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オンディーヌ Ondine (2009)


3.63/5 (32)

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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

妻と別れ病を抱える娘を気遣う漁師と、彼が海から引き上げて助けた謎の女性との恋を描く、製作、監督、脚本ニール・ジョーダン、主演コリン・ファレルアリシア・バックレーダスティーヴン・レイデヴラ・カーワン他共演の恋愛ドラマ。


ドラマ(ロマンス)


スタッフ キャスト
監督:ニール・ジョーダン
製作
ニール・ジョーダン
ジェームズ・フリン
ベン・ブラウニング
製作総指揮
マイケル・マー
ピーター・ロウリンソン
ネッド・ダウド
脚本:ニール・ジョーダン
撮影:クリストファー・ドイル
編集:トニー・ローソン
音楽:キャルタン・スヴェィンソン

出演
シラキュース”サーカス”:コリン・ファレル
オンディーヌ/ヨアナ:アリシア・バックレーダ
神父:スティーヴン・レイ
マウラ:デヴラ・カーワン
アレックス:トニー・カラン
アニー:アリソン・バリー
ヴラディック:エミール・ホスティナ
ケトル:ドン・ウィチャリー
自転車の少年:ダシール・ジョーダン

アイルランド 映画
配給
マグノリア・ピクチャーズ
パラマウント・ヴァンテージ
2009年製作 111分
公開
アイルランド:2010年3月5日
北米:2010年6月4日
日本:未公開
製作費 $12,000,000
北米興行収入 $548,930
世界 $1,644,760


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
アイルランド
トロール船の漁師シラキュース”サーカス”(コリン・ファレル)は、ある日、網にかかった女性(アリシア・バックレーダ)に気づく。

女性を助けたシラキュースは、息を吹き返し、死んだはずだと言う彼女を病院に連れて行こうとするものの、それを拒まれる。

名前も解らないと言う女性に自己紹介したシラキュースは、怯える彼女を、亡くなった母親が住んでいた海小屋に連れて行く。

女性をその場に残したシラキュースは、酒に溺れる元妻マウラ(デヴラ・カーワン)と暮らす腎臓障害で車椅子生活の娘アニー(アリソン・バリー)を連れて人工透析に向かう。

その間シラキュースは、その日に起きたことをアニーに話し、彼女は人魚の物語だと考える。

センターから届いた新しい電動車椅子にアニーを乗せて送ったシラキュースは、マウラの恋人アレックス(トニー・カラン)と言葉を交わす。

迎えが遅れたことでマウラに嫌みを言われたシラキュースは、その場を去る。

翌日、女性を船に乗せて漁に出たシラキュースは、彼女から、名前は”水から現れた娘”なので”オンディーヌ”にすると言われる。

大漁に驚くシラキュースは、歌ってくれたオンディーヌのお陰であり、幸運の女神だと伝える。

港に戻り、獲れた魚やロブスターなどを売りに行こうとしたシラキュースだったが、人に会いたくないと言うオンディーヌはそれを拒む。

市場で魚を売ったシラキュースは、オンディーヌのために店内の洋服を盗んで一着は買い、アニーを迎えに行く。

車には乗らずに車椅子で走るアニーを残してオンディーヌの元に向かったシラキュースは、彼女に洋服を渡して感謝され、アニーにはおとぎ話を話していると伝える。

シラキュースが話す物語がおとぎ話か確かめるために、アニーは図書館で数冊の本を借りる。

告解をするために教会に向かったシラキュースは、マウラからアニーを取り戻したいことを神父(スティーヴン・レイ)に伝える。

カウンセラーを紹介すると言われたシラキュースはそれを拒み、盗みをしたことを告白する。

海中から網で引き上げた女性のために盗んだと話すシラキュースは、その話に半信半疑の神父から、彼女とのことは今後も報告するようにと言われる。

神父は、ミサに来る気はないと言うシラキュースのアルコール依存症のことなどを気にする。

その夜アニーは、借りてきた”セルキー伝説集”などを読んで、神話上の生物について調べる。

部屋を片付けたオンディーヌは、シラキュースから渡された下着などを身に着ける。

翌日、海小屋に向かったアニーは、入り江で泳いでいたオンディーヌを見て、父シラキュースが話していた、漁師が釣った女の物語が本当だったため、それを彼女に伝える。

魔法を使い自分を治せるかをアニーから問われたオンディーヌは、彼女が腎臓病であることを知り、自己紹介する。

オンディーヌを水中の生物だと思い込むアニーは、本で読んだ知識を基に質問攻めにする。

正直に話せば友達になれると言われたオンディーヌは、自分を人間に姿を変えたアザラシだと思いながら帰るアニーを見送る。

セルキーの本を探しに図書館に向かったシラキュースは、アニーが全て借りたことを知る。

自転車に乗った少年(ダシール・ジョーダン)達にからかわれたアニーは、車椅子を水溜りで走らせようとしたため動かなくなってしまい、仕方なく押して家に帰る。

車椅子のことをアレックスに話したアニーは、それを直してもらう。

翌日、オンディーヌを連れて漁に出たシラキュースは、彼女の歌と共に大量のサケが引き上げられたために驚く。

トロールではサケは無理だと言うシラキュースは、アニーの口癖である”アリスの言葉”をオンディーヌが口にしたため不思議に思う。

監視船が現れ、サケを見てトロール漁で引き上げたことを信じない監視員は、落し網を捜して隠れていたオンディーヌを見つける。

オンディーヌにトロール網で引き上げたと言われた監視員は、一応それを信じてその場を去る。

人に見られて噂になることを気にするオンディーヌだったが、身を隠さずに港に向かい、魚を売ったシラキュースと買い物に行く。

アニーと出くわしたシラキュースとオンディーヌは、三人で店に向かい買い物を楽しむ。

翌日、アニーはオンディーヌの元に向かい、海に入ろうとする。

アニーを迎えに行ったシラキュースは、マウラから海小屋に行ったと言われ、”人魚”の件と何をする気なのかを訊かれる。

海に入ったオンディーヌは、アニーと共にアザラシの皮と思われるものを見つけて、それを埋めれば7年間は陸にいられると言われる。

オンディーヌとアニーは、海で見つけた物を土に埋めて、秘密にすることを約束する。

レガッタの会場に向かったシラキュースは、車椅子が暴走して海に落ちたアニーをオンディーヌと共に助ける。

アニーをマウラの家に送り届けたシラキュースは、オンディーヌと共に海小屋に向かい、彼女から、自分を試すためにアニーがわざと海に落ちたと言われる。

なぜ”道化役/サーカス”というあだ名なのかとオンディーヌから訊かれたシラキュースは、酒に溺れていたためにそう言われたと答える。

1週間の漁から帰った際にアニーが意識不明となり、マウラも飲みに行っていたために、責任を感じてそれをきっかけに酒を断つものの、家を追い出されたことをシラキュースはオンディーヌに話す。

自分のような男が娘を引き取るのは、アイルランドでは無理だとシラキュースはオンディーヌに伝える。

誰かがオンディーヌを捜していたことを知ったアニーは、捜していたのは別の名前だったとアレックスから知らされる。

オンディーヌと愛し合ったシラキュースは、翌日、教会に向かい、神父に彼女とのことを話し、運が向いてきたと伝える。

網で引き上げたオンディーヌを救ったと言う話を信じない神父に、それ故に、素晴らしいことが起きるか悪夢かを考えると怖いとシラキュースは話す。

オンディーヌを捜しているヴラディック(エミール・ホスティナ)から声をかけられたシラキュースは、彼女のことを訊かれても相手にしなかった。

アニーの人工透析を終えたシラキュースは家に送るが、マウラはパブにいると言われてその場に向かう。

ヴラディックが現れたことに気づいたオンディーヌは、身を隠す。

パブで家の鍵を受け取ろうとしたシラキュースは、マウラに相手にされないために、大丈夫だと言うアニーを残してその場を去る。

海小屋に向かったシラキュースは、姿が見えないオンディーヌを捜し、隠れていた彼女から、”セルキーの男”が来たことを知らされる。

アニーとアレックスを乗せて、酔って車を運転して帰ろうとしたマウラは、ヴラディックの車と衝突して建物に突っ込む。

フロントガラスを突き破ったアレックスは、車から放り出される。

町に向かったシラキュースは事故に気づき、マウラの車だと知りアニーを捜す。

取り乱すシラキュースは、その場にいた神父から、アニーは無事だと言われる。

シートベルトをしていたアニーは助かり病院に運ばれ、亡くなったアレックスがドナー登録をしていたことが分かり、適合したために、アニーに腎臓が移植されることになる。

病院にいたヴラディックと話したオンディーヌは、彼の話を聞こうとしない。

手術は成功し、シラキュースはアニーに付き添う。

その後、アレックスの葬儀が行われ、遺灰は海に撒かれる。

足の怪我が完治しないマウラは、アニーをシラキュースに預けることにする。

マウラとパブに向かったシラキュースは、アレックスのためだと言われて、断っていた酒を勧められる。

オンディーヌと別れるようにとマウラから言われたシラキュースは、幸運の次は悪運が訪れると忠告され、酒を口にする。

酒を飲みながら船に隠れていたオンディーヌの元に向かったシラキュースは、故郷に帰すと言って船を出す。

オンディーヌを島に連れて行ったシラキュースは、その場で彼女と話し、酒を取りに行くと言って船に戻る。

島にオンディーヌを置き去りにしようとしたシラキュースは、追って来る彼女に、現実をおとぎ話にするためだと伝えて船を出す。

その後オンディーヌは、海に飛び込み泳ぎ始める。

陸に戻り木の上で休んでいたシラキュースは、自転車で通り過ぎようとした神父から声をかけられ、飲んだが酔いは醒めたことを伝える。

オンディーヌは去ったと言うシラキュースは、アニーを引き取り酒はやめることを神父に話す。

退院したアニーを自分の家に連れて行ったシラキュースは、翌朝、彼女が見ていた”シガー・ロス”の歌が、オンディーヌが歌っていた曲だと気づく。

アニーを残して島に向かったシラキュースは、その場にいないオンディーヌを捜し、付近のアザラシが集まる島に彼女が泳いで行ったことを知る。

島に着きオンディーヌと話したシラキュースは、例の歌をテレビで聴いたことを伝える。

真実を話すようにと言われたオンディーヌは、自分はルーマニアの麻薬の運び屋で、ヘロインを運ぶ途中に捕えられそうになり、ヴラディックから海に飛び込むよう指示されたことを伝える。

泳ぎは得意だったが力尽きたオンディーヌは、ヘロインのバッグを手放して海に沈み、そしてシラキュースの船の網にかかったことを話す。

やっと見つけた家もないと言うオンディーヌに、家はあると伝えたシラキュースは、彼女の名前がヨアナだと知る。

家に戻ったシラキュースとオンディーヌだったが、その場にいたヴラディックとケトル(ドン・ウィチャリー)に襲われ、ヘロインの在りかを言うようにと脅される。

埋めてあった場所を掘るヴラディックだったが、その場にヘロインはなく、それを毛皮だと思うアニーは、見つかったら7年いられないとオンディーヌに伝える。

どこにも行かないと約束するオンディーヌに、アニーは、ロブスターのカゴに隠して海に沈めてあることを教える。

船でそれを引き揚げに行ったオンディーヌは、隙を見てヴラディックとケトルを海に落とす。

ロープに絡まったヴラディックは溺死し、泳げないケトルは駆け付けた警官に逮捕される。

拘留されたオンディーヌの裁判を控え、彼女の国籍を取得するため、誰かと結婚すれば強制送還は免れることを、シラキュースは神父に話す。

その後、父シラキュースとアザラシではなかったオンディーヌが結婚することを、アニーは神父に伝える。

そして、シラキュースとオンディーヌは、アニーと共に船で結婚式を挙げる。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
アイルランド
トロール船の漁師シラキュース”サーカス”は、網にかかった女性を引き上げる。
女性を助けたシラキュースは、人を避ける彼女を、亡くなった母が住んでいたの海小屋に連れて行く。
別れた妻マウラと暮らす、腎臓障害で車椅子生活の娘アニーに女性の話をしたシラキュースは、それは人魚だと言われる。
翌日、オンディーヌと名乗る女性と漁に出たシラキュースは、思いもしなかった大漁に驚き、彼女が幸運の女神に思える。
神話上の生物”セルキー”に興味を持ちオンディーヌに会ったアニーは、彼女と親交を深め、二人は、海の中で見つけたアザラシの皮と思われるものを隠す。
それにより7年はいられるとアニーから言われたオンディーヌは、シラキュースと恋に落ちるものの、彼女にはある秘密があった・・・。
__________

クライング・ゲーム」(1992)、「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」(1994)など話題作を手掛けたニール・ジョーダンが、古郷アイルランドの漁港を舞台に描く恋愛ドラマ。

トロール船の漁師により網で引き上げられた女性の登場は、謎の存在と共に神話とダブり”人魚”のように描かれ、ファンタジックな雰囲気で始まる。

その物語は、神話上の生物”セルキー”の存在を信じ始めた漁師の娘と女性との交流や、漁師との恋愛に発展していく。

興味深い内容は、終盤には麻薬絡みの犯罪劇になり、”おとぎ話”が現実の幸せに結びつくという、爽やかな幕切れとなっている。

平凡で貧しい漁師の生活感なども丁寧に描かれ、メリハリのあるニール・ジョーダンの演出で、ドラマは終盤にかけて盛り上がる。

商業的に成功した作品ではないが、ニール・ジョーダンの故郷への思いや、離婚を経験し最愛の娘とも暮らせない落ちぶれた漁師を演ずるアイルランド出身のコリン・ファレルの好演は光る。

ヒロインを演ずるリシア・バックレーダは、メキシコ出身であるために、ミステリアスな雰囲気で作品にインパクトを与える、いかにもニール・ジョーダンらしい起用と言える。

また、ニール・ジョーダン作品には欠かせない俳優スティーヴン・レイの、人間味のある神父役での登場もファンには嬉しい。

主人公の元妻デヴラ・カーワン、その恋人トニー・カラン、主人公の娘アリソン・バリー、ヒロインを追う男エミール・ホスティナドン・ウィチャリー、自転車の少年でニール・ジョーダンの息子ダシール・ジョーダンも出演している。


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