ラストタンゴ・イン・パリ Last Tango in Paris (1972) 4.15/5 (33)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

中年男性と若い女性の異様な愛の姿を描く、主演マーロン・ブランド、製作、監督、脚本ベルナルド・ベルトルッチマリア・シュナイダージャン=ピエール・レオ他共演による問題作。


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ベルナルド・ベルトルッチ
製作
ベルナルド・ベルトルッチ

アルベルト・グリマルディ
脚本
ベルナルド・ベルトルッチ

フランコ・アルカッリ
アニエス・ヴァルダ(フランス語の台詞)
撮影:ヴィットリオ・ストラーロ

編集
フランコ・アルカッリ

ロベルト・ペルピニャーニ
音楽:ガトー・バルビエリ

出演
ポール:マーロン・ブランド

ジャンヌ:マリア・シュナイダー
トム:ジャン=ピエール・レオ
マルセル:マッシモ・ジロッティ
カテリーヌ:カトリーヌ・アレグレ
モウシェ:カトリーヌ・ブレイヤ
ローザ:ヴェロニカ・ラザール

フランス/イタリア 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ

1972年製作 129分(250分 オリジナル版)
公開
フランス:1972年12月15日
北米:1973年2月7日
日本:1973年6月2日
製作費 $1,250,000
北米興行収入 $36,144,824
世界 $96,301,534


アカデミー賞 ■
第46回アカデミー賞
・ノミネート
監督
主演男優賞(マーロン・ブランド)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
パリ
ある貸しアパートの一室で、アメリカ人の中年男性ポール(マーロン・ブランド)と、若いジャンヌ(マリア・シュナイダー)は、偶然、出会う。

何かを考え込むような憂鬱な表情を見せるポールは、間違い電話を受けて刺激され、ジャンヌに寄り添う。

ポールはジャンヌを抱き寄せ、彼女を求め、二人は激しく愛し合う。

その後二人は、何事もなかったかのように建物を出て、言葉も交わさずに別れる。

ジャンは、恋人で、テレビ・ディレクターのトム(ジャン=ピエール・レオ)を駅に迎えに行く。

トムは、ジャンヌを主役にした、ドキュメント映画を製作していた。

自殺した妻ローザ(ヴェロニカ・ラザール)が、死亡した現場検証は終わり、ポールはその場を掃除させる。

再びアパートに向かい、家具が運び込まれているのを知ったジャンヌは、現われたポールに、この場では名前も、お互いを知る必要もないと言われる。

簡易ホテルを経営している、ポールの元を訪ねたローザの母親は、遺書などはなく、自殺の理由も分からないこと彼から知らされる。

ポールは、自殺を認めないはずの神父の手で、葬儀を行おうとする母親に対し、怒りを露にする。

そしてポールは、アパートに向かい、異様な雰囲気の中でジャンヌと愛し合う。

トムのドキュメント撮影は続き、彼は、ジャンヌの少女時代の姿を映し出そうとする。

アパートでは、ポールとジャンヌは、ただひたすら愛し合い、そして、他愛もない両親の話などをして時間を過ごす。

ホテルの住人マルセル(マッシモ・ジロッティ)が、妻ローザの愛人だったことを、ポールは母親に知らせる。

ポールのことを知りたがるジャンヌは、彼が自分につて興味を示さないため、自らを語ろうとするが、それを遮られてしまう。

トムに会ったジャンヌは、自分が利用され、彼の思い通りにされることに苛立ち争いになるが、結局、二人は愛を確かめ合う。

マルセルの部屋に向ったポールは、お互い同じガウンを着ながらバーボンを酌み交わし、ローザのことで率直に話をする。

相変わらず、何も求めず、ただポールと愛し合うだけのジャンヌだったが、トムから結婚を申し込まれる。

ジャンヌは、恋をしたことをポールに伝えるが、彼はそんなことを気にせずに、愛欲を満たそうとする。

ホテルに戻ったポールは、ローザの亡骸に語りかけ、自分が夫ではなく、単なる”泊まり客”であり、代役のマルセルのことも触れながら、彼女を罵倒する。

しかし、ポールは泣き崩れてローザに謝罪し、どうしていいか分からないことを伝える。

その後ジャンヌは、アパートにポールが姿を現さなくなったために動揺する。

ジャンヌはトムを呼び寄せ、その場で新生活を始めようとするが、彼はそこが気に入らなかった。

その帰り道、”ビル・アケム橋”で、ジャンヌの後を追ったポールは、もう終りだと言う彼女に、再び始まることを告げて、妻の自殺を含め、自分についてを話し始める。

人が変わったようなポールは、ジャンヌをボールルームに連れて行き、愛を伝える。

酔った二人は、コンテストが開かれているフロアに乱入して踊り始め、審査員に追い払われる。

ジャンヌは、結婚することを伝えてその場を去り、ポールは彼女をどこまでも追っていく。

自宅に戻ったジャンヌは、押し入ってきたポールを、軍人だった父親の銃で銃撃する。

ポールはベランダに向かい、景色を見ながら、その場で崩れ落ちる。

ジャンヌは呆然としながら、”男の名前も知らない・・・”と、つぶやき続ける。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
パリ
簡易ホテルを経営するアメリカ人ポールは、妻が自殺して、その理由も分からず、失意の内に街をさ迷う。
ポールは、ある貸しアパートの部屋を見に行き、そこに現われた若い女性ジャンヌと出会う。
間違い電話に刺激を受けたポールは、突然、ジャンヌに迫り、強引に愛し合ってしまう。
その後、二人は、何事もなかったように別れ、ジャンヌは恋人で、テレビ・ディレクターのトムの元に向う。
ポールは、妻の死の原因や、彼女が宿泊客のマルセルと関係していた理由も分からないまま、全く違った”世界”(アパートの部屋)でジャンヌに会い、愛欲を満たす。
ジャンヌは、名前も知らず、また自分自身に興味を示さないポールとの、異様な性愛に身を任せ、平行して、トムとのノーマルな愛も深めていくのだが・・・。
__________

極端に言えば、人間を超越しているような思考の持ち主ベルナルド・ベルトルッチが、凋落したスターであったとはいえ、「ゴッドファーザー」(1972)で直前に復活し、その演技が絶賛されていたマーロン・ブランドと組み、弱冠30歳にして、希代の名優を”操った”とまで言われた、衝撃的な作品でもある。

余りにも有名な、”芸術かポルノか”という論争ばかりが騒がれる作品で、250分というオリジナル完全版を観てはいないが、当時としては驚きの描写も、今観るとそれほど過激ではない。

1970年代初頭の時代背景を考えると、信じ難いような映像表現であっただろうし、イタリアでは上映禁止となり、出演したマーロン・ブランドマリア・シュナイダーにとっても、かなり辛い経験をすることになる、曰くつきの作品。

話題が話題を呼び、北米興行収入は約3600万ドル、全世界では、約9600万ドルという、驚異的な大ヒットとなった。

第46回アカデミー賞では、監督賞ベルナルド・ベルトルッチマーロン・ブランドが主演男優賞にノミネートされた。

ヴィットリオ・ストラーロの美しい人物描写、音楽のガトー・バルビエリも、終盤にかけてかなり刺激的な楽曲が印象に残る。

自殺した妻を想う哀愁、情欲の悪魔としての醜い姿、そしてユーモアも交えた、マーロン・ブランドの、役者としての完全復活を見せ付けるような、観る者を圧倒する演技は秀逸だ。

撮影当時まだ19歳、大人の女性に成り切っていない雰囲気もあるマリア・シュナイダーも熱演し、惜しみなく裸体を披露するが、全くいやらしさがない清潔感もある。

彼女の恋人、現在に至るまで活躍を続けるジャン=ピエール・レオ、主人公の妻と関係するホテルの宿泊客マッシモ・ジロッティ、主人公の妻ヴェロニカ・ラザールなどが共演している。


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