キングコング King Kong (1933) 5/5 (21)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

猛獣映画の製作者が伝説の巨大生物”キング・コング”を映像に収めるため、ヒロイン役と共に挑む冒険と恐怖を描く、製作、監督メリアン・C・クーパーアーネスト・B・シェードザック、製作総指揮デヴィッド・O・セルズニック、主演フェイ・レイロバート・アームストロングブルース・キャボット他共演による映画史上に残るモンスター・パニック映画の傑作。


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■

監督
メリアン・C・クーパー

アーネスト・B・シェードザック
製作
メリアン・C・クーパー

アーネスト・B・シェードザック
製作総指揮:デヴィッド・O・セルズニック
脚本
ジェームズ・アシュモア・クリールマン

ルース・ローズ
撮影
エドワード・リンデン

バーノン・L・ウォーカー
J・O・テイラー
編集:テッド·チーズマン
音楽:マックス・スタイナー

出演
アン・ダロウ:フェイ・レイ

カール・デナム:ロバート・アームストロング
ジャック・ドリスコル:ブルース・キャボット
エングルホーン船長:フランク・ライチャー
チャールズ・ウエストン:サム・ハーディ
部族長:ノーブル・ジョンソン

アメリカ 映画
配給 RKO

1933年製作 100分
公開
北米:1933年3月2日
日本:1933年9月14日
製作費 $670,000
北米興行収入 $1,856,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ニューヨーク港
多くの猛獣映画などを手掛けていた映画製作者のカール・デナム(ロバート・アームストロング)は、次回作の撮影の準備を進めていた。

俳優エージェントのチャールズ・ウエストン(サム・ハーディ)は、”ヴェンチャー”で旅立とうとするデナムの元に向かう。

デナムから、エングルホーン船長(フランク・ライチャー)と助手ジャック・ドリスコル(ブルース・キャボット)を紹介されたウエストンは、秘密主義の彼に意見して女優を紹介できないことを伝える。

今までの作品で女優の出演を控えてきたデナムの考えを知ろうとするウエストンは、大衆の要求に応えるしかないと言われる。

首を縦に振らないウエストンを見限ったデナムは、最高の作品を作ってみせると豪語して、女優を探すために街に向かう。

ある屋台でリンゴを盗もうとしたアン・ダロウ(フェイ・レイ)が、店主にみつかり責められるところを救ったデナムは、彼女の美貌に目をつける。

ダイナーに向かったデナムはアンに食事を与え、彼女の身の上などを聞き、幸福へのチャンスを与えると言って興奮する。

相手が映画製作者のデナムだと知り驚くダロウは、自分がヒロインに選ばれたと知り、信用だけすればいいと言われ、彼の作品に出演することを決める。

”ヴェンチャー”は出航し、アンは、素っ気ないが逞しいドリスコルと親交を深める。

その後、行先を知らせれていないドリスコルはデナムに意見する。

アンが心配だと言うドリスコルに、恋愛は考えない方がいいと助言したデナムは、まるで今回の作品の筋書き”美女と野獣”だと語る。

エングルホーン船長に呼ばれたデナムは、シンガポール付近の”スカル島”の、巨大な壁の向こうに潜む恐怖”コング”を撮影することを知らせる。

カメラ・テストが始まり、デナムの指示に従うアンはそれをこなし、そして、あるものを目撃する状況を想定して叫ぶよう言われる。

叫び声をあげたアンを見ていたドリスコルは、今後、起きる事を考え不安に思う。

目的地に近づいた一行は深い霧に包まれながら、島民である部族の太鼓の音を聞く。

夜が明けて霧が晴れ、デナムは船員達と共に島に向かう。

浜辺に着いた一行は、巨大な壁を前に”コング”と唱える儀式中の部族に気づく。

その様子を撮影し始めたデナムは、部族長(ノーブル・ジョンソン)に見つかってしまう。

エングルホーン船長が部族長と話し、儀式で清められている少女がコングの花嫁になることを知る。

アンに気づいた部族長は、彼女をコングに捧げると言って、部族の女6人との交換を要求する。

デナムはそれに応ずることなく、翌日、来ると言って余裕を見せてその場を去る。

その夜、アンのことを心配するドリスコルは愛を伝え、彼女も同じ気持ちであることを伝え二人はキスをする。

ドリスコルが船長に呼ばれた後、夢見心地のアンは現れた部族民に連れ去られる。

アンが捕えられたことに気づいたデナムとドリスコルらは島に向かう。

島では巨大な壁の扉が開けられ、アンは両腕を縛られる。

部族長は儀式を始め、やがて巨大な猿”キング・コング”が姿を現し、アンは叫び声を上げる。

コングはアンを連れてジャングルに向かい、現れたデナムらもそれを追う。

デナムらはコングの足跡の巨大さに驚き、襲ってきた恐竜(ステゴサウルス)をガス爆弾と銃で倒す。

沼地で筏を作ったデナムらは再び恐竜(アパトサウルス)に襲われ、何人もが餌食になる。

その場から逃れるデナムははぐれてしまい、ドリスコルら船員は、現れたコングに襲われて殆どが死亡する。

アンの叫び声を聞いたコングは、彼女に襲いかかろうとしていた恐竜(ティラノサウルス)を倒す。

難を逃れて生き残ったドリスコルは、隠れていたデナムをエングルホーン船長の元に向かわせてコングを追う。

デナムは、爆弾を持って翌日ジャングルに向かうことを船長に伝える。

コングは、洞窟で首長竜(エラスモサウルス)に襲われるものの、それを倒して自分の居住地にアンを連れて行く。

その場に近づいたドリスコルが岩を落下させたため、コングはそれを確認する。

その間、アンは現れた翼竜(プテラノドン)に連れ去られそうになる。

コングはそれを阻止し、その隙にドリスコルがアンを救い、蔓を伝って逃げようとする。

それに気づいたコングだったが、アンとドリスコルは川に落下し、二人は、壁の扉で待機していたデナムらの元に戻ることができる。

撮影を諦めないデナムは、コングを誘き出して捕える考えを語るが、ドリスコルはそれに賛成できない。

そこに、アンを追ってきたコングが現れ、扉を閉めたデナムらは、部族民と共に抵抗する。

しかし、扉は破られてコングは部族民に襲いかかる。

浜辺に向かったコングは、デナムらの爆弾攻撃に遭い意識を失う。

デナムは、世界中の人々が金を払い見に来るという”世界第八の不思議”となるであろうコングを前に興奮する。

ニューヨークブロードウェイ
”世界第八の不思議 キング・コング”は劇場内で公開されることになり、高額チケットを購入した観客は何を見せられるのかを考える。

デナムはアンとドリスコルと共に、記者達に対し”美女と野獣”の物語を語る。

ステージに上がったデナムは、幕が開いて登場したコングを前にしてアンとドリスコルを紹介する。

記者達の写真撮影が始まり、フラッシュを浴びたコングは興奮する。

コングが鋼鉄製の鎖で拘束されているため、デナムは心配ないことを観客に伝え、アンとドリスコルが翌日、結婚する話に振る。

ところが、鎖を引きちぎったコングは暴れ始め、避難したアンを追って建物から脱出する。

コングは、ホテルに向かったアンを探してビルを登り、ある部屋で眠っていた女性を捕まえる。

女性がアンではないことに気づいたコングは、彼女を投げ捨てる。

コングはアンを見つけ、抵抗するドリスコルは殴られて気を失う。

アンは、窓から手を伸ばすコングに連れ去られ、意識を取り戻したドリスコルは、デナムと共に彼女を追い屋上に向かう。

コングは地上に降りて電車を襲い、”エンパイア・ステート・ビル”に向かい登り始める。

それを知ったドリスコルは、戦闘機で攻撃することを提案する。

頂上に達したコングはアンを安全な場所で待機させ、四機の戦闘機(F4B/P-12)の銃弾を受けながらも抵抗して一機を墜落させる。

その後も攻撃を受けたコングは、力尽きて地上に落下する。

その場に着いたドリスコルは、アンの無事を確認して寄り添う。

多くの民衆に見守られながら、息絶えたコングを前にしたデナムは、その場にいた警察の責任者から飛行機の手柄だと言われる。

デナムはそれを否定し、”美女が野獣を殺した”と答える。


解説 評価 感想 ■

ほぼ同じスタッフとデナム役のロバート・アームストロング主演で同年「コングの復讐」(1933)が公開され、設定を参考にした「キングコング」(1976)、その続編「キングコング2」(1986)、1933年版をリメイクしたピーター・ジャクソンの「キング・コング」(2005)などが製作され、コングの起源を描くスピンオフ作品「コング:スカル・アイランド」(2017)の公開が予定されている。

参考:
・「キングコング」(1933)
・「コングの復讐」(1933)
・「キングコング」(1976)
・「キングコング2」(1986)
・「キング・コング」(2005)
・「コング:スカル・アイランド」(2017)

*(簡略ストー リー)

ニューヨーク
多くの猛獣映画などを手掛けていた映画製作者カール・デナムは、伝説の巨大生物”コング”を映像に収めるために準備を進めヒロイン役を探していた。
エージェントに女優の紹介を断られたデナムは、街で出会った貧しい女性アン・ダロウの美貌に目をつけ、彼女をヒロインに決める。
その役を受けたアンは、作品の内容や行き先も知らぬまま船で目的地に向かう。
シンガポール付近のある島に着いたデナムは、エングルホーン船長やその助手のドリスコルらと共に上陸する。
巨大な壁の前で行われる、部族の儀式を目撃したデナムらは気づかれてしまい、部族長は、コングに捧げるためにアンの引き渡しを要求する。
デナムはそれを拒むもののアンは部族に捕えられ、彼女はコングに捧げられる。
アンを追ったデナムらは、現れたコングに連れ去られた彼女を助けるためにジャングルに向かうのだが・・・。
__________

予期せぬ事態で映画のヒロインに抜擢された貧しい女性、向こう見ずな映画製作者、荒っぽいが逞しく勇気ある船員達の個性、そして画面を占領する巨大生物”キング・コング”の迫力、野生生物が暴れまわる南海の島の冒険とアクション、メリアン・C・クーパーアーネスト・B・シェードザックのスピード感溢れる演出は冴え渡る。

それだけでも十分満足できる内容に加え、完成して間もないニューヨークの象徴”エンパイア・ステート・ビル”を舞台にしたクライマックスのアイデアは見事だ。
これだけの作品が、1930年代前半に製作できる才能と特撮を含めた技術力には驚かされる。

飛行家に憧れた、製作と監督を兼ねるメリアン・C・クーパーは、第一次大戦陸軍航空軍の爆撃機パイロットとして活躍し、”パンアメリカン航空”創設メンバーとして名を連ね、本作を含めたRKOの最盛期を支え、そしてジョン・フォードと共に創設した”アーゴシー・プロダクション”で、「アパッチ砦」(1948)他、映画史上に残る数々の名画を世に残した偉大な映画人である。

1991年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

また、ラストでロバート・アームストロング演ずる映画製作者デナムが語る、”Oh, no, it wasn’t the airplanes. It was Beauty killed the Beast. (いや飛行機ではない、美女が野獣を殺した)”は、2005年発表のアメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)が選出した”アメリカ映画・名セリフベスト100”の84位にランクされている。

ヒロインを演ずるフェイ・レイは、本作での”叫び声”が話題になり映画史に名を残すことになる。
フェイ・レイは2005年版で、上記の名ゼリフを語る役を演じクライマックスで登場する予定であったが、公開の前年96歳で惜しまれながら世を去った。

強引なまでの自信でロケを進めようとする、映画製作者を熱演するロバート・アームストロング、ヒロインと愛し合う逞しい船員を演ずる、盟友であるジョン・ウェイン作品の多くに出演した、まだ20代のブルース・キャボット、船長フランク・ライチャー、俳優エージェントのサム・ハーディ、部族長ノーブル・ジョンソンなどが共演している。


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