女王陛下の007 On Her Majesty’s Secret Service (1969) 4/5 (32)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

007シリーズ、第6作。
1963年に発表された、
イアン・フレミング同名小説である、シリーズ第10作目を基に製作された作品で、ジェームズ・ボンド役がショ-・コネリーからジョージ・レーゼンビーに代わった。
監督ピーター・ハントダイアナ・リグテリー・サバラス共演。


007シリーズ


スタッフ キャスト ■
監督:ピーター・ハント
製作
ハリー・サルツマン

アルバート・R・ブロッコリ
原作:イアン・フレミング
脚本:リチャード・メイボーム
撮影:マイケル・リード
編集:ジョン・グレン
メインタイトル・デザイン:モーリス・ビンダー
音楽:ジョン・バリー
モンティ・ノーマン:ジェームズ・ボンドのテーマ
主題歌:
ルイ・アームストロング

出演
ジェームズ・ボンド:
ジョージ・レーゼンビー

トレーシー・ドラコ/テレサ・ディ・ヴィンセンゾ伯爵夫人:ダイアナ・リグ
エルンスト・スタヴロ・プロフェルド/デ・ブルーシャン:テリー・サバラス
マルク・アンジェ・ドラコ:ガブリエル・フェルゼッティ
イルマ・ブント:イルゼ・ステパット
ルビー・バートレット:アンジェラ・スコーラー
M:バーナード・リー
Q:デスモンド・リュウェリン
マネーペニー:ロイス・マクスウェル

イギリス 映画
配給
ユナイテッド・アーティスツ

1969年製作 142分
公開
北米:1969年12月18日
日本:1969年12月27日
製作費 $7,000,000
北米興行収入 $22,774,490
世界 $87,400,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
MI6のM(バーナード・リー)は、Q(デスモンド・リュウェリン)から新兵器の説明を受けていた。

しかし、Mは”ベッドラム作戦”の遂行状況が気になり、秘書マネーペニー(ロイス・マクスウェル)に、居所の不明な諜報員ジェームス・ボンド(ジョージ・レーゼンビー)の行方を探らせるものの、それがつかめないでいた。

ポルトガル
ボンドは、海岸で、入水自殺しようとしていた女性(
ダイアナ・リグ)を救う。

しかし、ボンドは何者かに襲われ彼らを倒す間に、女性は姿を消してしまう。

ホテルに着いたボンドは、女性の車を見つけ、彼女が伯爵夫人テレサ・ディ・ヴィンセンゾだということを知る。

カジノでテレサと出会ったボンドは、通称”トレーシー”だという彼女の部屋に向かう。

トレーシーの部屋で男に襲われたボンドは、その男を倒して部屋に戻り、待ち構えていたトレーシーと、”商談”を始める。

トレーシーと一夜を過ごしたボンドは、彼女がホテルを去ったことを知り、その後、何者かに拉致される。

ボンドは、ヨーロッパでも指折りの犯罪組織”ユニオン・コルス”の首領マルク・アンジェ・ドラコ(ガブリエル・フェルゼッティ)の元に連れて行かれる。

ドラコの用件は、手に負えない行動を繰り返している、娘のトレーシーを、親密になったボンドに、立ち直らせてほしいとの要請だった。

ボンドは、トレーシーとの結婚を迫るドラコに、交換条件として、”スペクター”のエルンスト・スタヴロ・プロフェルド(テリー・サバラス)の居場所を調べることを要求する。

MI6本部に戻ったボンドは、ベッドラム作戦進行に不満を持つMに作戦から外され、辞表を出してしまう。

再びMに呼ばれたボンドは、彼から休暇を言い渡され、辞表を休暇申請に書き換えてくれたマネーペニーに感謝し、それを知っていたMも、彼女に感謝する。

ドラコの誕生日に、彼の元に現れたトレーシーは、ボンドを紹介されるが、父の魂胆を見破ってしまう。

自分が、取引に利用されたことに傷つくトレーシーだったが、ボンドはその気持ちを察して彼女に尽くし、二人の時を過ごし愛し合うようになる。

ドラコの情報で、ブロフェルドに関係する弁護士のオフィスに侵入したボンドは、金庫から資料を盗み出す。

復帰の許可をMに求めたボンドは、紋章院家系学教授に扮し、慈善事業で、あらゆるアレルギーの研究をしているデ・ブルーシャン(ブロフェルド)のスイス・アルプスの施設に向う。

デ・ブルーシャンの部下、イルマ・ブント(イルゼ・ステパット)の出迎えを受け、施設に案内されたボンドは、療養所内で歓待を受ける。

ボンドは、世界各国から集められた、様々なアレルギーを持つ女性達と対面し、家系学紋章院についてを語る。

デ・ブルーシャンに会ったボンドは、彼が伯爵の爵位継承者かを判断するため派遣された、役目を果たそうとする。

しかし、ボンドの調査要請に、デ・ブルーシャンは非協力的な態度を取る。

部屋から出ることを禁じられている施設の中で、ボンドは患者のルビー・バートレット(アンジェラ・スコーラー)からの誘いを受け、部屋を出て彼女の元に向かう。

ルビーと愛し合ったボンドは、彼女から施設や療法の情報を聞き出し部屋に戻り、侵入してきた他の女性患者とも愛し合う。

翌日もルビーの部屋に向かったボンドは、ブントらに襲われ、ブロフェルドの元に連れて行かれる。

ボンドは正体を見破られてしまい、細菌戦争を勃発させ、国連を脅迫するというブロフェルドの計画を知らされて、ロープーウェイの動力室に閉じ込められる。

帰国することになった女性患者達は、ブロフェルドの催眠療法を受け始める。

その間にボンドは脱出し、患者達がブロフェルドの催眠療法により、細菌戦争の兵器として各国に送り込まれることを知る。

ボンドは、施設を脱出してスキーで下山しようとするが、ブロフェルドと手下がそれを追う。

敵の追撃を逃れて村にたどり着いたボンドは、そこに現れたトレーシーの助けで村を脱出する。

それに気付いたブントらが、ボンドとトレーシーの車を追い、レースに紛れ込んだボンドは、事故を起したブントらの追跡をかわす。

吹雪の中、ある民家の納屋に車を隠したボンドとトレーシーは、結婚する決意を固める。

ボンドらの車を見つけたブロフェルドは、スキーで下山する二人を追う。

二人はブロフェルドの起した雪崩に巻き込まれ、命は助かるものの、トレーシーは捕らえられてしまう。

MI6本部に戻ったボンドは、Mから、国連がブロフェルドの要求をのむだろうということを知らされる。

ボンドは、ブロフェルドの施設の攻撃をMに提言するが、彼の許可は得られず、独断でドラコの支援を受けて現地に向かう。

施設では、ブロフェルドがトレーシーを手懐けようとしていたが、そこに未確認ヘリコプター接近の報せが入る。

トレーシーは、それがボンドらだと気付き、ブロフェルドを油断させようとする。

ヘリは攻撃を開始し、ボンドとドラコらは施設に侵入してトレーシーを救出する。

ボンドは、世界各地に向かった患者の情報を集めて、ブロフェルドを追う。

ドラコは、施設に爆薬を仕掛け、トレーシーを連れて脱出する。

施設は爆破され、ボブスレーで逃げるブロフェルドを、ボンドは追跡する。

そして、ブロフェルドは木に激突して首の骨を折ってしまう。

ブロフェルドの計画を阻止したボンドは、M、Q、そして、マネーペニーらの祝福を受け、トレーシーとの結婚式を挙げる。

しかし、ハネムーンに出かけたボンドとトレーシーを狙い、ブロフェルドが運転する車からブントが、アストンマーチンめがけて銃弾を浴びせる。

難を逃れたボンドだったが、弾丸は無残にもトレーシーの額を撃ち抜いていた。

ボンドは、トレーシーを抱きしめて泣き崩れる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
MI6の本部長Mは、所在不明な諜報員ジェームス・ボンドの行方を探らせるものの、それがつかめないでいた。
ポルトガル、ボンドは、海岸で入水自殺しようとしていた女性を救うものの、何者かに襲われる間に彼女は姿を消してしまう。
ホテルに着いたボンドは、女性が伯爵夫人テレサ・ディ・ヴィンセンゾ、通称”トレーシー”だということを知る。
トレーシーと一夜を過ごしたボンドは、その後、何者かに拉致され、彼は犯罪組織の首領ドラコの元に連れて行かれる。
ドラコの用件は、意味不明な行動をする、彼の娘だったトレーシーを、ボンドに立ち直らせてほしいということだった。
ボンドは、トレーシーとの結婚を迫るドラコに、交換条件として、”スペクター”のプロフェルドの居場所を調べることを要求する・・・。
__________

ついにボンド役を降りたショ-・コネリーに代わり、オーストラリア人俳優ジョージ・レーゼンビーが登場する話題作。

ジョージ・レーゼンビーは好演しているものの、撮影当時まだ29歳ということもあり、大人の男としての年輪が足りないという意見が多く出た。
やはり、
ショ-ン・コネリーのイメージが強過ぎて、当時としては斬新さが空振りした感じはする。

前作「007は二度死ぬ」(1967)では、やたらに大掛かりになり、舞台となる日本に合わない派手なアクションばかりが目立ったが、今回は、原作に近い、純粋なスパイ劇に戻り、その辺りは好感が持てる。
しかし、当時流行りだした、アクション映画の嗜好と合わず、興行的に失敗してしまったのは皮肉な結果だ。

前作で落ち込んだ数字を、さらに大幅に下回る、興行収入は世界で約8700万ドルに留まってしまった。

北米興行収入 $22,774,493

どこかもどかしいすっきりしないラストも、新しい試みだったのだろうが、それも受け入れられなかったようだ。

しかし、現在では、本作のジョージ・レーゼンビーのボンド役は、かなり評価が高くなっている。

実際、今見ると、彼は、かなり洗練されていて、男臭さや、当時言われた線の細さなども感じない、堂々としたボンド役を熱演している。

加えて援護すると、この年のゴールデングローブ賞の新人賞にもノミネートされている。

是非、彼のボンドを何作か見てみたかったものだ。

次回作「ダイヤモンドは永遠に」(1971)に、無理矢理ショ-ン・コネリーを復活させて、急激に老けてしまった彼に、ガッカリしたファンも多かったはずなので、今となっては余計に悔やまれる。

ルイ・アームストロングの主題歌も、なかなか味のある名曲となった。

ブロフェルド役のテリー・サバラスは、彼の個性にしてはイマイチ迫力に欠けていて、当時は、まだそれほど貫禄もない。

ボンドガールのダイアナ・リグも、ややインパクトに欠ける。

ドラコ役のガブリエル・フェルゼッティが、印象に残る渋い役どころとなっている。

犯罪組織の首領の娘と、イギリス諜報部員が結婚し、その式に、MI6の幹部のMやQ、マネーペニーまで出席するという設定には疑問もあるが、ほのぼのしたいい場面でもある。

お馴染みレギュラーのMのバーナード・リー、Qのデスモンド・リュウェリン、マネーペニーのロイス・マクスウェル、ブロフェルドの右腕で、凄みのある殺し屋イルゼ・ステパット、患者のアンジェラ・スコーラーなどが共演している。


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