メタルヘッド Hesher (2011) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

母そして妻の死により心に傷を追う父子が、突然、家に現われた粗暴な青年に翻弄されながらも、結果的に彼の出現により生きる希望を掴むまでを描く、製作、監督、脚本、編集スペンサー・サッサー、主演ジョゼフ・ゴードン=レヴィットナタリー・ポートマンレイン・ウィルソンデヴィン・ブロシューパイパー・ローリー他共演のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:スペンサー・サッサー
製作
ナタリー・ポートマン

スペンサー・サッサー
原作:ブライアン・チャールズ・フランク

脚本
スペンサー・サッサー

デヴィッド・ミショッド
撮影:モーガン・サッサー
編集
マイケル・マカスカー

スペンサー・サッサー
音楽:フランソワ・テータ

出演
ヘッシャー:ジョゼフ・ゴードン=レヴィット

ニコール:ナタリー・ポートマン
ポール・フォーニー:レイン・ウィルソン
T.J.フォーニー:デヴィン・ブロシュー
マデリン・フォーニー:パイパー・ローリー
ラリー:ジョン・キャロル・リンチ
ダスティン:ブレンダン・ヒル
T.J.の母親:モニカ・スタッグス

アメリカ 映画
配給 Wrekin Hill Entertainment
2011年製作 106分
公開
北米:2011年5月13日
日本:2011年6月25日
製作費 $7,000,000
北米興行収入 $382,946


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

少年T.J.フォーニー(デヴィン・ブロシュー)は、2ヶ月前に、自動車事故で母親(モニカ・スタッグス)を亡くしていた。

T.J.は、自動車修理工場に運ばれる母親の車を、必至に自転車で追う。

工場に着いた車に乗り込んだ、T.J.に気づいたオーナーのラリー(ジョン・キャロル・リンチ)は、バイトのダスティン(ブレンダン・ヒル)に、彼を追い払うよう言いつける。

T.J.は事故以来、祖母マデリン(パイパー・ローリー)の家で、父ポールと暮らしていた。

ポールは、事故のショックにより、薬に頼る心の病を抱え、塞ぎこむ毎日を送っていた。

ある日T.J.は、登校途中に、建設現場で自転車で転倒してしまい、憤慨して建物の窓ガラスを割る。

建物にいた、風変わりな青年ヘッシャー(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)は、T.J.に脅しをかけるが、警官が現れたため、ダイナマイトを爆発させてその場から逃走する。

その後、学校にヘッシャーがいることに驚いたT.J.は、ダスティンに言いがかりを付けられる。

翌日も、ヘッシャーは学校に現われ、放課後、T.J.が車に落書きしたと思い込むダスティンは彼を追う。

しかし、スーパーマーケットの駐車場で、店員ニコール(ナタリー・ポートマン)に邪魔され、ダスティンはその場を去る。

ニコールに、車で家まで送ってもらったT.J.だったが、ヘッシャーの車に気づき慌ててしまう。

ヘッシャーは無断で家に入り、T.J.を脅して衣類の洗濯を始める。

ポールは帰宅して、ヘッシャーを不審に思うが、彼はそれを無視して、我が物顔で家に居座ろうとする。

ガレージに荷物を運んだヘッシャーは、好き勝手な行動を始めてギターを弾き、T.J.は、祖母マデリンの質問にも、彼のことを友達と答えるしかなかった。

再び自動車工場に向ったT.J.は、ラリーに車を買取ることを伝えるが、彼はそれは不可能だと答える。

その後、スーパーのニコールに会ったT.J.は、彼女にアイスクリームを渡して家に戻る。

T.J.は、祖母マデリンが、何の疑いもなくヘッシャーと雑談する姿を見て驚いてしまう。

その後も、T.J.は学校でダスティンの嫌がらせに遭い、それを目撃したヘッシャーだったが、彼はT.J.を助けなかった。

放課後、気が進まないまま、グループ・セラピーに参加したT.J.は、ポールと共に、同じように家族を亡くした人々の話を聞く。

帰宅したT.J.は、学校で助けてくれなかったヘッシャーに言い寄るが、彼に家から連れ出される。

ダスティンの家に向かったヘッシャーは、彼の車にガソリンを撒き、火を放ってしまう。

ドアをロックして、T.J.を置き去りにしたヘッシャーは、その後、車で彼を突き飛ばすが、逆に蹴りを入れられてしまう。

翌日、警官に連行されて、指紋などをとられたT.J.は、証拠が出なかったために釈放される。

ニコールに恋心を抱くようになったT.J.は、ヘッシャーにそれをからかわれる。

ヘッシャーはT.J.を車に乗せて、仕事を終えたニコールを追い、彼女が事故を起したのを目撃し、相手を脅して追い払う。

車が動かなくなったニコールを乗せたヘッシャーは、彼女や子供のT.J.の前で、かまわずに卑猥な話を始める。

その後ヘッシャーは、乱暴な運転をしたかと思うと、売り家に忍び込み、二人をプールに突き落として、意味不明な行動を始める。

ヘッシャーは、病院に行くといってニコールとT.J.を置き去りにしてしまい、二人は、彼女の車に戻るが、駐車違反のキップを切られていた。

何をやってもうまくいかないと嘆くニコールを見て、T.J.は、彼女を一層愛しく思うようになる。

その日の夕食で、セラピーに、ポールが独りで行ったことや、T.J.の言葉遣いなどで、二人は言い争いになってしまう。

傍観していたヘッシャーは、それを自分のせいだと言って涙するマデリンの気持を察し、彼女を気遣い、食事はうまいと言って慰める。

気分が悪いと言うマデリンが、医療大麻を吸うというので、ヘッシャーは、それを水パイプで吸いマデリンにも試させる。

マデリンと語り合ったヘッシャーは、翌日、彼女の趣味である、日課の散歩に付き合うことを約束する。

ヘッシャーはマデリンに思いやりを見せて、T.J.とポールが台無しにした、食事や割れた皿をを片付ける。

翌朝、ポールのクレジット・カードを持ち出し、現金を引き出したT.J.は、それを持ってラリーの元に向い、車を取り戻そうとする。

しかし、T.J.はラリーにそれを断られ、車が既にこの場にないことを知らされる。

散歩に行く予定だったヘッシャーは、マデリンに食事の用意をするが、彼女がクローゼットで倒れていることに気づく。

帰宅したT.J.もそれを知り、ショックを受けたヘッシャーは、家を飛び出す。

T.J.は、現金をニコールへの”駐禁キップ基金”にして、彼女に渡そうとする。

ニコールが電話に出なかったため、現金を持参したT.J.は、彼女のアパートに向う。

T.J.は、ニコールがヘッシャーと愛し合っているところを目撃してしまう。

憤慨したT.J.はヘッシャーの車を傷つけ、彼とニコールを罵倒する。

帰宅したT.J.は、ヘッシャーのギターなどを壊して、彼の切断バサミを持ち出し、ダスティンの家に向かおうとする。

T.J.は、戻って来たヘッシャーに呼び止められるが抵抗し、息子に手を出そうとする彼を止めようとするポールは殴られてしまう。

ヘッシャーはその場から去り、T.J.はダスティンの家に向かい、気づかれないように侵入する。

T.J.は、ダスティンの足の親指を、ハサミで切断すると言って脅し、母親の車がどこあるかを聞き出す。

隙を見てダスティンがT.J.に襲い掛かるが、ヘッシャーがその場に現われる。

ヘッシャーは、ダスティンの鼻をハサミで切り、T.J.はその場を去り、車のあるスクラップ場に向う。

車を見つけたT.J.は、その中で、母親が事故死した時のことを思い出して涙し、眠ってしまう。

夜を明かしたT.J.は、プレスされるために運ばれる車から振り落とされる。

自宅に戻ったT.J.は、祖母マデリンの葬儀のために着替えをする。

そこにニコールが現われてT.J.に謝罪し、彼が自分には大事な人物だということを伝え、友情を取り戻す。

T.J.も、ニコールを罵倒したことを謝罪し、彼は、うまく結べなかったネクタイを、母親がしてくれたようにニコールに直してもらう。

葬儀は始まり、マデリンの知り合いに続き、別れの言葉を贈ろうとしたT.J.は、それが出来ずに席に戻る。

そこに、酔ったヘッシャーが現われ、制止するポールや周囲にかまわず、彼はマデリンのために話し始める。

その場にそぐわない、意味不明な話を始めたヘッシャーだったが、やがてその話は、ポールやT.J.に生きる望みを与える。

ヘッシャーは、散歩の約束をしたと言って、マデリンの棺を押して道路に向かい、T.J.とポールもそれに続く。

翌朝、ポールは、事故以来伸ばしていたひげを剃り、ヘッシャーが姿を消し、見せたいものがあることをT.J.に伝える。

ガレージの前には、プレスされた母親の車が置かれ、家の屋根には、”ヘッシャーは、ここにありき”と書かれていた。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

母親を事故で亡くした少年T.J.フォーニーは、彼女の思い出が残る、壊れた事故車を取り戻そうとする。
事故以来、心を閉ざし塞ぎこむ父ポールと祖母マデリンとで暮らしていたT.J.の前に、ある日、異様な風貌の粗野で下品な青年ヘッシャーが現われる。
現実を受け入れられない、父子の苦悩も無視して、家に居座り始めたヘッシャーは、過激な方法で、T.J.の悩みや危機を救ったりもする。
しかし、今の自分には邪魔な存在のヘッシャーを、当然のごとくT.J.は迷惑に思う。
そんな時T.J.は、自分をいじめる少年を追い払ってくれた、スーパーマーケットの店員二コールと親交を深める。
やがて、T.J.はニコールに、ほのかな恋心も抱くようになるのだが、それをヘッシャーにからかわれてしまう。
そんなヘッシャーは、父子とは違い、自分を受け入れる祖母マデリンには、少なからず気遣いを見せるのだが・・・。
__________

出演も兼ねるナタリー・ポートマンが製作にも参加して、期待の新鋭スペンサー・サッサーの長編デビュー作ともなった。

スペンサー・サッサーは、殆ど端役しか演じたことのないデヴィン・ブロシューに、苦悩する少年役を見事に演じさせている。
映画製作が、演出家他によって、役者の技量をいかに引き出すかを証明する、正にプロの仕事ぶりを感じさせてくれる。

とてつもなく破天荒な登場人物が、実は人間味溢れる人物であり、やがて友情が芽生え・・・というような、単純でありふれた物語かと思いきや、悪党以上に迷惑な青年は、心に傷を負った父子に、同情する素振りなど全く見せずに、過激な方法で、現状の打破を試みていくところが、何とも型破りで痛快でもある。

とは言え、ややボケ気味の祖母の純朴さに、微妙に心を動かされる、ジョゼフ・ゴードン=レヴィットの、時折見せる、人情を感じる表情が実に印象的でもある。

メイクで型破りな青年に見せているが、インパクトがある刺激的な役を、J・G=レヴィットは魅力的に演じている。

主演はJ・G=レヴィットなのだが、物語の主人公は、亡くなった母への想いを追い求める少年を見事に演じたデヴィン・ブロシューであり、彼を中心に物語が展開する。

印象深い演技を見せるデヴィン・ブロシューは、妙に気になる少年だったのだが、彼は、「告発のとき」(2007)で、シャーリーズ・セロンの息子役を演じていた。
今後、どのような役者になるかが注目だ。

前年の「ブラック・スワン」(2010)でオスカーを獲得し、既に大スターの域に達しているナタリー・ポートマンは、目立ち過ぎないように、質素で控えめな役ながら存在感を発揮している。

苦難を乗り越える、少年の父親レイン・ウィルソン、60年以上のキャリアを誇る大ベテラン、祖母役のパイパー・ローリー、自動車修理工場のオーナー、ジョン・キャロル・リンチ、少年をいじめるブレンダン・ヒル、少年の母親モニカ・スタッグスなどが共演している。


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