マネーボール Moneyball (2011) 4/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

弱小チームを資金内で勝たせるための方法を、”セイバーメトリクス”を利用して統計的な戦略で考え出した、実在のオークランド・アスレチックスのゼネラルマネージャー、ビリー・ビーンの勝利を追求する戦いの日々を描く、監督ベネット・ミラーブラッド・ピットジョナ・ヒルフィリップ・シーモア・ホフマンロビン・ライト共演のヒューマン・ドラマ。


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■

監督:ベネット・ミラー
製作総指揮
スコット・ルーディン
アンドリュー・S・カーシュ
シドニー・キンメル
マーク・バクシ
製作
マイケル・デ・ルカ
レイチェル・ホロヴィッツ
ブラッド・ピット
原案:スタン・チャーヴィン
原作:マイケル・ルイスマネー・ボール
脚本
スティーヴン・ザイリアン
アーロン・ソーキン
撮影:ウォーリー・フィスター
編集:クリストファー・テレフセン
音楽:マイケル・ダナ

出演
ビリー・ビーンブラッド・ピット
ピーター・ブランド:ジョナ・ヒル
アート・ハウフィリップ・シーモア・ホフマン
シャロン:ロビン・ライト
ケイシー・ビーン:ケリス・ドーシー
スコット・ハッテバーグクリス・プラット
デヴィッド・ジャスティススティーヴン・ビショップ
チャド・ブラッドフォードケイシー・ボンド
ミゲル・テハダロイス・クレイトン
マーク・エリス:ブレント・ドーリング
スティーブ・ショットロバート・コティック
ジョン・ヘンリーアーリス・ハワード
グレイディ・フューソン:ケン・メドロック

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
2011年製作 133分
公開
北米:2011年9月23日
日本:2011年11月11日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $75,605,492
世界 $110,206,216


アカデミー賞 ■

第84回アカデミー賞
・ノミネート
作品
主演男優(ブラッド・ピット)
助演男優(ジョナ・ヒル)
脚色・編集・録音賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

2001年10月15日。
MLBアメリカンリーグのポストシーズン、ディビジョン・シリーズオークランド・アスレチックスニューヨーク・ヤンキースに敗れる。

ジンクスを信じて試合を見ない主義の、アスレチックスのゼネラルマネージャー、ビリー・ビーン(ブラッド・ピット)は、ラジオでその様子を聴き怒りを隠せない。

その後、ようやく育った主力選手、ジョニー・デイモンジェイソン・ジオンビージェイソン・イズリングハウゼンらは、資金力のある球団に引き抜かれてしまう。

資金もない弱小球団のアスレチックスは打つ手がなく、ビーンは、オーナーのスティーブ・ショット(ロバート・コティック)に、可能な限りの資金提供を要求する。

しかしビーンは、現状でのチーム運営をショットから指示されるだけだった。

その後ビーンは、スカウトのグレイディ・フューソン(ケン・メドロック)らのミーティングで、問題点を把握していない、身のない話し合いに嫌気が差してしまう。
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1979年。
5拍子揃った逸材と言われたビーンは、ニューヨーク・メッツのスカウトの目に留まる。
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クリーブランド・インディアンズに出向いたビーンは、選手を補強することができなかったが、その場にそぐわない若者ピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)が、首脳陣に意見していることが気になる。

その後、オフィスでブランドを見つけたビーンは、彼が野球とは無縁だった、選手の分析をする単なる社員だと知るが何者かが不明のままその場を立ち去る。

ビーンを追ったブランドは、チームを勝利に導くための、”セイバーメトリクス”を利用した、独自の分析方法があることを伝える。

デイモンを出したことが正解だと指摘する、イェール大学の経済学部を出たというブランドを、ビーンは気に入る。
__________

1979年。
メッツから、高額の契約金を提示された高校生のビーンは、スタンフォード大学の奨学生を諦めてプロになる。
__________

ブランドに電話をしたビーンは、自分を調べているはずの彼に、ドラフトで1位指名したかを問う。

9位指名の契約金なし、スタンフォード大学の奨学生を選ぶべきだったと率直に意見するブランドを、ビーンは即刻オークランドに呼び寄せる。

ブランドに再会したビーンは、選手の分析結果を受取り、早速、プレーオフまでの年次計画の説明を受け、誰も知り得ない、選手の価値も見つけ出す方法を知らされる。

そしてブランドは、球団の予算内で、優勝できる25人を集めたチームを作れる自信を見せる。

まずブランドは、300万ドルの価値はある、過小評価されている変則ピッチャー、チャド・ブラッドフォード(ケイシー・ボンド)を、わずか24万ドル弱で獲得する案などをビーンに示す。

スカウト・ミーティングに向ったビーンは、監督のアート・ハウ(フィリップ・シーモア・ホフマン)に呼び止められる。

ハウは、1年契約で監督はできないことをビーンに伝えるが、まずチーム作りが先決だと言われて引き下がる。

ミーティングを始めたビーンは、ブランドと共に出塁率の高い選手の獲得を優先させて、スカウトらの反感を買う。

ジェイソンの弟で素行の悪いジェレミー・ジオンビー、年齢に問題があるデヴィッド・ジャスティス、ケガ人のスコット・ハッテバーグらを獲得することを決めたビーンは、スカウトに意見されるものの、それを押し通す。

ハッテバーグ(クリス・プラット)の家に向かったビーンは、ジオンビーの守っていた、一塁を任せることを告げて契約書を置いて立ち去る。

その後、ハッテバーグの子供を見て、娘ケイシー(ケリス・ドーシー)に会いたくなったビーンは、別れた妻シャロン(ロビン・ライト)の家に向かう。

ケイシーと出かけたビーンは、楽器店で彼女の欲しがるギターを選び、親として最良のひと時を過ごす。
__________

1984年。
メジャーに昇格したビーンだったが結果が出せず、その後、チームを移った彼は、19899年のアスレチックスを最後に引退する。
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スカウトのクレイディとの対立は決定的となり、ビーンは彼をクビにしてしまう。

春季キャンプが始まり、新加入のジオンビージャスティス(スティーヴン・ビショップ)、ハッテバーグ共に調整が今一でハウは不安を隠しきれない。

2002年4月1日、開幕戦、
ネットワーク・アソシエイツ・コロシアム/現オー・ドットコー・コロシアム
ブラッドフォード(ケイシー・ボンド)に感謝されて、試合前のレセプションに出席したビーンは、スタジアムから姿を消し、ブランドに経過を携帯電話で知らせるよう指示を出す。

試合後、自分が探した補強選手を使うようハウに指示したビーンだったが、彼とブランドの考える”マネーボール”は機能せず、チームの不振は続く。

依然最下位の最悪のチーム状態の中、ビーンへの批判は高まり、彼はオーナーのショットに、7月までの対応策を伝える。

ハウは、あくまでも自分の考えを押し通し、ハッテバーグを一塁で起用するというビーンの意見を聞こうとしない。

負けても浮かれている選手達に呆れたビーンは、ロッカールームで怒りをぶちまける。

娘ケイシーにも心配されたビーンは、ジオンビーと一塁のカルロス・ペーニャの放出を決めてしまう。

ブランドに反対されながらもそれを実行しようとするビーンは、彼にペーニャへの通告を任せる。

ビーンは、ハウの元に向かい、ペーニャのトレードと、その場に呼んだジオンビーにもフィラデルフィア・フィリーズへの移籍を伝える。

ロッカールームに向ったビーンは、ハッテバーグに一塁を守ることを命じて、選手達に優勝するために戦うよう指示を出す。

ビーンとブランドは選手達に接し、データを分析した統計的な考えを伝え、精神面で心の支えとなり、チームは生まれ変わっていく。

2002年、トレード最終日。
成績不振のインディアンズから、自腹を切ってまで補強選手を得たビーンは一人を解雇する。

その後もアスレチックスの勢いは止まらず、ついに首位に立つ。

2002年9月4日。
ジンクスを気にして、その日も試合を見ていなかったビーンは、シャロンから活躍を称えられ、ケイシーにはスタジアムに向うよう言われる。

ビーンは、チームが、11-0でカンザスシティ・ロイヤルズに勝っていることを知りスタジアムに向うが、なんと同点に追いつかれてしまう。

ハウは、控えに回っていたハッテバーグを代打に出し、彼は期待に応えてホームランを放ち、アスレチックスは、奇跡の20連勝を達成して、アメリカンリーグ記録を作る。

ビーンは、控え室で独り涙するが、記録には意味のないことをブランドに伝え、最後の勝利を勝ち取ることの価値を説く。

2002年、ディビジョン・シリーズ。
アスレチックスミネソタ・ツインズに破れてしまい、結局は、ビーンとブランドの行ったことは評価されず、野球は統計ではないとの批判もでる。

フェンウェイ・パーク
ビーンは、ボストン・レッドソックスのオーナー、ジョン・ヘンリー(アーリス・ハワード)に招かれ、高く評価された上で、ゼネラルマネージャーに誘われる。

オークランドに戻ったビーンは、提示された史上最高額の契約金をブランドに知らせる。

ブランドは、その金額で、成し遂げたことの価値が分かると言いながら、負けたことに拘るビーンをビデオ室に誘う。

ブランドは、走るのが苦手なマイナーの巨漢選手が、自分の放った打球がホームランとも知らずに、一塁を蹴ったところで転倒し、恥をかきながらダイヤモンドを回るプレイを見せられる。

人々が、野球に夢を見ることを実感したビーンは、独りでスタジアムに向う。

翌日ビーンは、自分のために作ってくれた、娘ケイシーのCDを聴きながら思いに耽る。
__________

ビリー・ビーンは、レッドソックスの1250万ドルのオファーを断り、アスレチックスに留まった。

2年後レッドソックスは、1918年以来となるワールド・シリーズに優勝して、アスレチックスが挑んだ理論を証明した。

そしてビーンは、未だにシーズン最後のゲームに勝利することに挑戦している。


解説 評価 感想 ■

2003年に発表された、マイケル・ルイス同名小説を基に製作された作品。

*(簡略ストー リー)

プレイオフには出場したものの破れてしまい、資金力のあるチームに、ようやく育った選手を引き抜かれてしまった、MLBオークランド・アスレチックス・ゼネラルマネージャー、ビリー・ビーンは、今後のチーム運営に頭を悩ませる。
選手獲得のために、インディアンズにで向いたビーンは、首脳陣に意見する若者ブランドに目をつける。
彼が、”セイバーメトリクス”を利用した分析で選手を評価し、最も効率のよいチーム作りが出来ることを知ったビーンは、彼をオークランドに呼び寄せる。
ブランドの指示に従い、出塁率を最優先した選手補強を始めたビーンだったが、スカウトや監督のアート・ハウと対立してしまう。
それでも強引にチーム編成を行い、開幕を迎えたチームだったが、成績は低迷してビーンは批判される。
しかしビーンは、補強した選手を使うために大胆なトレードを行い、自分達の考えを機能させるために強硬手段に出る・・・。

__________

お決まりの”アメリカン・ドリーム”を実現させるだけの物語ではないところが興味深く、奥深さがある。

金で動く世界に踏み入れたきっかけとなる、主人公のMLB入りの失敗のエピソードを随所に挿入し、正に統計王国、それを愛すると言っていいほどの国民性の描写を前面に出しながら、楽しむためにプレイする野球の本質を、押し付けがましくなく描いた、ベネット・ミラーの演出も光る。

実際は、本作で描かれているより更に激しい性格であるらしいビリー・ビーンを、力強く演ずるブラッド・ピットの熱演は新鮮味もあり、個人的に、どうも好みの役者といえなかった、彼の見方も変わった作品とも言える。

MLB他、各チーム全面協力の舞台設定も素晴らしく、玄人好みのする作品には仕上がっている。

しかし、北米興行収入は約7600万ドルに留まり、全世界でも約1億1000万ドルと期待を下回ってしまった。

アメリカの場合は、オークランド・アスレチックス自体が地方球団であり、物語の内容はあっても、地元意識が強いことを考えると興味半減と言ったところなのだろうか。

第84回アカデミー賞では、作品賞をはじめ6部門にノミネートされた。
・ノミネート
作品
主演男優(ブラッド・ピット)
助演男優(ジョナ・ヒル)
脚色・編集・録音賞

主人公の補佐を淡々と演じながらも、確かな演技で好演するジョナ・ヒル、「カポーティ」(2005)でベネット・ミラーとコンビを組んだことでの友情出演なのか、アート・ハウを演ずるフィリップ・シーモア・ホフマンは、彼らしくない役柄のようにも思えるが、さすがに実力派らしく、存在感を示す演技を見せてくれる。

ワンシーンと電話の声だけの出演となる、主人公の妻ロビン・ライト、その娘ケリス・ドーシー、選手達、スコット・ハッテバーグクリス・プラットデヴィッド・ジャスティススティーヴン・ビショップチャド・ブラッドフォードケイシー・ボンドミゲル・テハダロイス・クレイトンマーク・エリスのブレント・ドーリング、アスレチックスのオーナー、スティーブ・ショットを演ずる”アクティビジョン・ブリザードCEOロバート・コティックレッドソックスのオーナー、ジョン・ヘンリーアーリス・ハワードなどが共演している。


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