ハッピー・ゴー・ラッキー Happy-Go-Lucky (2008)


4.22/5 (32)

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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

ポジティブ思考の平凡な女性教師の日常を描く、監督、脚本マイク・リー、主演サリー・ホーキンスエディ・マーサンアレクシス・ゼガーマンサミュエル・ルーキンアンドレア・ライズブロー他共演のコメディ・ドラマ。


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト
監督:マイク・リー
製作:サイモン・チャニング・ウィリアムズ
脚本:マイク・リー
撮影:ディック・ポープ
編集:ジム・クラーク
音楽:ゲイリー・ヤーション

出演
ポーリン”ポピー”クロス:サリー・ホーキンス
スコット:エディ・マーサン
ゾーイ:アレクシス・ゼガーマン
ヘザー:シルヴェストラ・ル・トゥーゼル
ティム:サミュエル・ルーキン
ヘレン:キャロリン・マーティン
ジェイミー:オリヴァー・マルトマン
ドーン:アンドレア・ライズブロー
アリス:シネイド・マシューズ
ロシータ・サントス:カリーナ・フェルナンデス
エズラ:ノンソー・アノジー
スージー・クロス:ケイト・オフリン
スージーの恋人:ジョセフ・クロスカ
浮浪者:スタンリー・タウンゼント
タッシュ:サラ・ナイルズ

イギリス 映画
配給
Momentum Pictures(イギリス)
ミラマックス(北米)
2008年製作 118分
公開
イギリス:2008年4月18日
北米:2008年10月10日
日本:未公開
北米興行収入 $3,512,020
世界 $18,696,600


アカデミー賞
第81回アカデミー賞

・ノミネート
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ロンドン
独身で30歳の教師ポーリン”ポピー”クロス(サリー・ホーキンス)は、何事も前向きに考え行動するごとを心掛けていた。

書店に寄ったポピーは、店員の青年に話しかけるものの、無口の彼に相手にされないために店を出る。

鍵をかけておいたにも拘らず自転車が盗まれてしまったポピーだったが、別れも言っていないと呟いただけで気にしない。

その夜、ルームメイトで同じ教師のゾーイ(アレクシス・ゼガーマン)と妹のスージー(ケイト・オフリン)、友人のドーン(アンドレア・ライズブロー)、アリス(シネイド・マシューズ)らと共にクラブで楽しんだポピーは、アパートに戻り皆で過ごす。

翌朝、学生のスージーの試験のことを心配するポピーは、彼女を見送る。

その後ポピーは、ゾーイと学校の教材を作りながら、運転免許を取ることを話す。

週明けの学校で同僚のタッシュ(サラ・ナイルズ)と話したポピーは、その後、トランポリン教室に通いアパートに戻り、ゾーイに車の教習を予約したことを伝える。

教習が始まり、気難しそうな教官のスコット(エディ・マーサン)に挨拶したポピーだったが、返事もしてもらえないまま車に乗る。

仮免許証を確認したスコットは、道路で実地訓練をすることを伝えて、車の操作の説明を始める。

自分の教習は料金が安くて質もいいと言うスコットは、毎週土曜日の12時に予約を入れることをポピーに伝える。

ポピーを運転席に座らせたスコットは、ブーツを履いている彼女に、運転には向かないと言って注意する。

バックミラーを”エンラハ”と呼びながら、真面目に聞かないポピーに教育について語るスコットは、長所を引き出して短所を取り除くことだとだと話し、彼女が教師だと知り驚く。

教習を終えて、ゾーイと買い物に行ったポピーは、恋人(ジョセフ・クロスカ)と喧嘩をしたスージーに出くわし、怒鳴っていた彼に妹に近づかない方がいいと伝える。

トランポリンで腰を痛めてしまったポピーは、ゾーイに付き添ってもらい整体院に向かう。

ポピーは、整体師エズラ(ノンソー・アノジー)の治療を受ける。

その後、スコットの教習を受けたポピーはうまく運転できず、忠告を聞かずにブーツを履いてきたせいだと言われる。

呆れながら教習を終えたスコットは、翌週の予約を確認して料金を受け取り、ポピーをアパートの前で降ろす。

ゾーイに協力してもらい道路標識を覚えようとしていたポピーは、腰のことを訊かれて治ったと答え、整体師のエズラが素敵だったと伝える。

腰が治ったので、同僚のヘザー(シルヴェストラ・ル・トゥーゼル)に誘われてフラメンコ教室に向かったポピーは、セビリア出身の情熱的な講師ロシータ・サントス(カリーナ・フェルナンデス)の指導を受ける。

帰りにカフェに寄ってヘザーと話しをしたポピーは、恋人がいないことや、ゾーイと共に世界各地で子供達に教えた経験を語る。

翌日ポピーは、教え子のニックが、クラスメイトをいじめていることに気づき気になる。

土曜日。
3度目の教習を受けたポピーは、運転に集中しないことをスコットに注意される。

ポリーが子供に教える立場の教師とは思えないスコットは苛立ち、自分が考える”教育”について語りながら、運転の指導をする。

ニックが再びクラスメイトをいじめていることに気づいたポピーは、それを制止する。

熱心にフラメンコを習うポピーは、うまく踊れる喜びを感じ始める。

ニックがいじめを止めないために対処する必要があると考えたポリーは、悩んでいる様子の彼に自分は友達だと伝えて、ヘザーに相談する。

やや悲しい気分で散歩をしながらアパートに向かったポピーは、廃墟の工場にいた浮浪者(スタンリー・タウンゼント)の意味不明な話と行動に興味を持つ。

夕食を食べていないと言う浮浪者に小銭を差し出したポピーは、それを受け取ろうとしない彼が去る姿を見守る。

帰宅して眠る支度をしたポピーはゾーイの部屋に向かい、クラスに乱暴する子供がいることを話す。

ヘザーには相談したと言うポピーは、子供は守らなければいけないと話しながら、人はどこから来てどこに行くのか、人生の意味は何なのかを考える。

翌日、ソーシャルワーカーのティム(サミュエル・ルーキン)を呼んだポピーとヘザーは、彼に協力してもらいニックの悩みを聞き出そうとする。

ヘザーは席を外し、優しく語りかけてくれるポピーとティムから、困っていることがあれば知りたいと言われたニックは、母の恋人に殴られていることなどを話す。

ティムに感謝したポピーは、また会いたいと言われ、彼の電話番号を教えてもらう。

スコットの教習を受けたポピーはお互いの家族のことなどを話し、一人暮らしか訊かれたポピーは、10年一緒に住んでいる女性と”愛し合っている”と答える。

ポピーが同性愛者だと思ったスコットは戸惑い、何か問題でもあるかと訊かれたスコットは、自分には関係ないことだと伝える。

車を停めて運転を代わったスコットは、毎週同じ注意をしているのにブーツを履いてくるポピーに苛立つ。

スコットは、おしゃれにこだわる彼女に、何があっても結果に責任を負えと伝えて運転をさせる。

走行する車や通行者、そして自分達を危険にさらすポピーの運転に腹を立てたスコットは車を停めさせて、教習を終わると言って彼女を降ろして席を替わる。

大人の行動をするようにと言うスコットは車から降りて、自分は生徒を決して見捨てないと伝えて、ポピーを運転席に戻す。

運転を始めたポピーは、真面目に運転しなければ笑いながら死ぬことになると言うスコットから、政治や社会への不満を聞かされる。

ポピーから、一人っ子なのかと訊かれたスコットは何も答えず、運転の指示を出す。

教習を終えたポピーは料金を払い、来週の予約をして、幸せでいるようにとスコットに伝えてその場を去る。

サウスエンド=オン=シー”に住む妹ヘレン(キャロリン・マーティン)の家を訪ねるポピーは、スージーとゾーイと共に向かう予定だった。

ゾーイから教習のことを訊かれたポピーは、暗い雰囲気だと答える。

スコットが触れてこないかとも訊かれたポピーは、あり得ないと答えるものの、触れば分かり合えると言われる。

暫く会っていないヘレンのことを心配するポピーは、現れたスージーと共に、ゾーイが運転する車で出発する。

到着したポピーらは、妊娠中のヘレンと夫のジェイミー(オリヴァー・マルトマン)に迎えられる。

庭などを見て話をしたポピーらは夕食を楽しむが、ヘレンと話が合わないスージーは不機嫌なままだった。

食後に結婚や出産の話になり、その気がないポピーは、人生設計を考えていないことでヘレンから意見される。

幸せになってほしいと言われたポピーは、十分幸せで辛いことがあるのも人生だとヘレンに伝える。

スージーも口を出し、責められていると感じたヘレンは苛立ち席を外す。

ゲームをしようとするスージーに賛成したジェイミーだったが、ヘレンが戻ってきたために眠る支度をする。

翌日、皆で海岸を散歩したポピーは、その後、ロンドンに帰る途中でティムに電話をして会う約束をする。

アパートの近くでスコットを見かけたポピーは、彼に声をかけるものの走り去ってしまう。

スコットが自分を探っているのではないかと考えたポピーは気味悪く思い、それをゾーイに話す。

週末にティムと会ったポピーは話が弾み、彼のアパートに向かい愛し合い一夜を過ごす。

教習を受けるポピーをアパートに送ったティムは、ゾーイと話しをする。

外で待っていたスコットは、ポピーからティムを紹介されるものの、握手を求める彼を無視する。

ポピーとティムがキスする姿を見ながら、スコットは車に向かう。

日曜日に自分に用があったのかとポピーから訊かれたスコットは、母親の家にいたと答える。

それを信じないポピーは車に乗り、スコットから自分の運転を見るようにと言われる。

苛立ちながら危険な運転をするスコットと座席を替わったポピーは、この状態では車を走らせる気にはならないと言って口論になり、キーを外してしまう。

キーを奪おうとして襲い掛かるスコットから逃げようとして車から降りたポピーは、警察を呼ぶと言って彼を落ち着かせる。

取り乱しそうになるスコットは、いつも指示をして好きなことをするだけで、自分をからかい弄ぶと言ってポリーを批判する。

ブーツと短いスカート、そして胸の谷間を見せながらジョークを言って嘘もつき、自分が世界の中心だと思っていると伝えたスコットは、ポピーに怒りをぶつける。

自分は運転教官で仕事をしたいだけだと言うスコットは、惑わすことしか考えてないポピーが、愛されているからそうするのだと伝える。

求められて楽しんでいるが、自分は置き去りにされていると思うスコットは、デートして男と女とも愛し合うポピーが、ふざけて運転することが我慢できない言ってうなだれる。

スコットが自分に好意を抱いていることを悟ったポピーは、帰りたいと言う彼を気遣い、車に座って話し合うことを提案する。

車に乗ったスコットに話しかけるポピーは、楽しませようとしたのだが怒らせてしまったと伝える。

楽しかったことは認めるスコットから、日曜は実家にいたので母親に聞けばいいと言われたポピーは、来週の予約を訊かれ、やめておくと伝えてキーを渡す。

バックを下ろすポピーに、自分はいい教官だと伝えたスコットは、彼女から分かってると言われる。

ティムは恋人かと訊いてもポピーが何も答えないため、スコットはエンジンをかけて走り去る。

スコットを傷つけてしまったことを後悔したポピーは、路地の階段に座り考え込む。

リージェンツ・パーク”。
ゾーイとボートに乗ったポピーは、自分達が幸せかを確認する。

自分達で幸せを掴んだと言われたポピーは、そうすることができない人もいるととゾーイに伝えて、人生は難しい長い旅だと考える。

そこに、ティムからの電話があり、ポピーは、いつものように愉快に話をする。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ロンドン
独身で30歳の教師ポーリン”ポピー”クロスは、何事も前向きに考え行動するごとを心掛け、トランポリンやフラメンコも習い始める。
それでもままならない日々を送るポピーは、自転車が盗まれてしまったため運転免許を取ることを、同じ教師でルームメイトのゾーイに話す。
運転の教習を受けることにしたポピーは、気難しい教官のスコットをからかいながら指導を受けるものの、注意ばかりされて上達しない。
そんな時ポピーは、教え子のニックがいじめをする原因を知ろうとして、ソーシャルワーカーのティムに協力を求める。
ニックの悩みを聞いたポピーはティムと惹かれ合うようになり、人生に変化が現れるのだが・・・。
__________

秘密と嘘」(1996)、「トプシー・ターヴィー」(1999)、「ヴェラ・ドレイク」(2004)などで世界的な評価を受けるマイク・リーが脚本を兼ねる作品で、ポジティブ思考の平凡な教師の日常を描くコメディ・ドラマの秀作。

日頃の生活では教師とは思えないような言動で周囲を戸惑わせる主人公が、現在、その瞬間をいかにして楽しむかを、平凡な日常生活の中で描写する映像は、マイク・リーの即興理論が生かされ、繊細な人物描写と合わせて観る者を納得させる。

第81回アカデミー賞では、マイク・リーが脚本賞にノミネートされた。

常に前向きな笑顔を絶やさない主人公を演ずるサリー・ホーキンスが、マイク・リーの期待の応える好演を見せる。
アドリブをまじえた彼女の見事な演技は絶賛され、ゴールデングローブ賞(主演女優/ミュージカル・コメディ部門)、ベルリン国際映画祭銀熊賞(女優賞)を受賞した。

主人公の性格や気持ちをよく表現した、ゲイリー・ヤーションの愉快な音楽が印象に残る。
終盤で、運転教官が自分に好意を抱くことを悟った際に見せる主人公の表情と共に激変するしみじみとした音楽が、のどかな雰囲気で終わるラストに続く演出なども素晴らしい。

バイプレーヤーとして多くの話題作に出演している、主人公を指導する運転教官を演ずるエディ・マーサンはキャリア最高の演技を見せて、世界各国の映画賞で高く評価された。

主人公のルームメイトである教師のアレクシス・ゼガーマン、主人公の同僚教師シルヴェストラ・ル・トゥーゼル、主人公と愛し合うようになるソーシャルワーカー、サミュエル・ルーキン、主人公の妹キャロリン・マーティン、その夫オリヴァー・マルトマン、主人公の妹ケイト・オフリン、その恋人ジョセフ・クロスカ、フラメンコの講師カリーナ・フェルナンデス、整体師のノンソー・アノジー、主人公の友人役で、まだデビュー間もないアンドレア・ライズブローシネイド・マシューズ、主人公と話す浮浪者のスタンリー・タウンゼント、主人公の同僚教師のサラ・ナイルズなどが共演している。


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