シカゴ In Old Chicago (1937) 4.09/5 (22)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1871年10月8日に起きた、”シカゴ大火”をクライマックスとした、ナイヴン・ブッシュの原案を基に、ラマー・トロッティソニヤ・レヴィンが脚色した、監督ヘンリー・キングタイロン・パワーアリス・フェイドン・アメチー共演のスペクタクル・ドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:ヘンリー・キング
製作:ダリル・F・ザナック
原案:ナイヴン・ブッシュ
脚色
ラマー・トロッティ
ソニヤ・レヴィン
撮影:J・ペヴェレル・マーリー
編集:バーバラ・マクリーン
音楽
ルイス・シルヴァース
シドニー・クレア
ルー・ポラック

出演
ダイオン・オリアリー:タイロン・パワー
ベル・フォーセット:アリス・フェイ
ジャック・オリアリー:ドン・アメチー
モリー・オリアリーアリス・ブラディ
アン・コルビー:フィリス・ブルックス
ピックル・ビクスビー:アンディ・ディヴァイン
ギル・ウォーレン:ブライアン・ドンレヴィ
ボブ・オレアリー:トム・ブラウン
コルビー上院議員:バートン・チャーチル
グレッチェン・オリアリー:ジューン・ストーリー
ブッキング・エージェント:チャールズ・レイン
ハッティ:マダム・サル・テ・ワン
フィリップ・シェリダン将軍:シドニー・ブラックマー
御者:フランシス・フォード

アメリカ映画
配給 20世紀FOX
1938年製作 96分
公開
北米:1938年1月6日
日本:1939年2月
製作費 $1,800,000


アカデミー賞 ■

第10回アカデミー賞
・受賞
助監督
助演女優賞(アリス・ブラディ)
・ノミネート
作品・原案・録音・作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1854年。
アイルランドからの移民であるオリアリー一家は、中西部からシカゴを目指していた。

しかし、目的地を前に父親は事故に遭い、妻モリー(アリス・ブラディ)と幼い息子達、ジャック、ダイオン、ボブを前に、オリアリー家の繁栄を夢見ながら、彼は息を引き取る。

その地に夫を葬ったモリーと子供達はシカゴに到着し、彼女は早速、職探しを始める。

1867年。
モリーは、洗濯店を始めて身を粉にして働き、子供達を育て、長男ジャック(ドン・アメチー)は弁護士となり、三男のボブ(トム・ブラウン)が家業を継ぎ、そして、野心家の次男ダイオン(タイロン・パワー)は、街で酒場を経営しようとする。

そんなダイオンは、街の大物ギル・ウォーレン(ブライアン・ドンレヴィ)の酒場で、歌手のベル・フォーセット(アリス・フェイ)に一目惚れしてしまう。

同じ頃、ボブは、グレッチェン(ジューン・ストーリー)との結婚を決める。

強引なダイオンは、ベルを口説き落とし、彼女を自分が開業する酒場に引き入れようとする。

ダイオンは、コルビー上院議員(バートン・チャーチル)からの資金提供を得て、警察などにも根回しして準備を始め”ザ・セネート”を開店させる。

相棒ピックル・ビクスビー(アンディ・ディヴァイン)の協力や、艶やかなベルのステージなども受けて、ダイオンの店は大繁盛する。

やがて、ウォーレンがダイオンの店に顔を出し、自分の店を閉めて市長に立候補するため、票集めに協力するよう、半ば強迫まがいの提案をする。

ダイオンは、ウォーレンから1万ドルの小切手を受け取り、一応納得はするものの、票集めなどする気のないことをベルに伝える。

単に、やるかやられるか、相手を出し抜くことだけ考えていたダイオンだったが、ベルのアイデアで、正義感の強いジャックを市長選に立候補させることを考える。

ジャックはそれを承知して、ボブとグレッチェンにも子供が生まれ、家族が幸せに満ちていた時、ダイオンが母モリーにベルを紹介しようとする。

しかし、慎み深い相手を望んでいたモリーは、ベルを気に入るはずもなかった。

選挙戦は始まり、やや押しのお強さに欠けるジャックを見て、ワイロを渡していた警察本部長に、ダイオンは脅しをかけ、ウォーレン陣営で騒ぎを起こし、選挙人を逮捕させてしまう。

既に投票は始まり、焦るウォーレンはダイオンの元に向かうが、全て彼が仕組んだことと知らされて呆然とする。

そして、ジャックが市長に当選し、母モリーは感極まりながら市民の歓迎に応える。

その後ジャックは、シカゴの腐敗の温床パッチ地区の浄化を宣言するが、それをダイオンに邪魔されたくないために、ベルに弟と結婚してもらい地道な道を歩ませようとする。

たとえ弟でも許すことの出来ないジャックは、彼の行いを見逃すわけにもいかずに、店も捜査の対象になることをベルに告げて、彼女を証人として証言させようともする。

そこにダイオンが現れ、ジャックは、自分が当選した秘密を聞かされて驚いてしまう。

ダイオンは、ベルがジャックの考えに同調している雰囲気を察して、彼女の元を去ってしまう。

大陪審に召喚されて追及され、ベルが証人として呼ばれることになったダイオンは、自分や娘のアン(フィリス・ブルックス)への飛び火を恐れるコルビー議員を追い払う。

捨てられたベルは、現れたダイオンを拒絶するが、彼は謝罪して求婚する。

ダイオンは、パッチ地区の浄化を進めるジャックに、改心したことを告げてベルとの結婚を知らせる。

それを喜び、市長の権限で結婚式を執り行ったジャックだったが、その直後、ダイオンは、自分の妻の証言は認められないと、今回の結婚の意図を二人に伝える。

ショックを受けたベルはその場を去り、激怒したジャックはダイオンを叩きのめし、地区や店もろとも徹底的に叩き潰すことを弟に伝える。

息子達の喧嘩を知らされたモリーだったが、納屋が火事になり周囲に火が移る。

街は騒然となり、ピックルは、それをダイオンに知らせ、彼は浄化を始めたジャックの仕業ではないかと疑う。

実家の納屋が火元だと知ったダイオンは、ウォーレン達に疑われているジャックを救おうとする。

消火活動に奔走する、ジャックに合流したダイオンとボブは、迫るウォーレンらを説得しようとする。

火を食い止めるには爆破を実行するしかなく、それを信じないウォーレンらが暴徒化する中、ダイオンが火薬に点火しようとする。

しかし、ウォーレンに石を投げられたダイオンは、その場に倒れ、代わって点火したジャックが銃撃されてしまう。

その後、爆発が起きて牛の暴走が始まり、ウォーレンは、それに巻き込まれて死亡する。

ボブは、はぐれていたグレッチェンと子供を見つけだし、ダイオンは、ベルに助けられていたモリーをようやく捜しジャックの死を知らせる。

モリーは、ジャックの死を無駄にすることなく、街が再生するだろうということを願う。

そして、ベルとの愛を取り戻したダイオンは、シカゴを、世界一の街にすることを誓う。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

アイルランドからの移民であるオリアリー一家は、目的地シカゴを目前に主を事故で亡くすものの、母親モリーが洗濯店を開業し、女手一つで三人の息子を育てる。
長男ジャックは正義感の強い弁護士となり、堅実な三男ボブは家業を継いで結婚し、そして野心家の次男ダイオンは、酒場の経営を始めようとする。
ダイオンは、街の大物である、ウォーレンの店の歌手ベルに一目惚れして、彼女を強引に口説き、自分の店に引き入れることを考える。
若いが、政治力を生かした行動力で、根回しを始めたダイオンは、資金を得て酒場を開業し、ベルのステージも評判を呼び、店は大繁盛する。
店に顔を出したウォーレンは、自分が市長に立候補することをダイオンに告げて、票集めに協力するよう、半ば強迫まがいの提案をして、1万ドルの小切手を渡す。
一応それを承諾したダイオンは、ウォーレンの言いなりになるつもりはなかった。
そしてダイオンは、ベルのアイデアで、ジャックを市長に立候補させようとするのだが・・・。
__________

実在のオリアリー家の母親キャサリン・オリアリーが、牛の乳搾り中にランタンから出火したという伝説が、ドラマでは、似たような状況下で再現されているが、火事の事実以外はほとんどフィクションで、出火の原因は特定されてはいない。

そんな”シカゴ大火”を、当時の技術としては画期的な手法で映し出すスペクタクルは迫力満点だ。

不幸な事件をきっかけに、主人公の言葉通り、再生して、世界都市に発展させたシカゴ市民の逞しさが伝わるラストは感動的である。
その、ヘンリー・キングの力強い演出は、大恐慌で疲弊しきった国民に大きな希望を与えた。

第10回アカデミー賞では、作品賞をはじめ6部門にノミネートされ、助監督、助演女優賞(アリス・ブラディ)を受賞した。
・ノミネート
作品・原案・録音・作曲賞

一家の発展を夢見て、がむしゃらに働く母親の意思に反してまでも、悪行までして自らの野心を追及していく、若きタイロン・パワーのバイタリティ溢れる演技は見ものだ。

主人公の恋人となり、彼の野心に翻弄される歌姫、もちろん素晴らしい歌も存分に披露してくれるアリス・フェイ、一家の長男で正義感のある弁護士から市長になるドン・アメチー、一家を支える母親を逞しく演ずるアリス・ブラディ、街の大物で、市長選で破れるブライアン・ドンレヴィ、主人公の相棒アンディ・ディヴァイン、主人公と手を組む上院議員バートン・チャーチル、その娘フィリス・ブルックス、一家の三男トム・ブラウン、その妻役ジューン・ストーリー、ベル(A・フェイ)の使用人マダム・サル・テ・ワン、街の爆破を指揮するフィリップ・シェリダン将軍のシドニー・ブラックマー、ほんの端役で御者のフランシス・フォードなどが共演し、後に名バイプレイヤーとなるチャールズ・レインは出演場面がカットされてしまった。


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