三十四丁目の奇蹟 Miracle on 34th Street (1947) 5/5 (28)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

1947年に発表された、ヴァレンタイン・デービス同名著書を基に製作された作品。
アカデミー原作賞受賞
子供達や人々の幸せを最優先に考える、サンタクロースに瓜二つの老人が繰り広げる騒動を描く、監督、脚本ジョージ・シートンモーリン・オハラジョン・ペインエドマンド・グウェンジーン・ロックハートナタリー・ウッド共演によるハート・ウォーミング・ドラマにして、映画史上に残るクリスマス映画の傑作。


ドラマ(家族愛)


スタッフ キャスト ■

監督:ジョージ・シートン
製作:ウイリアム・パールバーグ
原作:ヴァレンタイン・デービス
脚本:ジョージ・シートン
撮影
チャールズ・G・クラーク
ロイド・アーン
編集:ロバート・L・シンプソン
音楽:シリル・モックリッジ

出演
モーリン・オハラ:ドリス・ウォーカー
ジョン・ペイン:フレデリック・M・ゲーリー
エドマンド・グウェン:クリス・クリングル
ジーン・ロックハート:ヘンリー・ハーパー判事
ナタリー・ウッド:スーザン・ウォーカー
ポーター・ホール:グランヴィル・ソーヤー
ウィリアム・フローリー:チャーリー・ハロラン
ジェローム・コーワン:トーマス・マラ
セルマ・リッター:買い物客
ジャック・アルバートソン:郵便局員
パーシー・ヘルトン:サンタ役の雇われ人

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1947年製作 95分
公開
北米:1947年5月2日
日本:1948年11月12日
北米興行収入 $2,650,000


アカデミー賞 ■

第20回アカデミー賞
・受賞
助演男優(エドマンド・グウェン
脚本・原作賞
・ノミネート
作品賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ニューヨーク
西34丁目の大手デパート”メイシーズ”に勤務するドリス・ウォーカー(モーリン・オハラ)は、”メイシーズの感謝祭パレード”の責任者として準備に追われていた。

そこに現れたクリス・クリングル(エドマンド・グウェン)は、子供達に夢を与えるはずのサンタクロースが、酔いどれ(パーシー・ヘルトン)だと知り憤慨する。

クリスは、パレードの責任者ドリスに、それを追求しようとするが、サンタ役は酔いつぶれてしまう。

困ったドリスは、サンタクロースと瓜二つのクリスに代役を頼み、彼は子供達のためにそれを承諾する。

クリスのサンタは大好評で、ドリスは胸をなでおろす。

帰宅したドリスは、隣人の弁護士フレッド・ゲーリー(ジョン・ペイン)に可愛がられている娘スーザン(ナタリー・ウッド)を迎えに行き、初対面の彼に挨拶をする。

フレッドは、9歳のスーザンが、おとぎ話などを全く信じないことに驚いてしまう。

ドリスは童話やおとぎ話を”嘘”と考え、子供に教えるわけにはいかないと考える、超現実主義者だった。

スーザンは、感謝祭の食事にフレッドを招待するようにと、母ドリスに懇願するのだが、それは、以前から彼女に惹かれていた、フレッドの策略だった。

それに気づいたドリスだったが、誠実そうなフレッドを快く食事に招待する。

その頃、クリスのサンタは注目の的となり、メイシーズは彼を正式にサンタとして雇うことにする。

クリスは、サンタ役として、在庫過剰品を子供に売りつけることを強要されるのだが、それを無視して子供達と自然に接する。

さらにクリスは、消防車を欲しがる子供の母親(セルマ・リッター)に、それが他店にあると言ってその値段まで教えてしまう。

その後もクリスは子供達の幸せを優先し、なんとライバル店”ギンベルズ”の宣伝までしてしまう。

販売部の上役はそれを知るが、メイシーズの変革に気づいた客からは、この商法が大歓迎されてしまう。

そんな時、フレッドに連れられたスーザンが、疑いの眼差しでクリスの前に現れる。

自分を本当のサンタだと言い張る、クリスのひげを引っ張ったスーザンは、本物のひげに驚いてしまう。

ドリスがそれを見つけ、フレッドに再び現実論を語り始める。

しかし、スーザンは、他の子供達に接するクリスを見て、彼をサンタだと信じ始めたために、困惑するドリスはクリスを解雇しようとする。

しかし、会社が、クリスの行ったことを参考に、利益よりお客へのサービスを優先させる方針を固めてしまう。

ドリスはクリスの解雇を取り止めて、彼にソーヤー医師(ポーター・ホール)の精神鑑定を受けさせる。

ソーヤー医師は、自分の診察に口を出すクリスを、危険人物だと判断し、即病院に入れることをドリスに勧める。

しかし、クリスがいた老人ホームの院長は、彼が正常だと断言したため、ドリスはクリスを自宅に連れて行く。

スーザンに、空想の世界を教えるクリスを見たフレッドは、彼に部屋を提供して同居することにする。

クリスは、スーザンから一軒家が欲しいと言われ、それが叶えられないならサンタではないと言われてしまう。

困惑したクリスだったが、いずれは家を持ちたいと考えるフレッドとドリスを結婚させれば、スーザンの夢は叶うことを思いつく。

そしてメイシーズのクリスマス商戦は始まり、ライバル各店のカタログを店内に揃え、お客のニーズに答えるサービスがスタートする。

ライバル店もメイシーズに習い、全国規模でそのサービスを展開し始める。

ソーヤー医師が、社内の若い掃除係を悩ませるような診察をしたたため、それを批判したクリスは、怒りのあまり医師を傘で殴ってしまう。

それをオーバーにドリスに語ったソーヤーは、クリスを狂人呼ばわりしてしまう。

ドリスは、クリスを変人扱いできず、ソーヤーは彼を精神病院に連れて行く。

その後クリスは、ドリスまで自分を信じていないと思い込んで、わざと検査に落ちて入院してしまうが、病院に呼ばれたフレッドからソーヤーの策略だと知らされる。

クリスがいなくなったことを、社長に責められたソーヤーは、既に、クリスの強制収容を裁判所に申し立ててしまっていたために、慌ててそれを却下しようとする。

しかし、フレッドが公開審問を要求し、困ったソーヤーは買収しようとするが、彼は聞く耳を持たなかった。

ヘンリー・ハーパー判事(ジーン・ロックハート)は、世間がなぜ、老人のサンタに注目を集めるのか疑問に思う。

しかし、サンタを審問にかける自分に対し、孫達が憤慨しているのを見て判事は事の重大さを理解する。

審問は始まり、クリスは証言台で自分がサンタだと発言し、弁護に立ったフレッドは、それを証明すると言い放ち法廷は騒然とする。

しかし、そんなフレッドをドリスは批判し、現実的でないことにこだわる彼女にフレッドは失望する。

審問は再開し、メイシーズの社長はクリスをサンタだと証言するが、検事トーマス・マラ(ジェローム・コーワン)は、サンタが実在しないのが常識だと主張する。

ハーパー判事は裁定に困り休廷として、友人チャーリー・ハロラン(ウィリアム・フローリー)から、サンタがいないと言えば、身の破滅だと忠告される。

そしてフレッドは、サンタがいることを立証するために、マラ検事の息子を証言台に立たせる。

マラの息子は、クリスを指差してサンタだと呼び、父親もその存在を信じていることを証言してしまう。

しかし、マラはあくまでフレッドに決定的な証拠を出すようにと迫り休廷となる。

スーザンは、クリスがサンタだと信じていることを手紙に書き、ドリスもそれに同意していることを書き綴る。

裁判所のクリスに宛てた、スーザンの手紙を見た郵便局員(ジャック・アルバートソン)は、局に届いた行き場のない約5万通のサンタへの手紙を、裁判所に届けてしまうことを思いつく。

審問が再開し、策のないフレッドは落胆するが、突然届いた吉報に反撃を開始する。

フレッドは、権威ある郵便公社の事業内容や信頼性を説いた上で、クリスに届けられた大量の手紙こそが、サンタがいる証拠だとハーパー判事に訴える。

数通では証拠にならないというマラ検事の追及で、判事は証拠品を全て提出するようフレッドに伝える。

そして、ハーパー判事は、数万通の手紙に埋れてしまい、政府(郵便公社)が、クリスをサンタと認めたことを確認して閉廷する。

クリスは、スーザンの手紙に勇気付けられたことをドリスに告げる。

そしてクリスは、ドリスにクリスマス・イヴの食事に招かれるが、サンタとしてそれを断る。

翌日、クリスは、ドリスとスーザンをホームのパーティーに招待するが、スーザンは、自分が頼んだプレゼントがないためにショックを受ける。

やはり本物でなかったと、スーザンはクリスを非難する。

ドリスは、思い通りにいかなくても、相手を信じることの大切さをスーザンに教える。

スーザンは、半信半疑で、”信じる”と心に言い聞かせながら、迎えに来たフレッドと共に、ドリスとクリスに言われた場所に向かう。

突然、車を止めるように叫びだしたスーザンは、車から降りて駆け出す。

そこには、クリスにねだった一軒の家が建っていた。

興奮するスーザンは夢が叶ったと喜ぶが、ドリスとフレッドには何のことかがわからない。

スーザンを落胆させたくない2人は結婚を誓い、その家を買うことを決めるが、暖炉の横には、クリスの杖が置かれていた。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ニューヨーク
西34丁目の大手デパート”メイシーズ”に勤務するドリス・ウォーカーは、”感謝祭パレード”の準備に追われていた。
そこに現れた、自分をサンタクロースだと信じる老人クリス・クリングルは、子供達に夢を与えるはずのサンタ役が酔っていることに憤慨する。
クリスは、責任者ドリスにそれを追求しようとするが、サンタ役が酔いつぶれてしまい、困った彼女は、サンタと瓜二つのクリスを代役に雇い、
それが大好評となる。
一安心して帰宅したドリスは、娘のスーザンが、隣人の弁護士フレッドと過ごしているのを知り初対面の彼に挨拶する。
フレッドは、超現実主義者のドリスが、童話やおとぎ話を”嘘”と考えていたために、9歳の娘スーザンが、夢ある物語などを全く信じないことに驚いてしまう。
そんなフレッドは、ドリスに惹かれていたのだが、彼女もそれに気づきながら意識し始める。
一方、クリスは来客の注目の的となるが、常に子供達や人々の幸せを最優先に考え、他店の宣伝までしてしまい大問題になるのだが・・・。
__________

幸せや夢を与える象徴的な存在サンタクロースが、イヴの夜だけでなく現実に現れたという奇抜なアイデア、子供の目から見た大人達の滑稽な行動、ユーモアを交えた心温まる人間愛や家族の絆、終戦直後の人々の心を、どれだけ癒したかが窺える、誰もが愛することが出来る珠玉の名作。

2005年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

第20回アカデミー賞では、エドマンド・グウェンが助演男優賞を、他、脚本、原作賞も受賞した。
・ノミネート
作品賞

脚本も兼ねた、ジョージ・シートンの無駄のない軽快な演出も実に心地よい。

美しい20代のモーリン・オハラと、まだ子役のナタリー・ウッドの可愛らしさが際立つ。

なんと言っても、エドマンド・グウェンの飄々としたサンタクロース役は、これまでのサンタ映画の中で最高の適役と言える。
包容力のある優しい笑顔に思わず心が和む。

ちなみに、1994年のリメイク作品「34丁目の奇跡」のサンタ役リチャード・アッテンボローは、さすがの彼も、本作のエドマンド・グウェンの名演には脱帽というところだろう。

正義感溢れる誠実な弁護士である、好感度抜群のジョン・ペイン、孫や世間の批判、公正な裁定の狭間で苦悩する判事のジーン・ロックハート、審問のきっかけを作ってしまう精神科医のポーター・ホール、判事に世論受けを助言するウィリアム・フローリー、検事のジェローム・コーワン、買い物客のセルマ・リッター、サンタへの手紙を裁判所に送ることを思いつく郵便局員のジャック・アルバートソンなどが共演している。


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