スタンドアップ North Country (2005) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1988年に、ミネソタメサビ鉄山で実際に起きた、セクシャルハラスメント事件”ジェンソン対エベレス・タコナイト会社”(この件に関する世界初の集団訴訟)及び、2002年に発表された、カーラ・ビンガムとローラ・リーディ・ギャンスラーの共同著書”Class Action”(集団訴訟)を基に製作された社会派ドラマ。
高校生で出産し、人々から侮辱されながらも、二人の子供を必死で育てようとする女性が、ようやく見つけた職場で受けた、セクハラや孤立する立場に苦しみながら、勇気を持って立ち上がり訴訟で勝利し、家族の愛もとり戻すまでを描く、主演シャーリーズ・セロンフランシス・マクドーマンドシシー・スペイセクウディ・ハレルソンショーン・ビーンミシェル・モナハンリチャード・ジェンキンスジェレミー・レナー共演、監督ニキ・カーロによる感動のドラマ。


ドラマ(社会派)

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スタッフ キャスト ■

監督:ニキ・カーロ
製作:ニック・ウェクスラー
製作総指揮
ヘレン・バートレット
ナナ・グリーンウォルド
ダグ・クレイボーン
ジェフ・スコール
原作
カーラ・ビンガム
ローラ・リーディ・ギャンスラー
脚本:マイケル・サイツマン
撮影:クリス・メンゲス
編集:デヴィッド・コウルソン
音楽:グスターボ・サンタオラヤ

出演
シャーリーズ・セロン:ジョージー・エイムズ
フランシス・マクドーマンド:グローリー・ダッジ
シシー・スペイセク:アリス・エイムズ
ウディ・ハレルソン:ビル・ホワイト
ショーン・ビーン:カイル・ダッジ
ミシェル・モナハン:シェリー
リチャード・ジェンキンス:ハンク・エイムズ
サンダー・バークレー:アーレン・パヴィッチ
ジェレミー・レナー:ボビー・シャープ
ラスティ・シュウィマー:ビッグ・ベティ
ジリアン・アルメナンテ:ペグ
リンダ・エモンド:レスリー・コンリン
ジェームズ・キャダ:ドン・ピアーソン
トーマス・カーティス:サミー・エイムズ
エル・ピーターソン:カレン・エイムズ

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2005年製作 126分
公開
北米:2005年10月21日
日本:2006年1月14日
製作費 $35,000,000
北米興行収入 $18,324,242
世界 $25,211,175


アカデミー賞 ■

第78回アカデミー賞
・ノミネート
主演女優(シャーリーズ・セロン)
助演女優賞(フランシス・マクドーマンド)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1989年、ミネソタ州北部。
夫の暴力に絶えかねて家を出た、ジョージー・エイムズ(シャーリーズ・セロン)は、息子のサミー(トーマス・カーティス)と娘カレン(エル・ピーターソン)を連れて故郷の町に戻る。

男遊びの絶えなかったジョージーは、10代で父親が分からないサミーを産み、それがきっかけで、父親ハンク(リチャード・ジェンキンス)との仲は冷え切り、母親アリス(シシー・スペイセク)も、娘に対する周囲の目を気にしてばかりいた。

ある日ジョージーは、鉱山会社でトラックの運転手をしている、グローリー・ダッジ(フランシス・マクドーマンド)に再会する。

グローリーは、賃金のよい鉱山で働くことをジョージーに勧めるが、同じ鉱山で働く父ハンクに反対され、母アリスは、娘に夫と寄りを戻すことを望む。

しかし、ジョージは鉱山で働くことを決意し、グローリーと夫カイル(ショーン・ビーン)の家に居候することになる。

ジョージーは、鉱山が男の世界だとグローリーから聞いていたのだが、同じ新人シェリー(ミシェル・モナハン)を含めた、他の女性達に対する、男達からの想像以上の厳しい視線や態度に驚いてしまう。

さらにジョージーは、高校時代に関係したことのある、男友達ボビー・シャープ(ジェレミー・レナー)も、職場にいることを知り、それを気にする。

鉱山で働いていたが腰を痛め、時計ばかりいじっているカイルを、サミーは変人扱いする。

ある日、ジョージーはレストランで子供達との食事中に、鉱山会社社長ドン・ピアーソン(ジェームズ・キャダ)に声をかけられる。

何か困ったことがあれば来るようにと、ピアーソンに言われたジョージーは、希望を抱き、子供達のことを思いながら仕事を始める。

やがて、ジョージーらに対する、男達のセクハラが始まり、彼女は、上司アーレン・パヴィッチ(サンダー・バークレー)それをに報告する。

しかし、少ない仕事を女達が横取りしている現実があり、ジョージーは、我慢して働くしかないことを告げられる。

度を越してきた男達の行動に、ショックを受けて気落ちするジョージーだったが、グローリーは、弱音を吐く彼女を励ます。

同じ頃、カイルの親友で、弁護士のビル・ホワイト(ウディ・ハレルソン)が、ニューヨークから町に戻ってくる。

グローリーに、ジョージーを誘うよう促されたビルだったが、うまく彼女を誘えない。

ようやく仕事も落ち着いてきたジョージーは、ローンを組み、新居を購入して子供達と新たな生活を始める。

しかし、ジョージーに対するボビーらの嫌がらせは続き、彼女は、父ハンクの理解を未だに得られない。

サミーのホッケーの試合の際、ジョージーは、グローリーから、高校時代ホッケー選手として活躍したビルを紹介される。

試合中のサミーも嫌がらせを受け、ジョージーは、夫に近づくなと、ボビーの妻から身に覚えのないことで罵倒され、それを両親や子供にも聞かれてしまう。

ジョージーは、ビルに相談してみるものの、騒ぎを起こさないことが得策だと言われてしまう。

住民や家族の前で中傷や侮辱を受けたジョージーは孤立してしまう。

仕方なくジョージーは、シェリーやビッグ・ベティ(ラウスティ・スクウィマー)、ペグ(ジリアン・アルメナンテ)らと対策を考え、社長ピアーソンの元を訪れることを提案するものの話はまとまらない。

関節炎が悪化したと思われるグローリーは、ジョージーらを手助けできずに、男達のセクハラはエスカレートして、シェリーが酷い仕打ちを受ける。

我慢の限界に達したジョージーは、ピアーソンの元に直談判に行く。

しかし、上司パヴィッチも同席した席で、ジョージーは意見も述べることができず、逆にピアーソンに言いくるめられてしまう。

反抗するサミーの理解も得られず苦悩するジョージーは、暫く会っていない、風邪だというグローリーの家を訪れる。

そこでジョージーは、グローリーが、筋萎縮性側索硬化症のために外出できなかったことを知る。

その後、仲間のシェリー、ペグ、ビッグ・ベティらも、仕事を失いたくないために、ジョージーから遠ざかっていく。

現場でボビーに襲われ、脅迫されたジョージーは、辞職して会社を訴える決意をして、ビルの元に向かう。

ビルは、訴訟の辛さをジョージーに説明し、他の仕事での再出発を勧める。

しかし、考えを変えないジョージーのために、ビルは仲間を集められることを条件に、セクハラの集団訴訟に踏み切る準備を始める。

入院したグローリーは、ジョージーの考えを無謀な行為だと非難する。

審理が始り、裁判長は、原告を3人集めれば集団訴訟を認めることを、会社側の弁護士レスリー・コンリン(リンダ・エモンド)に伝える。

ビルは、言葉を発することもできなくなったグローリーに、無理を承知で証言をしてほしいことを伝える。

ジョージーは、シェリーの元を訪ねるが、彼女の協力は得られない。

コンリンは、集団訴訟になった場合、会社が痛手を受けることは避けられないと、ピアーソンに指摘する。

しかし、ジョージーが、シングル・マザーで男好きだと見下すピアーソンは、ボビーを利用して対抗しようとする。

ジョージーの母アリスは、職を失った娘を気遣うのだが、父ハンクは、変わらず娘を毛嫌いする。

それに耐え切れないアリスは、娘を守ろうとしないハンクを見限り、家を出てしまう。

組合の集会に、ビルと現れたジョージーは、男達の罵声を浴びながら発言を始めるが、彼女への非難は続く。

それを見たハンクは、ジョージーをかばい、彼女のために発言し、この場には友はなく、誇れる者は娘だけだと言って会場から立ち去るが、その場には賛同する男達もいた。

その後ハンクは、モーテルにいたアリスを迎えに行く。

ビッグ・ベティらは、最悪の環境の仕事場に限界を感じ始めるが、更に酷い嫌がらせを受ける。

裁判は始まり、ボビーから話を聞いていたコンリンは、ジョージーが、高校時代に教師にレイプされたことまで明らかにする。

ボビーはそれに気づくのだが、その場から逃げ去ったのだった。

コンリンは、ジョージーの男性遍歴から、それがレイプでなかったのではないかとまで言い切る。

法廷にいたハンクは、証人として呼ばれた教師に襲いかかり、サミーのことが心配なジョージーは退廷してしまう。

自分の出生の秘密を知ったサミーは家出してしまい、息子を案じ涙するジョージーを、父ハンクは優しく抱きしめる。

母ジョージーを恨むサミーだったが、家に来ていたことに気づいたカイルが、10代で辛い目に遭いながらも、子供を見捨てずに育て、今も待っている彼女の心情を伝える。

カイルは、大切にしている時計を、友としてサミーに渡す。

サミーはジョージーの元に戻り、全てを告白し自分を愛する母と固く抱き合う。

法廷の証言台に立ち、ジョージーの件はレイプではないと断言するボビーは、ビルから問い詰められる。

動揺するボビーは、あの状況では何もできなかったことを伝えながら、ジョージーが教師からレイプされ、それを知りながら逃げたことを証言する。

さらに、言葉も発せなくなっていたグローリーも法廷に現れ、夫カイルの代読で、ジョージー側につくことを告げる。

グローリーに視線を向けられたシェリーやビッグ・ベティ、更に男達もそれに続く。

その後サミーは、元ホッケー選手のビルとの親交を深め、彼は、訴訟で勝ち取った賠償金で車を買ってほしいことを母ジョージーに伝える。

ジョージーは、運転はまだ早いと言いながら、帰り道で車を止めて、サミーに運転を教える。
__________

メサビ鉄山の女性社員は勝訴し、賠償金を得た。

彼女達が勝ち取ったセクシャルハラスメント規定は、後に続く女性達を守ることになる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1989年、ミネソタ州北部。
夫の暴力に絶えかねて家を出たジョージー・エイムズは、幼い子供二人を連れて故郷の町に帰る。
男遊びの絶えなかったジョージーは、10代で出産し、父親ハンクとの仲は冷え切り、母親アリスは周囲の目を気にしてばかりいた。
そんなジョージーは、鉱山会社で働く知人のグローリーと再会し、賃金のよい鉱山で働くことを勧められる。
同じ鉱山で働くハンクには反対され、アリスは夫と寄りを戻すことをジョージーに望むが、結局、彼女は鉱山で働くことを決意しする。
グローリーと夫カイルの家に居候することになったジョージーは、男の世界である鉱山での、想像以上の厳しい視線や態度に驚いてしまう。
さらにジョージーは、高校時代に関係していた、同じ職場のボビーの存在も気になる。
その後、容赦しない仕打ちにショックを受けるジョージーは、グローリーに励まされながら、何とか新居を構える。
しかし、嫌がらせは子供達にまで及び、彼女らへのセクハラはエスカレートし、孤立してしまう・・・。
__________

第78回アカデミー賞では、主演女優(シャーリーズ・セロン)、助演女優賞(フランシス・マクドーマンド)にノミネートされた。

実際に悲惨な貧困生活の経験もあるシャーリーズ・セロンは、2年前のアカデミー主演賞受賞作「モンスター」(2003)に続く”汚れ役”と言っていい役柄を、体を張った迫真の演技で演じている。
スーパーモデルのような美しさから一転し、このような役を演じ切れる彼女の真の実力と、力強さを感じられる作品でもある。

注目は、ハリウッドを代表する演技派を集めた共演陣の素晴らしさで、地味な作品ながら重みのあるストーリーに仕上がっている。

病魔に倒れながらも、主人公を助けようとする同僚フランシス・マクドーマンドの精神的な逞しさ、娘をあくまで温かく見守るシシー・スペイセクと、孤立する娘を助けずにいられなくなる、不仲だった父リチャード・ジェンキンスとの親子愛の修復、息子トーマス・カーティスとの和解なども感動を呼ぶ。

ややイメージに合わない慎重な弁護士役ではあるが好演するウディ・ハレルソン、公平な立場でものを見る、冷静なグローリー(F・マクドーマンド)の夫役ショーン・ビーンセクハラに耐えながら、主人公の勇気に賛同する同僚のミシェル・モナハン、会社の上司役サンダー・バークレー、主人公のかつての恋人で、嫌がらせを繰り返すジェレミー・レナーなどが共演している。


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