勝利の朝 Morning Glory (1933) 3.13/5 (15)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

ピューリッツァー賞受賞者であるゾーイ・エイキンスの戯曲”Morning Glory”を基に製作された作品。
女優志願である女性の演技に懸ける情熱を描く、キャサリン・ヘプバーンが最初のアカデミー主演女優賞を受賞した(4度受賞)、製作総指揮メリアン・C・クーパー、監督ローウェル・シャーマンダグラス・フェアバンクスJr.アドルフ・マンジューメアリー・ダンカンC・オーブリー・スミス他共演のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督:ローウェル・シャーマン
製作:パンドロ・S・バーマン
製作総指揮:メリアン・C・クーパー
原作:ゾーイ・エイキンス”Morning Glory”(戯曲)
脚本:ハワード・J・グリーン

撮影:バート・グレノン
編集:ウィリアム・ハミルトン
音楽:マックス・スタイナー

出演
エヴァ・ラヴレイス:キャサリン・ヘプバーン

ジョゼフ・シェリダン:ダグラス・フェアバンクスJr.
ルイス・イーストン:アドルフ・マンジュー
リタ・ヴァーノン:メアリー・ダンカン
ロバート・ハーリー”ボブ”ヘッジス:C・オーブリー・スミス
ペピ・ヴェレス:ドン・アルヴァラード
ウィル・シーモア:フレデリック・サントレー
グウェンドリン・ホール:ジェニーヴァ・ミッチェル
ヘンリー・ロレンス:リチャード・カール
チャーリー・ヴァン・デユッセン:タイラー・ブルック
ネリーナヴァル:ヘレン・ウェア
役者:ジョン・キャラダイ

アメリカ 映画
配給 RKO

1933年製作 73分
公開
北米:1933年8月18日
日本:1934年10月日
製作費 $239,000
北米興行収入 $582,000


アカデミー賞 ■

第6回アカデミー賞
・受賞
主演女優賞(キャサリン・ヘプバーン)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ニューヨークブロードウェイ
子供時代からブロードウェイで成功すること夢見るていたエヴァ・ラヴレイス(キャサリン・ヘプバーン)は、オーディションを受けるためにプロデューサーのルイス・イーストン(アドルフ・マンジュー)のオフィスを訪ねる。

ベテランの役者ロバート・ハーリー”ボブ”ヘッジス(C・オーブリー・スミス)は、エレベーターで一緒になったエヴァが気になる。

エヴァは、その場で待っていた女優グウェンドリン・ホール(ジェニーヴァ・ミッチェル)に声をかける。

脚本家ジョゼフ・シェリダン(ダグラス・フェアバンクスJr.)は、グウェンドリンをリタ・ヴァーノン(メアリー・ダンカン)の相手役に使うことをイーストンに提案する。

イーストンは、グウェンドリンの酒癖の悪さを指摘するが、シェリダンの意見を聞き入れて彼女を呼ぶ。

入り口の外で待っていたヘッジスにも声をかけたエヴァは、現れたシェリダンが脚本家であることを知らされる。

ヘッジスと話したエヴァは、きれいな英語を話すイギリス人の彼に、英語を教えてもらおうとする。

グウェンドリンは、酒に気をつけることを条件にイーストンから役を与えられ、帰り際にリタと出くわして簡単な会話をしその場を去る。

馴れ馴れしいグウェンドリンに不満を抱くリタは、イーストンのアシスタント、ウィル・シーモア(フレデリック・サントレー)になだめられる。

イーストンはリタに気を遣いながら彼女を呼び、彼女に会うべきではないと判断したシェリダンは席を外す。

エヴァは、大女優と共演したことがあるヘッジスの話を聞き、彼に気に入られる。

役が気に入らない様子のリタを気にしながら、イーストンは、彼女がシェリダンの新作”ブルー・スカイ”には出演する契約になっていたため、次回は好きな役を選べると言っ納得させる。

リタが去ったことを確認して部屋に入って来たシェリダンだったが、戻った彼女は再びごね始める。

ヘッジスが来ていることを知らされたイーストンは彼を歓迎し、役を演じてもらうことを伝える。

エヴァはイーストンに話しかけ、ヘッジスは彼女が女優志願だと口添えする。

イーストンに自分の経歴などを話すエヴァが持参した、バーナード・ショーからの手紙に興味を持ったシェリダンだったが、結局、彼女は二人に相手にされない。

ヘッジスからエヴァの熱心さを聞いたウィルは、無報酬でも演ずると言う彼女の住所を聞く。

引越し中なのでまた来ると言ったエヴァは、イーストンに挨拶するためにオフィスに入り、彼とシェリダンに別れを告げる。

エヴァに魅力を感じたシェリダンは、端役を与えることをイーストンに提案するものの却下される。

”ブルー・スカイ”は初日を終え、タクシーに乗ろうとしたヘッジスは、ダイナーにいたエヴァに気づく。

パーティーに向かうと言うヘッジスは、エヴァと共にイーストン邸に向かう。

イーストンに迎えられたエヴァは、もらった役の稽古で期待に添えなかったことを謝罪する。

エヴァと話したシェリダンは、彼女に協力を約束する。

役者のペピ・ヴェレス(ドン・アルヴァラード)を同伴していたリタに声をかけたエヴァだったが忘れられていた。

酔っていた作家のチャーリー・ヴァン・デユッセン(タイラー・ブルック)に話しかけられたエヴァは、現れた批評家のヘンリー・ロレンス(リチャード・カール)にも優しくされる。

空腹の状態でシャンパンを飲んだエヴァは、酔ってイーストンに絡んでしまう。

イーストンは、エヴァが何も食べずに飲んだことを知りながら、大女優だと言って彼女が独り芝居を始めたため、それに注目する。

出席者に見守られながら”ハムレット”と”ロミオとジュリエット”を演じて見せたエヴァは、イーストンに寄り添い眠ってしまう。

エヴァは寝室に運ばれ、シェリダンは彼女に可能性を感じるが、イーストンは結論を急がない。

翌朝、舞台が概ね好評であることを現れたシェリダンから知らされたイーストンは、酔った勢いである女性と愛し合ってしまったことを伝える。

イーストンは、手切れ金を女性に渡してほしいと言って、それをシェリダンに頼む。

その時点でようやく相手がエヴァだと知ったシェリダンは、ショックを受ける。

役を与えるしか方法がないと言うシェリダンは、それを拒むイーストンに、自分がエヴァに惹かれていたことを伝える。

エヴァの努力を知っているシェリダンは、自分も苦労した時代があるのでそれが理解できると伝え、そんな彼女の心を踏みにじる行為だと言ってイーストンを非難する。

イーストンも心を痛め、後でオフィスで会うことを約束してその場を去る。

現れたエヴァが、イーストンと共に歩む希望を抱き彼に惹かれていたことを知ったシェリダンは、彼女に金を渡すことができなかった。

その後、オフィスで舞台の打ち合わせをしていたイーストンに花が届き、それがエヴァからであることをシェリダンが知らせる。

エヴァの出演していた舞台は上演中止となり、彼女はヴォードヴィルのアシスタントやモデルをして食いつなぐ。

シェリダンの新作であるイーストンの舞台が初演となり、主演のリタの楽屋で、シェリダンは演技について指導する。

現れたイーストンに、成功報酬や契約上の条件を改善するようリタは要求する。

激怒したイーストンはそれを拒み、シェリダンは、エヴァを代役として使うよう彼を説得する。

端役の楽屋にいたエヴァを連れて来たシェリダンは、失敗は許されないと彼女に伝える。

リタは自分が切られるはずがないと考えるが、現れたイーストンは彼女を追い払う。

楽屋で準備を始めようとしたエヴァは、イーストンの前では演技できないとシェルダンに伝えて泣き崩れる。

シェリダンはエヴァを励まし、演じる気力が湧いてきた彼女は、イーストンに台本を渡されて目を通す。

舞台は幕を閉じ、エヴァは大きな拍手を受け、ヘッジスからはリタよりも良かったと称賛される。

一夜にして人生が変わったエヴァは、楽屋でイーストンと語り合う。

イーストンは、チャンスを与えなかったことを謝罪し、エヴァは彼のために演技をすることを誓う。

しかし、イーストンは別々の道を歩むべきだと伝え、今は男性よりも舞台を選ぶべきだと言って、プロとした自分の下で活躍してほしいことを願う。

納得したエヴァは、現れたヘッジスから誇りに思うと言われ、成功を維持できる者は一握りであることを知らされる。

ヘッジスは、衣装係となったネリー・ナヴァル(ヘレン・ウェア)が、かつては有名な女優であったと語り、イーストンも厳しい世界だと言って助言する。

激変する人生に戸惑うエヴァは、楽屋に残っていたシェリダンが、なぜいつも親切であるのかを問う。

シェリダンは愛しているからだと答え、エヴァは、今はその言葉を聞きたくないと言ってしまう。

その気持ちを理解したシェリダンは、自分のことを考えるべき時であり、苦しんだ分だけ報われることは確かで、成し遂げることはできると助言してその場を去る。

エヴァは、愛を告げられながらそれを拒んでてしまったことをネリーに話し、夢が叶いながら孤独である苦しい胸の内を語る。

ネリーも同じ経験をしたことを知ったエヴァは、シェリダンを喜ばせることを誓う。

今回だけの成功で終わっても、助けられた人々に贈り物をして、自分らしく恐れることなく自由に生きると言生きるエヴァだったが、ネリーの表情は硬い。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

ニューヨークブロードウェイ
女優志願のエヴァ・ラヴレイスは、オーディションを受けるためにプロデューサー、イーストンのオフィスを訪ねる。
ベテラン役者ヘッジスに気に入られながらも、結局はイーストンと脚本家シェリダンに相手にされなかったエヴァは、夢を捨てずに努力する。
シェリダンの新作が上演され、ヘッジスにその後のパーティーに誘われたエヴァは、空腹でシャンパンを飲んだために酔ってしまう。
エヴァは酔った勢いで、著名人を前に独り芝居を演じてしまい、才能は認められる。
そんなエヴァと成り行きで愛し合ってしまったイーストンは、シェリダンが彼女に惹かれていたことも知り心を痛める。
エヴァとイーストンは距離を置くことになり、その間シェリダンの新作が初演を待つ。
ところが、主演のリタに成功報酬や待遇改善を強要されたイーストンは激怒する。
そして、イーストンはシェリダンの意見を聞き入れ、端役のエヴァを主演に抜擢するのだが・・・。
__________

何といっても、ベテラン、名優を相手に、前年デビューしたばかりとは思えない、キャサリン・ヘプバーンの限りない才能が感じられ作品。

ほぼ素人の役者にオーラを感じ過ぎてしまうローウェル・シャーマンの演出は、1930年代前半の作品であるということでそれも良しと考えるべきだろう。

自身を演じているような役柄を、自信に満ち溢れる演技で熱演するキャサリン・ヘプバーンが、いかに逸材であったかを確認できる作品でもある。

第6回アカデミー賞では、圧倒的な指示を受けてキャサリン・ヘプバーンが主演女優賞を受賞した。

天才とはこういうもので、正に演技するために生まれてきたようなキャサリン・ヘプバーンなのだが、観客は彼女の演技に圧倒されても、ドラマの中での主人公は、クライマックスまで成功を掴むことができないという展開が実に興味深い。

全てを手に入れたように思える主人公は、更にその上を目指すための試練を知るという、アメリカのショー・ビジネス界が世界を席巻する、その理由であるプロ意識と厳しさが理解できる凄まじい幕切れの演技まで、とにかく彼女から目が離せない。

1958年に、監督シドニー・ルメット、主演ヘンリー・フォンダスーザン・ストラスバーグにより「女優志願」としてリメイクされた。

主人公の努力を認め、その魅力に惹かれる脚本家ダグラス・フェアバンクスJr.、プロデューサーのアドルフ・マンジュー、傲慢な女優メアリー・ダンカン、このような役柄の正に適任者である、主人公を温かく見守るベテラン役者C・オーブリー・スミス、役者ドン・アルヴァラード、プロデューサーのアシスタント、フレデリック・サントレー、女優ジェニーヴァ・ミッチェル、批評家リチャード・カール、作家タイラー・ブルック、主人公の衣装係ヘレン・ウェア、役者ジョン・キャラダイなどが共演している。


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