西部に賭ける女 Heller in Pink Tights (1960) 3/5 (2)


■ 作品情報へ ■
スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1954年に発表された、ルイス・ラムーア”Heller with a Gun”の小説を基に製作された作品。
各地を巡る旅芸人一座の花形女優が巻き起こすトラブルと恋を描く、製作カルロ・ポンティ、監督ジョージ・キューカー、脚本ダドリー・ニコルズ、主演ソフィア・ローレンアンソニー・クインマーガレット・オブライエンスティーヴ・フォレスト他共演の西部劇。


西部劇


スタッフ キャスト ■

監督:ジョージ・キューカー
製作
カルロ・ポンティ

マルチェロ・ジローシ
ルイス・E・シャネリ

原作:ルイス・ラムーア”Heller with a Gun”
脚本
ダドリー・ニコルズ

ウォルター・バーンスタイン
撮影:ハロルド・リップスタイン
編集:ハワード・A・スミス
衣装デザイン:イデス・ヘッド

音楽:ダニエル・アンフィシアトロフ

出演
アンジェラ・ロッシーニ:ソフィア・ローレン

トーマス”トム”ヒーリー:アンソニー・クイン
デラ・サーズビー:マーガレット・オブライエン
クリント・メイブリー:スティーヴ・フォレスト
ローナ・ハサウェイ:アイリーン・ヘッカート
マンフレッド”ドク”モンタギュー:エドマンド・ロウ
デ・レオン:ラモン・ノヴァロ
サム・ピアース:ジョージ・マシューズ
エド・マクレイン保安官:エドワード・ビンズ
サンティス:フランク・シルヴェラ
グーバー:キャル・ボルダー
デ・レオンの手下:レオ・V・マットランガ

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1960年製作 100分
公開
北米:1960年3月1日
日本:1960年6月4日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1880年代、ネブラスカ州、シャイアン郡
旅芸人一座”ヒーリー劇団”は、座長のトーマス”トム”ヒーリー(アンソニー・クイン)、ヨーロッパから来た女優アンジェラ・ロッシーニ(ソフィア・ローレン)、若いデラ・サーズビー(マーガレット・オブライエン)とその母親ローナ・ハサウェイ(アイリーン・ヘッカート)、マンフレッド”ドク”モンタギュー(エドマンド・ロウ)らの座員と共に各地を巡業していた。

アンジェラが派手な買い物をして衣装代を払えず、借金を作り追われていた一座だったが、トムは彼女を許してしまう。

ある町に着いたトムは、劇場主のサム・ピアース(ジョージ・マシューズ)に迎えられ、役者達を紹介する。

アンジェラは、無法者のクリント・メイブリー(スティーヴ・フォレスト)が、保安官エド・マクレイン(エドワード・ビンズ)に銃を取り上げられる姿を気にする。

メイブリーは、鉱山の採掘権を売らないサンティス(フランク・シルヴェラ)ら3人を脅すために、それを手に入れようとするデ・レオン(ラモン・ノヴァロ)に高額報酬で雇われていた。

サンティスは、デ・レオンやメイブリーのやり方を批判するものの、死を恐れて命乞いをする。

そんなサンティスを相手にしないメイブリーは、アンジェラに惹かれてしまう。

メイブリーの視線が気になるアンジェラは、恋人と言えるトムの元に向かい、破産状態であるために行動を慎むようにと釘を刺される。

コロラド州、ボナンザ
デ・レオンはメイブリーからの電報を受けるが、採掘権を手に入れるために報酬を弾むとは限らないことを、手下のグーバー(キャル・ボルダー)らに伝える。

劇団は初日を控え、喜歌劇”トロイのヘレン”のリハーサルが始まる。

ところが、それを見た劇場主のピアースは内容に問題があることを指摘し、派手な劇ができない場合は引き払うようトムらに伝える。

劇を馬が登場するロッシーニの”マゼッパ”にすることを考えるトムに、アンジェラは自分の劇場を持つよう夢を語る。

力になりたいというアンジェラに、結婚をほのめかすトムだったが、彼女の曖昧な答えに気分を害する。

”マゼッパ”は上演され、本ものの馬の背に縛りつけられたアンジェラは熱演し、観客はその派手な演出に満足する。

しかし、マクレイン保安官に連れられた債権者が現れ、トムは逮捕状を見せられる。

ピアースは、このまま劇を中止すれば客が騒ぎを起こすと言ってマクレインを説得する。

救われたアンジェラはピアースに感謝し、彼が借金を肩代わりすることになる。

トムは、ピアースに借金をしてそれを返すというアンジェラが、彼に気に入られたという話を聞く。

女優陣は男達にプロマイドを売って稼ぐのだが、アンジェラはその金をポーカーでスッてしまう。

同席していたメイブリーに、体を賭けて負けたアンジェラはその場を離れようとするが彼は納得しない。

そこに酔ったサンティスが現れ、メイブリーに銃を向けるものの撃ち殺される。

メイブリーはマクレイン保安官に逮捕されそうになるものの、サンティスが仕掛けたと言って席を立つ。

しかしピアースが、劇場内で起こした騒ぎでメイブリーを訴えると言い出し、マクレインは彼を連行する。

一応釈放されたメイブリーはアンジェラの元に向かうが、一座は逃亡した後で、それに気づいたピアースは騙されたことを知り激怒する。

メイブリーはボナンザに向かうが、それを知ったデ・レオンは彼に報酬を払う気がないため、手下のグーバーらを差し向けてメイブリーを殺害しようとする。

一座を引き連れボナンザに向かおうとしていたトムは、先住民がいるため護衛が必要であることを知り不安に思う。

何者かが追ってきたために逃げる一座だったが、それがメイブリーだと分かる。

ポーカーの件があるために焦るアンジェラだったが、先住民のことを考えトムはメイブリーの同行を認める。

日暮れとなりメイブリーは偵察に向かい、トムらはその場で夜を明かす。

朝食をとっていた一座の前に先住民が現れトムは警戒するが、戻ったメイブリーが彼らを撃ち殺す。

座員二人が殺されたことを知ったトムは、馬車を捨てて奪った馬でその場を離れ、その後に現れた先住民は馬車を焼き払う。

雪山を越えることになった一行は、高齢で持病もあるドクの様子を気にしながら洞窟で一夜を過ごす。

その頃、待ち伏せするよう指示を受けていたグーバーらだったが、デ・レオンの手下の一人(レオ・V・マットランガ)がメイブリーを仕留めるため、仲間と別れて単独で山に向かう。

山を下った一行は先住民の危険もなくなるが、アンジェラがポーカーでメイブリーに負けて体を賭けたことを知ったトムは彼女に失望する。

水汲みに行ったアンジェラは、追ってきたメイブリーに似た者同士だと伝えて愛し合う。

一行を見つけたデ・レオンの手下はトムを銃撃し、それに気づいたメイブリーは彼を追う。

岩陰に隠れるトムは、アンジェラがメイブリーといる姿を見てショックを受ける。

自分を狙っていた男を叩きのめし、デ・レオンの命令で追ってきたことを知ったメイブリーは彼を見逃す。

デ・レオンの手下は、丘の向こうに伝道所があることを言い残し、それを聞いたアンジェラは喜ぶが、トムは介抱しようとする彼女を無視してメイブリーに銃を返す。

伝道所に着き倒れてしまったトムは、馬車が焼かれたこともあり、劇団を解散する考えをアンジェラに語る。

これが最善の方法だと言うトムは、謝罪するアンジェラの話を聞こうとしない。

失意のアンジェラは、デ・レオンが払うはずの5000ドルを受け取りにいくようメイブリーに頼まれ、その後サンフランシスコで暮らすことを提案される。

トムを介抱するデラは、自分も主役を務められることを伝えるが、劇団が解散したことで夢を捨てるよう彼に言われる。

ボナンザ
ドレスを手に入れ、自分が代筆したメイブリーの手紙をデ・レオンに渡したアンジェラは、彼に現金を要求する。

デ・レオンはグーバーらにメイブリーが生きていることを伝え、アンジェラに金を渡す。

アンジェラは、受け取った5000ドルを持参して採掘組合に向かう。

馬を売ったトムは、金を分配して座員達と共にボナンザに向かう。

町に着いたトムは、自分の名前のついた劇場”を見て驚く、ローナ、デラ、ドクは、劇場の準備を進めるアンジェラに気づく。

メイブリーの金を使い力になりたかったという、アンジェラの気持ちを聞いたトムは、戸惑いながらも演出するために稽古を始める。

その夜、”マゼッパ”は上演され、現れたメイブリーに、アンジェラは金は使ってしまったと伝える。

納得いかないメイブリーは、ステージに呼ばれたアンジェラを連れ出そうとして、トムに阻止され殴り合いになる。

メイブリーを叩きのめしたトムは、アンジェラを舞台に戻すものの銃を向けられる。

デ・レオンに命を狙われているため、それを解決させるのが先決だと考えたメイブリーは、鉱山で朝まで待つとアンジェラに伝える。

客席のデ・レオンらの動きを警戒するメイブリーは、トムの協力を得て、劇の出し物の馬に乗ってその場から逃れる。

アンジェラは姿を消し、劇を終えたトムは一人で舞台の照明を消す。

そこに現れたアンジェラは、銀行を開けさせて5000ドルをメイブリーに返したことをトムに伝える。

劇場を担保にしたと知り驚くトムに、アンジェラは自分が代わってサインしたことを話す。

再び同じ過ちを犯したと嘆くトムだったが、アンジェラは”ヒーリー夫人”とサインしたと言いながら、求婚されていないことを伝える。

求婚したトムは、アンジェラにキスして照明を消そうとする。

アンジェラは、メイブリーの強引さよりも、トムの優しさに惹かれることを伝える。

トムは、アンジェラを抱きかかえてステージを降りる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1880年代、ネブラスカ州、シャイアン郡
旅芸人一座を率いる座長トーマス”トム”ヒーリーは、ヨーロッパから来た女優アンジェラ・ロッシーニが買った衣装代を払えずに破産状態となり債権者に追われていた。
ある町に着いた一座は、トムが劇場主ピアースと契約して上演に備える。
アンジェラは、鉱山の採掘権を買い取ろうとするデ・レオンに雇われた、無法者のメイブリーが気になる存在となる。
舞台を成功させたトムらは、稼ぎを持って町から逃げ出そうとするが、アンジェラがポーカーでメイブリーに負けてしまう。
再びトラブルを抱えたアンジェラは、それをトムに隠したまま座員達と共にボナンザへと向かうのだが・・・
__________

ジョージ・キューカーの西部劇ということで注目される本作は、国際的なスターとなり活躍を続けるソフィア・ローレンを主役に起用し、華やかな内容と西部劇としての醍醐味も味わえる仕上がりとなっている。

役者達の衣装が印象的な作品であり、担当したのはイデス・ヘッドと知り納得した。

旅芸人一座のヒロインであるソフィア・ローレンが巻き起こす騒動がコミカルに描かれるものの、破産状態で債権者に追われる座長アンソニー・クインは、やや気の毒な雰囲気な人物を対照的に演ずる。

豪傑タイプのアンソニー・クインが、控えめな演技で苦労する座長を演じているのがなかなか新鮮で、スターとして輝いているソフィア・ローレンを主役として支える立場に徹している姿がまたいい。
ジョージ・キューカーの心遣いとも言える、ヒロインを軽々と抱きかかえる、彼らしい逞しさを強調するラストの演出はファンにとっては嬉しい。

まだ20代半ばのではあるが、容姿や雰囲気が他の女性とは異質なものを感じる主演のソフィア・ローレンは、同年「ふたりの女」(1960)でアカデミー主演賞を受賞することになる。
また、彼女は本作の製作者カルロ・ポンティとは結婚していたのだが、彼が重婚罪に問われそうになるなど問題を抱えながら1966年に正式に結婚した。

必死に大人をアピールする若い役者マーガレット・オブライエン、その母親の座員アイリーン・ヘッカート、伊達男風の無法者ではあるが、主人公らに協力もするスティーヴ・フォレスト、ベテランの役者エドマンド・ロウ、劇場主ジョージ・マシューズ、鉱山の採掘権を独占しようとするラモン・ノヴァロ、その手下キャル・ボルダー、保安官エドワード・ビンズ、鉱山の採掘権を持つフランク・シルヴェラなどが共演している。


スポンサードリンク
ウェブ・ムービー・シアター

ウェブ・ムービー・シアター