リトル・チルドレン Little Children (2006) 4.44/5 (32)


■ 作品情報へ ■
スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

2004年に発表された、トム・ペロッタの小説”Little Children”を基に製作された作品。
精神的に成長しきれない大人達や問題を抱えた人々の日常を描く、製作、脚本、監督トッド・フィールド、主演ケイト・ウィンスレットパトリック・ウィルソンジェニファー・コネリージャッキー・アール・ヘイリー他共演による異色のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:トッド・フィールド
製作
トッド・フィールド

アルバード・バーガー
ロン・イェルザ
製作総指揮
ケント・オルターマン

トビー・エメリッヒ
パトリック・J・パーマー
原作:トム・ペロッタLittle Children
脚本
トッド・フィールド

トム・ペロッタ
撮影:アントニオ・カルヴァッシュ
編集:レオ・トロンベッタ
音楽:トーマス・ニューマン

出演
サラ・ピアース:ケイト・ウィンスレット

ブラッド・アダムソン:パトリック・ウィルソン
キャシー・アダムソン:ジェニファー・コネリー
ロニー・マゴーヴィー:ジャッキー・アール・ヘイリー
ラリー・ヘッジス:ノア・エメリッヒ
リチャード・ピアース:グレッグ・エデルマン
メイ・マゴーヴィー:フィリス・サマーヴィル
ルーシー・ピアース:セイディー・ゴールドスタイン
アーロン・アダムソン:タイ・シンプキンス

ブルホーン・ボブ:レイモンド・J・バリー
メアリー・アン:メアリー・B・マッキャン
テレサ:トリニ・アルヴァラード

シェリル:マーシャ・ディートライン
シーラ:ジェーン・アダムス
ケイ:サラ・バクストン
ナレーター:ウィル・ライマン

アメリカ 映画
配給 ニュ ー・ライ ン・シネマ

2006年製作 136分
公開
北米:2006年10月6日
日本:2007年7月28日
製作費 $26,000,000
北米興行収入 $5,463,000
世界 $14,821,658


アカデミー賞 ■

第79回アカデミー賞
・ノミネート
主演女優(ケイト・ウィンスレット)
助演男優(ジャッキー・アール・ヘイリー)
脚色賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ボストン郊外、ウッドワード・コート。
性犯罪者ロニー・マゴーヴィー(ジャッキー・アール・ヘイリー)が町に戻ったことで、地元住民から抗議の声が上がる。

引っ越して数年の英文学博士だった30歳の主婦サラ・ピアース(ケイト・ウィンスレット)は、3歳の娘ルーシーを連れて公園に行くのが日課だった。

サラは、子供を連れて集まるメアリー・アン(メアリー・B・マッキャン)、テレサ(トリニ・アルヴァラード)、シェリル(マーシャ・ディートライン)らに馴染めず会話に入ろうとしない。

メアリーらの関心は、”プロム・キング”と呼んでいた理想の父親に思えるハンサムなブラッド・アダムソン(パトリック・ウィルソン)で、彼にはドキュメンタリー映画作家として成功している妻キャシー(ジェニファー・コネリー)がいた。

主夫であるブラッドは、幼い息子アーロン(タイ・シンプキンス)の面倒を見ながら司法試験合格を目指していた。

翌日も公園でブラッドを見かけたサラは、彼と話したこともなく名前も知らないことをメアリーらから聞く。

娘のルーシーが、ブランコで遊ぶブラッド親子に近づいたため、サラは電話番号を聞けるかをテレサと賭けをする。

ブラッドと話したサラは、彼が帰ろうとしたために引き留め、賭けのことを話す。

ペンを持っていなかったサラは、テレサらを気にしながら自分を抱きしめるようにとブラッドに促す。

ブラッドはそれに従い、テレサらが驚く様子に気づいたサラは、更に驚かせてあげようとして彼とキスしてしまう。

メアリーらは子供を連れてその場を去ろうとして、サラに皮肉を言う。

サラは、ブラッドは法律家で善人だと答えてその場を去る。

その後サラはブラッドのことが頭から離れず、奇妙な感覚で時を過ごす。

同じ思いだったブラッドは、妻キャシーに比べると魅力に欠けるサラのことが気になる。

図書館で勉強するつもりが、スケボーで遊んでいる少年達の観察でいつも終わってしまっていたブラッドは、性犯罪者から”子供達を守る親の会”のリーダーで、知人で元警官のラリー・ヘッジス(ノア・エメリッヒ)に声をかけられる。

ラリーは、ブラッドを警官フットボール・チームの仲間達に紹介する。

断る口実はあったものの、サラにキスする前のような感覚を覚えたブラッドはチームに加わる。

練習後にブラッドは、ロニーの家の監視をするラリーに付き合わされる。

帰宅したブラッドは、ラリーのチームに加わったことをキャシーに伝え、変質者を警戒するラリーらへの理解を求める。

ある日サラは、真面目な会社員の夫リチャードが、如何わしい趣味を持っていることを知ってしまう。

リチャードに失望したサラは通販で水着を購入して、ブラッドが子供と通うプールに向かう。

二人は意識しながら親交を深め、自然な成り行きで惹かれ合うようになる。

ブラッドは、細かいことに気を遣い過ぎて仕事に重点を置くキャシーから心が離れ始める。

そんなある日、プールにロニーが現れ、それに気づいた人々は驚き子供達を水から上がらせる。

ロニーは現れた警官にプールから出るよう指示されてその場を去るが、涼みに来ただけだと皆に言い残す。

その後、突然の雷雨でプールは閉鎖となり、サラはブラッドに自宅まで送ってもらう。

子供達を昼寝させて、サラの部屋で本に挟まれた自分の写真を見つけたブラッドは彼女に迫り、二人は愛し合ってしまう。

ロニーを溺愛する母親メイ(フィリス・サマーヴィル)は、息子には恋人が必要だと考え、新聞社に広告を出す。

最初の試合で敗れたブラッドは帰りの車の中で、ロニーがプールに現れたことをラリーに話す。

興奮したラリーはロニーの家に向かい、メイとロニーを罵る。

しかし、メイから自分のした過去を責められたラリーは、言葉を返せずに引き下がる。

事情を知らないブラッドはそれをラリーに尋ね、警官時代に、ショッピングセンターでエアガンを振り回す少年を狙撃者と誤認し射殺してしまった事件のことを聞く。

精神を病んだだラリーは警官を辞めて、苦しみ続けていたのだった。

メアリーの家で開かれる小説”ボヴァリー夫人”について語る会に気が進まないまま出席したサラは、ブラッドのことを考えてしまう。

サラは英文学博士として意見を求められ、不幸な人生への絶望から、主人公がフェミニストになったという考えを語る。

帰宅したサラは、ブラッドが美しい妻と寝ているかと思うと眠ることができなかった。

週末が地獄に感じるサラは、ブラッドの家の前に車を止めてキャシーの美しさを確認し動揺してしまう。

週が明けたプールで、キャシーと口論ばかりしたブラッドも楽しい時間を過ごせなかったことを知ったサラは安心する。

サラは、試験を諦めて子どもを預け、二人でどこかに行くことを提案するが、ブラッドは無理だと言って断る。

しかし、ブラッドは試験当日に会場に行く振りをしてサラと旅行に向かってしまう。

広告で連絡のあったシーラ(ジェーン・アダムス)と食事をしたロニーは、彼女がストレスを抱え精神治療を受けたことなどを知る。

シーラの心を和ませたロニーは、帰宅途中で車を止めさせ、良い人だという彼女の前で自慰行為を始める。

人に話したら殺すと言われたシーラは怯え、その後、ロニーを自宅で降ろして走り去る。

ブラッドは、駅に迎えに来たキャシーに試験は順調だと素っ気なく答える。

帰宅したサラは、自分を迎える準備をしてあったルーシーのことを考えながら罪悪感を感じる。

プールでアーロンに友達ルーシーができたことを知ったキャシーは、その両親であるサラとリチャードを食事に招待することをブラッドに提案する。

和やかな食事の席だったが、キャシーはブラッドとサラの関係を疑う。

ブラッドは何も知られなかったと考えるが、その後、現れた義母に監視されることになる。

ある夜、義母が付き添わずに向かった試合で勝利したブラッドは、バーに誘うラリーとの約束を破り、その場に現れて喜ぶサラと愛し合ってしまう。

サラは、この関係を続けることが良くないことだと、食事の際に完璧な家族に思えると感じたと付け加えてブラッドに伝える。

ブラッドは、共に人生を歩むことをサラに提案し、彼女もそれに同意する。

ブラッドに裏切られたと思い込むラリーはロニーの家に向かい、拡声器を使い異常者を野放しにするなと叫び始める。

表に出たメイは、ラリーを制止しようとして発作を起こし倒れてしまう。

メイは病院に運ばれ、ラリーは駆けつけた警官に逮捕され、ロニーは母親の元に向かう。

ラリーは厳重注意に留まり釈放されるが、落ち着かない。

母メイが亡くなったことを知ったロニーは、彼女の所持品を受けとり帰宅する。

タクシーで自宅に向かうロニーをラリーは監視する。

帰宅したロニーは、母からの手紙に気づき、家の中を片付けた後でそれを読む。

”良い子でいるのよ”という一言を読んだロニーは、興奮して取り乱す。

自宅に戻ったブラッドは、アーロンに愛を告げてキャシーへの手紙を書き家を出る。

ラリーは、ロニーの家の入り口を開けて彼の名を呼ぶ。

ルーシーを連れたサラは、ブラッドとの待ち合わせ場所の公園に向かう。

サラは、公園にロニーが現れたために怯える。

急ぐブラッドだったが、図書館近くでいつもスケボーを楽しむ少年達に呼び止められ、思わず仲間に入ってしまう。

ブランコで泣き崩れるロニーに近づいたサラは、唯一人自分を愛してくれた母親が亡くなったことを彼から知らされる。

ルーシーがいなくなったことに気づいたサラは娘を探し、街灯に集まっている虫を見つめていた彼女を見つける。

動揺するサラは、家に帰りたいかをルーシーに尋ね、娘を抱きしめて帰宅する。

転倒してしまったブラッドは気絶してしまい、駆けつけた救急車で病院に運ばれることになる。

少年に手紙が落ちていたと言われたブラッドは、もう必要ないと答え搬送される。

公園にいたロニーに近づいたラリーは、彼に謝罪する。

ロニーが自分の性器を切り落としたことを知ったラリーは、”良い子になる”と言う彼を車に乗せて病院に向かう。

過去の過ちを考えるラリーは、必死にロニーの命を救おうとする。

ラリーも同じ思いで病院に運ばれ、連絡を受けたキャシーが駆けつける。

帰宅したサラは、ルーシーを抱き寄せて眠る。

人々は考える、
未来はそれぞれが違うものとなる、その一歩を踏み出さなくては・・・。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ボストン郊外、ウッドワード・コート。
閑静な町に、性犯罪者のロニーが戻り住民から抗議の声が上がる。
引っ越して間もない主婦のサラ・ピアースは、娘を連れて公園に行くのが日課だった。
集まる主婦達に馴染めないサラは、彼女達が注目するハンサムな子連れの男性で、”プロム・キング”と呼ばれるブラッドの存在を知る。
ひょんなことでブラッドに近づき抱擁とキスまでしてしまったサラは、司法試験合格を目指す彼のことが頭から離れなくなる。
ブラッドも、ドキュメンタリー映画作家として成功し美しい妻キャシーから心が離れ、サラとの親交を深め、やがて二人は愛し合ってしまう・・・。
__________

性犯罪者の戻った町の異様な警戒ムードで始まる物語はサスペンス・タッチで進行するのかと思いきや、ユーモアのセンスを含めた不倫劇などをシニカルに描く展開となり観客を画面に引き込む。

幼い子供などが多く登場し、性犯罪者がいつ牙を剥くかを描写する緊張感が漂う中で、濃厚なラブシーンが登場するロマンスが展開するという内容も実に興味深い。

大人になり切れない人々やアメリカの社会問題を描き、原作の面白さを生かし見事に映像化したトッド・フィールドの演出と脚本は高い評価を受け、第79回アカデミー賞では、脚色賞にノミネートされた。
他のノミネート
主演女優(ケイト・ウィンスレット)
助演男優(ジャッキー・アール・ヘイリー)

商業的成功作品ではないが、考えさせられる深い内容、そして実力派人気スター競演は注目だ。

単なる主婦ではなく英文学の修士を終了しているという知的感覚を漂わせながら、成り行きで夫以外の男性に走る女性を見事に演じるケイト・ウィンスレットは、撮影当時まだ30歳手前にして既に大女優の風格を見せている。

完璧に近い妻から心が離れ主人公との愛に溺れるパトリック・ウィルソン、その妻ジェニファー・コネリー、性犯罪者を演じ終盤で存在感を一気に発揮する、好演が光るジャッキー・アール・ヘイリー、彼を監視する元警官の住民ノア・エメリッヒ、主人公の夫グレッグ・エデルマン、性犯罪者の息子を溺愛する母親フィリス・サマーヴィル、フットボール・チームのコーチ、レイモンド・J・バリー、公園に集まる主婦メアリー・B・マッキャン、トリニ・アルヴァラードマーシャ・ディートライン、性犯罪者とデートする女性ジェーン・アダムス、アダルトサイトのモデル、サラ・バクストン、主人公の娘セイディー・ゴールドスタイン、ブラッド(P・ウィルソン)の息子タイ・シンプキンス、そしてナレーターはウィル・ライマンが担当している。


スポンサードリンク
ウェブ・ムービー・シアター

ウェブ・ムービー・シアター