ジョンQ John Q (2002) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

重病の息子の命を助けるために止むを得ず病院を占拠した男の戦う姿を描く、主演デンゼル・ワシントンキンバリー・エリスロバート・デュヴァルジェームズ・ウッズアン・ヘッシュレイ・リオッタ他共演、監督ニック・カサヴェテスによるヒューマン・サスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■

監督:ニック・カサヴェテス
製作総指揮
マイケル・デ・ルカ

アヴラム”ブッチ”カプラン
リチャード・サパースタイン
製作
マーク・バーグ

オーレン・クールズ
脚本:ジェームズ・カーンズ
撮影:ロジェ・ストファーズ
編集:デデ・アレン
音楽:アーロン・ジグマン

出演
ジョン”Q”クインシー・アーチボルド:デンゼル・ワシントン

デニーズ・アーチボルド:キンバリー・エリス
マイク・アーチボルド:ダニエル・E・スミス
フランク・グライムズ警部補:ロバート・デュヴァル
レイモンド・ターナー医師:ジェームズ・ウッズ
レベッカ・ペイン:アン・ヘッシュ
ガス・モンロー:レイ・リオッタ
レスター・マシューズ:エディ・グリフィン
ミッチ・クイグリー:ショーン・ハトシー
ジュリー・バード:ヘザー・ウォールクィスト
マックス・コンリン:イーサン・サプリー
タック・ランプリー:ポール・ヨハンセン
ジミー・パランボ:デヴィッド・ソーントン
ジーナ・パランボ:ローラ・ハリング
本人:ジェイ・レノ
本人:グロリア・オーレッド
本人:ラリー・キング
本人:アリアナ・ハフィントン
本人:テッド・デミ
本人:ナズ
本人:ヒラリー・クリントン

アメリカ 映画
配給 ニュー・ライン・シネマ

2002年製作 116分
公開
北米:2002年2月15日
日本:2002年11月23日
製作費 $36,000,000
北米興行収入 $71,026,631


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

BMWに乗り無謀な運転をする女性が、トラックに追突される。

シカゴ
不況のため仕事を減らされていたジョン”Q”クインシー・アーチボルド(デンゼル・ワシントン)は、借金の返済が遅れて、妻デニーズの車を没収される。

その後、息子のマイク(ダニエル・E・スミス)を学校に、デニーズを職場に送ったジョンは工場に向かう。

仕事を終えたジョンは、同僚である友人のジミー・パランボ(デヴィッド・ソーントン)と共に職場に向かうが、仕事はなかった。

日曜日、教会のミサを終えたジョンは、デニーズと共にマイクの野球の試合を見に行く。

ところが、ヒットを打ったマイクは、走塁中にグラウンドで倒れてしまい、ジョンとデニーズは息子を病院に運ぶ。

マイクは緊急措置を施され、ジミーと妻のジーナ(ローラ・ハリング)も駆けつけ、ジョンは保険のカードを提出する。

心不全を起こす可能性のあるマイクを案じながら、ジョンとデニーズは、院長のレベッカ・ペイン(アン・ヘッシュ)と心臓外科医レイモンド・ターナー(ジェームズ・ウッズ)に会うことになる。

心臓移植を勧める病院側だったが、手術は危険なために、薬物治療を続け、短い余命を過ごすことが最善とも説明される。

ジョンとデニーズはショックを受けるが、ターナーが、自分の子なら移植をすると確認したジョンは、手術をすることを決める。

それを了承したターナーは、移植者登録の名簿に載せる手続きについてを説明する。

しかしペインは、マイクの血液型が珍しい”Bポジティブ”であることや、ジョンの保険が適用されず、高額の費用を払える可能性がないことを指摘する。

ジョンは、保険が使えるはずだと言い張るのだが、ペインは内容を調べるよう伝える。

更に、最低でも25万ドルはかかる手術費用は現金払いで、保証金の7万5000ドルを支払うよう要求されて、ジョンとデニーズは絶望する。

別の医師に、手術を諦めないよう励まされたジョンは、会社で保険の内容を確認する。

半日勤務にされたジョンは、保険の内容も変えられていたため、2万ドルしか保険金は支払われないことを知る。

会社の都合で仕事を減らされたことなどに納得がいかないジョンは、講義を申し立てる。

あらゆる手続きをして補助を受けようとするジョンだったが、入院費の3万ドルも貸してある状況で、ペインは現金で保証金を払うよことを要求する。

その後、ジョンは家財も手放し、ジミーらの協力で寄付金も集め、テレビ局のリポーター、タック・ランプリー(ポール・ヨハンセン)にも協力を求めて、結婚指輪も質に入れて車も手放す。

そんな時、病院にいたデニーズから電話があり、マイクは退院させられることになる。

デニーズに必ず何とかすると約束したジョンは、ターナーの元に向かい、費用を支払うことを約束した上で手術をしてくれるかを問う。

ターナーに手は尽くしたと言われただけのジョンは、彼に銃を向けて手術をすることを約束させる。

ジョンは、警備員マックス・コンリン(イーサン・サプリー)や怪我をしたレスター・マシューズ(エディ・グリフィン)、ミッチ・クイグリー(ショーン・ハトシー)と腕を折ったその婚約者ジュリー・バード(ヘザー・ウォールクィスト)、妊婦とその夫、更には子連れの女性と職員らを人質に取る。

撃たれた男が救急車で到着し、救命士を追い払ったジョンは、ターナーに傷の手当てをさせる。

やがて、警察が病院を包囲して、市警の交渉人フランク・グライムズ警部補(ロバート・デュヴァル)が現れ、ジョンと連絡を取る。

ジョンと交渉を始めたグライムズは、不在のペインを捜して息子のマイクを移植者名簿に載せるよう要求される。

その後、患者達と雑談をしたジョンは、車の事故で腕を折ったと言うジュリーが、ミッチの暴力に遭ったことを見抜く。

人気取りのために現れた本部長のガス・モンロー(レイ・リオッタ)は、早急に事件を解決させたいことをグライムズに伝え、彼を老人扱いしてからかう。

ターナーらと話をしたジョンは、保険会社が経費を削減するため、定期健診で医師の診察を項目を減らしたため、マイクの病気が見つからなかったことを知る。

グライムズに電話をしたジョンは、一時間以内に要求が通らない場合は人質を殺すと伝える。

駆けつけたペインは、監視カメラの映像で、犯人が重病の息子を抱えるジョンだということをグライムズに伝え、彼は妻を捜すよう指示する。

それを聞いていたモンローは、強硬手段が必要だということをグライムズに伝える。

妊婦が解放されることになり、ミッチが一緒に行くと言って、隠し持っていたメスでジョンに襲いかかる。

ミッチはジョンに叩きのめされるが、ジュリーに銃を拾うよう伝える。

ジュリーはそれを無視して、ミッチに、自分を殴った仕返しをする。

ジョンは、ミッチに手錠をかけて、妊婦と共に夫と子供連れの女性も解放する。

集まったマスコミは、解放された者達に質問をするのだが、彼女らはジョンのことを好意的に伝える。

同時に、病院の警備主任が呼ばれ、モンローは狙撃手の準備を始める。

グライムズとペインは、マイクの容態を見守るデニーズの元に向かい状況を知らせる。

探りを入れに来たことを察したデニーズは、二人を相手にせずにマイクの元に戻ろうとする。

しかしペインは、マイクを名簿に載せて、費用は病院側が持つことをデニーズに伝え彼女に感謝される。

グライムズは、ペインの行為が本気でないことを見抜き彼女に皮肉を言う。

ランプリーも現場で取材を始めて、インタビューを受けたジミーは、金によって支配される世の中を批判してジョンを支え続けることを伝える。

モンローが、狙撃を準備していることを知ったグライムズはそれに反対する。

モンローは、グライムズの意見を聞き入れず、彼を解任して自分が指揮を執ることを伝える。

デニーズに電話をかけさせて、名簿に名前が載ったことをジョンに知らせ、彼が電話に出たところを狙撃する予定だった。

その音声と映像を、ランプリーのスタッフが傍受し特ダネにしようとする。

キャッチした映像でリポートしたランプリーは、有名になれることを確信する。

そして、マイクと電話で話しているジョンを、エアコンのダクトから侵入した狙撃手が捉える。

レスターは、ジョンがテレビに映っていることに気づき、それを彼に伝える。

映像を確認したジョンは、その瞬間に腕を撃たれてしまい彼は倒れそうになるが、狙撃手に気づき叩きのめす。

計画は失敗に終わり、市長からの連絡を受けたモンローは、映像が傍受され全国に流れたことを知らされる。

その頃、死亡したBMWの事故車の女性は、ヘリコプターで病院に搬送される。

自分を撃ったことで、ジョンは、病院側がマイクを助ける気のないことを察する。

ランプリーらは退去させられ、病院前は人々が集まり騒然となりジョンに声援を送る。

治療を受けたジョンはグライムズとの交渉を求め、モンローは、彼に謝罪して復帰させる。

ジョンとマイクの会話を聞いていたペインは、心を動かされて、移植登録の手続きをする。

捕えた狙撃手と共に病院の外に出たジョンは、息子を助けたいことだけをグライムズに伝える。

息子を救命室に移せば全員が助かり、自分は投降することを伝えたジョンは、グライムズがそれに従ったため、まず狙撃手を解放する。

即手術をする必要があることを、ターナーから知らされたジョンは、自分の心臓を摘出するよう彼に伝える。

自殺するとまで言って手術を迫るジョンだったが、倫理に反する行為だとターナーは意見する。

しかし、ジョンは考えを変えないため、ターナーは名声を捨ててもいいと言い切り、手術をする決断をする。

その頃、女性の遺体は病院に到着し、臓器提供者の登録があったために処置が始まり、彼女の血液型は、マイクと同じ”Bポジティブ”だった。

遺言書を書き、ジュリーとマックスに署名してもらったジョンはマイクの元に向かう。

ジョンは、今後、心がけることなどをマイクに伝え心の中で別れを告げる。

同じ頃、登録してあった、マイクに適合する心臓が提供できるという連絡が病院に入る。

処置室に向かったジョンは、自殺しか考えていなかったと語り、空だった拳銃に一発の弾丸を込める。

適合心臓の連絡はペインに知らされ、安全装置で弾丸が発射されなかったジョンの元に、その知らせがデニーズから伝えられる。

しかし、ジョンは無線に応えようとせず、デニーズは彼の元に向かい直接それを伝える。

人質は解放されてジョンは投降し、ランプリーは、その様子を中継で伝える。

モンローの指示で、人質のレスターがジョンを装っていたことをグライムズは確認する。

グライムズは、手術をデニーズと見守るジョンの元に向かう。

そして、ターナーは手術を成功させて、ジョンとデニーズはそれを喜ぶ。

その後、この事件をきっかけに、各著名人が保険業界や国のシステムを批判する。

3カ月後。
ジョンは、グライムズに付き添われながら法廷に向かい、回復したマイクやデニーズ、ターナーや人質だった人々、ジミー夫妻らに見守られながら判決を聞く。

殺人未遂については無罪を言い渡されたジョンだったが、人質監禁については有罪となる。

懲役刑が確実になったジョンは、デニーズに別れを告げ、彼女をマイクに任せて立ち去ろうとする。

”さよなら”と言うマイクに、”またね”だろと伝えたジョンは法廷を後にする。

グライムズに見送られながら移送されるジョンは、マイクの感謝の言葉に頷き、いつまでも息子を見つめる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ジョン”Q”クインシー・アーチボルドは、愛する妻デニーズと息子マイクと共に平凡な暮らしをしていた。
仕事を減らされたジョンは苦しい生活を強いられていたのだが、息子マイクが、野球の試合中に気を失い倒れてしまう。
マイクを病院に運んだジョンは、心臓外科医のターナーから、心臓の移植手術を勧められる。
それに同意したジョンだったが、院長のペインから、最低でも25万ドルかかる費用の保証金7万5000ドルを現金で払える能力のないことを指摘されてしまう。
保険で払えると確信していたジョンだったが、会社の都合で、労働条件により保証金を下げられていたことを知り愕然とする。
家財を売り払い募金を集め、あらゆる補助制度を利用して費用を集めようとしたジョンだったが、病院側は、マイクを退院させようとする。
絶望するジョンは、デニーズに必ず何とかすると約束し、何んと、患者や職員を人質に取り、病院に立て籠もってしまう・・・。
__________

息子の命を守りたい一心の父親が、常軌を逸した行動に出る奇抜なアイデアや、その主人公を演ずる、前年の「トレーニング デイ」(2001)で、アフリカ系アメリカ人として二人目のアカデミー主演男優賞を獲得した、デンゼル・ワシントンの出演が大いに話題になった作品。

父親としてできることを妻や息子に約束し、それを命を懸けて実行しようとする男の姿を描いた、ヒューマン・ドラマの要素が強い作品ではあるが、クライム・サスペンス、または、アメリカの保険業界への批判や医療制度など、社会システムの汚点を鋭く描いた、ジョン・カサヴェテスジーナ・ローランズの息子ニック・カサヴェテスの力作でもある。

現実離れした、信じ難い行動に出る主人公を演ずるデンゼル・ワシントンの、観る者をその役柄に感情移入させる、誰もが納得できる、ひと時も気を緩めない渾身の演技は秀逸だ。

夫を頼るしかない妻キンバリー・エリス、その息子ダニエル・E・スミス、人情味もあるベテランの交渉人ロバート・デュヴァル、心臓外科医ジェームズ・ウッズ、主人公の家族に対する愛に心打たれる病院長アン・ヘッシュ、警察本部長レイ・リオッタ、人質達、エディ・グリフィンショーン・ハトシーヘザー・ウォールクィストイーサン・サプリー、TVリポーターのポール・ヨハンセン、主人公の友人夫妻役のデヴィッド・ソーントンローラ・ハリング、著名人として、ジェイ・レノグロリア・オーレッドラリー・キングテッド・デミアリアナ・ハフィントンナズヒラリー・クリントンなどが登場する。


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