルはコミンテルンのために使ってくれと言われバッグを渡されたガーニーだったが、愛犬が飛びついてきたためにバッグを落してしまう。

バッグは水中に沈み、ガーニーは潜水艦に乗り込む。

ドイルと共にハリウッドに向かうウィットロックは、ビーチハウスに向かうパトカーとすれ違う。

スタジオに戻りマニックスのオフィスに向かったウィットロックは、共産主義者の考えは一理あり、映画作りで資本主義に尽くすのがスタジオや自分達の仕事だと話す。

芸術作品を作るなどと高尚なことを言っても、結局は社長をのためになるだけだと話し続けるウィットロックの胸ぐらを掴んだマニックスは彼を殴る。

皆が社長には恩義があると言うマニックスは、今度、悪態をついたら、誘拐の共犯で刑務所行きにするとウィットロックを脅す。

セットに行って、全てのスタッフが命懸けでする仕事に価値を見出し、尽くしてくるように命じたマニックスは、納得して出て行くウィットロックに、スターであることを証明しろと伝える。

ディアナからの花束をナタリーから受け取ったマニックスは、彼女とシルヴァーマンが深い仲になり結婚することになったため、養子の話はなくなったと言われる。

現れたソーラから、何があっても”ワシの翼”の件は記事にすると言われたマニックスは、自分のためにならないと言って彼女に忠告する。

ウィットロックが”ワシの翼”で、初の主役を勝ち取るためにローレンツと愛し合ったと得意げに言うソーラに、昔からの噂だとマニックスは答える。

そのネタ元が共産主義者で、記事にしても プロパガンダと思われて無視されると言うマニックスは、ガーニーは亡命し脚本家達は逮捕されたとソーラに伝える。

今後はガーニーの代弁者と誤解されるとソーラに伝えたマニックスは、昨夜のお詫びだと言って彼女に花束を渡してその場を去る。

副官役(クランシー・ブラウン)と共に”ゴルゴダの丘”のシーンを演じたウィットロックは、その場の全員を魅了する演技をするが、セリフを間違えてしまう。

教会で懺悔をしたマニックスは、この1日に起きたことを話す。

祈りを捧げるようにと言われた神父に、楽な道を選ぶのは間違っているかを訊いたマニックスは、良心の声を問われて苛立ちその場を去る。

スタジオに戻ったマニックスは、その日の予定などをナタリーと確認し、カダヒーには断ると伝えるようにと彼女に指示する。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1951年、ハリウッド
”キャピトル・ピクチャーズ”の”フィクサー”エディ・マニックスは、スタジオ内で起きる揉め事の処理を担当していた。
そんな時、社運を賭けた大作”ヘイル、シーザー!”の撮影中に、主演のスター、ウィットロックが姿を消してしまう。
いつものように慌ただしく動き回るマニックスは、ロッキードからの好条件のオファーを受けるかを悩みながら、誘拐されたウィットロックの身代金10万ドルを用意する。
その頃、マリブのビーチハウスに連れてこられたウィットロックは、その場に集まっていた共産主義者の脚本家の話に聞き入ってしまう・・・。
__________

1950年代のハリウッドを舞台に、共産主義者による映画スター誘拐事件と、その対処などに奔走する”フィクサー”(もみ消し屋)の行動を描くコメディ。

資本主義の象徴のような映画界に搾取されていると考える、共産主義者の脚本家や俳優などが仕掛ける行動を、当時の”赤狩り”を背景に描くコーエン兄弟によるコメディ。

誘拐されるものの、共産主義者の意見に一理あると考え感化されたスターが、スタジオに戻り、夢の世界を創り上げることに貢献するよう、主人公に一喝されるクライマックスのシーンが実に興味深い。

ブラック、シニカルとも言えないストレートなコメディで、当時のハリウッドの映画界を再現したセットなどは見もので、実在のスターをイメージした出演者の役柄も面白い。

豪華スターがそれぞれ個性的な役を演じ、テンポの良いコーエン兄弟の演出も楽しめる快作なのだが、批評家の好評価に反し、一般観客にはあまり受けがよくなかった。

北米興行収入 $30,080,230
世界 $62,818,940

第89回アカデミー賞では、美術賞にノミネートされた。

スタジオ内の揉め事のもみ消しに奔走する実在の”フィクサー”エディ・マニックスを熱演するジョシュ・ブローリン、誘拐されるスターでロバート・テイラー風のジョージ・クルーニーヨーロッパ人である映画監督のレイフ・ファインズ、シンギング・カウボーイ・スターのカービー・グラント風のアルデン・エーレンライク、スタジオ内の保証書・取引代行担当ジョナ・ヒル、彼と親密になるエスター・ウィリアムズ風の女優スカーレット・ヨハンソン、編集技師のフランシス・マクドーマンド、ゴシップ・コラムニストのヘッダ・ホッパーとコラムニストのルエラ・パーソンズ風の姉妹を演ずるティルダ・スウィントンソ連に亡命するジーン・ケリー風のミュージカル・スター、チャニング・テイタム、主人公の妻アリソン・ピル、誘拐に加担するエキストラのウェイン・ナイト、映画監督のクリストファー・ランバート、主人公の秘書ヘザー・ゴールデンハーシュ、共産主義者の脚本家達フレッド・メラメッド、マックス・ベーカー、パトリック・フィッシュラーフレッド・メラメッドデヴィッド・クラムホルツフィッシャー・スティーヴンスアレックス・カルポフスキグレッグ・ボールドウィン、哲学者ヘルベルト・マルクーゼジョン・ブラサル、”ヘイル、シーザー!”の出演者クランシー・ブラウン、ラビのロバート・ピカード、アシスタント・ディレクターのカイル・ボーンハイマー、”ヘイル、シーザー!”のプロデューサー、ロバート・トレバーソ連潜水艦の艦長ドルフ・ラングレン、そして、ナレーターはマイケル・ガンボンが担当している。


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