187 One Eight Seven (1997) 3/5 (22)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

生徒に襲われた心に傷を負う高校教師の孤独な戦いを描く、監督ケヴィン・レイノルズ、主演サミュエル・L・ジャクソンジョン・ハードケリー・ローワンクリフトン・コリンズJr.他共演の犯罪ドラマ。


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト
監督:ケヴィン・レイノルズ

製作
ブルース・デイヴィ
スティーヴン・マケヴィティ
脚本:スコット・イエイグマン
撮影:エリクソン・コア
編集:スティーブン・セメル
音楽
デヴィッド・ダーリング
マイケル・スターンズ

出演
トレヴァー・ガーフィールド:サミュエル・L・ジャクソン
デイヴ・チャイルドレス:ジョン・ハード
エレン・ヘンリー:ケリー・ローワン
セイザー・サンチェス:クリフトン・コリンズJr.
ガルシア校長:トニー・プラナ
リタ・マルティネス:カリーナ・アロヤヴ
ベニート”ベニー”チャコン:ロボ・セバスチャン
ラリー・ハイランド:ジャック・ケーラー
スティーヴィー・リトルトン:ジョナ・ルーニー
パコ:デミトリアス・ナヴァロ
デニス・ブロードウェイ:メソッド・マン
ウォルター:リチャード・リール
白人女性:キャスリン・リー・スコット
ヴィクター:ドミニク・ホフマン

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1997年製作 120分
公開
北米:1997年7月30日
日本:1998年12月5日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $5,716,100


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ニューヨークブルックリンベッドフォード=スタイベサント
高校の科学教師トレヴァー・ガーフィールド(サミュエル・L・ジャクソン)は、”187”という数字と”デニス・ブロードウェイ”と書かれている教科書を見て脅迫だと思う。

同僚のウォルター(リチャード・リール)にそれを見せたガーフィールドは、”187”は刑法で殺人罪を意味することを伝える。

それを承知しているウォルターからラップの歌詞だと言われたため、書いたのはギャングのデニス・ブロードウェイだと伝えたガーフィールドは、自分が落第させたことを恨み復讐に来ると考える。

その後、生徒達の視線が気になるガーフィールドは、背後からデニス・ブロードウェイ(メソッド・マン)に襲われて重傷を負う。

15か月後、ロサンゼルス郡サンフェルナンド・バレー
心の傷が癒えないまま、代理教師としてジョン・クィンシー・アダムズ高校に赴任したガーフィールドは、バンガロー86と言われる教室に向かう。

以前の高校以上に荒れている雰囲気を感じながら、緊張するガーフィールドは授業を始める。

引き出しに銃があることに気づき驚くガーフィールドは、現れたアメリカ史のデイヴ・チャイルドレス(ジョン・ハード)から、ここは”84”だと言われる。

場所を教わり覚悟を決めて”86”に向かったガーフィールドは、その異様な空気に驚きながら、本を外に捨てた”チカーノ”のベニート”ベニー”チャコン(ロボ・セバスチャン)に、それを拾ってくるようにと指示する。

ガーフィールドは相手にされず、ベニーの仲間のセイザー・サンチェス(クリフトン・コリンズJr.)とスティーヴィー・リトルトン(ジョナ・ルーニー)らは教室から出て行ってしまう。

ベニーに弱みを見せるわけにはいかないガーフィールドは、彼を牽制する。

昼食の時間に、チャイルドレスから対処法を聞いたガーフィールドは、同僚の教師エレン・ヘンリー(ケリー・ローワン)から挨拶される。

ブルックリンのホイットニー高校で7年勤務したことを話したガーフィールドは、教師が刺殺された学校だとチャイルドレスから言われるが、生きていると答える。

エレンとチャイルドレスは、その教師がガーフィールドであることに気づき驚き、動揺しする彼女は席を外す。

自分にとってはヒーローだと言うチャイルドレスは、ガーフィールドに興味を抱く。

その後の授業で、ベニーの仲間である落書きグループ”KOS/Kappin’ Off Suckers”のメンバー、セイザーとスティーヴィーに話しかけたガーフィールドだったが、彼らに無視されてしまう。

ガーフィールドは女生徒のリタ・マルティネス(カリーナ・アロヤヴ)から、セイザーらには注意するようにと言われる。

現れたエレンからランチの態度を謝罪されたガーフィールドは、ベニー達に取り囲まれた妊娠中の教師が抵抗したため、逆に暴行したとされて訴えられた話を聞く。

辞職するだろうと言うエレンは、よい教師師だったので残念だと伝える。

生徒に刺され件をエレンから訊かれたガーフィールドは、落第させたために恨まれ、殺すと脅されていたことを話す。

同じような生徒であるベニーが告訴することを恐れる校長が、彼を自分のクラスに彼を入れて、毎日嫌がらせをされていることをエレンから聞いたガーフィールドは、彼女が地獄のような日々を送っていることを知る。

どうすればいいかとエレンから装弾されたガーフィールドは、辞職する様にと伝えるが、自分こそそうするべきだと言われる。

その夜、セイザーとパコ(デミトリアス・ナヴァロ)と共に、自分達の落書きにスプレーしている男を見つけたベニーは、相手を射殺してしまう。

翌日、保護観察中のベニーは、監視装置を外して姿を消してしまう。

4日間の契約だったガーフィールドは、前任者が辞職したために後を引き継ぐことになったことをエレンに伝える。

ベニーが学校にも現れないために気分が楽だとエレンから言われたガーフィールドは、母親の家に住むようになった彼女を食事に誘う。

食事をして話をしたガーフィールドとエレンは心触れ合い、ダンスをしながら彼のシャツに酒ばこぼれてしまう。

シャツを脱いだガーフィールドの傷を見たエレンは、動揺する。

エレンを送ったガーフィールドは、自分の家に足りないものだと言われて、サボテンの鉢を受け取りその場を去る。

識字障害だとエレンから言われていたセイザーに、あえてテキストを読ませたガーフィールドは、興味深い実験をして生徒の気持ちを引き付ける。

実験に使った懐中時計をセイザーが盗んだことに気づいたガーフィールドは苛立つ。

その様子などをを気にしたエレンは、ガーフィールドに声をかける。

事件以来、時々、このような症状が出てしまい、無視していたわけではないとエレンに伝えたガーフィールドは、ガルシア校長(トニー・プラナ)に呼ばれる。

校長室にはセイザーとスティーヴィー、そしてカウンセラーのラリー・ハイランド(ジャック・ケーラー)がいて、ガーフィールドは、ガルシアから 時計を盗まれたことを訊かれる。

セイザーから時計を欲しいと言われたことを話したガーフィールドは、ポケットの中を見せなかったために疑っただけで、それが戻ればいいとガルシアに伝える。

セイザーとスティーヴィーはポケットの中のものを机の上に出し、時計は持っていなかったために、ガーフィールドはロッカーを調べようとする。

二人を下がらせたガルシアは、自分は生徒を”お客”だと思っていると話し、これ以上、訴訟する気はないことをハイランドとガーフィールドに伝える。

盗むところは見ていないことを確認したガルシアは、証拠がない限りロッカーのチェックは許可しないとガーフィールドに伝えるが、祖父の形見だと言われる。

それでも教師かと言われたガルシアは、校長には敬意を払うようにとガーフィールドに伝える。

反論しようとするガーフィールドを制止したハイランドは、その場を去りながら、ガルシアに何を言っても無駄だと話す。

ビデオの設置を考えるガーフィールドだったが、ガルシアが自分の監視用に使うとハイランドから言われる。

ハイランドが席を立ったたので、ガーフィールドは、その場にあったロッカー名簿をチェックする。

英作文のエッセイで落第点を取ったリタの相談に乗ったガーフィールドは、彼女を家に連れて行き助言をしようとする。

元ギャングだったリタから不良の情報を得ようとしたガーフィールドは、お礼のつもりで全裸になった彼女に服を着るようにと伝える。

謝罪するリタに優しく接するガーフィールドは、次回からは図書館にすることを提案する。

教室に監視カメラを設置したガーフィールドは、セイザーを前に呼び、時計が見つかったことを伝える。

ロッカーに時計があったと言われたセイザーだったが、反省することもなく教室を去る。

我慢の限界に達し、行動を起こしたガーフィールドはセイザーの家に向い、母親を侮辱して揉めていた彼と話し合おうとするものの無駄だった。

息子に手を焼く母親は嘆き、彼女がセイザーに殴られたことを知ったガーフィールドは、同情するしかなかった。

帰ろうとしたガーフィールドは、セイザーに因縁をつけられるものの、無視してその場を去る。

翌日、何者かによって教室は荒らされ、激怒して生徒に八つ当たりするチャイルドレスを制止したガーフィールドは、セイザーらの元に向かう。

教室の件で白を切るセイザーに徴発されたガーフィールドは、手出しをせずにその場は引き下がる。

サンフランシスコの会議に出席したエレンを迎えに行ったガーフィールドは、苛立ちながら彼女に接してしまう。

家に着いたガーフィールドは、預っていたエレンの愛犬が死んでいることに気づく。

保健所の職員から、塀を乗り越えた犬が首輪で自分の首を絞めてしまったと言われたガーフィールドは、セイザーらの仕業だと考える。

ショックを受けたエレンの気持ちを察するガーフィールドは、塀の扉の”KOS”の落書き付近にあったスニーカーの足跡を確認する。

酔いながらフリーウェイの看板に落書きをしていたセイザーは、注射針の付いた矢を受けて気を失う。

眠っていたエレンは目覚めてガーフィールドを捜し、引き出しにベニーのものと思われるロザリオがあることに気づく。

翌朝、目覚めたセイザーは、指輪をはめていた右手の薬指が切断されていることに気づく。

病院で手当てを受けたセイザーは警官を呼び、ガーフィールドが犯人だと伝えるものの相手にされない。

その後、病院には、封筒に入ったセイザーの指が届く。

何事もなかったように振る舞うガーフィールドは、セイザーの前で余裕で授業を進める。

ガーフィールドから声をかけられたエレンは食事に誘われるが、仕事が残っていると言って、その日は遠慮する。

姿を消していたベニーの死体は、身元不明のまま川で発見される。

コンピューターの授業中のエレンは、”黒人と寝る教師”というメールを受け取り、それを生徒達にも見られてしまう。

送信者がスティーヴィーだと分かったエレンは、メールを返信して彼をオフィスに呼ぼうとする。

不満を訴えるスティーヴィーの話を聞き入れないエレンは、オフィスに現れない彼を捜す。

学校に来ていたベニーの母親に担任だと伝えたエレンは、川で発見された死体がベニーでないかと考える母親から、彼の子供時代の写真を見せられる。

母親を連れて郡の検死課に向ったエレンは、それがベニーであることを確認し、ロザリオはなかったと言われる。

夜中にガーフィールドを訪ねたエレンは、川で見つかった死体がベニーであることを、母親と共に確認したことを伝える。

悪党であるベニーがいなくなっても皆、何とも思わないはずだと言うガーフィールドは、エレン自身も内心ほっとしているはずだと伝える。

セイザーの指は無関係かと訊かれたガーフィールドは、母親を殴り愛犬まで殺した彼は、指だけで済んだことをラッキーだと思うべきだと話す。

自分達の行動に責任を持つべきだと言うガーフィールドに、エレンは、引き出しにあったロザリオを見せる。

それをどこで手に入れたのかと訊かれたガーフィールドは、悪党どものルールで戦わなければやられてしまうと答える。

ガーフィールドの犯行だと確信したエレンは、理解できないと言ってその場を去る。

その後、スティーヴィーからセイザーとベニーのことを追及されたガーフィールドは、彼を黙らせる。

それを知ったセイザーは、ガーフィールドと親しいリタを責めて脅す。

学校では父兄会が開かれ、騒ぎを大きくしたくないガルシア校長は、ベニーの死は麻薬によるもので、死体から大量のモルヒネが検出されたことを話す。

その場に現れたスティーヴィーは、ガーフィールドが犯人であると言い張り、ガルシアは彼を会場から追い払う。

スティーヴィーの話など気にすることはないと言うチャイルドレスからバーに誘われたガーフィールドは、酔った彼を家に送り、コレクションの銃を見せられる。

教室の机にも銃を隠してあることは知っているはずだと言われたガーフィールドは、リタの話にもなる。

淫乱のリタと寝たことがあると言うチャイルドレスから、ベニーを殺したのかと訊かれたガーフィールドは、彼女とのことも疑われ、同じ考えだと思うなと伝えてその場を去る。

図書館に姿を現さなかったリタの住むトレーラーハウスに向かったガーフィールドは、卒業できなくなると伝えても諦める彼女を励ます。

チャイルドレスから話を聞いたと言うガーフィールドは、もう指一本触れさせないとリタに伝えるものの、追い払われてしまう。

ガルシアに呼ばれたガーフィールドは、父兄から多数の感謝状が届いてはいるが辞職してもらうと言われ、リタを自宅に呼んだことを追及される。

指導のためだったと涙しながら語るガーフィールドだったが、今週限りで辞職するようにとガルシアから言い渡される。

ガーフィールドは熱心なだけだとハイランドから言われたエレンは、ロザリオも自分の物で、傷ついている彼の心を察し、そっとしておくべきだと意見される。

荷物をまとめて学校を去ろうとしたガーフィールドは、車が傷つけられ、”187”と書かれていることに気づく。

ガーフィールドの様子を気にしながら、エレンは車で走り去る。

家の落書きと、自分を殺す気のセイザーらが車で現れたことを確認したガーフィールドは、押入って来た彼らに銃を向けられる。

ベニーと指のことをセイザーから問われ、自分がやったことを認めてたガーフィールドは、”ロシアンルーレット”で片を付けると言われる。

3回引き金を引いたガーフィールドから臆病者呼ばわりされたセイザーは、パコとスティーヴィーに止められるものの引き金を引く。

無事だったセイザーは弾を増やすが、1年前に死に全てを奪われた自分は、いくらギャングを殺しても何も取り戻せないと伝える。

自分は教師でありお前達を救いたいだけだと声を荒げるガーフィールドは、殺されるわけにはいかないと引き金を引く。

やれと徴発されて戸惑うセイザーも被害者だと知ったガーフィールドは、自分が代わってやると言って引き金を引き、弾が発射されて死亡する。

去ろうとするパコに、自分の番が飛ばされたと言うセイザーは、引き金を引き自殺する。

動揺するスティーヴィーとパコは、その場から逃げ去る。

卒業式当日。
卒業生代表としてスピーチするリタは、自分がこの場にいるのはガーフィールドのお陰だと語り、エッセイの発表を躊躇した際、”ピュロスの勝利”が怖いのかと問われた話をする。

その意味は自分で調べるようにと言われたリタは、紀元前300年頃、エピロス王のピュロスが語った、勝利には尊い犠牲が伴うという言葉を伝える。

ガーフィールドの死の意味を考えるエレンは、辞職を決意して学校を去る。
__________

9人に1人の教師が学校で襲われ、その95%が生徒の犯行である。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
15か月前、落第させた生徒に襲われて生死をさ迷い心に傷を負った高校の科学教師トレヴァー・ガーフィールドは、ブルックリンからロサンゼルスに移り住み、代理教師としてジョン・クィンシー・アダムズ高校に赴任する。
心の傷が癒えないまま”バンガロー86”と名付けられた教室に向かったガーフィールドは、落書きグループのギャング、バーニーやセイザーらの生徒を受け持つことになり、かつての悪夢が甦る。
逃げるわけにはいかないガーフィールドは、同僚教師のチャイルドレスやエレンとの親交を深めながら、セイザーらの行動に対処しようとするのだが・・・。
__________

落第させた生徒に殺されそうになった高校教師の、心に傷を負いながらの終わりのない戦いの日々を描く、犯罪ドラマ。

アメリカの大きな社会問題でもある若者の犯罪、それが行われる無法地帯と化す高校内で起きる教師と生徒の”戦い”を、社会派ドラマとして生々しく骨太に描く、ケヴィン・レイノルズの演出手腕が見所の作品。

エンドロールの前に明記される、”9人に1人の教師が学校で襲われ、その95%が生徒の犯行である・・・”という事実は恐ろしい数字であり、暴力、麻薬、銃の問題が日常茶飯事で起き、警備員などが監視する学校が多くあるという、アメリカの現実社会の恐ろしさには驚くばかりだ。

脇役を多く務めた下積み生活から、個性派スターとして実力を評価されたサミュエル・L・ジャクソンが、苦悩しながら命を懸けて生徒に接する教師を演じ、その痛々しいほどの熱演は見ものだ。

主人公を英雄視するものの、教育者としての自覚を失っている教師ジョン・ハード、主人公を信頼しながら親交を深める同僚教師のケリー・ローワン、正にギャングとしか言いようのない生徒を、雰囲気ある演技で好演するクリフトン・コリンズJr.、その仲間ロボ・セバスチャン、ジョナ・ルーニー、デミトリアス・ナヴァロ、揉め事を避けるだけの校長トニー・プラナ、主人公を慕う女生徒カリーナ・アロヤヴ、カウンセラーのジャック・ケーラー、冒頭で主人公を襲う生徒もメソッド・マンブルックリンでの主人公の同僚教師リチャード・リールなどが共演している。


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