インサイド・マン Inside Man (2006) 3.96/5 (28)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

人質を取った単純な銀行強盗に見せかけた社会悪(戦争犯罪)に対する制裁を描く、監督スパイク・リー、主演デンゼル・ワシントンクライヴ・オーウェンジョディ・フォスタークリストファー・プラマーウィレム・デフォーキウェテル・イジョフォー共演の犯罪サスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)

デンゼル・ワシントン / Denzel Washington 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:スパイク・リー
製作総指揮
ダニエル・M・ローゼンバーグ
ジョン・キリク
カレン・ケーラ・シャーウッド
キム・ロス
製作:ブライアン・グレイザー
脚本:ラッセル・ゲワーツ
撮影:マシュー・リバティーク
編集:バリー・アレクサンダー・ブラウン
音楽:テレンス・ブランチャード

出演
キース・フレイジャー:デンゼル・ワシントン

ダルトン・ラッセル:クライヴ・オーウェン
マデリーン・ホワイト:ジョディ・フォスター
アーサー・ケイス:クリストファー・プラマー
ジョン・ダリウス:ウィレム・デフォー
ビル・ミッチェル:キウェテル・イジョフォー
スティーヴィー:キム・ディレクター
スティーヴ:カルロス・アンドレス・ゴメス
スティーヴ-O:ジェームズ・ランソン
コーリン:ピーター・ゲレッティ
ピーター・ハモンド:ピーター・フレチェット
ウィン:ケン・レオン
エルナンデス:ジェイソン・マヌエル・オラザバル

アメリカ 映画
配給 ニバーサル・ピクチャーズ

2006年製作 128分
公開
北米:2006年3月24日
日本:2006年6月10日
製作費 $45,000,000
北米興行収入 $88,504,640
世界 $184,376,254


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ニューヨーク
塗装会社の作業員を装った数人が、マンハッタン信託銀行32番支店を襲う。

通りがかった警官が、銀行内の異変に気づくが、犯人に銃を突きつけられて犯行を告げられ、その後、本部に連絡を入れる。

ニューヨーク市警のキース・フレイジャー(デンゼル・ワシントン)とビル・ミッチェル(キウェルテ・イジョフォー)は、通報を受けて現場に急行する。

フレイジャーは、以前扱った事件で14万ドルの小切手が紛失し、その疑いをかけられていたため、汚名返上とばかりに意気込んで現場に向かう。

そして、銀行周辺は閉鎖され、マスコミも現れて騒然となる。

銀行の会長アーサー・ケイス(クリストファー・プラマー)は、事件を知らされ、金庫内の現金よりも、貸金庫に保管してある私物のことを心配する。

リーダーのダルトン・ラッセル(クライヴ・オーウェン)含め4人の犯人(キム・ディレクター、カルロス・アンドレス・ゴメス、ジェームズ・ランソン)達は、銀行にいた客と行員を集めて携帯電話と鍵を回収する。

行員ピーター・ハモンド(ピーター・フレチェット)が、電話を隠していることを知ったラッセルは、彼に暴行を加えて人質を動揺させる。

その後ラッセルは、全員に自分達と同じジャンプスーツを着させて監禁する。

現場には、ジョン・ダリウス警部(ウィレム・デフォー)率いる指令車が設置され、フレイジャーらも、そこに詰めることになり、犯人との交渉の準備を始める。

心臓病の老人を解放したラッセルは、行内の金庫、そして資材倉庫を確認する。

老人から情報を得たダリウスは、犯人達の様子などをフレイジャーに知らせる。

しかし、交渉はまだ早いと見たフレイジャーは、犯人の出方を見るために待機する。

その頃ケイスは、ニューヨークで指折りの敏腕弁護士、マデリーン・ホワイト(ジョディ・フォスター)を呼び寄せる。

それが世に知られると、身の破滅につながる恐れがあることから、ケイスは、貸金庫に隠された秘密が、明かされ
ることを阻止しようとしてホワイトを雇う。

ホワイトは、早速、行動を開始して、貸しのある市長の元に向かい、自分に情報を流すよう裏工作をする。

人質の一人であるアラブ人が解放され、首にかけられたボードに、逃亡のためのジャンボ機を用意するようにという、犯人からの要求が届く。

そこにケイスが現れ、ジャンボ機の手配をして指令車に居座ろうとするが、フレイジャーらは、彼の協力を拒む。

その後、食料を要求してきた犯人(ラッセル)に対し、フレイジャーは自分に電話をするように話しかける。

食料に隠したマイクで、内部の会話を聞いたフレイジャーは、それが、アルバニア語だということを知る。

その後フレイジャーは、内部の会話が、アルバニアの指導者で、故人のエンヴェル・ホッジャの演説録音だということを知る。
人質を盾にとり、盛んに警察を威嚇する犯人達だったが、現金に手を出す様子もなく、倉庫の床を壊したり、人質達を錯乱させることに余念がなかった。

市長を伴ったホワイトが現場に現れ、フレイジャーの小切手疑惑をちらつかせながら、彼女は銀行内に入る許可を得ようとする。

ケイスから始めての連絡を受けたフレイジャーは、要求を容易には呑めないことを伝え、お互い牽制し合う。

フレイジャーから、行内に入ることを許されたホワイトは、犯人ラッセルに力になれるといって交渉を始める。

ラッセルに、投降して刑を受け出所した際に、200万ドルを渡すことを伝えたホワイトだったが、彼は既にケイスの貸金庫から、重要書類を取り出していた。

第二次世界大戦中ケイスは、ナチスに協力して財を成していたのだ。

ホワイトの上を行く、完璧な計画を練っていたラッセルは、事件終了後に、堂々と正面から銀行を出て行くと余裕を見せ、交渉も決裂してしまう。

交渉を終えたホワイトを迎えたフレイジャーだったが、傲慢な態度の彼女を牽制して別れる。

犯人側が、時間稼ぎをしているのではないかと、疑念を抱き始めたフレイジャーは、自ら銀行内に入り、人質など中の状況を確認する。

時間稼ぎのことなどを、フレイジャーはラッセルに話すが、彼はホワイトに語ったことと同様、犯行後は堂々と正面から出て行くと宣言する。

その直後、フレイジャーはラッセルに襲い掛かり挑発するが、彼は冷静さを保ち全く動じる様子を見せない。

自分に手を出さなかったことで、犯人が殺人を犯す気のないことを確信したフレイジャーだったが、犯人が人質の一人を射殺してしまう。

憤慨したフレイジャーは、銀行の入り口に向かいラッセルに言い寄る。

しかし、ラッセルは要求通りの行動をするようフレイジャーに伝えただけで行内に戻る。

人質死亡の責任を取らされたフレイジャーは、上司コーリン警部(ピーター・ゲレッティ)から事件を降ろされ、ダリウスが指揮を執ることになる。

ダリウスら、警官隊は強行突入の準備を始めるのだが、フレイジャーは、犯人の要求が書かれたボードに、盗聴器が仕掛けられていたことに気づく。

フレイジャーはそれをダリウスに知らせ、警察の動きを見抜いていたラッセルは、突入寸前に人質を外に出す。

警察は銀行内を調べるが、結局は銀行の現金も盗まれず、犯人達の武器はモデルガンで、人質射殺も芝居だった。

全員同じ姿の人質は犯人と見分けがつかず、一人ずつ警察の尋問を受けることになる。

その後、人質か犯人かの判別がつかめないフレイジャーは、現金も奪われることなく、被害者もいない事件捜査の打ち切りを命ぜられる。

フレイジャーは、疑われていた小切手が見つかったことも知らされ、その後も事件について調べ、貸金庫に記録のない番号があるのに気づく。

それがホワイトと関係すると考えたフレイジャーは、彼女の元に向かう。

フレイジャーは、ホワイトがケイスに依頼された秘密を聞き出そうとするが、核心には迫れない。

ホワイトはケイスを訪ねて事件の報告をするが、ナチスの秘密書類よりも、大切なものがあった事実を彼から聞きだす。

戦争の最中、パリにいた裕福なユダヤ系一族の銀行家がナチスに財産を没収され、銀行家の妻のカルティエの指輪が貸金庫に隠されていたのだ。

友人でもある銀行家一家を救えたケイスだったが、ナチスの巨額の報酬に、友を裏切ったのだった。

ホワイトは後味の悪さを感じながらも、この話を公言しないことを告げられ、ケイスから報酬の小切手を受け取る。

その頃、銀行の倉庫を改造して、一週間その場に潜んでいたラッセルは、仲間の元に向かう途中、銀行の入口付近でフレイジャーと肩が触れ合う。

ラッセルは、信頼できる者に、指輪を託してきたと仲間達に伝える。

その後フレイジャーは不振な貸金庫を調べ、入っていた指輪と”指輪を追え”というメモ書を見つける。

ケイスを訪ねたフレイジャーは、彼が知っているであろう事件の真相や、ホワイトを送り込んだ理由を追求する。

不快感を露にするケイスは口を閉ざすが、フレイジャーは帰り際に指輪を見せ、彼を動揺させる。

フレイジャーは、その指輪をホワイトと市長にも見せて、ワシントンD.C.にある、”戦争犯罪調査局”の電話番号を渡す。

昇進して意気揚々と帰宅したフレイジャーは、上着のポケットの中のダイヤに気づく。

そしてフレイジャーは、銀行の入り口で肩が触れ合ったのが、正面から堂々と出て行くと言っていた、犯人(ラッセル)だったということにも気づく。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ニューヨーク
マンハッタン信託銀行支店が、ラッセルら武装4人組に占拠される。
市警のキース・フレイジャーとミッチェルは現場に急行し、ダリウス警部らと犯人との交渉の準備を始める。
その頃、銀行の会長ケイスは、支店の貸金庫に、自分を破滅させかねない秘密が隠されていることに気づき動揺する。
ケイスは、敏腕弁護士ホワイトを雇い、何とかその秘密が明かされることを阻止しようとする。
一方、犯人から、逃走用のジャンボ機の手配などを要求されたフレイジャーは、やがて、犯人の言動やホワイトの存在に疑念を抱き始める・・・。
__________

50人の人質を、全て銀行強盗犯の容疑者にして内外部を混乱させ、真犯人達は逃げ延びるという、斬新なアイデアがなかなか面白い。

その中に、過去のある者がいれば、直ぐに判明するように思える犯人も、人質の中にも犯罪歴のある者が何人もいて、それが当たり前だというところが、いかにもアメリカらしい設定だ。

北米で約8850万ドルの興行収入を上げ、全世界では約1億8400万ドルのヒットとなった。

派手さもない真理サスペンスに、ナチスを絡めたストーリーなどがドラマに深みを与え、スパイク・リーの無駄のないシャープな演出が冴える。

スラムドッグ$ミリオネア」(2008)でアカデミー賞を受賞することになるA.R. ラフマーンの挿入歌”Chaiyya Chaiyya”(エンディング)も印象に残る。

デンゼル・ワシントンキウェルテ・イョフォーが、容疑者(人質)を尋問する場面、セリフのように思えない、まるでアドリブのようなやり取りが、実に興味深い。

その、人質の中から犯人を捜す尋問シーンが、ドラマの進行と平行して挿入され、区別し難い犯人や人質の立場を再確認させてくれる、凝った演出となっている。

当初、胡散臭そうな警官のデンゼル・ワシントンは、クライマックスでは、権力者に向こうを張り、相手を黙らせてしまうシーンは痛快だ。

ジョディ・フォスターには珍しい、憎まれ役に近いキャラクターも新鮮味がある。

緻密な計画で完全犯罪を成功させる、クライヴ・オーウェンの、沈着冷静な知能犯役もなかなかいい。

衰えを感じない77歳、存在感を見せるクリストファー・プラマーの出演は嬉しい。
ナチスの協力者というところが、いかにもはまっている。

やや物足りない感じがする、現場担当官警部ウィレム・デフォー、主人公の相棒キウェテル・イジョフォー、犯人キム・ディレクター、カルロス・アンドレス・ゴメス、ジェームズ・ランソン、主人公の上司ピーター・ゲレッティ、犯人に痛めつけられる行員ピーター・フレチェット、銀行客ケン・レオン、警察隊員のジェイソン・マヌエル・オラザバルなどが共演している。


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