L.A.コンフィデンシャル L.A. Confidential (1997) 5/5 (38)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

1990年に発表された、ジェイムズ・エルロイの小説”L.A. Quartet”中の”L.A.コンフィデンシャル”を基に製作された作品。
実在のマフィアの大物ミッキー・コーエンや、実際にあった事件も登場する、文字通りのロサンゼルスの警察内部の”裏話”を題材にした、監督カーティス・ハンソンケヴィン・スペイシーラッセル・クロウガイ・ピアースキム・ベイシンガージェームズ・クロムウェルデヴィッド・ストラザーンダニー・デヴィート他共演のサスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)

ラッセル・クロウ / Russell Crowe 作品一覧


スタッフ キャスト
監督:カーティス・ハンソン
製作
カーティス・ハンソン

ブライアン・ヘルゲランド
アーノン・ミルチャン
マイケル・ネイサンソン
製作総指揮
ダン・コルスラッド

デヴィッド・L・ウォルパー
原作:ジェイムズ・エルロイL.A.コンフィデンシャル
脚色
カーティス・ハンソン

ブライアン・ヘルゲランド
撮影:ダンテ・スピノッティ
編集:ピーター・ホーネス
美術・装置
ジャニーン・オッペウェール

ジェイ・R・ハート
音楽:ジェリー・ゴールドスミス

出演
ジャック・ヴィンセンス:ケヴィン・スペイシー

ウェンデル”バズ”ホワイト:ラッセル・クロウ
エドモンド・エクスリー:ガイ・ピアース
ダドリー・リーアム・スミス:ジェームズ・クロムウェル
リン・ブラッケン:キム・ベイシンガー
ピアース・モアハウス・パチェット:デヴィッド・ストラザーン
シド・ハジェンズ:ダニー・デヴィート
エリス・ロウ地方検事:ロン・リフキン
マット・レイノルズ:サイモン・ベーカー
リチャード・アレックス”ディック”ステンズランド:グラハム・ベッケル
ブリュウニング:トーマス・アラナ
ミッキー・コーエンポール・ギルフォイル
リーランド”バズ”ミークス:ダレル・サンディーン
ジョニー・ストンパナートパオロ・セガンティ
スーザン・レファーツ:アンバー・スミス

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

1997年製作 138分
公開
北米:1997年9月19日
日本:1998年7月18日
製作費 $35,000,000
北米興行収入 $64,604,980
世界 $126,216,900


アカデミー賞
第70回アカデミー賞

・受賞
助演女優(キム・ベイシンガー)
脚色賞
・ノミネート
作品・監督・撮影・音楽・美術
音響・編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1950年年代、ロサンゼルス
タブロイド誌”Hush-Hush”の記者シド・ハジェンズ(ダニー・デヴィート)は、裏社会の帝王ミッキー・コーエン(ポール・ギルフォイル)が脱税容疑で逮捕され、 その後の覇権争いが激しさを増すことを記事にしていた。

クリスマスの夜。
今は亡き、伝説的な刑事を父に持つ、警部補昇級試験をトップでパスしたエリートのエドモンド・エクスリー(ガイ・ピアース)は、警部ダドリー・リーアム・スミス(ジェームズ・クロムウェル)に、刑事部への配属を希望する。

スミスはそれに反対するが、エクスリーは、自分の意思を変える気はなかった。

ウェンデル”バズ”ホワイト刑事(ラッセル・クロウ)は、酒屋で美しい女性リン・ブラッケン(キム・ベイシンガー)に声をかけ、その後、怪我をした女性スーザン・レファーツ(アンバー・スミス)の乗る車に目を留めて歩み寄る。

言いがかりを付けてきた、運転手で元警官のリーランド”バズ”ミークス(ダレル・サンディーン)を脅し、ホワイトはスーザンに声をかける。

同乗していたピアース・モアハウス・パチェット(デヴィッド・ストラザーン)が口を挟み、 彼の連れだったリンが、問題ないことをホワイトに伝え、その場は収まる。

テレビの刑事ドラマ”名誉のバッジ”のアドバイザーを務める、強かな刑事ジャック・ヴィンセンス(ケヴィン・スペイシー)は、ハジェンズの特ダネに加担しワイロを受け取る。

ロサンゼルス市警
当直だったエクスリーは、ヴィンセンスから渡された現金受け取りを拒否する。

その時、署内の留置場で、ホワイトの相棒のリチャード・ステンズランド(グラハム・ベッケル)が、容疑者に暴行する事件が起きる。

ホワイトやエクスリーがそれを止めようとするが、その場は乱闘騒ぎになり、翌日、”Bloody Christmas”と報じられ新聞沙汰になってしまう。

正義感の強いホワイトだったが、暴行したステンズランドに不利になる証言を拒否し停職処分になる。

一方、エクスリーは、現場の様子を正直に証言し、警察がこの事件をもみ消すと思っている市民に対し、ホワイトとステンズランドを逮捕して、事件のけじめをつける提案をする。

しかし、ホワイトの警官としての優秀さを買っているスミスが彼を擁護し、エクスリーに、嫌われ者になる覚悟はあるのか問い質す。

署長らは、ヴィンセンスにも証言させようとするが、彼もそれを拒み、短期間の定職と麻薬課から風紀課への移動を命ぜられる。

エクスリーは、処世術の才能を生かし単独で証言することになり、父親も果たせなかった、30歳での刑事部の警部補に昇進することになる。

スミスは、タフなホワイトの行動力を買い、停職を解き殺人課に編入させる。

その間、コーエンの後釜の台頭を阻もうとする勢力の仕業か、組織幹部の殺害が相次ぐ。

そんな時ヴィンセンスは、逮捕現場で押収した”白ユリの館”の名刺と同じマークのついた写真が、最近、麻薬課の事件現場で見つかっていることを知る。

エクスリーは、署内で疎外されるものの、怯む様子もなく職務を遂行していた。

ある夜、エクスリーは、殺人事件の通報を受けて現場に急行し、6人の男女の惨殺死体を見つける。

その中には、”Bloody Christmas”事件で警察をクビになったステンズランドと、ホワイトが街で見かけた、スーザンの遺体があった。

翌日、スミスは容疑者を特定し、二人一組で直ちに捜査を開始させる。

ホワイトは、遺体の女性スーザンといた、リンの居場所を突き止めようと、酒屋の請求書からパチェットの元に向い事情を聞く。

ハリウッド女優に似た娼婦のいる、売春組織”白ユリの館”を仕切るパチェットは、 スーザンはリタ・ヘイワースに似せるために、整形手術をした後だったとホワイトに伝える。

ヴェロニカ・レイクに似た、リンの元に向かったホワイトは、彼女からパチェットのことなどを尋ねながら、その魅力に惹かれていく。

その頃、エクスリーは、ヴィンセンスと組み容疑者3人を逮捕し、証拠の揃った彼らを巧みに尋問して、真犯人がいることを聞き出そうとする。

相棒のステンズランドを殺されたホワイトは、容疑者に銃を突き付けて、強引にそれを吐かせる。

ホワイトは、犯人の隠れ家に侵入し、正当防衛と見せかけて、その場にいた男を射殺してしまう。

それを疑うエクスリーと、相棒を侮辱されたホワイトは小競り合いになるが、容疑者の3人が、武装して警察から脱走したとの報告が入る。

エクスリーは3人を追い、仲間を失いながらも彼らを射殺し、最高の名誉”武勲賞”を受賞する。

その後、ホワイトはリンと愛し合うようになり、ヴィンセンスは、”名誉のバッジ”のアドバイザーに復帰する。

ハジェンズは、ヴィンセンスをスタジオで歓迎し、その場にいたエリス・ロウ地方検事(ロン・リフキン)が、ゲイだということを知らせて、バイセクシャルの男優マット・レイノルズ(サイモン・ベーカー)を紹介しようとする。

ヴィンセンスは、ロウ検事に歩み寄ったマットが、うまく話が進めばモーテルに行くはずだとハジェンズに聞いていたため、夜中に現場に向かう。

しかし、ヴィンセンスは、マットが何者かに殺害されているのを発見する。

6人の惨殺事件は解決したかに見えたが、ホワイトは、エクスリーが殺した男の他に、犯人がいると考える。

その後ホワイトは、殺害現場で発見されたステンズランドとスーザンの関係に気づき、彼女の家を調べてその地下で、パチェットの手下だったミークスの死体を見つける。

エクスリーもそれを知り、真犯人が他にいると考え、探っているホワイトの監視をヴィンセンスに要請する。

ヴィンセンスは、解決したはずの事件に関心を持つエクスリーにその理由を尋ねる。

エクスリーは、”ロロ・トマシ”という、父を殺し未だに捕まらない犯人に付けた名前をヴィンセンスに教える。

それが、犯人を野放しにしないという意味で、自分が警察官になった理由だと、エクスリーはヴィンセンスに伝える。

ヴィンセンスはエクスリーへの協力を承諾し、ホワイトの監視を始める。

ホワイトは、コーエンの手下のジョニー・ストンパナート(パオロ・セガンティ)から、ミークスが大量のヘロインを入手するはずだったという情報を得る。

その後、ホワイトと”白ユリの館”のリンの関係を知ったヴィンセンスとエクスリーも、ストンパナートの元に向かう。

エクスリーは、ストンパナートの愛人ラナ・ターナーを、”白ユリの館”の娼婦と間違えてしまい恥をかく。

パチェットに会ったヴィンセンスとエクスリーだったが、何も情報は得られなかった。

リンの家に向かったエクスリーは罠にはめられて、彼女と関係してしまうところを、パチェットの差し金で、その現場をハジェンズに盗み撮りされてしまう。

署に戻り、ミークスの身元を確認したヴィンセンスは、パチェットの件でスミスが絡んでいたことを知り、それを確かめるために彼の自宅を訪ねる。

しかし、ヴィンセンスはスミスに撃たれてしまい、彼は、”ロロ・トマシ”とつぶやきながら息絶える。

翌日、スミスは何食わぬ顔で、ヴィンセンス殺害事件の捜査を部下達に命ずる。

スミスが、”ロロ・トマシ”という人物のことを尋ねたため、エクスリーは真犯人がスミスだと疑う。

その後エクスリーは、ヴィンセンスが遺体の身元がミークスだと知っていたことを確認する。

ハジェンズはスミスらに呼び出され尋問されるが、その場にいたホワイトは、エクスリーとリンの関係を知り激怒する。

そして、スミスの思い通りの展開となり、彼はハジェンズを殺害し、ホワイトはリンの元に向かい、エクスリーとの関係を確かめ、彼を殺そうとする。

エクスリーは、死んだステンズランドと相棒のミークスが、かつてスミスの部下だったことを日報で確かめる。

その場に現れて襲い掛かってきたホワイトに、エクスリーは、全てがスミスの陰謀だということを知らせる。

エクスリーの説明に納得したホワイトは、犯人逮捕のために彼と手を組む。

ホワイトとエクスリーは、ロウ検事のオフィスに乱入して彼を締め上げ、コーエン逮捕後のロサンゼルスの裏社会を、スミスとパチェットが支配しようとしていることを吐かせる。

パチェットも、自殺に見せかけられ殺されていたことを知ったホワイトとエクスリーは、リンを警官に保護させる。

エクスリーは、リンの様子を見に署に戻り、ホワイトは、ハジェンズのオフィスで彼が死んでいることを知る。

その後、二人は待ち合わせ場所のモーテルに誘き出されるが、スミスらを迎え撃ち激しい銃撃戦となり傷を負う。

ホワイトは、現れたスミスに撃たれて意識を失うが、エクスリーは、ショットガンを構えてスミスに銃を捨てさせる。

スミスは、刑事部長にすると言ってエクスリーを丸め込もうとして、到着した警官の元に向かおうとする。

しかし、エクスリーはスミスを背後から撃ち、現れた警官にバッジを見せる。

エクスリーは、警察の汚名を表ざたにされることを恐れる上層部に対して政治力を発揮し、真相は警察内部だけの話とすることに同意し、彼は再び英雄となる。

そしてエクスリーは、一命を取り留め、リンと共に旅立つことになった、ホワイトとの友情を確かめて別れを告げる。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ロサンゼルスの裏社会を牛耳るミッキー・コーエンの逮捕で、その後の派遣争いが激化する恐れがでてきた。
市警のウェンデル・ホワイト刑事の相棒が、容疑者に暴行する事件が起き、それをきっかけにして、売春組織や麻薬が絡む殺人事件が起き、警部補に昇進したエリート警官エクスリーも捜査の先頭に立つ。
麻薬課のジャック・ヴィンセンスも、売春組織絡みの殺人事件捜査を進め、暴行を起こした刑事と組織に雇われている元警官が、かつて、刑事部長のスミスの部下だったことが分かるのだが・・・。
__________

華やかな世界と裏社会にうごめく陰謀を、当時の雰囲気を見事に再現しリアルに描いた、カーティス・ハンソンの演出が冴える。

両者共に正義感はあるものの、タフガイ(悪く言えば暴力刑事)と、出世第一主義のエリート刑事、その敵対する二人が協力し合った時の、パワフルで頼もしい活躍が痛快でもある。

北米興行収入は約6500万ドル強に留まるものの、全世界では約1億2600万ドルのヒットとなった。

第70回アカデミー賞では、作品賞をはじめ9部門にノミネートされた。
タイタニック」が受賞をほぼ独占してしまった中で、キム・ベイシンガーの助演女優賞と脚色賞を受賞し、大絶賛された作品でもある。

・ノミネート
作品・監督・撮影・音楽・美術・音響・編集賞

2015年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

1950年代の刑事ドラマの雰囲気を感じさせてくれる、ジェリー・ゴールドスミスの音楽も印象的だ。

主演のケヴィン・スペイシーは、あまり物事を深く考えないタイプの強かな刑事を演ずるが、ドラマ中盤過ぎに、事件の奥深くを探ろうとした瞬間に殺されるという、ショッキングな役柄を演じている。

その後の活躍から、後年は彼が主演と考えられている(それに匹敵する)熱血刑事ラッセル・クロウの、凄まじい迫力は半端でない。
その力感溢れる演技は必見で、結果、本作をきっかけに、大スターにのし上がっていくことになる。

その彼と、互角以上に個性を発揮するエリート警官のガイ・ピアースだが、ラッセル・クロウとは、また違った路線で活躍することになる。

ヴェロニカ・レイク似の、高級娼婦を好演したキム・ベイシンガーは、既に40歳を過ぎていたにも拘らずその美しさは際立つ。

事件の黒幕であった警部ジェームズ・クロムウェル、彼と共謀して、売春とヘロイン組織を牛耳ろうとするデヴィッド・ストラザーン、タブロイド誌記者ダニー・デヴィート、同性愛者の検事役というのが興味深いロン・リフキン、その相手となる男優のサイモン・ベーカー、ホワイト(R・クロウ)の相棒グラハム・ベッケル、スミス(J・クロムウェル)に加担する刑事のトーマス・アラナ、ギャングのボス、ミッキー・コーエンポール・ギルフォイル、パチェット(D・ストラザーン)の手下ダレル・サンディーンコーエンの手下ジョニー・ストンパナートパオロ・セガンティリタ・ヘイワース似の娼婦アンバー・スミスなど、個性豊かな俳優のキャスティングも素晴しい。


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