荒野のストレンジャー High Plains Drifter (1973) 3.31/5 (29)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

ある町に突如として現れた謎の男が、かつて痛めつけられ裏切られた悪党や町民に復讐を果たすまでを描く、監督、主演クリント・イーストウッドジェフリー・ルイス他共演の西部劇。


西部劇

クリント・イーストウッド / Clint Eastwood 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮:ジェニングス・ラング
製作:ロバート・デイリー
脚本:アーネスト・タイディマン
撮影:ブルース・サーティース
編集:フェリス・ウェブスター
音楽:ディー・バートン

出演
クリント・イーストウッド:ストレンジャー/ダンカン
ヴェルナ・ブルーム:サラ・ベルディング
マリアンナ・ヒル:キャリー・トラヴァース
ミッチェル・ライアン:デイヴ・ドレイク
ジェフリー・ルイス:ステイシー・ブリッジス
ダン・ヴァディス:ダン・カーリン
アンソニー・ジェームズ:コール・カーリン
ウォルター・バーンズ:サム・ショー保安官
テッド・ハートレー:ルイス・ベルディング
ジャック・ギング:モーガン・アレン
ポール・ブリンガー:リューティー・ネイラー
ビリー・カーティス:モーディカイ
ウィリアム・オコンネル:床屋
ジョン・クエイド:ジャイク・ロス

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1972年製作 105分
公開
北米:1973年8月22日
日本:1973年6月
北米興行収入 $15,700,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
アリゾナ準州、ラーゴ。
流れ者/ストレンジャー(クリント・イーストウッド)が町に現れる。

喉の渇きを癒すため、酒場に立ち寄った流れ者は、三人の男に因縁をつけられる。

格が違うと言い放ち、男達を威嚇した流れ者は、床屋に向かい、主人(ウィリアム・オコンネル)に髭を剃らせようとする。

そこに、男達が再び言いがかりをつけに現れるが、流れ者はあっさりと彼らを撃ち殺してしまう。

床屋を出た流れ者は、絡んできたキャリー・トラヴァース(マリアンナ・ヒル)を、納屋で強引に犯してしまう。

その後、流れ者は、ホテルの主人ルイス・ベルディング(テッド・ハートレー)に滞在することを告げ眠りにつくが、町の人々に見捨てられながらムチ打たれる悪夢を見る。

翌日、流れ者は床屋で風呂に入るが、その場にいた保安官サム・ショー(ウォルター・バーンズ)から、殺した男達は厄介者だったので罪は問わないと言われる。

その時、キャリーが銃を持って現れ、流れ者に向かって発砲するが、保安官が取り押さえる。

かつて、この町の鉱山会社の用心棒として雇われ、町の者達に裏切られ投獄された悪党ステイシー・ブリッジス(ジェフリー・ルイス)とコール(アンソニー・ジェームズ)、ダン(ダン・ヴァディス)のカーリン兄弟の三人)が、刑務所から出所することになる。

鉱山会社のデイヴ・ドレイク(ミッチェル・ライアン)やモーガン・アレン(ジャック・ギング)らは、彼らの復讐を恐れ、流れ者を雇い三人に対抗しようとする。

そして、三人を逮捕した当事者のショー保安官は、流れ者に加勢を依頼する。

それを断った流れ者だが、望み通りの物を与えると言われ、用心棒を引き受けることにする。

早速、流れ者は、先住民に無料で物を与え、買い物をして酒も飲み放題、おまけに小男のモーディカイ(ビリー・カーティス)に保安官バッジを渡し、町長まで任せてしまう。

その後、流れ者は義勇軍を組織し、町民に銃を持たせて射撃の訓練をさせる。

流れ者は、ベルディングの納屋を壊し巨大なテーブルを大工に作らせる。

さらに、パーティーの準備で大量のベッドシーツと丸焼き用の牛1頭、そして赤ペンキ200ガロンを用意させ、ホテルの宿泊客を追い出すよう指示する。

出獄したブリッジスらは、野営していた男達を襲い、殺して馬を奪いラーゴを目指す。

鉱山会社のドレイクやアレン、そしてベルディングは、流れ者の奇行に手を焼き始める。

ブリッジスに対抗していた前の保安官を、町民が知らぬ振りをして見殺しにしたことで、三悪人はその弱みにつけこんでいた。

ドレイクは、町民全員に責任があることを二人に伝えるが、反発は必死だった。

流れ者は、客を追い出したホテルで、キャリーと二人で食事をして愛し合う。

アレンと、訓練用に馬車を奪われたジャイク・ロス(ジョン・クエイド)は、キャリーの協力で流れ者を殺そうとする。

それに気付いた流れ者は、ホテルの部屋を爆破して、彼らを撃退するがアレンは逃げる。

流れ者は、町民の行為に愛想を尽かすが、ドレイクが悪党一人に1000ドル出すと言ったために思い留まる。

泊る部屋もなくなった流れ者は、ベルディングの妻サラ(ヴェルナ・ブルーム)の部屋に向かい、彼女を強引に抱いてしまう。

翌朝サラは、死んだ前の保安官ジム・ダンカン(クリント・イーストウッド)が、墓石に名前がないためにさ迷っているという話を流れ者にする。

流れ者は、町民が自分を恐れていると言うサラに、身に覚えがあるからだと言葉を返す。

その後サラは、ダンカンが鉱山の秘密を知ったため、見殺しにされたことを夫ベルディングから聞かされ、町を出ることを彼に伝える。

負傷して逃亡したアレンは、ブリッジスらと出くわし、慈悲を請うが殺されてしまう。

アレンを付けていた流れ者は、ブリッジスらを威嚇してから町に戻る。

町の建物は、流れ者の命令で赤く塗られ、男達は怯えながら配置に着く。

いよいよブリッジスらが町に現れようかという時に、流れ者はモーディカイに後を任せ姿を消えてしまう。

そして町は、到着したブリッジスらにたちまち支配されてしまうが、ムチを持った流れ者が現れ三人を容易く殺す。

建物の影から、ベルディングが厄介者の流れ者を銃で狙うが、モーディカイが彼を射殺する。

翌日、流れ者は町を立ち去ろうとするが、ダンカンの墓石に名前を刻んでいたモーディカイは彼に名前を聞く。

流れ者はモーディカイに、”知っているはずだ”と答えて姿を消す。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
名もない流れ者が、ある町に現れる。
凄腕の彼を見た保安官らは、町に恨みを持つ出獄した悪党ブリッジスらに対抗するために、流れ者を雇おうとする。
流れ者は、何をしてもいいという条件でそれを受け、好き勝手な行動を始める。
やがて、町民は流れ者の奇行に手を焼き始め彼を抹殺しようとする者も現れる。
しかし、流れ者が町に来た理由は、その町民への復讐でもあった・・・。
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クリント・イーストウッド作品でお馴染みの”名無し”の主人公が、今回は”幽霊”として登場するという異色の西部劇。

後年、イーストウッド監督、主演の「ペイルライダー」(1985)は、似たような雰囲気の作品だ。

正統派西部劇とは言えないものの、既に1970年代に入ったこの時代に、まともな西部劇と言える作品を作り続けていたのはジョン・ウェインイーストウッドくらいだった。

かげろうから現れる、流れ者/ストレンジャーの登場シーンから始まり、西部劇には珍しい、湖に隣接する町、突貫工事で作ったような、やや味気ない町のセットと、ディー・バートンの不気味な主題曲が異様なムード漂わせる。

幽霊には見えないものの、いつもの気だるい仕草と傲慢な態度で、人を圧倒してしまうイーストウッドは、誰にも真似できない、独特なスタイルを持っている。

恐怖のメロディ」(1971)に継ぐ2作目の監督作品で、今では大監督となった、イーストウッドの演出家としての原点がここにある。

出演者を見ると、その後のイーストウッド作品で、お馴染みの面々が顔を揃えている。

特に、本作以後で数々のイーストウッド作品に登場する、ジェフリー・ルイスが悪役で登場し、印象に残る演技を見せてくれる。

彼は10人の子供の父親であり、女優ジュリエット・ルイスの父親。

鉱山会社を仕切るミッチェル・ライアン、悪党ダン・ヴァディスアンソニー・ジェームズ、荷馬車の御者ジョン・クエイド、保安官ウォルター・バーンズ、床屋ウィリアム・オコンネルらは、イーストウッド一家とも言える俳優で、この後、彼の作品で活躍していく。

ホテル主人の妻ヴェルナ・ブルーム、その夫テッド・ハートレー、町の女マリアンナ・ヒル、鉱山会社のジャック・ギング、バーテン役のポール・ブリンガー、小男ビリー・カーティスなどが共演している。


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