ハリーとトント Harry and Tonto (1974) 4.73/5 (30)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

立ち退きを命ぜられ離れて暮らす子供達を訪ねる、愛猫を連れて旅に出る老人の人生の黄昏を描く、製作、監督、脚本ポール・マザースキー、主演のアート・カーニーアカデミー主演賞を受賞、エレン・バースティンチーフ・ダン・ジョージラリー・ハグマンジェラルディン・フィッツジェラルド他共演のコメディ・タッチのヒューマン・ドラマ。


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■

監督:ポール・マザースキー
製作:ポール・マザースキー
脚本
ポール・マザースキー

ジョシュ・グリーンフェルド
撮影:マイケル・C・バトラー
編集:リチャード・ハルシー

音楽:ビル・コンティ

出演
アート・カーニー:ハリー・クームズ
エレン・バースティン:シャーリー・モーラード
チーフ・ダン・ジョージ:サム・トゥー・フェザース
ラリー・ハグマン:エディー・クームズ
ジェラルディン・フィッツジェラルド:ジェシー・ストーン
メラニー・メイロン:ジンジャー
ハーバート・バーゴフ:ジェイコブ・リヴェタウスキー
フィル・バーンズ:バート・クームズ
クリフ・デ・ヤング:バート・クームズJr.
ジョッシュ・モステル:ノーマン・クームズ
ドリー・ジョナー:エレイン・クームズ
アーサー・ハニカット:ウェード・カールトン
バーバラ・ローズ:ステファニー
エイヴォン・ロング:リロイ

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1974年製作 115分
公開
北米:1974年8月12日
日本:1975年12月
製作費 $980,000


アカデミー賞 ■

第47回アカデミー賞
・受賞
主演男優(アート・カーニー)
・ノミネート
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ニューヨーク
独り住まいの老人ハリー・クームズ(アート・カーニー)は、アパートの取り壊しで立ち退きを迫られてしまう。

ハリーは、友人のジェイコブ・リヴェタウスキー(ハーバート・バーゴフ)や隣人に同居を提案されるが、 頑固な彼は、アパートに居座ろうとして大騒動になり、強制退去させられる。

仕方なくハリーは、年老いた飼い猫トントと、息子バート(フィル・バーンズ)の元で世話になることになる。

その夜ハリーは、沈黙を守るバートの次男ノーマン(ジョッシュ・モステル)、彼の態度に呆れる長男バートJr.(クリフ・デ・ヤング)、その母親エレイン(ドリー・ジョナー)らと、落ち着かない夕食を共にする。

数日後、壊されたアパートの管理人だったリロイ(エイヴォン・ロング)を呼んだ食事の席で、ハリーはエレインの重荷になっていることに気づく。

ハリーは、自分で部屋を探すことも検討するが、結局は、シカゴに住む娘シャーリー(エレン・バースティン)の元に向かうことにする。

亡くなった友人リヴェタウスキーに別れを告げ、バートに見送られたハリーとトントは、空路シカゴへと出発しようとする。

しかし、搭乗ゲートでトントを調べられて係員と揉めたハリーは、バスでシカゴに行くことにする。

やがて、トントのトイレでバスを止めさせたハリーは、放したトントが戻らず、結局バスも降りることになる。

その後、運転免許の失効も知らずに、中古車を手に入れたハリーは、途中、コロラドコンミューンに行こうとしている、少女ジンジャー(メラニー・メイロン)を乗せて旅を続ける。

ハリーは宿泊先のモーテルで、ジンジャーに昔の恋人で、ダンサーのジェシー・ストーン(ジェラルディン・フィッツジェラルド)の話をする。

ジンジャーからジェシーに会うことを提案されたハリーは、その気になり、シカゴとは方角が違う彼女の家を訪ねる。

ジェシーが介護施設にいることを知ったハリーは、彼女の元に向かう。

50年ぶりにジェシーと再会したハリーだったが、年老いた彼女の記憶は定かでなく、ハリーのことを思い出せない。

しかし、ハリーは彼女に優しく接し、二人で思い出のダンスを踊る。

その後、シカゴに着いたハリーとジンジャーは、シャーリーが営む書店に到着する。

そこには、実家では話をしなかったノーマンが、沈黙を破りハリーを待ち構えていた。

お互い気難しい性格のハリーとシャーリーは、一応、再会を喜び、束の間の交流を楽しむ。

そしてハリーは、ジンジャーと仲良くなったノーマンを連れて、再び旅立つ。

コンミューンに向かうことになったノーマンとジンジャーに、車を渡して別れを告げたハリーは、暫く一人旅をしてみることにする。

その後ハリーは、年老いた健康食品の行商人ウェード・カールトン(アーサー・ハニカット)に出会い、彼と行動を共にする。

ウェードと別れたハリーは、ヒッチハイクで、高級売春婦ステファニー(バーバラ・ローズ)に拾われ、彼女に誘われて戯れたりしながら、ラスベガスに到着する。

その後、カジノで儲けをすってしまった男から、疫病神扱いされたハリーは、道端で立小便をして警官に捕まり、留置場に入れられてしまう。

そこでハリーは、サム・トゥー・フェザース(チーフ・ダン・ジョージ)という、先住民の老人に出会う。

どんな病気でも治すというトゥー・フェザースに、ハリーは肩の痛みを治療してもらい、彼はそれが完治したために驚いてしまう。

釈放されたハリーは、その後ロサンゼルスに向かい、息子のエディ(ラリー・ハグマン)の出迎えを受ける。

エディが金欠で苦しんでいるのを知ったハリーは、息子を励まし、援助を約束して去っていく。

やがて、ビーチの近くで暮らすようになったハリーは、トントの様子がおかしいことに気づく。

そして、ハリーに見守られながらトントは息を引き取り、彼は悲しみに暮れる。

ハリーは、同居に誘われれた一人暮らしの老女が、トントに似た猫を飼っていることに気づく。

その猫を追いかけた先の砂浜で、ハリーは、そこにいた少女と砂遊びを始める。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

取り壊されるアパートから、立ち退きを命ぜられた独り暮らしの老人ハリー・クームズは、とりあえず長男バートの世話になる。
しかし、居心地の悪くなったハリーは、シカゴに居る娘シャーリーの元に向かうことにする。
途中ハリーは、家出少女のジンジャーと出会い、シャーリーとの生活も諦め、孫のノーマンとジンジャーと共に西部に向かう。
二人と別れたハリーは、様々な人々に出会いながら、ロサンゼルスに居る次男のエディの元に着き歓迎されるのだが・・・。
__________

孤独で哀れな老人の姿を描いた作品ではなく、若者や堕落した大人達よりも、むしろ気丈で若々しい溌剌とした主人公の行動を、淡々と描いている。

故に、友や愛猫トントの死で見せる、主人公の悲しみの表情が、別れや老いを感じさせる描写を際立たせる。

住み慣れた家から離れようとしなかった老人が、旅をしながら、短期間の間に多くの人達と触れ合うことによって、人生の新たな喜びや驚き、そして悲しみを体験する姿を、監督ポール・マザースキーは、ユーモアを交えながら繊細に描いている。

デビュー間もない、ビル・コンティの音楽も興味深く、直後の「ロッキー」(1976)それ以後の、彼の音楽とは違った雰囲気を味わえる。

第47回アカデミー賞では、主演男優(アート・カーニー)を受賞した。
・ノミネート
脚本賞

浜辺の子供の笑顔に応えながら、自分の人生に満足し、そして黄昏を静かに迎えようとする、アート・カーニーのラストの表情が印象的だ。

実際には、まだ50代半ばの彼は、70歳過ぎの、やや気難しいが、思慮深く知的な老人を完璧に演じ、見事にアカデミー主演賞を受賞した。

上半身裸になった時の彼の逞しさは、とても70歳過ぎの老人には見えない。

同年「アリスの恋」(1974)でアカデミー主演賞を受賞する、気難しいところが父親似の主人公の娘エレン・バースティン、どんな病も治してしまう主人公が留置場で出会う謎の先住民チーフ・ダン・ジョージ、借金苦の主人公の息子ラリー・ハグマン、長男フィル・バーンズ、その妻ドリー・ジョナー、主人公のかつての恋人役ジェラルディン・フィッツジェラルド、家出少女メラニー・メイロン、彼女と意気投合する主人公の孫役のジョッシュ・モステル、同じくクリフ・デ・ヤング、亡くなってしまう主人公の友人ハーバート・バーゴフ、行商人アーサー・ハニカット、娼婦役のバーバラ・ローズ、アパートの管理人エイヴォン・ロングなどが共演している。


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